Twitterは、いま世界で起こっていることや話題になっていることを知ったり、情報を瞬時に共有したりと、世界中の人々とリアルタイムにつながることのできるサービスです。
そのTwitterの全世界での月間アクティブユーザー数は3億3,500万人(2018年9月)といわれており、その中で日本のユーザー数(アカウント数)は4,500万人(2018年10月時点 )となっています。
これは世界でも米国に次いで2番目に多い規模であり、日本のユーザーは活発にTwitterを利用している傾向がみられています。
そしてまた、広告においても魅力的なプラットフォームとなっています。
2021年Q3のIRによれば、mDAU(広告を閲覧した、収益につながる日間アクティブユーザー数)は年々伸びており、2億1100万に達しています。
本記事では、これからTwitter広告を始めてみたい、既にやっているけどイマイチよくわからないという方向けに、Twitter広告の特徴や配信面、ターゲティングの種類などを分かりやすくお伝えします。
目次
Twitter広告とは?
Twitter広告は、Twitterのタイムラインや検索結果に広告を掲載することができるサービスです。ユーザーの興味・関心、ツイートや検索に用いるキーワードなど、多彩なターゲティングで広告を配信することができます。
また、Twitter広告を利用することで、つぎの3つのような効果を期待できます。
- 若年層にリーチできる
- 興味関心ターゲティングの精度が高い
- 2次拡散が期待できる
若年層にリーチできる
Twitterのコアユーザーは10代や20代の若年層ユーザーが多いのが特徴的です。そのため、若年層と親和性の高い商材やサービスには打ってつけのプラットフォームと言えます。
興味関心ターゲティングの精度が高い
また、Twitterは、自身のフォロワーやツイートなど、ユーザーの趣味や嗜好が明確に表れます。Twitter広告では、そういったユーザーの興味関心をターゲティングする精度が他の媒体と比べても高いためピンポイントなターゲティングが可能です。
2次拡散が期待できる
さらに、Twitterの最大の特徴とでもいえるのがリツイートによる2次拡散です。Twitter広告もオーガニックツイートと同様にリツイートやいいね、をすることが可能で、しかもリツイートされた広告は料金がかからないため、拡散すればするほど低コストで情報を拡散することができます。
Twitterユーザーは、関心をもったことに対して、他のユーザーに情報をシェアしてくれたり、話題に対しての会話が産まれたりするため情報拡散が起こりやすくなります。
Twitter広告の費用
Twitter広告の掲載には、最低利用費の制限はないため、リスティング広告などと同様に少額から始めることができます。
課金方式
Twitter広告はクリックやリンク先への遷移、フォロワーの獲得など、事前に指定した目的に応じたアクションが発生したときにのみ課金されます。またリツイートされた先で発生するアクションに対しては課金されないため、拡散すればするほど費用対効果が高くなるのが特徴的です。
入札方法
Twitter広告には入札タイプが3つあり、目的によって使い分けることができます。
自動入札
最小限の費用で最大の結果が得られるように入札額が自動的に最適化されます。予算は決まっているけれど入札金額をいくらにすればいいか分からない、といった場合に導入しやすい入札タイプです。
上限入札単価
支払対象となるアクションごとに、支払っても良い上限の単価を設定します。入札単価の上限が決まっていて成果をより細かくコントロールしたい場合に向いています。
目標入札単価
「フォロワー」、「ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン」を目的とするキャンペーンで利用できます。上限入札単価とは異なり、1日あたりの平均額が目標値に近づくように調整がなされます。
Twitter広告の種類
Twitter広告の種類は大きく次の5つに分けられます。
カテゴリ | 概要 |
---|---|
プロモ広告 | ターゲットに設定した幅広い利用者層にリーチできる広告です。主にウェブサイトやアプリへの誘導を目的とします。 |
※2023年8月11日(米国時間)にてフォロワー獲得広告の提供が終了しました | |
Twitter Amplify | 報道機関など200社を超えるTwitterのコンテンツパートナー(パブリッシャー)が配信する動画の冒頭に表示できる動画広告です。配信面の選び方によって、「Amlifyプレロール」「Amplifyスポンサーシップ」の2種類に分類されます。 |
Twitter テイクオーバー | 「タイムライン」や「話題を検索」の一等地に広告を配信することで、膨大なリーチにつなげられる広告カテゴリーです。Twitterテイクオーバーは「トレンドテイクオーバー」「トレンドテイクオーバープラス」「タイムラインテイクオーバー」の3種類に分類できます。 |
Twitter ライブ | 製品発表やファッションショーなどのライブ放送が可能なメニューです。「ライブ配信」と「イベントページ」の2つのフォーマットに分類されています。 |
Twitterを使っているときによく目にするのは、画像や動画、カルーセルなどさまざまな広告フォーマットを利用できる「プロモ広告」あるいは「フォロワー獲得広告」がほとんどではないかと思います。
プロモ広告の詳細については以下にまとめていますので、ぜひご覧ください。
また、フォロワー獲得広告についても以下で詳しく確認してみてくださいね。
データフィードを利用したダイナミック商品広告(DPA)
Twitterにおいてもデータフィードと連携したダイナミック広告があります。
Twitterショッピングマネージャーを利用し商品カタログを登録することで、ユーザーの行動や興味・関心に合わせて動的に商品が表示されるダイナミック広告が配信可能です。
コレクション広告
また、2022年8月にテストされていたコレクション広告も利用可能です。
メイン画像にプラスして、下部に複数の画像を配置できます。その名の通り、ブランドのさまざまなコレクションやラインナップなどを見せたい場合に最適です。商品ごとに独自のランディングページを誘導先も設定ができます。
カスタム機能・ブランド機能
また、これらの5つのカテゴリーに適用可能なカスタム機能やブランド機能も多く用意されています。これらの機能を利用することでTwitter広告上にユーザーがインタラクティブに行動を取れたり、ブランドの存在感を高めたりが期待できます。
カスタム機能
- 投票
- カンバセーションボタン
- アプリボタン
- ウェブサイトボタン
ブランド機能
- ブランド絵文字
- ブランド通知
- ブランドいいね
参考:Twitter広告の機能
ブランド機能については利用にあたり、Twitter社の担当窓口にお問い合わせする必要がありますのでご留意ください。
Twitter広告の広告フォーマット
ここではTwitter広告のうち利用頻度の高い「プロモ広告」の広告フォーマットを紹介していきます。プロモ広告では次の5つの広告フォーマットが利用できます。
広告フォーマット | 概要 |
---|---|
テキスト広告 | シンプルなテキストのみの広告フォーマットです。 |
画像広告 | ツイート本文に加え1枚の画像を表示できます。テキストに比べ目に止まりやすく、言葉だけでは難しいブランドや商品、サービスの印象などを伝えるのに向いています。 |
動画広告 | ツイート本文に加え15秒~2分20秒の動画を表示できます。ブランドや商品、サービスを動画でリアルに伝えられます。 |
カルーセル広告 | 2~6枚の画像または動画により、1つの広告内でストーリーや商品などのバリエーションやラインナップを伝えることができます。 |
モーメント広告 | 140文字では伝えきれない内容を一連のツイートとしてまとめ、プロモーションができます。 |
Twitter広告のクリエイティブ
Twitter広告では、さまざまなクリエイティブフォーマットがあり、ビジネスの目的に応じて選択することができます。大きく分けると「画像」「動画つきツイート」「Twitterカード」の3つに区分されます。
テキスト
お馴染みの全角140文字以内の文字だけのツイートが広告に利用できます。(正確には12文字はリンクに利用されるため、128文字)ただし、文字だけでユーザーの興味を引くのはとてもハードルが高い傾向があります。 次に画像や動画を利用した広告フォーマットを紹介していきます。
画像
画像を加えたツイートを作成できます。
単一の画像つきツイートおよびGIF画像
複数の画像つきツイート
▼デスクトップの場合
▼モバイルの場合
画像引用元:Twitter広告で使える各クリエイティブの特徴
デバイスによって画像の見え方も違ってきますが、デスクトップ向けとモバイル向けに同じ画像を使う場合には多くのユーザーがTwitterを利用しているモバイルの仕様を基準とするのをおすすめします。
動画
Twitter上にネイティブな形で動画を配信することができます。
各広告フォーマットの画像サイズや入稿規定は以下よりご確認いただけます。
広告キャンペーンの目的
大きく「ブランドの認知度向上」「検討」「コンバージョン」という3つに分けられる9つの目的が用意されています。
目的にあわせて広告キャンペーンの目的を選択するのをおすすめします。
ターゲティング
Twitter広告では、最適なユーザーにターゲットを絞って広告を配信できるように下記のターゲティングがあります。
ピンチアウトしてご確認ください。
適切なターゲティングを行うためには、Twitterユーザーがどのようなことに興味・関心があるかを考えることが重要です。例えばフォローしている人や企業を調べればその人の興味・関心が分かりますし、ツイート内容を分析すればその人の本音や本心が見えてくるでしょう。
参考:
上記の他に、下記のデモグラフィックターゲティングがあります。
ピンチアウトしてご確認ください。
Twitterのデモグラフィック情報は、Twitterのユーザーが入力したプロフィール情報を基にターゲティングされており、ユーザーのフォローやツイート内容などから類推した多くのユーザー属性に基づいて、性別や年齢などを判断しています。
Twitter広告の活用ポイント
Twitter広告を活用するうえで抑えておきたいポイントをご紹介します。
オーディエンスを明確にする
Twitter広告に限ったことではありませんが、万人受けを狙った広告は誰にも受け入れられないということが往々にしてあります。ターゲットとするオーディエンスが普段どんな話題や情報に触れているかを十分に検討し、まずはターゲットとするオーディエンスを明確するのがよいでしょう。
さまざまな広告フォーマットを活用する
画像やテキストの内容も重要ですが、Twitter広告では用意されているさまざまな広告フォーマットに寄っても大きくパフォーマンスが変わってきます。画像や動画をはじめ、投票機能がユーザーを大きく巻き込み成果を出せるケースも多く報告されています。商品やサービスの魅力を伝えるのにもっと有効な広告フォーマットがないか、ぜひ検討してみましょう。
検索には出てこない感情や思考をターゲティング
テキスト主体で行われるツイートでは、Googleなどの検索エンジンではあまり検索されないような言葉が飛び交っています。
以下の記事でも触れていますが、検索に至るまでにはさまざまな感情や思考がツイートに現れていることも少なくありません。ターゲットユーザーの普段のツイートから検索には出てこない感情や思考を読み取ってターゲティングに活用してみてください。
勝ちクリエイティブを見つける
Twitter広告で効果を出すためにはクリエイティブの作成が特に重要です。注目を集めて拡散されるような当たるクリエイティブを作成できれば、たとえ話題性がなくても自ら話題性を生み出すこともできるでしょう。また、クリック率が高いクリエイティブはクリック単価の決定要因となる「品質スコア」が上がりやすいため、クリック単価が低くなり、結果としてコンバージョン単価も安価に抑えることができます。
品質スコアは以下の3点を考慮され決められています。
- 共感度(Resonance): 利用者が広告に反応しているか。クリック、いいね、リツイートが頻繁に行われているか。
- 関連性(Relevance): ツイートの内容がオーディエンスの興味関心に合っているか。
- 鮮度(Recency): 最新の話題をツイートしているか。Twitterは「いま」起きていることを見つける場所です。オークションでは新しさが評価されます。
これらは頭文字を取って「3R」とも呼ばれます。クリエイティブを検討する際にはこちらも念頭に置いておくのがおすすめです。
Twitter広告は拡散性があることがメリットですが、その反面、投稿された広告に否定的なコメントが付くことがあります。あまりにも拡散を狙うためだけに作成したクリエイティブが結果的にネガティブな印象を持たれてしまうことも少なくありません。自分や身近なひとがそのクリエイティブをどう感じるのか、広告配信前に再度考えてみるのがおすすめです。
オーガニックのTwitterアカウント運用も重要
Twitterは企業とお客さまとのコミュニケーションも活発に行われています。そのため、広告だけではその効果は十分に発揮できないでしょう。広告主のビジネスに関するツイートをリツイートしたり返信をするなど、オーガニックの運用とあわせて活用することが広告を含め、Twitterを活用する上では重要です。オーガニックの投稿内容が広告のヒントになったりその逆となることもあります。ぜひどちらも積極的な運用を検討してみてください。
まとめ
流行に敏感で、情報を積極的に探しに来ているユーザーが集まるTwitterは、広告プラットフォームとして他の媒体にはない独自のユニークなターゲティングがあるため、他の媒体では狙うことが難しい特定セグメントへのアプローチが可能という点は非常に魅力的です。
Twitter広告は、まだ試したことがないという方は、この機会に活用してみてはどうでしょうか?