Yahoo! 検索広告、新たに自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」を提供開始

Yahoo! 検索広告、新たに自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」を提供開始
この記事は最終更新日から約1年が経過しています。

2022年11月16日(水)より、Yahoo!検索広告で自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」が提供開始されました。

参考:【検索広告】自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」の提供開始

2022年9月に実施された、自動入札タイプの構成変更のアップデート時は自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」の追加のみで、「コンバージョン価値の最大化」の機能単体での利用はできませんでした。しかし今回「広告費用対効果の目標値」が任意設定となったことで、「コンバージョン価値の最大化」の機能を単体でも使用可能となりました。

本記事では、自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」のしくみの紹介に加えて、入札方法が増えてどの入札タイプが最適か迷う方のために、Yahoo!検索広告の入札タイプの使い分けについても解説します。


自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」とは?

「コンバージョン価値の最大化」とは、キャンペーンに設定した1日の予算の範囲内でコンバージョン価値が最も高くなるように自動で入札価格を調整する入札方法です。

広告配信の目的が費用対効果よりも売上重視の場合は「コンバージョン価値の最大化」が最適です。

参考:自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」| Yahoo!広告ヘルプ

利用がおすすめのサービス

利益率や売上金額が高いなど、最も価値の高いコンバージョンを獲得できるように入札価格を調整するため、価格帯や利益率が異なる複数の商材で売上をできるだけ増やしたい場合に有効です。

たとえば、下記のようなサービスでの利用がおすすめです。

  • 複数の価格帯の商品を扱う通販サイト
  • 旅行予約サービス
  • 飲食店予約サイト
  • 価値の異なる2種類のコンバージョンアクションを目的とするビジネス(BtoBなど)

「コンバージョン価値の最大化」利用時の注意点

利用にあたっては仕様上いくつかの注意点がありますので、あらかじめ理解しておきましょう。

コンバージョン測定の設定が必須

「コンバージョン価値の最大化」の利用には、コンバージョン測定の設定が必須です。 ただし利用にあたって最低限必要なコンバージョン数などの制限はなく、コンバージョン数が0件でもすぐに利用を開始できます。また、「1コンバージョンあたりの価値」の設定をしなくても利用できます。

しかしながら、過去のコンバージョンデータがなく、「1コンバージョンあたりの価値」を計測していないと自動入札が上手く機能しないため、やむを得ない理由がない限りは、コンバージョンの価値を計測のうえ、コンバージョンデータをある程度溜めてから「コンバージョン価値の最大化」の利用を開始しましょう。

コンバージョン測定の設定方法は、以下のヘルプを参考にしてください。

参考:コンバージョン測定の新規設定(ウェブページ)| Yahoo!広告ヘルプ

「1日の予算」の設定に注意

「コンバージョン価値の最大化」に変更する前の広告費が「1日の予算」を大幅に下回っていた場合は、変更後に広告費が大幅に増える可能性があります。

なぜなら、「コンバージョン価値の最大化」はキャンペーンに設定した予算を最大限使いながらコンバージョン価値が最も高くなるように自動で調整するからです。

1日あたりに利用可能な広告予算よりも余裕をもって「1日の予算」を設定していた場合は、予算を使い切ってしまう可能性を踏まえて、「コンバージョン価値の最大化」の設定前に「1日の予算」の見直しをすることをおすすめします。

1日の途中で予算を使い切ってしまうことも

「コンバージョン価値の最大化」は、設定した「1日の予算」を最大限使いながら、より価値の高いコンバージョンを獲得するように配信されるため、1日の途中で予算を使い切ってしまうことがあります。

設定した「1日の予算」が1日の途中で終了してしまい配信が停止した場合は、「1日の予算」を上げることで配信が再開します。

しかしながら、多くの場合は限られた予算のなかで運用しているため、予算の引き上げは現実的な策とはいえないでしょう。また、予算内で売上を最大化することよりも1日をとおして広告を掲載したい運用方針のクライアントもいると思います。そういったケースでは、「コンバージョン価値の最大化」単体では使用せずに、オプション設定の広告費用対効果の目標値を設定しましょう。目標値を調整することで、予算の調整が可能です。

入札価格調整率は併用できない(一部、例外あり)

「コンバージョン価値の最大化」の利用時は入札価格調整率は無効になります。ただし、例外もあります。デバイスごとの入札価格調整率の「引き下げ率:100%」のみ有効です。

「ポートフォリオ入札設定」では利用できない

複数のキャンペーンを横断して入札価格を調整する「ポートフォリオ入札設定」では、「コンバージョン価値の最大化」は利用できません。キャンペーン個別入札設定を使用します。

「コンバージョン価値の最大化」への変更方法

すでに配信しているキャンペーンの入札方法を「コンバージョン価値の最大化」に変更する手順を紹介します。

キャンペーン一覧画面で入札方法を変更したいキャンペーンのチェックボックスにチェックを入れて「編集」から「入札方法の変更」を選択します。

入札戦略より「コンバージョン価値の最大化」を選択し、「広告費用対効果の目標値」を空欄にして「適用」をクリックで入札方法の変更完了です。

入札方法の特徴を理解して使い分けよう

Yahoo!検索広告の自動入札タイプは全6種類、手動入札も含めるとYahoo!検索広告で利用できる入札方法は全8種類です。

  • クリック数の最大化
  • コンバージョン数の最大化
  • コンバージョン単価の目標値(「コンバージョン数の最大化」のオプション)
  • コンバージョン価値の最大化 NEW
  • 広告費用対効果の目標値(「コンバージョン価値の最大化」のオプション)
  • ページ最上部掲載
  • 手動入札
  • 拡張クリック単価

選択肢がたくさんあることはうれしいことですが、一方でどの入札方法が適切なのか、迷うことも少なくないでしょう。下記の図を参考にすれば、広告の目的にあった入札方法を選ぶことができます。

まとめ

自動入札タイプ「コンバージョン価値の最大化」は、予算内で売上が最大になるよう自動で入札価格を調整するため、通販サイトや旅行予約サイトなど、価格帯の異なる複数の商材を取り扱うサービスで売上をできるだけ増やしたい場合に有効な入札方法です。

一方で「コンバージョン数の最大化(オプション:広告費用対効果の目標値)」は、目標広告費用対効果を維持しながら売上を増やすしくみのため、達成したい目標広告費用対効果がある場合に最適です。

このように「広告で何を最も重視したいのか?」によって最適な入札方法が変わります。広告の目的にあった入札方法を選ぶためにも、各々の入札方法の特徴をしっかり理解しておきたいですね。

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