信じられますか、もう2月が終わってしまいます。遅ればせながら1月も休む間もなく出続けている媒体アップデート情報をお届けします。
Google 広告の注目アップデート
Google広告に関するアップデートはいつもより少なめだったのかなと思います。ただし、GA4を始めとして変更や終了までの期限を長く取られているアップデートもいくつもありますので、このタイミングで過去のアップデート含めてキャッチアップしておきたいですね。
アカウント単位の除外キーワードが設定可能に
2023年1月28日より、Google広告にてアカウント単位の除外キーワードが設定可能となったことがアナウンスされましたね。
これまではキャンペーン以下の単位で個別にキーワードを除外するか、キャンペーンへ除外キーワードリストを紐づけるという運用が必要でしたが、アカウント単位の除外キーワードを使うという選択肢も用意されました。
絶対に除外しなければならないキーワードの除外忘れを防げる他、広告管理画面だけでは完結しなかったP-MAXキャンペーンも除外キーワード設定が行える機能ということでチェックしておきたいですね。
Googleオプティマイズのサポートが2023年9月末で終了へ
広告運用者でもランディングページ(LP)のテストを行うためにGoogle オプティマイズを重宝して利用していた方も少なく無いのではないでしょうか。
すでに対応に追われている方も多きGA4への移行の影響もあり、今回の決定となったようです。
公式のリリースでは「Google アナリティクス 4 のサードパーティ製 A/B テスト インテグレーションにも投資も行っています。」とされており、後継する機能が出ることを期待して待ちたいところです。
Yahoo!広告の注目アップデート
Yahoo!広告に関してはこのところ変更が多く、2023年中にはさまざまな変化が引き続きみられていきそうです。
Yahoo!広告 推奨運用「六連」をリリース
まず取り上げたいのが推奨の運用手法を示した「六連」です。いわゆる媒体の推奨設定は、多くの広告アカウントに当てはまるであろう手法を示したものであって、すべての広告アカウントに必ずしも合致するものではありません。
しかしながらサービス提供側の考え方が色濃く反映されていることは間違いありませんので、広告運用者であれば必ずチェックしておきたいですね。
参考:Yahoo!広告の効果を上げるための運用手法「六連」のご紹介 - Yahoo!広告 公式 ラーニングポータル
【 ディスプレイ広告】GYAO!サービス終了に伴うディスプレイ広告への影響に注意
Yahoo!JAPANの動画配信サービス「GYAO!」のサービス終了が2023年3月31日となることが発表されました。動画のプラットフォームは世の中に数多くあり、熾烈な競争や環境があるのは想像に難くありません。
Yahoo!ディスプレイ広告でプレイスメント指定にて配信している場合は当然のこと、配信先として高いパフォーマンスが出ていた場合などには配信状況に変動が予想されますので注意が必要です。
■対象ドメイン
gyao.yahoo.co.jp
参考:GYAO!サービス終了に伴うディスプレイ広告への影響について - Yahoo!広告
【 ディスプレイ広告(運用型)】オーディエンスリスト(条件)の提供終了と移行
YDAでは、オーディエンスデータを利用した広告配信の管理機能の改善ためデータソースの拡充や刷新を進めています。その一環でオーディエンスデータの整理も行われており、従来の「オーディエンスリスト(条件)」をより分かりやすくする新形式への移行が開始されました。
これまで「オーディエンスリスト(条件)」には「ウェブサイト訪問ユーザー」のデータと「アプリユーザー」のデータが混在していましたが、今回のアップデートで「ウェブサイト訪問ユーザー」または「アプリユーザー」のいずれかのリスト種別へ移行が必要となります。
参考:【 ディスプレイ広告(運用型)】オーディエンスリスト(条件)の提供終了と移行|ウェブサイト訪問ユーザーとアプリユーザーのリストが登場
手動移行とシステムによる強制移行がありますので、以下の記事も参考にされてみてください。
Yahoo!広告のログイン方法変更、ワンタイムパスコード対応の提供へ
セキュリティ強化の観点から、Yahoo!広告のログイン方法が、Yahoo! JAPAN IDとの連携が必須となり、未連携の場合の暫定処置として3/8(水)からYahoo! JAPANビジネスIDによるログインにはワンタイム パスコードが発行されるようになります。
- (実装完了)2023年2月16日(木):Yahoo!広告のお申し込み時にYahoo! JAPAN IDログインを必須化
- 2023年3月8日(水):Yahoo! JAPANビジネスIDによるログインにおいて、ワンタイムパスコードを必須化
- 2023年内:ワンタイムパスコードによるログインを終了。以後はYahoo! JAPAN IDでのログインを必須化
2023年にはYahoo! JAPANビジネスIDのみによるログインは不可となりますので、早めにYahoo! JAPAN IDとの連携を行っておくのがよいでしょう。
参考:【Yahoo!広告】ログイン方法変更のお願いと、ワンタイムパスコード対応について - Yahoo!広告
同一ユーザーのリロードでも計測するように、コンバーション計測仕様が変更
これまで、同一ユーザーによる5分以内のリロードはコンバージョンとしてカウントされていませんでしたが、この場合もカウントされるように変更がなされています。
ビジネスによってはこの仕様変更により広告管理画面上でのコンバージョン数が増加する可能性があるため注意が必要ですね。
参考:【ディスプレイ広告】コンバーション計測の一部見直しについて - Yahoo!広告
【検索広告】オークションインサイト機能の提供開始
同じ広告オークションに参加している他社の広告と自社の広告の掲載結果を比較できる「オークションインサイト」機能の提供を開始しました。
参考:【検索広告】オークションインサイト機能の提供開始 - Yahoo!広告
検索結果で他社の広告比較される検索広告では、競合他社の広告掲載情報は確認しておくべき情報のひとつです。
まだ確認したことがないという方は、一度機能を使ってみることをおすすめします。
Meta広告の注目アップデート
このところ広告周りでの打ち手が少ない印象のMetaではありますが、ユーザーの利便性まわりのアップデートは着実に進んでいる印象です。
InstagramとFacebookが18歳未満のユーザーを広告ターゲティングする機能をさらに制限、性別に基づいて10代をターゲットにするオプションを削除へ
Meta社ではこれまでも10代のユーザーのプライバシー保護と安全を守るための取り組みを行っており、2021年8月にはすでに次の設定の利用が制限されていました。
- 言語
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
- 詳細ターゲット設定
今回さらに、広告配信の最適化対象や課金対象、オーディエンス、広告配置などの一部設定が2023年2月20日より利用できなっています。
詳細は以下よりどうぞ。
LINE広告の注目アップデート
すでに経営統合がなされていたLINE社とヤフー社ですが、年内の合併が発表されましたね。広告周りはこれまで発表されていた相互配信の他に、いまのところ目立った動きはなさそうですが、今後のアップデートや変更も予想されますね。
参考:LINEとヤフー統合で約10のサービスが消える… … PayPay、LINE Pay、LINE Bankはどうなる?(BUSINESS INSIDER JAPAN) - Yahoo!ニュース
足元では、広告審査や出稿可能な業種が拡大されるなど、広告事業の拡大に向けた動きもみられています。
広告審査のスピード短縮、出稿可能な業種拡大でより使いやすく
広告の審査はユーザーが安心安全にサービスを使う上で重要なのはいわずもがな、広告主もっといえば広告運用者にとってはスムーズな広告掲載を行ううえでもっとも関心の強いトピックの1つです。
今回、LINE広告では広告審査のスピード短縮、出稿可能な業種拡大など、広告審査に関わる大きなアップデートを発表しています。
- 広告アカウント開設時に必要な情報の変更
- 広告アカウントカテゴリーの新設、出稿可能な業種・サービスの拡大
- 広告アカウントの運用構造の変更
- 広告審査時間の短縮
- 広告審査タイミングの変更
- モニタリングの強化
参考:LINE広告 アップデート情報|広告審査のスピード短縮、出稿可能な業種拡大でより使いやすく|LINE for Business
詳細は以下よりどうぞ。
Twitter広告の注目アップデート
何かと話題の尽きないTwitterですが、広告周りの開発は留まること無く、むしろ加速度的に開発が進んでいるようにすら見えます。
Twitter検索キーワード広告がベータローンチ
Twitterにおいて検索はよく利用される機能のひとつです。商品やサービスの口コミ、話題になっているテーマやトピック、ハッシュタグなど、キーワードを軸にしたコミュニケーションも多く行われています。
今回、ベータ版での提供ですが、Twitterの検索結果に広告を表示できる「Twitter検索キーワード広告」がすべての広告主に提供開始となっています。
現状では完全一致に限られることもあり配信ボリュームもやや出にくいですが、ベータを経てマッチタイプの充実など今後のアップデートにも期待したいですね。
「ログアウト広告」が提供開始
TwitterはGoogleやYahoo! JAPANの検索結果にも表示されており、必ずしもTwitterにログインしているユーザーが利用しているわけではありません。
Twitter広告において、Twitter.comでデスクトップとモバイル(ブラウザのみ)にログインしていない状態でTwitterを訪れる利用者へのリーチが可能になっています。
ターゲティング機能の設定より「ログインとログアウトの両方」「ログイン」の2項目にて選択が可能です。
「場所を中心とした半径」での地域ターゲティングが可能に
これまでは「国、地域、都道府県、市町村、都市圏、郵便番号(※日本は未対応)」を指定しての設定が可能でしたが、今回のアップデートにより、さらに柔軟な地域のターゲティングが行えるようになりました。
店舗をお持ちのビジネスや商圏が限定されるような広告主さんにはうれしいアップデートですね。
その他の気になる情報
このところTwitterを開けばChatGPTなど生成AIの話題をかなりの頻度で目にしています。生成AIはたしかに特定の使い方では非常に便利で、このブログでも構造化マークアップを手伝ってもらったりと活用の幅は増えていきそうです。
今月はこのようなコラムも出しています。
また、弊社の運営するメディアであるMarketeer(マーケティア)では、SEO界では知らない方はいない、辻正浩さんにChatGPTを始めとした生成AIと検索エンジン、SEOの未来についてお話を伺いましたので、ご興味ある方はぜひご覧になってみてください。
参考:辻正浩氏が語る、SEOに携わる者の責務と未来 - Marketeer(マーケティア)
検索エンジンのBingにも早くもAIチャットが実装されるなど、広告運用者としても注目していきたいテーマですよね。