Meta広告、10代をターゲットとする広告をより厳しく制限へ

Meta広告、10代をターゲットとする広告をより厳しく制限へ

2023年2月20日以降、Meta広告で10代を対象とした広告(※)のターゲティングをより厳しく制限するアップデートが実施されます。

参考:10代の利用者を対象とした広告について | Metaビジネスヘルプセンター

Meta社では、10代のユーザーのプライバシー保護と安全を守るための取り組みを継続的に行っており、本アップデートもその一環となります。

なお、本アップデートに伴い、10代をターゲットに含む広告セットの自動移行が2023年4月7日までに実施される予定です。

本記事では、10代をターゲットとした広告で利用不可となる設定から自動移行のスケジュール、移行に伴う注意点までを紹介します。

※10代をターゲットとした広告とは、年齢設定で18歳未満を選択した場合を指します。年齢ターゲティングは13歳から可能なため、一部の国を除く全世界共通で13~17歳(タイでは13~19歳、インドネシアでは13~20歳)が対象となります。


10代をターゲットとする広告がより厳しく制限されるように

Meta社ではこれまでも10代のユーザーのプライバシー保護と安全を守るための取り組みを行っており、2021年8月にはすでに次の設定の利用が制限されていました。

  • 言語
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス
  • 詳細ターゲット設定

今回さらに、広告配信の最適化対象や課金対象、オーディエンス、広告配置などの一部設定が2023年2月20日より利用できなくなります。

では、次より10代をターゲットとした広告で利用不可となる設定項目を見ていきましょう。設定変更がスムーズに行えるように、設定区分ごとに説明します。

広告配信の最適化

10代をターゲットとした広告を利用している場合、広告配信の最適化の一部設定が利用できなくなります。

広告配信の最適化とは、広告配信で効率的に獲得したい成果で最大化したい結果をFacebook広告側に指定する項目です。たとえば「コンバージョン」を選択すれば、コンバージョンする可能性の高い人をターゲットに広告が配信されます。

広告配信の最適化は、広告セット内の「最適化と配信」で設定できます。

参考:広告配信への最適化について | Metaビジネスヘルプセンター

10代をターゲットとする広告では、次の広告配信の最適化対象が利用不可となります。

  • アプリのインストール数
  • アプリイベント数
  • 動画再生数
  • 投稿のエンゲージメント
  • バリュー
  • 広告想起リフト
  • ランディングページビュー
  • リード
  • コンバージョン
  • イベントへの参加 など

なお、インプレッションやリーチ、デイリーユニークリーチ、リンククリック、オフサイトコンバージョンは、引き続き10代をターゲットとした広告でも利用可能です。

また、広告配信の最適化でコンバージョンとバリューが選択できないのに伴い、パフォーマンスの目標で「ROAS(広告費用対効果)の最大化」と「結果の単価目標」も使用できません。

課金対象

10代をターゲットとした広告では、広告の課金対象についても使用制限がかかります。次の課金対象は、利用できなくなります。

  • リンククリック(CPC)
  • ページへの「いいね!」
  • ThruPlay
  • 動画の2秒以上の継続的な再生

広告配信の最適化対象として動画の再生が利用できなくなるのに伴い、動画の再生に関する課金形式も利用できなくなります。

また、リンククリックやページへの「いいね!」はアプリ内の行動を追跡する行為なため、10代のユーザーのプライバシー保護の観点よりターゲティング制限の対象となったのではないでしょうか。

オーディエンス

広告のターゲティング対象を決めるオーディエンス設定では、次の2つの設定が利用不可となります。

  • 性別
  • 郵便番号・指定マーケット地域・市区町村より小さい地域

以前から、性別にもとづいてターゲットとする広告は過度に刺激するようなコンテンツが、10代をターゲットとした広告は成人向けの商品やサービスの広告が配信できません。以上のことから、10代をターゲットとした広告で性別を絞り込めなくすることで、性的なテーマを扱った広告を配信できないようにフィルターをかけていると考えられます。

また、詳細な位置情報を活用した広告については、10代のユーザー情報の粒度が細かいためプライバシー保護の観点で制限が加えられたと考えられそうです。

広告配置

配信面の多様さも、Meta広告の特徴のひとつです。しかし、10代をターゲットとした広告は、今後フィードやストーリーズを除く、ほぼすべての広告配置が設定できなくなります。

10代をターゲットとした広告で使用できなくなる広告配置は以下の通りです。

  • Facebookグループのフィード(※)
  • Facebookビジネス発見
  • デスクトップ向けFacebookインストリーム動画
  • Facebook上の検索結果
  • Messenger広告メッセージ
  • Facebookインスタント記事
  • Audience Networkネイティブ、バナー、インタースティシャル
  • Audience Network動画リワード
  • Audience Networkインストリーム動画 など


※「Facebookグループのフィード」はテスト中のため、管理画面上でまだ確認できていません(2023年2月時点)

なお、Facebook Marketplace、Facebookフィード、Facebook右側広告枠、Facebookストーリーズ、Facebookインストリーム動画(モバイル)、Instagramフィード、Instagram発見タブ、Instagramストーリーズ、Facebookリール、Instagramリールは引き続き10代をターゲットとした広告でも利用可能です。

ユーザーが触れる機会が比較的多いFacebookやInstagramのフィードやストーリーズに配信できる余地を残すことで、10代をターゲットとした広告を配信している広告主が最低限プロモーションできる機会を媒体側が担保しているような流れだと考えられます。

その他

広告配信の最適化対象や課金対象、オーディエンス、広告配置以外にも以下の機能が利用できなくなります。

  • Advantage+ カタログ広告(※1)
  • 10代のユーザーをターゲットにした広告セットでのリフトテスト(※2)

※1:Meta Advantage+ カタログ広告(旧:ダイナミック広告)とは、カタログに登録した商品情報を使って、ユーザーの行動や興味・関心に基づき関連性が高いと思われる商品をユーザーごとに最適なクリエイティブを自動的に生成して表示してくれる配信手法です。

※2:リフトテストとは、広告を見たユーザーと見でないユーザ―の広告効果を比較することで、広告の影響度を測るテストです。

本アップデートの移行スケジュール

本アップデートの適用と広告セットの自動移行までのスケジュールは次のとおりです。

2023年2月20日、10代をターゲットに含む広告セットで、広告配信の最適化対象や課金対象、オーディエンス、広告配置などの一部設定が、編集および新規作成できなくなります。

また、本アップデートに伴い、2023年4月7日までに自動移行が実施される予定です。

2023年4月7日までに、本アップデートの対象となる設定の変更を行わないと、10代のみターゲットにしている場合は広告セットが一時停止します。10代を含めてターゲットにしている場合は、年齢設定が成人のみに自動で移行されます。

自動移行を利用すると意図どおりの設定にならないこともありますので、2023年2月20日から4月7日までの移行期間中に、なるべく早く対応しておきたいですね。

具体的な対応方法については、次より解説します。

本アップデートに伴う注意点

本アップデートに伴う対応方法は、大きく2種類に分かれます。

  1. 10代のみをターゲットにしている広告セット
  2. 10代を含めてターゲットにしている広告セット

「10代をターゲットとしている」とは、年齢設定で18歳未満を選択した場合を指します。年齢ターゲティングは13歳から可能なため、一部の国を除く全世界共通で13~17歳(タイでは13~19歳、インドネシアでは13~20歳)が対象となります。

たとえば、全年齢を対象とした広告セットは、2のケースに含まれます。

では、各々の対応方法を紹介していきます。

1.10代のみをターゲットにしている広告セット

2023年4月7日までに、10代のみをターゲットにしている広告セットは、自動的に一時停止されます。

引き続き、10代のみをターゲットとした広告を配信したい場合は、広告セットを新規作成しましょう。誤って利用不可となる設定をしないように、2023年2月20日以降に広告セットを新規作成することをおすすめします。

2.10代を含めてターゲットにしている広告セット

10代を含めてターゲットにしている広告セットは、4月7日以降も一時停止されずに配信することができますが、年齢設定は自動的に成人のみになります。

地域によっては、18歳未満、または、20歳未満、21歳未満に配信されなくなります。これにより、オーディエンスサイズが小さくなってリーチが減ってパフォーマンスに影響が出る可能性もあります。

10代を含めてターゲットにしている広告セットにしている場合は、次のような方法で対応しましょう。

  • 10代をターゲットとした広告で利用可能な設定のみに変更する
  • 10代のみの広告セットと成人のみの広告セットを新規作成して、10代のみの広告セットは利用可能な設定のみにする

たとえば、利用不可になる広告配置を使って10代にリーチしている場合は、利用可能な広告配置を手動で選択するか、利用不可の広告配置がシステム上で除外される自動配置を選択すれば引き続き10代をターゲティングすることができます。

広告セットのおすすめの更新方法をMeta社がまとめてくれています。くわしくは、下記の記事を参考にしてください。

参考:10代の利用者を対象とした広告について | Metaビジネスヘルプセンター

最後に

Meta社は、10代のユーザーのプライバシー保護と安全を守るための取り組みを、広告主側だけでなく広告を見る側にも進めています。2023年3月には、10代の利用者はFacebookやInstagramの使用中に表示される広告を「広告表示の設定」を使って制御できるようになります。これにより、10代のユーザーにとって必要とみなされる広告のみが10代の目に触れることになっていきます。

では、広告運用者はこれから、10代に向けた広告をどのように考えていけば良いのでしょうか。年齢と地域を使用した一部のターゲットは引き続き利用が可能なものの、10代向けの広告ではターゲット設定はほぼ使用できないと思った方がいいでしょう。そうなったときに、ターゲットを絞るうえで工夫できることはクリエイティブですよね。

「だれに」「なにを」届けたいのかを今一度見つめ直すことで、10代のユーザーの目に留まるクリエイティブを作ることができるのではないでしょうか。

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