Yahoo!広告は、日本最大級のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」に広告を掲載できることから、運用型広告の中でも取り組む広告主が多い広告プラットフォームのひとつです。
この記事では、これからYahoo!広告に取り組むWeb広告の担当者に向けて、特長や出稿できる広告の種類について分かりやすく解説していきます。
また、Yahoo!広告と並んでよく検討されるGoogle広告との違いについても一緒に見ていきましょう。
目次
Yahoo!広告とは?
Yahoo!広告とは、日本最大級のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」や提携サイトに広告を掲載できるサービスです。
Yahoo!JAPANの月間アクティブユーザー数は約8,400万人に上り、日本のインターネットユーザーの8割以上が日常的に利用しています。運用型広告に取り組む際には利用を検討しておきたい媒体のひとつですね。
Yahoo!広告の特長・メリット
Yahoo!広告の利用を検討するにあたって、まずはその特長やメリットを見ておきましょう。
Yahoo!JAPANのサービスに広告を掲載できる
Yahoo!広告はいずれもLINEヤフー社の提供するコンテンツや提携サイトに広告を掲載することができます。
Yahoo!広告ネットワークパートナー
Yahoo!広告は、Yahoo! JAPANをはじめ、LINEヤフー社と提携したパートナーおよび広告配信サービスを経由して多様なメディアに配信しています。
多様なパートナーサイトに掲載されるので、サービスが認知されていない層にアプローチできるのも特徴の1つです。
Yahoo!JAPANの持つデータを含む多彩なターゲティングができる
Yahoo!広告では、Yahoo!JAPANで検索されているキーワードのデータやユーザーの行動、趣向のデータを使って配信ができます。
Yahoo!JAPANの月間アクティブユーザー数は約8,400万人に上り、日本のインターネットユーザーの8割以上が日常的にLINEヤフーのサービスを利用しています。(2023年9月30日時点)
そのため、蓄積されたユーザーの属性や興味関心を把握するためのデータに基づいてターゲティングを行うことが可能となり、より効果的な広告配信を実現できます。
Yahoo!広告の種類
Yahoo!広告の種類は大きく分けて検索広告とディスプレイ広告の2つがあります。その仕様や特長などを詳しく見ていきましょう。
検索広告(YSA)
検索広告は、Yahoo! JAPANや提携パートナーサイトの検索画面でユーザーが検索した際に、検索結果画面に表示される広告です。キーワードに応じて広告を掲載できるため、検索意欲の高いユーザーに広告を届けることができます。
なお、検索連動型ショッピング広告という、小売に特化した広告掲載方式も2024年1月に提供が開始されています。現時点では、正規代理店など一部の広告アカウントにのみ提供がされているため、掲載をご希望する場合にはご注意ください。
参考:検索連動型ショッピング広告の提供開始|LINEヤフー for Business
ディスプレイ広告(YDA)
ディスプレイ広告は、Yahoo! JAPANのトップページやニュースなどのページ、提携サイトなどに表示される広告です。バナーや動画などのさまざまな形式の広告を掲載することができます。
広告作成時に広告タイプを選択することで、テキストや画像、動画を使ったさまざまな種類の広告を作成できます。
バナー
画像または動画のみを表示する広告です。広告内に文章は入りません。
レスポンシブ
テキストや画像、動画、「もっと見る」などのボタンで構成する広告です。デバイスやWebサイトによってサイズの異なる掲載面(表示領域)に対して、自動でサイズやレイアウトを調整し、掲載面に収まるデザインで広告を配信してくれる広告タイプです。
レスポンシブについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
動的ディスプレイ
アップロードした商品リストの情報を、掲載面に合わせて表示する広告です。インターネットユーザーの行動履歴、属性などをもとに、各ユーザーに最適な広告を動的に作成し配信します。
カルーセル
複数枚の画像を組み合わせて表示する、横長のバナー広告です。カルーセルカードごとに異なる画像や最終リンク先URLなどの設定が可能なため、商品やサービスの複数の機能を伝えたり、機能によって異なるランディングページを表示したりできます。
テキスト
タイトル、説明文、URLなど、テキストのみの広告です。
予約型広告
予約型広告(YDA(予約型))とは、Yahoo!JAPAN関連サービスの広告枠や期間などを予約し事前購入する広告です。掲載される場所や期間、課金方法、ターゲティングなどがさまざまな商品としてパッケージ化されています。
Yahoo! JAPANのトップページなど、ひときわ目立つ広告掲載枠に、独自のフォーマットで掲載の期間と露出量を保証して配信ができます。
予約型広告と運用型広告の特徴をまとめると、上記のようになりますので、行いたいプロモーションの内容を踏まえてどちらが適しているのかを考えられると良いですね。
Yahoo!広告の料金形態
Yahoo!広告は基本的に広告が表示されるだけでは課金とならず、広告をクリックした時点での課金となる仕様です。
課金方式 | 概要 | 広告メニュー |
---|---|---|
クリック課金 | クリックに対して広告料金が発生します。 | ・検索広告 ・ディスプレイ広告 |
動画再生課金 | 動画1回の再生に対して広告料金が発生します。 ただし、入札価格は動画1,000再生あたりの最大入札価格で設定します。動画再生課金では、動画の再生後10秒以上経過した場合のみ課金されます。 広告から最終リンク先URLへの遷移(クリック)では課金されません。 | ・ディスプレイ広告 |
ビューアブルインプレッション課金 | ビューアブルインプレッションとは、インターネットユーザーの視認領域に広告が表示された際のインプレッションを指します。視認範囲に表示されたとみなされるのは、広告の50%以上の範囲が1秒以上連続して表示された場合です。 | ・予約型広告 ・ディスプレイ広告 |
ディスプレイ広告(YDA)の課金方式は利用するキャンペーン目的によって適用される課金方式が異なります。
参考:目的別のキャンペーン作成について【運用型】|Yahoo!広告ヘルプ
広告の掲載方法や目的に合わせて、適切な課金方法を選択し、効果的な広告運用を行いましょう。
Google広告との違い
Yahoo!広告と並んで利用が検討される運用型広告のプラットフォームには「Google広告」があります。Google広告でもYahoo!広告と同様に検索広告やディスプレイ広告の掲載が可能です。
似ている媒体だけに「どちらに取り組めばいいのだろう」「それぞれの違いは?」と感じている方もいるのではないでしょうか。ここではYahoo!広告とGoogle広告との主な違いをご紹介します。
掲載先
Yahoo!広告はYahoo!JAPANの検索結果や、LINEヤフーの提供サービス、アプリ、提携しているサイト(ネットワークパートナー)に掲載されるのに対し、Google広告はGoogleの検索結果を含む、Googleの提供しているサイトやアプリ内に掲載されます。
端的に言えば、広告の掲載先となる広告配信ネットワークが異なります。そのため、希望する掲載先が含まれる広告プラットフォームの利用が必要です。
ユーザー層
掲載先が異なれば、それらを利用しているユーザー層も異なります。
Yahoo!広告を利用しているユーザーには次のような特長があります。
- 男女比率・年代差は少ないが、特に50~64歳女性と男性のユーザーが多い
- 就業している人が6割以上、中でも約半数が日本の平均年収以上
Googleを利用しているユーザー層については公開されていません。しかしながら、国内で圧倒的なシェア率を獲得している検索エンジンであるため、幅広い層が利用していると推測できます。また、Googleはビジネスツールとしても広く利用されているため、一定のIT知識を有するユーザーも比較的多いですよね。
どちらに広告を出そうか迷う場合は、ターゲットになり得そうなユーザーが、どのような目的でどの媒体を利用しているかを考えるといいでしょう。
クリエイティブの入稿規定・機能
配信先に合わせた広告クリエイティブを配信するため、Yahoo!広告とGoogle広告では、クリエイティブの入稿規定が一部異なっている点にも注意しましょう。
使用可能記号、またディスプレイ広告においては使用可能バナーについて、細かな違いがあります。
詳しくは下記を参考にしてください。
なお、レスポンシブ検索広告は、複数の広告見出し・説明文を設定し、それらを組み合わせた広告を配信できるフォーマットです。
文字数については、Yahoo!広告、Google広告の間に違いはありません。
項目 | Yahoo! | |
---|---|---|
タイトル(広告見出し) | タイトル1本につき半角30文字以内(全角15文字) | タイトル1本につき半角30文字以内(全角15文字) |
説明文 | 説明文1本につき半角90文字以内(全角30文字) | 説明文1本につき半角90文字以内(全角30文字) |
表示URL | 半角15文字以内 | 半角15文字以内 |
参考:レスポンシブ検索広告|Yahoo!広告ヘルプ
参考:レスポンシブ検索広告について|Google広告ヘルプ
一方で、利用できる広告表示オプションには違いがあるため注意が必要です。
この他にも、広告管理画面のUIや入稿に必要な情報やその形式も細かな違いがあるため、両媒体を利用する場合にはその違いを十分に把握しておきましょう。
まとめ
Yahoo!広告の基礎知識からGoogle広告との違いについてまで、解説してきました。
Yahoo!広告はいますぐに情報を求めている検索広告と、LINEヤフー社の提供する多彩なコンテンツに広告を掲載できるディスプレイ広告が提供されているため、広告主の目的に応じた広告配信が実現できる広告プラットフォームのひとつです。ニュースや天気、生活に関わるさまざまなサービスを提供しているプラットフォームだからこそ保持しているデータも魅力的ですよね。
運用型の広告配信が可能ですので、まずは少ない広告費から試してみて、改善を図りながら継続的に取り組んでみることをおすすめします。