今年の夏はコロナウィルスの勢いも落ち着いたためか、いろんな地域で夏祭りや花火大会が開催されていましたね。4年ぶりの開催だったところも多く、浴衣を着ている方を週末によく見ましたが、人混みが苦手なのでYouTube Liveで花火を見た夏でした!
今月も見逃したアップデートがないかぜひこの記事でチェックしてみてください!
目次
Google広告の注目アップデート
気になっていた「デマンドジェネレーションキャンペーン」が案内されましたね!現時点ではベータ版でありますが、要注目のトピックとしてご紹介します。
デマンドジェネレーション(Demand Gen)キャンペーンのベータ版利用の申請が可能に。ファインド広告がアップグレードへ
今年の5月にあった「Google Marketing Live」ならびに、こちら で元々「Demand Gen campaigns」という形で発表されていましたが、詳細が出るとともにベータ版の案内がありました。
ファインド広告をアップグレードする形で、「デマンドジェネレーションキャンペーン」が利用できます。
日本語に翻訳すると「デマンドジェネレーションキャンペーン」では以下の要素が追加されます。
ファインド広告 | デマンドジェネレーションキャンペーンで追加になった要素 | |
---|---|---|
配信先 | YouTube(ホーム・検索結果・次の動画)、 ディスカバー、Gmail | YouTube ショート、インストリーム |
クリエイティブ | 画像、商品フィード広告 | 動画 ※新しいプレビュー機能、 ABテストツールの提供 |
入札タイプ | 目標コンバージョン単価 コンバージョン数の最大化 (ベータ版)目標広告費用対効果 |
クリック数の最大化 |
レポートや計測 | 標準的な広告レポート アセットレポート ユニークリーチレポート |
コンバージョン経路レポート ブランドリフトレポート コンバージョンリフトレポート(*1) |
オーディエンス | Googleオーディエンスリスト 最適化されたターゲティング(Optimized targeting) |
類似セグメント デバイスターゲティング(*1) |
*1・・・近日登場予定
参考:間近に迫るファインド広告からデマンド ジェネレーションへのアップグレード
YouTubeショートへの広告配信はこれまで以下のキャンペーンのみが配信可能でした。
- 動画アクションキャンペーン
- アプリキャンペーン
- P-MAXキャンペーン
「デマンドジェネレーションキャンペーン」で配信できるようになると、YouTubeショートへの配信はこれまで以上に実施しやすくなりそうですね。すでに縦型動画を利用されているならば、YouTubeショートへの配信を見越してアップグレードを申請してもよいかもしれません。
「デマンドジェネレーションキャンペーン」は現在はベータ版の申請したアカウントに限り利用可能で、10月にはすべての広告主のアカウントで利用可能になる見込みです。また、11月までにはすべての「ファインド広告」は自動的に「デマンドジェネレーションキャンペーン」へアップグレードされます。
ベータ版の申し込みは こちら のページ内リンクから可能です。
参考:デマンド ジェネレーション キャンペーンについて - Google 広告 ヘルプ
SGE(Search Generative Experience)の日本語版の試験運用を開始
ついにGoogle検索にも生成AIによる検索体験(SGE -Search Generative Experience)が試験的に運用開始されています。利用開始には Search Labs にGoogleアカウントを登録することで利用できるようになります。
利用条件は以下のとおりです。
- 米国、インド、日本の一部ユーザーのみ
- Chromeブラウザ
- 18歳以上であること
- 個人のGoogleアカウントであること
SGEの利用を開始すると、上図のように検索したキーワードに対して回答が挿入されるようになります。この機能が一般的に利用されるようになれば、検索語句がさらに複雑になるかもしれませんね。
除外キーワードのメンテナンスはこれまで以上に注意しましょう。
[GA4]アプリキャンペーン向けにGoogleアナリティクス4の新機能が登場
いくつかあるので見ていきましょう!
オーディエンスツールの強化
- 未通知のユーザーへのアプローチが容易に。
- アプリユーザーとウェブユーザーの両方のオーディエンスを作成した場合、アプリユーザーのみを自動でターゲティング。
- Google 広告でGA4経由のオーディエンスが作成できるようになる予定
パフォーマンス向上のツール
- 同意済みのログインデータを使用して、アプリキャンペーンの最適化が可能に。
ウェブからアプリへの測定機能
- iOSアプリのコンバージョンの測定精度を向上させる、gbraidという新しいURLパラメータが登場。
iOSキャンペーンの測定とパフォーマンス向上のツール
- SKAdNetworkとの統合により、アトリビューションとインストールレポートが強化。
- オンデバイスのコンバージョン測定を通じて、キャンペーンの最適化に利用できる測定可能なコンバージョンが増加。
- (β版)地域ベースのコンバージョンリフト測定機能を導入し、iOSアプリキャンペーンの貢献度や効果をより正確に測定。
アプリキャンペーン周りで測定の強化、最適化向上がありました。
Googleアナリティクス4に切り替えたばかりという広告主の方も多いかもしれませんが、アプリキャンペーンを利用しているならば興味深い内容ですね。Google広告の管理画面からGoogleアナリティクス4経由のオーディエンスが作成できるようになるのも、注目したいです。
参考:アプリ キャンペーンのパフォーマンスを高めるための Google アナリティクス 4 の新機能
Yahoo! 広告の注目アップデート
今月もYahoo! 広告はアップデート情報がたくさんあります!
【検索広告】自動入札のスポット調整が提供開始
検索広告向けに新しい「自動入札のスポット調整」という機能が導入されました。
セールやイベントなどで短期的(7日間程度)にコンバージョン率が変動する場合、コンバージョンの獲得を目的とした自動入札にも影響が出てきます。
「自動入札のスポット調整」を利用することでコンバージョン率の変化を補正し、自動入札を適正に動作させることが可能です。
コンバージョンの変動によって自動入札が上手く活用できていなかった場合などはぜひ試してみたい機能ですね。
【ディスプレイ広告(運用型)】LINE VOOMを配信先に追加
LINEのトークリスト上部やLINEファミリーアプリへの配信が可能になったことが記憶に新しいですが、2023年8月28日より新たに配信先としてLINE VOOMが追加されています。
LINE VOOMはショート動画などが楽しめる動画プラットフォームで、おすすめ動画を見たり、お気に入りのアカウントをフォローしてコンテンツを楽しむといった使い方がされているメディアです。
対象の広告タイプはレスポンシブ(画像)となっており、画像の表示領域も大きく見やすいので、Yahoo!サービス内で表示されるときとは違う見え方になりそうですよね。
しかし、現時点では動画の広告フォーマットには対応していないので、注意しましょう。
【検索広告】広告の有効性が提供開始
2023年9月13日から検索広告のレスポンシブ検索広告にて「広告の有効性」が確認できるようになります。4段階で評価された有効性をもとにタイトルや説明文のパフォーマンスの期待値が示されます。あくまで、推奨設定に沿っているかの判断となり実際のパフォーマンスの高さを示すものではない点に注意は必要ですが、レスポンシブ検索広告の改善に困っていた方は確認してみてもよさそうです。
管理画面上での確認は2023年秋頃とのことで、今回のアップデートではパフォーマンスレポートでの確認となっています。
【ディスプレイ広告(運用型)】スマートターゲティング、提供開始
2023年8月9日頃より、まだベータ版ですが、Yahoo! ディスプレイ広告(運用型)にてすべてのアカウントでスマートターゲティングが提供開始されました。
スマートターゲティングはコンバージョンに至ったユーザーのデータ、設定されている広告の情報をもとに、ターゲティングを自動で最適化する機能です。
広告グループの作成時、編集画面にて設定が可能で、デフォルトでは「利用しない」が選択されています。利用したい広告グループにて機能を有効化しましょう。
詳しくは以下のブログでもご紹介しています。
【 ディスプレイ広告(運用型)】コンテンツキーワードターゲティング対象掲載面の拡大
2023年9月13日より、Yahoo! JAPANのサービス全般およびYahoo! JAPAN以外のサービスのウェブページもコンテンツキーワードターゲティングで掲載可能な配信先として追加されます。
そのため、アップデート以降はコンテンツキーワードターゲティングでの表示回数などが増えそうですね。
アプリ面やYahoo! JAPANトップページなどのインフィード面は引き続き配信できない箇所となるため注意です。
LINE広告の注目アップデート
LINE NEWSへの配信において広告の見た目が変わるアップデートがありましたね。
広告の訴求力もあがるアップデートなので、ぜひ見ていきましょう。
広告にラベル要素が追加可能に
LINE NEWSへの配信時にラベルが適用されるようになりました。1つの広告につき最大3つのラベルが入稿可能で、表示数はユーザーの端末の画面サイズによって減ってしまうこともあるようです。
送料無料やセール中など、魅力的なテキストを付与できるため、ぜひ活用したい機能です。ラベルにも審査はありますので、設定するテキストには注意を払いましょう。
今後ラベルが適用される配信先は拡大予定とのことです。
以下のブログでも解説しています。
トークリスト上部の広告枠に「ミドルサイズ」が正式リリース
普段LINEを利用していて、大きくなった?と疑問を持っていた方は多いのではないでしょうか。
トークリストの上部において、従来サイズとのABテストが実施されていた、ミドルサイズが正式にリリースされました。ミドルサイズではトークリストの表示枠が若干拡大されており、表示される文字数も増加しています。
特に表示機会の多い箇所だと思いますので、これまで設定していたタイトル以外でも色々と試してみたいですね。
最適化対象にConversion API経由のコンバージョンが追加
Conversion API経由のコンバージョンとカスタムコンバージョンのデータが最適化に利用されるようになりました。すでにConversion API経由でコンバージョンを送信している場合は、過去のデータも最適化に利用できるとのこと。
ただし、Conversion API経由の標準イベントは対象外となっています。
利用中のアカウントでは特別な対応は必要ありませんが、配信の結果などに変動がありそうなので動きは要チェックですね。
X(旧 Twitter)広告の注目アップデート
話題に事欠かないX(旧 Twitter)ですが、お世話になったことがある広告主の方も多いであろう広告フォーマットが廃止に。
フォロワー獲得広告が廃止に
急な変更で驚いた方も多かったのではないでしょうか。2023年8月11日(米国時間)をもって、フォロワー獲得広告の提供が終了しました。
参考:X、フォロワー獲得広告を撤廃か 他のフォーマット優先で | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
黎明期から提供されていたフォロワー獲得広告はTwitter広告独自のキャンペーン目的であった「フォロワー獲得」のための広告が廃止となり、突然の廃止に驚いた方も多かったのではないでしょうか。
今回のフォロワー獲得広告の代替フォーマットとして、以下が利用できそうです。
- エンゲージメント数キャンペーン
- リーチキャンペーン
最近ではTwitter Blue登録ユーザーへの「広告収益の分配」が開始されたり、DM以外でのブロック機能の廃止するという話も上がっており、変化を感じることの多いTwitterあらためX。
引き続き、急な変化が予想されますが、多くの利用者を持つSNSとして引き続き目が話せませんね。
参考:TwitterがTwitter Blueユーザーに広告収益の分配を開始、数百万円を受け取る人も - GIGAZINE
参考:ASCII.jp:X(Twitter)、ブロック機能を廃止へ「もっといいものができる」と
TikTok広告の注目アップデート
珍しいですが、TikTok広告にて興味深いアップデートがありました。
TikTok検索結果ページに配信ができる「Search Ads Toggle」が発表
画像引用元:Introducing TikTok Search Ads Toggle | TikTok For Business Blog
米国にてForYouフィード上部の検索ボタンをクリックして検索した結果に広告が表示されるようになりました。
TikTok広告はこれまでフィードに広告を表示するものという認識でしたが、「Search Ads Toggle」の登場によりユーザーのニーズが顕在化しているタイミングでのリーチが望めるようになりますね。
また、すでに設定されているターゲティングとインフィード動画広告のコンテンツをもとに、ユーザーの検索結果に合わせて配信されるので特別な設定は不要なようです。
米国以外では現在テスト中とのことなので、日本での登場が楽しみです。
参考:Introducing TikTok Search Ads Toggle | TikTok For Business Blog
Amazon広告の注目アップデート
Amazon広告でも注目度の高いアップデートがありました。Amazon広告の使い方が少しかわるかもしれませんね。
スポンサープロダクト広告がサードパーティのサイトやアプリにも掲載へ
2023年8月17日、Amazonはプレスリリースで、将来的にセルフサービス型広告商品の「スポンサープロダクト広告」をAmazonのプロパティだけでなく、厳選した一定のサードパーティのサイトやアプリにも掲載できるようになると発表しました。
現時点でわかっていることは以下です。
- サードパーティのプロパティへの掲載は自動で実施される
- 特にオプトインや利用申請は必要ない
- 配信先のレポートやオプトアウトの設定などは提供されるか不明
- ターゲティングはユーザーが特定の商品に興味があると推定された場合に配信される
発表されたばかりで詳細が気になるところですが、続報に期待しましょう!
以下のブログでより踏み込んで解説しています。
また、来月のアップデート記事をお楽しみに!