Google 広告、カスタマーマッチの利用条件が緩和

Google 広告、カスタマーマッチの利用条件が緩和
この記事は最終更新日から約2年が経過しています。

2021年11月15日、Googleはカスタマーマッチの利用条件を緩和し、より多くの広告主が利用可能なようにアップデートしました。

参考:カスタマー マッチがより使いやすく、より多くのお客様にご利用いただけるようになりました - Google 広告 ヘルプ 

従来のCookieを利用したオーディンエンスターゲティングに制限が加わるなかで見つめ直されているカスタマーマッチですが、今回は、アップデートにより緩和された条件の詳細について解説していきます。



カスタマー マッチの利用要件を緩和

これまでカスタマーマッチは、以下の条件を満たす広告主のみが利用可能でした。

  • これまでポリシーを遵守してきた実績があること
  • これまでお支払いに関して問題が発生していないこと
  • 90 日以上の Google 広告のご利用実績があること
  • ご利用金額が全期間で 5 万米ドルを超えていること(米ドル以外の通貨でアカウントを管理している広告主様のご利用金額は、その通貨の月別平均換算率により米ドルに換算)

上記の条件を満たす場合でもGoogleのアカウント担当にリクエストする必要がありました。

もともと、2021年5月27日(木)に開催された広告関連プロダクトに関するアップデートや今後の方向性を発表する「Google Marketing Livestream 2021」にて、ほぼすべての広告主がカスタマーマッチを利用できるようになることが発表されており、半年の期間を経ていよいよ実装されたかたちです。

参考:Google Marketing Livestream 2021 で発表された最新情報 - Google 広告 ヘルプ

今回の変更により、ポリシーを遵守しているすべての広告主で利用が可能となりました。

なお、個人を特定できる情報の収集やデリケートなカテゴリに該当する商材での制限は引き続きとなりますので、ご利用の際はご注意ください。

参考:カスタマー マッチのポリシー - Google 広告ポリシー ヘルプ

アカウントの要件により利用できる機能に違いあり

ただし、どの広告主でもすべての機能を利用できるわけではなく、以下の通りアカウントの要件によって利用できる機能が異なっています。

ご利用いただけるカスタマー マッチの機能ポリシーを遵守しながら Google 広告を 90 日間利用した実績があり、ご利用金額が通算 5 万米ドルを超えているアカウントポリシーを遵守しているすべてのアカウント
ターゲティング×
モニタリング
類似ユーザー機能○(モニタリング設定と除外設定で利用可能)
個別の入札単価調整×
除外設定

すべての機能が利用できるのは、ポリシーを遵守していることに加え、「Google 広告を 90 日間利用した実績があり、ご利用金額が通算 5 万米ドルを超えているアカウント」に限られます。

一方でこれらを満たさない広告主は、「ターゲティング設定」および「個別の入札単価調整」の2つの機能を利用することができません。モニタリングでの設定や除外設定でのみ利用可能となっています。

カスタマーマッチのリストもよりアップロードしやすく

Screenshot showing example error "Unorganized column header"
画像引用元:カスタマー マッチがより使いやすく、より多くのお客様にご利用いただけるようになりました - Google 広告 ヘルプ

また、あわせてカスタマーマッチのリストもよりアップロードしやすく変更がなされています。

カスタマーマッチのリストをアップロードしてエラーが発生したい際に、十分な情報がなく修正に手間取ってしまうケースもあったかと思います。しかしながら現状では、手動でアップロードを行う前にエラーの内容の確認と修正方法が提案されます。また、修正内容を広告管理画面でそのまま適用させることも可能です。

頻発するエラーがネックでカスタマーマッチの利用を断念していた方などは、これを機にぜひ再度チャレンジしてみてください。

参考:カスタマー マッチ リストが使いやすくなりました - Google 広告 ヘルプ

自社データの利用はより重要に

ここ数年で進んでいる個人情報の広告配信への利用規制により、リマーケティングをはじめとしたターゲティングにおいても制限が大きくなっています。

カスタマーマッチは広告主にとって自社のデータを有効に利用できる方法のひとつですが、扱っているのは大切な顧客情報だということには代わりありません。規制されておらず、利用できるから使うという姿勢で取り扱うと、有効な広告施策とはならずかえってユーザー体験を悪いものにしかねないのは、他のターゲティングと同様です。

あくまで自社の目的を最優先にしてユーザーに不快な体験を押し付けないよう、どう利用するとユーザーにもメリットがあるのか、十分に検討しての利用をおすすめします。

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