【すぐわかる】Facebook広告のターゲティングの種類と使い方

【すぐわかる】Facebook広告のターゲティングの種類と使い方
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実名制を基本とした正確なデータベースによるターゲティング精度の高さを誇るFacebook広告ですが、その緻密さゆえにできることが多く、「結局、どんなターゲティングができるの?」「どんなターゲティングが効果的なんだろう?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? まず、Facebook広告には、大きく次の3つのターゲティング手法があります。

  • コアオーディエンス
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

意図した広告配信を行うためには、それぞれを正しく理解しておくことことが必要不可欠です。今回はFacebook広告で利用可能なターゲティングの種類や仕組みについてご紹介していきます。

Facebook広告とは?については、まずは以下の記事を参考にしてみてください。

【よくわかる】Facebook広告とは?費用やターゲティングの種類、効果や仕組みを解説


Facebook広告のターゲティング

まずはFacebook広告のターゲティングに大きく3つの手法があることを理解していきましょう。

ターゲティング

詳細

コアオーディエンス

利用者がプロフィール上で公開している情報や、Facebookのプラットフォーム上で 見せる行動などに基づいて抽出。 

例:利用者データ (年齢/性別/学歴/職場など)、場所、興味関心、行動など

カスタムオーディエンス

既存の顧客データやウェブサイトにアクセスしたことのあるユーザーに、プライバシーを守りつつリーチ。

例:既存顧客(顧客リストやピクセルのデータなどから作成)、ウェブサイト訪問者、 動画覧ユーザー、アプリの利用者など

類似オーディエンス

カスタムオーディエンスから類似オーディエンスを作成。既存顧客やウェブサイト訪問者 などに特性や行動が似ているユーザーにリーチ。類似1%10%まで作成可能。 

例:既存顧客類似、ウェブサイト訪問者類似、FBやIGページでアクションを起こした人の類似、 アプリの利用者類似など

では次に、それぞれ具体的にどのようなターゲティングが可能なのか見ていきましょう。

コアオーディエンス

コアオーディエンスとは「利用者データ(年齢、性別など)・位置情報・興味関心・つながり」で構成されています。コアオーディエンスは選択できる項目が多く、年齢や性別、地域など細かく設定が可能です。Facebookは実名登録なので、ターゲティング精度が高いのも特徴です。

要素

ターゲティング内容

利用者データ ・性別(すべて、男性、女性)
・年齢(13~65歳で1歳刻みで調整可能。65歳以上は一括り)
・デバイス
・プラットフォーム(Facebook、Instagram)
位置情報 ・郵便番号
・都市
・地域
・国
上記の粒度でターゲティングが可能です。
また、特定の住所を設定しますと、半径1~80キロの範囲でエリアを指定できます。
詳細なターゲット設定 ・興味関心(買い物・ファッション、フィットネス など)
・利用者層(学歴、世帯年収、ライフイベント、子供の有無、交際ステータス、仕事 など)
・行動(購入行動、よく旅行する人、中小企業オーナー など)

選択できる興味関心は、ユーザーの「いいね!」したページや投稿した記事などによるFacebook独自のカテゴライズです。また、学歴や仕事、交際ステータスは、ユーザーが登録している情報が活用されます。

つながり ユーザーが広告主のFacebookページやアプリ、Facebookイベントでどのようなアクションをしたかに基づいてターゲティングに含めたり除外したりすることが可能です。

コアオーディエンスの掛け合わせ方法

なお、興味関心、利用者層、行動ターゲティングについては複数を選択したり、両方に一致するユーザーといった掛け合わせでの配信が可能です。掛け合わせ設定パターンには次の3つがあります。

  • OR設定
  • AND 設定
  • 除外による絞り込み

OR設定

OR設定は、AもしくはBのいずれかの条件に一致する人をターゲットとできます。複数の興味関心などをまとめてターゲットとして広告配信したい場合はこちらで実現できます。上記の例では、「エステに興味のある人、もしくはエステに興味のある人」がターゲットとなります。

AND設定

AND設定は、AとBの両方の条件に一致する人が広告配信の対象となります。上記の例では、「化粧品とエステの両方に興味のある人」がターゲットとなります。より美容への関心度が高い人に絞り込んだターゲティングができるようになります。

除外設定

一方で、特定の条件に属するユーザーを除いてターゲティングを行いたい場合もありますよね。その場合には除外設定によるターゲットの絞り込みが有効です。上記の例では「化粧品に興味があるけれど、エステに関心のあるユーザーは除く」といったターゲティングとなっています。 絞り込んだはずがターゲットが広がってしまっていたり、逆に意図せずターゲティングが狭まってしまうという事態になりかねませんので、注意が必要ですね。

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスはwebサイトへの流入や、FacebookやInstagramでアクションを実行したユーザーに対してのターゲティング方法です。現在は次の5つから選択できます。

種類

詳細

 

ウェブサイトトラフィック ウェブサイトトラフィックは、サイトへ流入したユーザーや、特定のページに訪れたユーザーのリストを作成しターゲティングすることができます。 ウェブサイトに滞在した時間別のビジター
└滞在時間の上位5%
└滞在時間の上位10%
└滞在時間の上位25%
滞在時間が短いユーザーよりも優良なユーザーの可能性が高いです。ただ、トラフィックが少ない場合はリスト数が少なくなる可能性があるので注意。
カスタマーファイル カスタマーファイルは名前やメールアドレス、電話番号などの顧客データを活用し、そのデータとFacebookユーザーと照合してオーディエンスを作成します。 メールアドレス、電話番号、モバイル広告主ID、名、姓、郵便番号、市区町村、都道府県、国、生年月日、誕生年、性別、年齢、FacebookアプリユーザーID、FacebookページユーザーID
アプリアクティビティ アプリアクティビティは、アプリやゲームを利用したユーザーで特定のアクションをしたユーザーのリストを作成しターゲティングができます。主な用途は、アプリインストールユーザーへのリテンション率の向上施策。アプリ利用ユーザーのリスト作成。類似オーディエンスを作成し新規ユーザー獲得。 ・アプリを開いた人
・アクティブユーザー
 └上位5%、10%、25%
・購入額別のユーザー
 └上位5%、10%、25%
・セグメント別のユーザー
・アプリイベント
オフラインアクティビティ オフラインアクティビティは店舗や電話、その他のオフラインで何らかのやりとりをしたユーザーのリストを作成しターゲティングできます。利用する場合はオフラインイベントを設定する必要あり。 ・設定するオフラインイベントにより異なります
Facebookのソースを使用 エンゲージメントオーディエンスはFacebookページやInstagramで動画を視聴したユーザー、オーガニック投稿や広告にアクションしたユーザーのリストを作成することができます。その他にリード獲得フォーム、フルスクリーンエクスペリエンス、Instagramビジネスプロフィール、イベントがあります。 ・動画
 └動画広告を実施する場合におすすめです
・Facebookページ
 └フォロワー数が多い場合は予め作成を

ウェブサイトトラフィックを活用する場合は、Facebookピクセルの配置が必要となります。Facebookピクセルはウェブサイトに配置することで、コンバージョン計測、オーディエンスの作成、ウェブサイトの利用状況に関するインサイトの取得が可能になります。 なお、カスタマーファイルを利用する場合は、顧客データのアップロードが必要です。 ファイルを作成してアップロードのほか、コピーして貼り付けることも可能です。ただし、アップロード後は暗号化されて個人情報の判別はできない仕様となってはいますが、誰がどのようにアップロードするかなど、取り扱いには十分お気をつけください。

類似オーディエンス

類似オーディエンスとは、ソースとなるオーディエンス(例:作成済みのカスタムオーディエンスなど)を指定し、そのソースオーディエンスに含まれるユーザーに共通する特徴を探し出し、その共通点が多いと判断された人々をターゲティングできる機能です。 1~10%の間で指定可能ですが、たとえば1%なら、選択した地域のすべてのユーザーのうち類似度の高い1%となります。100万人がターゲットなのであれば、1%は1万人ですね。パーセンテージが小さいほど類似度が高く、数字が大きいほどリーチできるユーザーが多くなりますが類似度は低くなります。また、ソースオーディエンスの中に似た属性をもつユーザーが多いほうが類似度は高まります。「サイトのトップページに訪問したすべてのユーザー」よりも、「購入に至ったユーザー」の方が、属性が似ている可能性は高いでしょう。 ソースオーディエンスに100人以上が含まれていれば類似オーディエンスが作成可能ですが、少なすぎても類似性を判断することが難しいため、Facebookによればソースオーディエンスは1,000人~50,000人が推奨されています。 参考:Facebook広告の類似オーディエンス | Facebook広告のヘルプセンター

類似オーディエンスの作成手順

では、類似オーディエンスの作成方法をみていきましょう。類似度の違う類似オーディエンスも一括で作成できる機能も提供されています。 1.広告マネージャからオーディエンスを選択 2.アセットライブラリからオーディエンスを作成を選択 3.ソースを選択 > ターゲット地域を選択 > オーディエンスサイズを選択 ソースで類似オーディエンスのもととなるオーディエンスを選択し、配信地域を選択してください。また、作成するオーディエンス数をひとつもしくは6つまで異なる類似度を複数選択して一括作成ができます。 上の例では、オーディエンスを作成をクリックすると次の3つのオーディエンスが保存されます。

  • 0~1%の類似オーディエンス
  • 1~2%の類似オーディエンス
  • 2~6%の類似オーディエンス

日本全体をターゲットとする場合、1%につき25万人前後の推定リーチと示されます。あくまでFacebook利用者の全体に対する1%となるため、注意しましょう。 Facebook広告でビジネス拡大を狙うのであれば、類似オーディエンスの配信はおすすめです。 類似ユーザーへの広告配信ができるプラットフォームはいくつかありますが、実名制での高い配信精度を誇るFacebook広告の類似オーディエンスは、他に比べ高いパフォーマンスを上げられているケースが多くありますので、ぜひ取り入れてみてください。

オーディエンスの保存

新しくターゲットを設定するたびに毎回オーディエンスを作成するのは結構な手間ですよね。 作成したオーディエンスは、別の機会にもそのまま利用できるよう任意の名前を付けて保存することも可能です。 特に下記のような場合には重宝します

  • 配信エリアが細かく、都度ターゲットエリアを選択する必要がある場合
  • 除外するオーディエンスリストが多く、都度リストを選択する必要がある場合

作成したオーディエンスは保存しておくと他の広告セットでもすぐに利用できるため、オーディエンス作成の手間を省いてスピードアップにも繋がります。

まとめ

さまざまな情報に基づいて詳細なターゲティング設定ができるため、一見するととても複雑に見えますが、基本は「人」をターゲティングするものであり、大きく3つの方法があることをまずは覚えておくのがおすすめです。大枠を抑えておくことで、あらかじめどんなターゲティングができるかを知ることができ、誰に何を見せるか、実現可能な範囲で明確に考えることができるようになりますね。

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