広告アカウントに登録しているカスタマーマッチ(※1)のリストが、スマート自動入札(※2)または最適化されたターゲティング(※3)のシグナルに自動で組み込まれるようになります。
参考:カスタマー マッチご利用ガイド - Google広告ヘルプ
アップデートは、2022年4月から12月にかけて段階的に行われる予定です。
この記事では、今回のアップデートによるメリットと注意点を紹介します。
※1:商品やサービスを購入した顧客の連絡先情報などの顧客データに基づいたオーディエンスリストを作成できるターゲティング機能です。
※2:Googleの機械学習を利用したコンバージョンにもとづく入札戦略で、設定した目標に向けてオークションごとに適切な入札単価が自動で設定される機能です。
※3:広告アセットの情報やコンバージョンユーザーのトラフィックデータをリアルタイムで学習し、コンバージョン見込みの最も高いユーザーをターゲティングする機能です。
カスタマーマッチが自動追加されるメリット
これまではカスタマーマッチのリストは、キャンペーンに手動で設定することで、スマート自動入札と最適化されたターゲティングで利用できました。しかし、今回のアップデートより、キャンペーンにターゲティング設定しなくとも広告アカウント内のすべてのカスタマーマッチ リストがターゲティングのシグナルに自動的に組み込まれます。
広告アカウントに登録しているカスタマーマッチのリストが複数ある場合は、どのカスタマーマッチのリストがパフォーマンス向上に役立つかも自動的に学習されるため、より効率的な既存顧客へのアプローチや、これまで気づけなかった新たな見込み顧客の発見が期待できます。
アップデートの導入スケジュール
広告キャンペーンのタイプによって、アップデートの導入時期が異なります。
2022年4月から12月にかけて段階的に行われます。
広告キャンペーンのタイプ | 導入時期(予定) |
動画 | 2022年 4~6月 |
ファインド | 2022年 7~9月 |
P-MAX | 2022年 7~9月 |
検索 | 2022年 10~12月 |
ショッピング | 2022年 10~12月 |
参考:カスタマー マッチご利用ガイド - Google広告ヘルプ
Googleに問い合わせたところ、2022年6月時点、一部の広告アカウントでは、動画キャンペーンにすでに導入されています。広告アカウントによっては、アップデートの適用から広告管理画面での反映まで30日程度のリードタイムが発生するケースもあり、動画キャンペーンへの適用が6月以降となる広告アカウントもあります。
スケジュールはあくまで予定です。カスタマーマッチのリストに更新などが必要な場合は、早めの対応をしておきたいですね。
アップデートによる注意点
今後、広告アカウント内に登録されているすべてのカスタマーマッチのリストが、スマート自動入札と最適化されたターゲティングで使用できるようになります。
長い間、更新していないカスタマーマッチのリストが広告アカウントに残っている場合は注意が必要です。
本来、ターゲティングしたいユーザーと異なるユーザーに最適化してしまう恐れがあるため、リストを削除、または最新の顧客データにもとづいたリストへと更新を行いましょう。
既存の顧客データを削除・更新する方法は次のヘルプを参考ください。
また、広告アカウント内に登録されたすべてのカスタマーマッチのリストを、スマート自動入札と最適化されたターゲティングに自動追加したくない場合は無効にする方法もあります。くわしくは後述します。
カスタマーマッチ リストの自動追加を無効にする
ここでは、スマート自動入札または最適化されたターゲティングにカスタマーマッチのリストを自動で使用することを無効にする方法を紹介します。
①左側のメニュー [設定]より[アカウント設定] を選択します。
②[カスタマー マッチ] をクリック、 [スマート自動入札または最適化されたターゲティングですべてのカスタマー マッチ リストを使用する] チェックボックスからチェックを外して設定完了です。
手動で設定したキャンペーンと紐づいているカスタマーマッチへの影響はありませんのでご安心ください。
まとめ
サードパーティーCookieの規制によりWebサイトの訪問履歴を使用したターゲティングが難しくなっていくなか、高いターティングの精度を保つためには顧客データにもとづいたカスタマーマッチ リストの使用はますます重要になってきています。シグナルはたしかなデータほど入札やターゲティングの精度向上が見込めるため、基本的には利用しない手はありません。カスタマーマッチのリストが自動でターゲティングのシグナルに組み込まれていくことは必然の流れではないでしょうか。
しかしながら、なかにはカスタマーリストを長らく更新していないアカウントもあると思います。すでに動画キャンペーンに適用されているアカウントもあるようなので、使用していないカスタマーマッチのリストは削除し、最新の顧客データへの更新を早めに対応しておきたいですね。