ちょっと待って!CPAが高騰してしまったキーワードを配信停止する前のチェックリスト

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機会損失には2種類ある。それは、目に見える機会損失と、目に見えない機会損失だ。 by Keiji Abe

参考:https://note.mu/semlabo/n/ncaa6f3a45364

リスティング広告の運用をしていると、必ずと言っていいほど遭遇する事象が、CPA(コンバージョン単価)が高くなってしまったキーワードの対処、です。入札を下げるべきか、配信を停止してしまうべきか…悩んだあげく、「このまま配信を継続するぐらいなら停止した方がマシ」という安易なロジックでバシバシとキーワードの配信を停止していませんか?

非常に危険です。なぜなら、目に見えない機会損失がどんどんと大きくなっていくからです。気づいた時にはコンバージョン数そのものが大きく減少して、取り返しのつかない事態になってしまいます。

そんな事態を避けるために、CPAが高騰してしまったキーワードを配信停止する前に確認するべき内容を、優先度順にご紹介させていただきます。

1.無駄な検索語句に拡張されてしまっていないか

特に配信停止を検討している登録キーワードのマッチタイプが部分一致の場合は必ずチェックするようにしましょう。フレーズ一致や絞り込み部分一致、そして部分一致は登録しているキーワード以外の検索語句に拡張して配信します。そのため意図せず関連性の低い検索語句で配信され、それが原因でCPAが高騰していることがしばしばあります。

せっかく良い広告文を設定していても、配信している検索語句があまりにも関連性の低いものだと
コンバージョン率はどうしても低くなりCPAも高騰してしまいます。明らかに無駄な検索語句の除外設定をすることで、登録しているキーワードの配信を継続してコンバージョン率を上げられる可能性があります。

除外語句の設定については、以下の記事もあわせてご参考ください。
参考:最高のキーワード洗い出しツール、検索語句レポ-ト活用術

2.広告文でコンバージョン率を上げる余地はないか

リスティング広告は登録キーワードと広告文の関連性を高めることで品質スコアを上げやすくなるため、セオリー通りにアカウントを構築していると、クリック率は高いがコンバージョン率が低い広告文になってしまっていることが多々あります。

参考:元Google社員が語る、AdWordsの品質スコアで知っておきたいこと

登録キーワードと広告文の関連性を高めて品質スコアを上げるメリット(≒CPC低下)と関連性が低くなってもコンバージョン率を上げられる余地を、もう一度照らし合わせて検討してみましょう。

広告文でコンバージョン率を上げるためには下記のような方法が考えられます。

・あえて対象者を絞るような表現
→●●歳向け、女性限定、など

※ただし、Yahoo!プロモーション広告ではターゲティング対象であると認識される表現(例えばターゲティングを40歳代にして広告表現も「40歳向け」などにすること)はガイドラインに抵触しますのでご注意下さい。
参考:https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1655

・お手軽さを排除する
→単品通販であれば本商品価格をあえて記載する
会員登録系であれば、登録までにかかる時間を正確に記載する

しかしこれらはあくまでテクニック的な内容になります。私個人の話になりますが、広告文のコピーを変えるだけで爆発的にコンバージョン率が上がった例をいくつもみてきています。テクニックよりさきに、そもそもの広告文のコピーは「ユーザーの心を動かす表現になっているか」を見直すことをおすすめします。

3.入札単価を下げて配信できないか

検索語句は問題なかったという場合、入札単価を下げて配信できないか検討してみましょう。
一概に入札単価を下げるといっても、様々なセグメントで調整することが可能です。

  • デバイス
  • 地域
  • 時間
  • ユーザーリスト
  • 性別、年齢(Google アドワーズのみ、ベータ版)

特にデバイスには注意が必要です。近年、スマートフォンやタブレットなどをはじめとするデバイスの利用状況が急速に変化しているため、数ヶ月デバイス毎の数値を確認していないだけでCPAが高騰してしまっていた、なんてことは日常茶飯事です。キーワードの入札単価を一律で下げるのではなく、デバイス毎に調整できる余地がないか確認しましょう。デバイスはキャンペーン・広告グループ単位で調整することが可能です。

また、一度入札単価を下げてしまうとそのままになってしまいがちです。配信停止と同様、入札単価を下げるという行為は見えない機会損失につながりますので、基本的には(1)(2)で対処できるように心掛けることが重要です。

4.リンク先でコンバージョン率を上げる余地はないか

広告文、検索語句や入札単価も問題なく、もうこれ以上改善できないといった場合(あまりないはずですが)、リンク先のURLを改善することでコンバージョン率を上げられないか検討してみましょう。

リンク先のURL改善と聞くとファーストビューやキャッチコピーなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、もっとも改善インパクトが大きいのは入力フォームになります。入力フォームをデバイス毎に確認して、致命的な箇所がないか確認してみましょう。

また、入力フォームを含め、LPの修正にはある程度の時間がかかります。飛び先を変えるだけでコンバージョン率が上がるケースも多々ありますので、「今のページよりも良い飛び先のページがないか」もう一度確認してみることをおすすめします。

5.ラストクリック以外でコンバージョンに貢献していないか

Google アドワーズの場合、表示項目を変更することで、「アシストクリック後のコンバージョン数」を確認することができます。
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例えば、下記のような場合、キーワードAにはコンバージョンが数値としてカウントされません。
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キーワードAがコンバージョン数0だったとしても、アシストクリック後のコンバージョン数が非常に多い場合、停止するとそもそものコンバージョン数が減ってしまう可能性があるということになります。

基本的にはコンバージョン率を上げてCPAが見合う状態にすることがベストですが、もうすべてやりきって停止するしかない!といった状況の時に、最後に念のため確認する程度で良いかと思います。思わぬ発見があるかもしれません。

まとめ

同じアカウントを長い期間運用していると、どれだけ慎重に運用していても、見えない機会損失を増やしてしまっていることはよくあります。弊社ではそういった事態を防ぐもしくは改善するために、定期的に担当以外のメンバーがアカウントを分析する習慣をつけるようにしています。こういった一種のルーチンは組織単位で習慣化しておくことが吉です。

インハウスで運用されている方や代理店の方でも他に担当がいないような場合は、過去に停止したキーワードやキャンペーンにまで遡って「もっとうまいやり方があったのではないか」という視点で振り返ってみると良いかもしませんね。
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