ウェブ広告の基本用語|CPA・ROAS・CTRなど現場で使う指標と手法をまるごと解説

ウェブ広告の基本用語|CPA・ROAS・CTRなど現場で使う指標と手法をまるごと解説

ウェブ広告に関わり始めると、CPC、CVR、リターゲティングなど聞き慣れない略語が次々と登場します。用語の意味がわからないままでは、レポートの数字を読み解くことも、代理店や社内の広告担当との会話についていくことも難しくなります。

この記事では、ウェブ広告で頻出する基本用語をカテゴリ別に表で整理しました。「まず何から覚えればいいかわからない」という方は、ここで紹介する用語をひと通り押さえておけば、実務で困る場面が大幅に減るはずです。

最初に知っておきたい基礎用語

個別の指標を学ぶ前に、ウェブ広告全体で共通して使われる基礎用語を確認しておきましょう。

用語意味
インプレッション(imp)広告がユーザーの画面に表示された回数。1回表示で1カウント
クリック表示された広告をユーザーがクリックした回数。「興味を持って行動した回数」を意味する
コンバージョン(CV)広告経由で発生した成果行動。購入・資料請求・会員登録・電話問い合わせなど、何をCVとするかはビジネスの目的によって異なる
LP(ランディングページ)広告をクリックしたユーザーが最初に到着するページ。商品説明や申し込みフォームを1ページに集約した縦長構成が多い

広告が表示されてからコンバージョンに至るまでの流れは、上の図のようにファネル(漏斗)の形で捉えるとわかりやすくなります。各段階で数が絞り込まれていき、その通過率がCTRやCVRといった効果指標です。

ウェブ広告では「コンバージョンをいかに効率よく獲得するか」が運用の軸になります。そしてコンバージョン率に大きく影響するのがLPの品質です。この2つはセットで意識しておくとよいでしょう。

コスト指標:広告費用の測り方

ウェブ広告では、費用の発生タイミングや計算方法に応じていくつかの課金方式があります。

用語正式名称意味計算式
CPCCost Per Click1クリックあたりの広告費用。検索広告・SNS広告で最も多い課金方式広告費 ÷ クリック数
CPMCost Per Mille広告1,000回表示あたりの費用。ディスプレイ広告・動画広告で多く採用される広告費 ÷ 表示回数 × 1,000
CPACost Per ActionCV1件あたりの獲得費用。広告運用で最も重視されることが多い指標広告費 ÷ CV数
CPVCost Per View動画広告の1視聴あたりの費用。一定秒数以上の視聴が課金条件になるのが一般的広告費 ÷ 視聴回数
CPFCost Per Followフォロワー1人あたりの獲得費用。LINE友だち追加やXフォロワー獲得で使われる広告費 ÷ フォロワー獲得数

たとえば広告費10,000円で200クリックならCPCは50円、広告費50,000円で10件のCVが発生したらCPAは5,000円です。目標CPAを基準に予算配分や入札を調整するのが広告運用の基本的な考え方になります。

認知拡大を目的としたキャンペーンでは、CPCではなくCPMで評価するケースが一般的です。目的によって見るべきコスト指標が変わる点は押さえておきましょう。

効果指標:広告パフォーマンスの測り方

コストだけでなく、広告がどれだけ効率よく成果を出しているかを測る指標も重要です。

用語正式名称意味計算式
CTRClick Through Rateクリック率。広告の訴求がユーザーの関心に合っているかの目安になるクリック数 ÷ imp数 × 100
CVRConversion RateCV率。クリック後に成果行動に至った割合CV数 ÷ クリック数 × 100
ROASReturn On Advertising Spend広告費に対する売上の割合。ECなど売上を直接計測できるビジネスで重視される売上 ÷ 広告費 × 100
ROIReturn On Investment総投資額に対する利益の割合。人件費や制作費も含めた経営視点の評価指標利益 ÷ 総投資額 × 100
CPICost Per Installアプリ1インストールあたりの費用。アプリプロモーションにおけるCPAの一種広告費 ÷ インストール数

ROASとROIは混同されやすい指標ですが、上の図のように計算に含める範囲が異なります。ROASは「売上÷広告費」で広告運用の判断に使い、ROIは「利益÷総投資額」で経営判断に使います。同じ施策でもROAS 500%、ROI 50%のように大きく異なる点に注意してください。

CVRが低い場合、広告そのものよりLPや申し込み導線に課題があるケースが少なくありません。広告の改善とLP改善はセットで考える必要があります。CPAの因数分解(CPA = CPC ÷ CVR)の考え方を身につけておくと、どの指標を改善すべきかの判断がしやすくなります。

広告手法の用語:どんな広告があるのか

ウェブ広告にはさまざまな配信手法があり、目的に応じて使い分けます。

広告手法特徴主な目的
リスティング広告(検索連動型広告)GoogleやYahoo!の検索結果に表示されるテキスト広告。検索キーワードに連動するため、ニーズが顕在化した層にアプローチできる顕在層の獲得
ディスプレイ広告ウェブサイトやアプリ上の広告枠に表示されるバナー画像や動画の広告。検索行動をしていない潜在層にも広くリーチできる認知拡大・ブランディング
SNS広告Instagram、X(旧Twitter)、Facebook、LINE、TikTokなどに配信。興味関心や行動データをもとにした精度の高いターゲティングが可能興味関心ベースの精密な配信
動画広告YouTubeやSNS上の映像形式の広告。インストリーム(動画の前後・途中)とアウトストリーム(記事中・フィード上)に分かれるブランディング・理解促進
リターゲティング広告一度サイトを訪れたユーザーに再度配信する手法。見込み度の高い層に届くためCVRが高くなりやすい見込み客の刈り取り
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)提携サイトに広告を掲載し、CV発生時に報酬を支払う仕組み。成果が出た分だけ費用が発生する低リスクでのCV獲得

上の図のように、広告手法はユーザーの購買ファネルに応じて使い分けるのが基本です。認知段階ではディスプレイ広告や動画広告で広くリーチし、検討段階ではSNS広告やリターゲティングで興味を育て、獲得段階ではリスティング広告やアフィリエイト広告が有効です。ただし、活用の仕方次第で動画やSNS広告はいずれのフェーズにも効果的に利用できます。あくまで目安として捉えておきましょう。

リターゲティング広告はGoogle広告では「リマーケティング」、Yahoo!広告やMeta広告では「リターゲティング」と呼称が異なりますが、仕組みはほぼ同じです。

ターゲティング関連の用語

誰に広告を届けるかを決めるのがターゲティングです。適切な設定は広告効果を大きく左右します。

ターゲティング手法配信条件活用例
デモグラフィック年齢・性別・地域・世帯年収などの属性情報。多くの媒体で基本のターゲティングとして用意されている30代女性に限定した化粧品広告
インタレストユーザーの興味関心カテゴリ。「旅行」「スポーツ」「美容」など関心領域を指定できる旅行好きユーザーへのホテル広告
類似(Lookalike)既存顧客やCVユーザーの特徴に似たユーザーを自動で発見。Meta広告などで活用される既存購入者に似た新規ユーザーの開拓
キーワードユーザーが検索した語句。リスティング広告の根幹となる仕組み「引越し 見積もり」検索者への引越し広告
プレースメント広告を表示するサイト・アプリ・動画チャンネルなどの配信面を指定料理メディアへの食品広告の配信

広告運用の構造に関する用語

広告アカウント内の設定がどのように階層化されているかを理解しておくと、管理画面の操作やレポートの読み取りがスムーズになります。

用語意味設定する内容
キャンペーン最上位の管理単位予算・配信期間・広告の目的(CV獲得、認知拡大など)
広告グループ(広告セット)キャンペーンの下の管理単位。Google広告では「広告グループ」、Meta広告では「広告セット」と呼ぶターゲティング条件・入札戦略
広告(クリエイティブ)ユーザーの目に触れる広告素材。複数入れてテストし、効果の高いものに配信を寄せていくのが運用の基本テキスト・画像・動画
入札(ビッディング)表示枠獲得のために提示する金額。オークション形式で、入札額と品質スコアの掛け合わせで掲載順位が決まる上限CPC・目標CPAなど
品質スコア広告やLPの品質をプラットフォームが評価した指標。高いほど低い入札額でも上位掲載されやすい広告の関連性・LPの利便性など

上の図のように、広告アカウントはキャンペーン→広告グループ→広告の3階層で構成されています。Google広告とMeta広告で名称は異なりますが、この階層構造は共通です。

品質スコアが高い広告は入札額が低くても上位に掲載されやすくなります。つまり、クリエイティブやLPの改善がコスト効率の向上に直結するということです。

まとめ

ウェブ広告の専門用語は数が多いですが、大きく5つのカテゴリに分けて整理すると覚えやすくなります。

カテゴリ主な用語
基礎用語インプレッション、クリック、コンバージョン、LP
コスト指標CPC、CPM、CPA、CPV、CPF
効果指標CTR、CVR、ROAS、ROI、CPI
広告手法リスティング、ディスプレイ、SNS、動画、リターゲティング、アフィリエイト
ターゲティングデモグラフィック、インタレスト、類似、キーワード、プレースメント

すべてを一度に覚える必要はありません。まずは自分が関わる領域で出てくる用語から押さえ、実務で使いながら理解を深めていくのがおすすめです。この記事をブックマークしておき、わからない用語が出てきたときに辞書として活用してみてください。

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