Facebook広告、A/Bテスト機能の概要から設定方法と活用のコツ

Facebook広告、A/Bテスト機能の概要から設定方法と活用のコツ

設定やクリエイティブの変更に伴う不安や不便

Facebook広告の成果は、設定やクリエイティブを一つ変えただけでも、大きく改善が見込めるケースは少なくありません。とはいえ、このような不安も常につきまといます。

  • 自動入札を試してみたいけど、本当に成果は改善するの?
  • Facebookだけじゃなく、自動配置でInstagramやAudience Networkまで配置を拡大してみたいけど、パフォーマンスはどうなるの?
  • ターゲットの年齢層を拡げていきたいけど、費用対効果が合うか心配…
  • 広告のリンク先を変更してみたいけど、パフォーマンスが落ちたらどうしよう…

などなど、自分の仮説が正しいのか疑問に感じたり、設定やクリエイティブの変更でむしろ成果が悪化するのでは…と不安に感じたりしている方も少なくないでしょう。

また、いざ設定の変更やクリエイティブの追加をしても、その前後の期間のパフォーマンスを分析する流れだと、前後の期間によって諸条件は異なるため、同一条件での公平な比較は難しいですよね。(たとえば、月初と月末や繁忙期と閑散期などがあります。)

本記事ではこのような不安や不便を解消する、Facebook広告の「A/Bテスト」機能について解説します。

Facebook広告の「A/Bテスト」とは

Facebook広告のA/Bテストを利用すると、テストしたい内容(変数)を変更したバージョンを現行のものと並行して配信することによって、広告のパフォーマンスがどう変化するかを平等に比較可能です。テストできる変数は以下の通りです。

  • 広告素材:広告フォーマットや広告文、画像、リンク先の違いによる変化をテストできます。
  • 配信の最適化:広告の最適化対象やコンバージョンウィンドウ、入札設定の違いによる変化をテストできます。
  • ターゲット:30代の女性と40代の女性ではどちらのパフォーマンスが高いかなど、ターゲット層、地域、年齢の違いによるテストができます。
  • 配置:自動配置とカスタム配置ではどちらのパフォーマンスが高いかなど、異なる配置の設定の違いによるテストができます。

A/Bテストでは、まずテストする要素を変えた複数の広告セットを作成します。テスト対象の広告セット間でターゲット層が重複しないようにランダムにグループ分けがなされ、それぞれに同一の広告を配信することで広告セットの設定による成果の違いを比較可能です。ランダムに選ばれたターゲット層によりテストグループが作成されるため、テストを行いたい変数以外の要素によって配信結果の偏りを抑えられるよう配慮がなされています。

また、それぞれの広告セットに対して、オークションの機会が平等に与えられて広告配信が行われるため、期間を前後させてその変化をみるなどのテスト方法に比べ、精度の高いテスト結果を得ることができます。

「A/Bテスト」の設定方法

A/Bテストは広告マネージャまたはパワーエディタ上で設定できます。今回は広告マネージャ上で設定する場合で進めていきます。

まず、通常のFacebook広告のキャンペーン作成手順でマーケティングの目的まで選択します。下の図は、例として「コンバージョン」を選択しています。

A/Bテストを利用できるマーケティングの目的は以下の通りです。(2017年12月現在)
・トラフィック
・アプリのインストール
・リード獲得
・コンバージョン
・動画の再生数アップ
・リーチ
・カタログからの販売

参考:A/Bテストについて – Facebook Business

①マーケティングの目的を選択したら、[A/Bテストを作成]のチェック項目を選択します
②[広告キャンペーン名]を入力します。
③マーケティングの目的によっては、上図の[キャンペーン目標]などの項目を設定し、[次へ]を選択します。

④広告セットの「変数」の階層で、[何をテストしますか?]のドロップダウンをクリックし、テストしたい変数を選択します。選択可能な変数は以下の通りです。

  • 広告素材配信の最適化
  • ターゲット
  • 配置

今回は[配信の最適化]を変数として選択した場合で進めていきます。

変数として[配信の最適化]を選択すると、「配信の最適化(変数)」の階層が表示されます。

⑤「広告セット1」の設定を行います。
⑥「広告セット2」で「広告セット1」とはテストする変数が異なる設定を行います。
⑦[他の広告セットもテストする]を選択すると、「広告セット3」の階層が表示され、3パターン目を設定することができます。「広告セット5」まで設定すれば、最大5パターンのテストが可能になります。

⑧[A/Bテストの予算と期間]の階層まで進んだら、[予算]を設定します。
⑨[均等テスト]または[加重テスト]を選択します。[均等テスト]を選択すると、変数の各パターンに均等に予算が振り分けられます。[加重テスト]を選択すると、それぞれのパターンに振り分ける予算の割合を広告主が決められます。
⑩掲載期間を設定します。A/Bテストの機能を利用するには、3日~14日の間で設定する必要があります。Facebookの推奨は4日間です。
⑪[パフォーマンスが高い広告セットが見つかった場合はA/Bテストを予定より早く終了] パフォーマンスが高い広告セットを判断するのに十分なデータが溜まった時点で、設定した終了日より前にA/Bテストを終了することができます。A/Bテスト期間中は良くも悪くももっともパフォーマンスの良い広告のみが出ている状態ではないので、必要な期間だけのテストに収めたいものですよね。こちらの機能も使用を検討してみてください。

あとは広告を作成すれば、A/Bテストの設定は完了です。他の変数を利用する場合も基本は同じで、変数以外の設定項目はそれぞれの広告セットで共有されて利用されます。

参考:広告マネージャでA/Bテストを作成する – Facebook Business

A/Bテストの結果を確認する

A/Bテストの結果は、広告マネージャ上もしくはメールで確認できます。

画像引用元:FacebookのA/Bテストの結果はどのように分析するのですか。 | Facebookヘルプセンター

キャンペーンの目的に応じた結果単価(成果1件あたりの獲得単価)が最も低かった広告セットに、広告マネージャ上では★印が、メールではチェックマークが広告セット名の横に表示されます。また、★印にマウスオーバーすると、「このテストを再度実行した場合に、同じ高さのパフォーマンスを得られる確率」(信頼性)がパーセンテージで表示されます。メールにも同様の記載がなされています。

ただし、結果単価が最も低かった広告セットの信頼性は、必ずしも高いわけではありません。信頼度に応じてA/Bテスト機能では、テスト結果の信頼性を以下の3通りで判断してくれます。

「中度(70%)から高度(90%以上)の信頼性」

この場合は、結果単価が最も低かった広告セットを利用して、新しいキャンペーンを作成するのがベターです。

<画像追加>
★印にマウスオーバーすると表示される「パフォーマンスが高い広告セットからキャンペーンを作成」をクリックすれば、結果単価が最も低かった広告セットを使って簡単に新しいキャンペーンを作成できます。また、結果単価が最も低かった広告セットを、再度別のパターンとテストし、より成果の高いパターンを発見するのも効果的です。

「低度の信頼性(70%未満)」または「効果の高いものがはっきりしない」

この場合は、予算をFacebookが提示する推奨最小予算以上の金額で設定したり、より掲載期間を長く設定したりして再度テストを行えば、成果差を判断するための十分な配信データが溜まりやすくなるため、より信頼性が高いテスト結果を得られる可能性はあります。

ただ、そのうえで再度テストして、「低度の信頼性(70%未満)」または「効果の高いものがはっきりしない」という結果になったら、そのテスト内容ではパフォーマンスが変わりにくいということなので、変数が広告素材であれば別の訴求を試すなど、テスト内容の変更を検討することをオススメします。

参考:FacebookのA/Bテストの結果はどのように分析するのですか。 | Facebookヘルプセンター

意味のあるA/Bテストをする5つのコツ

1.明確な仮説を立てる

A/Bテスト機能を利用する前に、明確な仮説を立てましょう。A/Bテストの目的は、設定やクリエイティブの違いによる成果差を判断し、次の広告運用へ活かすことです。仮説がないと、ある場合と比べて、なんとなく違うだけのパターンが増えてしまい、テストを繰り返してもパフォーマンスに差が表れず、信頼性の高いテスト結果を得られにくくなってしまいます。なんとなくAとBを比較するのではなく、AとBはこういった理由でパフォーマンスの差が表れる可能性が高い、という明確な仮説を立てて比較できれば、テストの結果は信頼性が高くなりやすく、次のアクションも明確にしやすいです。

2.同時期にテストする変数は1つにとどめる

A/Bテストはキャンペーン単位で設定可能ですが、1つのキャンペーンでテストできる変数は1つだけです。「広告素材」と「配信の最適化」両方の変数を同時にテストするといったことはできません。だからといって、変数の異なるキャンペーンを作成するのはオススメしません。A/Bテストはキャンペーン単位で有効であるため、別々のキャンペーンで同じターゲットに配信をしてしまうと、配信対象が重複する可能性があり、A/Bテストの公平性も失われてしまいます。同時期にテストする変数は1つにとどめましょう。

3.テストするバリエーションを増やしすぎない

ひとつのA/Bテストでは5パターンまで検証することが可能です。ですが、パターンが増えるほど配信実績は分散されてしまい有意な検証結果が得られづらくなります。過度にパターンを増やさず、配信規模に応じて別のパターンを用意するのをオススメします。

4. A/Bテストの実施期間はコンバージョンサイクルを踏まえよう

A/Bテストの実施期間は3日以上、14日以内での指定が必要です。たとえば、クリックからコンバージョンまでの平均期間が7日間の場合には、十分なデータが反映されるまでには同じく7日間が必要となります。その場合は、14日間が理想的と考えられます。

コンバージョンまでの期間は、Google アナリティクスの「マルチチャンネル」>「所要期間」などでおおよその目安を確認するのが便利です。

参考:A/Bテストについて|Facebookヘルプセンター
「予算と期間の設定」を参照

5.テストしたら必ず次のアクションを起こす

当たり前ですが、テスト結果を踏まえて、次のアクションを起こさなければA/Bテストを実施した意味はありません。効果の高い設定や広告を使用していくのはもちろん、成果の良くなかった設定や広告についても、最初の仮説をベースにして、なぜ悪かったのか?改善点はないのか?を確認することができれば、次の運用へ活かすことができます。A/Bテストは成功させることが目的ではなく、立てた仮説を検証することが目滴であるべきです。

A/Bテストに望む際の心構えについてはこちらの記事も参考にしてみてください。

参考:失敗しないA/Bテストのための心構え

まとめ

今回解説したA/Bテストを活用すれば、設定やクリエイティブによってパフォーマンスがどう変わるのかを、できる限り同条件で比較できるため、自分の仮説をより正しく検証できます。また、A/Bテストは現行のキャンペーンに手を加える必要はないため、これまで設定やクリエイティブの変更に不安があった方も、比較的チャレンジしやすくなるのではないでしょうか。

冒頭でも触れましたが、Facebook広告は設定やクリエイティブを一つ変更しただけでも、成果が大きく改善するケースは少なくないため、A/Bテスト機能を上手く使って、自分のアカウントにとって最適な設定やクリエイティブを見つけていきたいですね。

Yutaro Akiyama

Yutaro Akiyama

アナグラム株式会社 クルー。学生時代よりインターネット広告に関心を持ち、複数の代理店でリスティング広告の運用経験を積む。その後新卒でアナグラムに入社し、現在はリスティング広告とFacebook広告の運用・コンサルティングを行っています。

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