広告運用者のためのGoogle アナリティクス活用:見えない効果を可視化する、マルチチャネルレポートの使い方

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ユーザーはコンバージョンに至るまでに様々な経路をたどります。特に検討期間が長い商材やサービスなどは、複数のサイトを巡り時間を掛けて検討するため一回の訪問だけでコンバージョンに至ることは稀です。

例えば、「渋谷 賃貸」といったようなビッグワードで検索を行いGoogle アドワーズをクリックしてサイトへ初めて訪問したものの、そのままコンバージョンはせず、1週間後に見かけたGoogle アドワーズのリマーケティングをクリックしてコンバージョンに至る、というケースはよくある話です。

この場合、初回のビッグワードは、コンバージョンしたリマーケティングに繋がるきっかけになった訳ですが、Google アドワーズの管理画面上のコンバージョンはラストクリックのリマーケティングに付くため、ビッグワードの働きが見えにくくなってしまいます。そのため、直接的に成果が出ていないと思われがちなキーワードや施策などでも、実際は何らかのきっかけとなって間接的に成果に貢献しているというケースも考えられるため、本来は間接効果を把握することが有効的なのです。

そこで、今回は間接効果分析する上で欠かせない、Google アナリティクスのマルチャネルという機能をご紹介したいと思います。


マルチチャネルレポートとは

マルチチャネルレポートはコンバージョンに到達するまでのマーケティングチャネル(ウェブサイトの参照・検索・広告・ソーシャルメディアなどウェブサイトまでの経路の参照元)を確認できるGoogle アナリティクス上のレポートで、コンバージョンに至るまでのマーケティングチャネルの経路や期間を確認することができます。

マルチチャネルレポートで確認できるもの

マルチチャネルレポートではコンバージョンに至るまでの過去30日(期間は1日~90日までの間で変更可能)の間で、どのチャネルに接触してきたかを下記の5つの切り口で確認することができます。

  1. サマリー
  2. アシストコンバージョン
  3. コンバージョン経路
  4. 期間(所要時間)
  5. 経路の数

マルチチャネルレポートは、Googleアナリティクス内の[レポート] タブを選択して、左メニューの[コンバージョン] > [マルチチャネル] を選択すると見ることができます。

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それでは、各レポートについて詳しく解説していきます。

サマリー

サマリーでは、「コンバージョン数」と「アシストされたコンバージョン数」の数値や「マルチチャネルのコンバージョン概要図」の確認ができます。
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「マルチチャネルのコンバージョン概要図」は、表と円グラフで構成されており、表はコンバージョンしたユーザーがコンバージョンするまでにどの流入元を通過したかの割合を確認できます。表の左にあるチェックボックスを押せば、右側にベン図を作成することができるのでコンバージョンに貢献したチャネルやその組み合わせの効果を視覚的に確認することができます。

アシストコンバージョン

アシストコンバージョンレポートでは、さまざまなチャネルがいつ、どのようにコンバージョンに影響したかの把握を5つの指標から確認することができます。
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  1. アシストコンバージョン
  2. 流入元によってアシストされた回数を表します。コンバージョン経路にそのチャネルが含まれているが、終点ではないコンバージョンの数を表します。

  3. アシストコンバージョン価値
  4. チャネルがアシストした金銭的価値を表します。値が大きいほど、そのチャネルがアシストに大きく貢献していることになります。

  5. ラストクリックまたは直接のコンバージョン
  6. チャネルが終点として貢献したコンバージョンの数です。コンバージョン直前のラストクリックや直接のコンバージョンも数に含まれます。

  7. ラストクリックまたは直接のコンバージョン価値
  8. ラストクリックまたは直接のコンバージョンによって生まれた金銭的価値を表します。値が大きいほど、そのチャネルがコンバージョンに大きく貢献していることになります

  9. アシストコンバージョン/ラストクリックまたは直接のコンバージョン
  10. アシストとラストクリックのどちらの貢献度が高いかを表します。この値が0に近ければ主にラストクリックとして貢献度が高い事を示し、この値が1より大きいほど、アシストとしての貢献度が高いことを示します。また、1に近ければアシストとして貢献すると同時にラストクリックの役割も果たしたことを示します。

google-analytics-multi-channel-report_04上図のレポートでは「チャネルグループ」でレポートが表示されていますが、この指標はプライマリディメンションで変更する事が出来ます。また、セカンダリダイメンションを設定する事も可能なので、例えば「参照元/メディア」に「キーワード」を掛け合わせればキーワード単位でアシストクリックやファーストクリックの効果を見ることが可能です。

コンバージョン経路

マルチチャネルのレポートの中で、最もユーザー分析に使えるレポートがコンバージョン経路レポートです。コンバージョン経路レポートでは、コンバージョンに繋がった全ての流入経路(一連のチャネル接点)を確認ですることができるため、特定のパターンを見つけることで、チャネル間での最も効果的な流入元を把握することができます。
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上図の①を例にしてみると、初めの流入が「有料検索」となり、2回目に「ノーリファラー」(ブックマークやダイレクトURL)で流入し、3回目も再度「ノーリファラー」で流入しコンバージョンした件数が23件あることが分かります。

この場合、初めのきっかけになった[有料検索]が2回目、3回目の訪問に何かしら貢献していると考えることができるので、コンバージョンした人がどのような経路を辿ってきたかのヒントを得ることができます。

また、経路図の上部にある②「プライマリディメンション」や ③「セカンダリディメイション」で見たい指標にセグメントを掛ければ、「参照元/メディア」や「キーワード」レベルでも分析をすることが可能です。

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※上記図はMCFチャネルグープのレポートにセカンダリディメンションの「参照元/メディア」を掛けあわせたレポート

リスティング広告などの場合、成果が出ていないからといって時期尚早に停止や抑制の判断を下してしまうと、結果的に成果が落ちた。ということにもなりかねないため、判断に迷った際は、このコンバージョン経路を確認してみるとヒントが得られるかもしれません。

参考:ちょっと待って!CPAが高騰してしまったキーワードを配信停止する前のチェックリスト(「5.ラストクリック以外でコンバージョンに貢献していないか」参照)

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期間レポートでは、コンバージョンに至るまでの「所要時間(日数)」を確認することができます。このレポードでは、ユーザーが初めてサイトに訪れてから、「何日後」にコンバージョンしたかが分かります。

例えば、4月1日にサイトに訪れてその日の内にコンバージョンした場合は「0日」となり、4月1日にサイトに訪れて4月5日にコンバージョンに至った場合は「4日」となります。

上図のケースだと、その日の内にコンバージョンに至る傾向が強いですが、検討期間の長い商材やサービスになると一般的に所要時間が長くなる傾向があります。

この所要時間をヒントにすることにより、リマーケティングリストの設定日数を考える際に活かすことができます。

例えば、その日の内にコンバージョン至るケースが多い場合は、1日や3日間程度の短期スパンのユーザーリストの効果が高い可能性があります。逆に高額商材などの場合は検討期間が長くなることが多いため、リストの期間は30日間など長期スパンの方が効果的だったりします。

参考:リマーケティング、サイトリターゲティングの仕組みと設定、考え方までのスベテ(「追跡期間に応じた段階的な配信を検討」を参照)

いずれにせよコンバージョンに至る期間をある程度把握することで、より効率的なユーザーリスト作成に役立てることができるので、ユーザーリストの設定期間に迷った際にはこのレポートを確認することをおすすめします。

経路の数
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経路レポートでは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの訪問回数が確認できます。正確には「経路の数」になりますが、訪問に至った際に関与したチャネルの経路数(パス数)を表します。

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上記のケースを例にしてみると、[オーガニック検索]を起点に[参照元]→[オーガニック検索]→[有料検索]といった具合に、計4回のチャネル(訪問)を経てコンバージョンに至ったことになります。

まとめ

マルチチャネルレポートを活用すると、今まで効果がないと思っていた施策でも、「実際には間接的に貢献していた」といった事が見えてくるため、成果の判断に疑問を持った際は、「間接効果としての貢献度はどうなのか?」ということを常に意識し、分析してみる事が大切です。

リスティング広告の管理画面だけでは見えない効果を確認するためにも、マルチチャネルを活用してみることをおすすめします。

前回の「広告運用者のためのGoogle アナリティクス活用」はこちら

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