セルフサービス式のTwitter広告の始め方

セルフサービス式のTwitter広告の始め方
この記事は最終更新日から約4年が経過しています。

※2015.12.25、追記
Twitter Japanさんからご連絡いただき、現在はVisa/Master/JCB/Amexが利用可能となったそうです!やったね!

2015年10月まで、一部の広告代理店経由かYahoo!プロモーション広告を通じてしか出稿することができなかったTwitterプロモ広告が先日、Twitterアカウントを持っているユーザーなら誰でも気軽に出稿・運用が行える『セルフサービス式のTwitter広告』としてリリースされました。

今回は、『セルフサービス式のTwitter広告』の始め方についてお伝えします。


Twitter広告とは

「Twitter広告」は、Twitterのタイムラインや検索結果に広告を掲載できるサービスです。興味・関心、ツイートや検索に用いるキーワード、利用端末、地域など、多彩なターゲティング項目を組み合わせて広告を配信することができます。

セルフサービス式のTwitter広告でできること

「Twitter広告」では、大きく分けて次の4つのプロモーションが可能です。

1.フォロワーを増やす

Twitterの企業アカウントをフォローするユーザーは、その企業のツイートを見るだけではなく、企業のビジネスに利益となる行動を取ることがわかっています(※1)。Twitter広告の実施によってファンとなるフォロワーを短期間で増やしたり、より多くのフォロワーと親しい関係を築くことができるようになります。

(※1):Twitter社の『中小企業ビジネスに関するTwitterユーザー調査』 (Twitter + DB5、U.S. 2014年)より

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上図の赤枠のように「おすすめユーザー」や「タイムライン上」に企業アカウントが広告(プロモアカウントと呼ばれる広告)として表示されるようになります。

Twitter社によれば、企業アカウントをフォローするユーザーのうち47%が企業のウェブサイトにもアクセスする傾向がある(※2)とのことですので、フォロワーの獲得だけではなく、プロモツイートによるサイトの誘導数やコンバージョンの増加も目指しましょう。

(※2):@TwitterSmallBiz presents The Value of a Twitter Followerより

2.サイト誘導数やコンバージョン数を増やす

タイムライン上にウェブサイトへの誘導を促す広告を掲載することができます。

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上図の赤枠のように、タイムライン上に「プロモツイート」と呼ばれるツイート形式の広告を表示させることができます。

3.エンゲージメントを増やし、ブランド認知や購買意欲を高める

ビジネスの成果を出すためには、フォロワーの獲得やウェブサイトへの誘導だけではなく、フォロワーや見込み顧客とのTwitter上における交流も重要になります。

企業アカウントが魅力あるツイートによってフォロワーとの交流を深めようとしても、タイムラインの流れによってはそのツイートが見逃されてしまうこともしばしばあります。Twitter広告の継続的な活用によって、フォロワーやフォロワーになるようなユーザーのタイムライン上にプロモツイートを継続的に掲載することができるようになりますので、魅力あるツイートが目に留まりやすくなります。

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上図のように、魅力的なツイートで顧客や見込み顧客との交流(エンゲージメント:リツイート、お気に入りへの登録、詳細表示、クリック、返信)の増加を図ることが可能です。

4.アプリのプロモーションを行う

Twitterユーザーがツイート内からモバイルアプリを直接ダウンロードしたり開いたりすることが可能な広告です。

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上図のように、広告はタイムライン上に表示され、1つのツイートとして表示されることもあれば、このようにカルーセル形式で表示されることもあります。

Twitterのユーザーの80%はスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を利用(※3)しており、Twitter上でのモバイルアプリプロモーションはユーザーを獲得するための絶好の機会だと言えます。

(※3):2014年Twitter社内部のデータより

Twitter広告を始めるまでの手順

1.Twitterアカウントの作成

Twitterアカウントはメールアドレスがあれば誰でも取得可能ですが、広告を始めるにあたっては以下の一定の基準を満たしている必要があります。

  • 参加資格がある国に所在しており、サポートされている言語でツイートしている必要がある
  • アカウントを取得してから日が浅い場合は広告の作成ができないため、Twitterプロフィールを作成し、2~3週間の時間が必要。
  • アカウントのステータスが「非公開ツイート」「退会済みアカウント」「凍結されたアカウント」の場合は広告が作成できません。

参考ヘルプ:Twitterプロモ商品への参加資格

2.広告アカウントの設定

Twitter広告を利用するにあたり初めにアカウントのセットアップを行ないます。

まずはTwitterアカウントにログインして「https://ads.twitter.com/」にアクセス。下記の画面が表示されるのでアカウントの設定を行っていきます。

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請求に使用される通貨を決定するために「国とタイムゾーン」を設定します。この設定は 1 度だけしか設定できず、後から変更はできないため間違えないように注意しましょう。

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次に消費税の設定画面に移るのでビジネス形態を選択して必要情報を入力します。

20151207-07最後に支払いに使用するクレジットカード情報を登録します。支払い方法に関しては、クレジットカード決済のみとなっており、Visa/MasterCard/JCBカードいずれかが利用できます。

※なんとアメックス(American Express)は現在のところ使用不可となっていますので要注意です。

20151207-08クレジットカードの登録が完了したらアカウントの設定は完了です。

尚、クレジットカード情報の登録は後からでもできますが、広告を配信開始するには事前に登録が必要です。

3.Twitter広告を配信するキャンペーンの作成

3-1.キャンペーンの目的を定義

まず初めに、Twitter広告を配信するキャンペーンの目的を選択します。

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画面右上の、①[新しいキャンペーンを作成]をクリックして、②キャンペーンの目的を選択します。

キャンペーンの目的は下記の7つとなっており、プロモーションの目的に合わせて効果的なTwitter広告の種別を選択します。

フォロワー

より多くのフォロワーを獲得することが目的の場合に選択。広告はタイムライン、おすすめユーザー、検索結果など、Twitterプラットフォームのさまざまな場所に表示されます。課金は獲得したフォロワー数に対して行われ、その他のアクション及びエンゲージメントに対しては課金がされません。

ウェブサイトのクリックまたはコンバージョン

より多くのユーザーをウェブサイトへ誘導することが目的の場合や、購入・登録などのコンバージョンが目的の場合に選択。広告はタイムライン、検索結果など、Twitterプラットフォームのさまざまな場所に表示されます。また、HootSuiteなど一部のサードパーティのTwitterクライアントでも広告が表示されることがあります。課金はウェブサイトクリック数に対して行われ、その他のアクション及びエンゲージメントに対しては課金がされません。

ツイートのエンゲージメント

より多くのエンゲージメント(リツイート、お気に入り登録、返信の回数)を獲得することが目的の場合に選択。広告はタイムライン、検索結果など、Twitterプラットフォームのさまざまな場所に表示されます。また、HootSuiteなど一部のサードパーティのTwitterクライアントでも広告が表示されることがあります。課金は獲得したエンゲージメント数に対して行われ、インプレッション数に対しては課金されません。

アプリのインストール数またはアプリの再エンゲージメント率

アプリのインストール数またはアプリの利用率を増やすことが目的の場合に選択。広告はモバイル端末のタイムライン、プロフィールページとツイートの詳細ページなどに表示されます。課金はApp StoreまたはGoogle Playに誘導したクリック、またはアプリケーションを直接開いたクリックに対してのみ課金が発生します。

動画再生(ベータ版)

動画再生が目的の場合に選択。広告はタイムライン、プロフィールページとツイートの詳細ページなどに表示されます。課金はユーザーのタイムラインでビデオ画面が100%表示されたときにユーザーが3秒間視聴するか、全画面表示またはミュート解除などのクリック操作のいずれかを行った時点で行われます。

Twitterでのリード

ユーザーのメールアドレス収集が目的の場合に選択。ツイートに含めるリードジェネレーションカードを設定すると、見込み顧客の連絡先情報を入手でき、広告はタイムライン、プロフィールページとツイートの詳細ページなどに表示されます。課金は獲得したリード数に対してのみ行われます。

リードジェネレーションカードとは、例えば、30日無料体験やクーポン、新商品に関するメルマガなどの情報を、それらに興味を持ったTwitterユーザーが簡単に受け取れるようにするカードのことで、興味を持ったTwitterユーザーがその情報を受け取るために連絡先情報(Twitterアカウントに紐づくメールアドレス)を広告主に渡すことができる仕組みです。

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カスタム

目的に基づいたキャンペーンが必要ない場合に選択。ほとんどのケースでここまでにご紹介した目的に当てはまるため、プロモツイート内で画像とウェブサイトカードを同時に利用したいといった特殊なケースを除いては利用することはありません。課金は獲得したエンゲージメント数に対して行われます。以上の中からキャンペーンの目的を選択したら広告の設定へと進みます。

3-2.目的に合ったTwitter広告の作成方法

※今回は、スタンダードな「フォロワー」キャンペーンの作成を例にご紹介します。

手順1.キャンペーンを設定

キャンペーンの名前を設定し開始時期を決定します。

手順2.オーディエンスを設定

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オーディエンスの設定項目で、見込みとなるユーザーのターゲティングを設定していきます。設定項目では、配信地域やターゲットの性別が選択できます。更に細かい設定として主に下記の設定が可能です。(主な設定を一部抜粋)

  • 言語
  • 利用端末
    端末、プラットフォーム、携帯電話会社などでターゲティング
  • フォロワーターゲティング
    指定した@ユーザー名のフォロワーやそのフォロワーに似た興味関心をもつユーザーをターゲティング
  • キーワードターゲティング
    入力した語句をツイートまたは検索したユーザーをターゲティング
  • 興味関心ターゲティング
    指定した興味関心カテゴリーに関心をもつユーザーをターゲティング
  • テイラードオーディエンス(Twitterプロモ広告におけるカスタムオーディエンス)
    ユーザーのウェブ訪問履歴(いわゆるリマーケティング)、メールアドレス、モバイル広告ID、携帯電話番号、またはTwitter IDのリストを作成してターゲティング。除外も可能
  • 行動ターゲティング【2015年12月現在では日本未対応】
    ユーザーのショッピング履歴やライフスタイルの傾向に基づいてターゲティング。除外も可能
  • イベントターゲティング
    「東京マラソン」「紅白歌合戦」「成人式」など各国内で大きな話題となるイベントに反応しているユーザーをターゲティング
  • テレビターゲティング
    特定のテレビ番組に対して放送中や放送前後に反応しているユーザーをターゲティング

キャンペーンの目的により設定できる項目はそれぞれ異なりますが、複数を組み合わせてターゲティングを絞り込む事が可能です。

また、設定項目の右側には推定ユーザーサイズが表示されるためリーチされるおおよその規模感が分かるようになっています。

3-3.予算を設定

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1日の上限予算と予算総額を設定します。「詳細オプションを表示」をクリックすると入札価格の設定ができるようになっています。特に設定しない場合は自動入札が適用され、キャンペーンの目的と予算に応じて、最適な入札額が自動的に設定されます。

※上記画面はフォロワーキャンペーンのものですが、「自動入札額」「上限入札単価「目標入札単価」などから選択が可能です。

3-4.クリエイティブを選択

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キャンペーンの目的により広告フォーマットが異なりますが、この項目で目的に合わせクリエイティブを設定します。全ての設定が完了したら「キャンペーンを保存」して完了です。

セルフサービス式のTwitter広告のキャンペーン管理画面

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「キャンペーン管理画面」では、ウェブサイトのクリックやキャンペーンに関連する様々な数値が表示されます。例えばユーザーがツイートを見た回数やユーザーがクリックした回数、クリックあたりのコスト(CPC)、コンバージョン数などを確認することができます。

更に、別ページにある「ツイートアクティビティ管理画面」では、広告か通常のツイートかに関わらず、すべてのツイートに関する詳しい分析データをモニタリングすることもできるようになっています。

Yahoo!プロモーション広告が提供するTwitterプロモ広告と、セルフサービス式のTwitter広告との違い

管理画面が異なる

セルフサービス式のTwitter広告独自の管理画面となっています。

決済方法

セルフサービス式のTwitter広告の決済方法はクレジット決済のみの対応となっています。

※なんとあの中小企業のマストアイテム、アメリカンエキスプレスが今のところ利用できません!

セルフサービス式のTwitter広告ではYahoo!タグマネージャーが必須でない

Yahoo!プロモーション広告が提供するTwitterプロモ広告では、コンバージョンの計測にYahoo!タグマネージャーの導入が必須となっておりました。しかし、セルフサービス式のTwitter広告ではコンバージョンの計測にYahoo!タグマネージャーの導入は必須でないため直貼りでも計測が可能です。もちろん、タグマネージャーを活用しても問題ありません。

キャンペーンの目的が多彩

「動画再生」や「リード収集」といったキャンペーンの目的がセルフサービス式のTwitter広告にはあります。

オーディエンスの設定が多彩

「イベントターゲティング」や「テレビターゲティング」といった独自のターゲティングが設定可能です。

データ分析ツールが利用できる

セルフサービス式のTwitter広告には、Twitter広告のデータ分析のために使われる、分析ツール「Twitterアナリティクス」を無料で利用できます。

セルフサービス式のTwitter広告のサポートはオンラインのみ

セルフサービス式のTwitter広告で提供されるサポートは現時点ではオンラインのサポートのみのとなっています。そのため電話などでのサポートを希望する場合はYahoo!プロモーション広告からTwitterプロモ広告を利用する必要があります。

セルフサービス式のTwitter広告を始めるにあたっての注意事項

Yahoo!プロモーション広告でTwitterプロモ広告を現在利用中の場合、同一のTwitterユーザー名でセルフサービス式のTwitter広告の利用ができません。セルフサービス式のTwitter広告に切り替えてTwitter広告を利用したい場合は、Yahoo!プロモーション広告側に紐付いているTwitterプロモ広告の契約を解約し、Twitterの紐付けを解除する必要があります。解除した後にセルフサービス式のTwitter広告の有効化手続きを行うことで利用できるようになります。

尚、Yahoo!プロモーション広告のTwitterプロモ広告を利用していた場合、セルフサービス式のTwitter広告のアカウント上には、これまでYahoo!プロモーション広告のTwitterプロモ広告で実施していた過去の配信データがセルフサービス式のTwitter広告側の管理画面に表示されるようになっています。

※Twitter広告においては、Twitterアカウントごとに紐付いているデータ(過去に実施してきたYahoo!プロモーション広告のTwitterプロモ広告の配信データ)すべてが管理画面に表示される仕様になっています。

まとめ

「セルフサービス式のTwitter広告」がローンチされたことにより、「有効なTwitterアカウントがあれば誰でも広告が掲載できる」「コンバージョン計測タグにYahoo!タグマネージャーを利用する必要が無い」「これまで利用できなかったTwitterアナリティクスなどの分析ツールが充実」といった点は、これまでTwitter広告を使いたくても使うことに躊躇をしていた広告主にとっては、ハードルを大幅に下げることとなり、中小企業や個人のユーザーなどにも幅広く利用しやすくなりました。

特にTwitterは若年層には絶大なニーズがあり、スマートフォンを使っている割合が特に多いツールです。更になんといっても圧倒的な拡散力と即効性がある点が他のソーシャルメディアにはない大きな魅力です。

リスティング広告やFacebook広告以外の媒体で「スマートフォンでしかアプローチできない顧客」に訴求したいという広告主のニーズにとっては格好のサービスと言えますので、Twitter広告を試してみるのも面白いのではないでしょうか?

※とても大切なことなので何度でもいいます!あの神対応で有名なアメックスは現在のところ使用不可となっています。

アメックス以外のクレジットカードは広告費での利用について表立って推奨していませんため、例えばTwitter広告がうまく行きすぎて月の予算が100万円を超える、といった状況になった場合、クレジットカード会社と交渉しても再開するまでに時間がかかる、などといった状況が起こりえます為、アメックスが使えないのではセルフサービス式のTwitter広告は断念せざるをえない、なんてことも起こりうる事態です。できるだけ早めにアメックスが使えるようになるといいですね!

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