株式会社Crunch Style(Bloomee LIFE)
株式会社Crunch Style
取締役 CMO 戸口 興 さま
Marketing team 室星 知郁 さま

週に1回自宅へ花が届く、お花のサブスクリプションサービス「Bloomee LIFE」を展開するCrunch Styleさま。昨年12月にはユーザー数2万人を突破し、累計200万本以上のお花を提供するなど、順調にビジネスを拡大しています。

しかし以前には、インハウス運用から代理店運用への移行がうまく行かず「CPAが5倍」という危機的状況に。

今回は、アナグラムにご依頼いただきどうやってその危機的状況から回復したのか、弊社のインハウス支援やお取り組みの内容についてお話を伺いしました。

このインタビューは、2019年11月に行われました。

聞き手:アナグラム株式会社
森 弘繁 山下 翔史(執筆者)

まずはCrunch Styleさんが提供されているサービスについて教えてください。

戸口:Bloomee LIFEは、花のある生活を手軽に実現できる、日本初・最大級の花のサブスクリプションサービスです。 全国約100店舗のお花屋さんから、オリジナルのアレンジをした季節のお花がポストに届きます。定期的にお花が届けられるので「いつもお花のある生活」を過ごしていただけます。お届けするお花を通じて「毎日にちょっとした感動」を得られるのが特徴です。 また、生花店にも約30%と言われているお花の廃棄率を下げられるメリットがあります。サブスクリプションサービスである弊社のお取引きでは、ユーザーさんのご登録状況を正確に生花店にお伝えでき、必要な分だけのお花を仕入れていただけるため、廃棄率も改善できるという訳です。 このような取り組みが受け入れられ、サービス開始から3年でユーザー数が2万人を越えることができました。ユーザーさんにお届けしているお花は200万本以上にのぼり、おかげさまで好評を頂いています。 参考:日本初・最大級のお花のサブスク「Bloomee LIFE」がユーザー数2万人突破!累計200万本以上のお花を提供 室星:毎月1回ユーザーさんの自宅お伺いしヒアリングしにいく文化があるのですが、女性のあるユーザーさんが、「お花を届けてもらうことで、自分が女性であることを思い出すきっかけになる」とお話し頂けました。 ユーザーさんお一人お一人の視点からみても、Bloomee LIFEはちょっとした感動をお届けできているサービスなのかなと思っています。

おふたりの具体的なお仕事内容について教えてください。

戸口:ユーザーさんが喜び、かつプロダクトが伸びることに関わる、すべての意思決定をしています。具体的にはマーケティングをメインに見つつ、UX(ユーザーエクスペリエンス)の設計、組織づくりなどを行っています。 室星:新規顧客の獲得を担当しています。具体的には、FacebookやInstagramの広告運用やSNSのオーガニック投稿、キャンペーンの運営やリードユーザーに向けたメールマーケティングなども行っています。

インハウスの広告運用担当の退職、CPAが5倍に

弊社にお声がけいただいたきっかけはなんでしょうか?

戸口:サービス開始直後から、Instagramがユーザーさんとのメインの接点でした。ここを伸ばすため、自社でInstagramの広告運用とオーガニック投稿にリソースを集中して順調に新規ユーザーを伸ばせていました。 しかしそんな中、インハウスで広告運用を担当してくれていた社員が退職してしまいました。その後、別の広告会社に運用をお願いしたのですが引き継ぎがうまく行かず広告配信の最適化バランスも崩れ、アカウントがうまく回らなくなってしまったのです。 結果的に一時期CPAが5倍以上になってしました。 さらにちょうど会社としては登録者数を伸ばさなくてはならない大切な時期で大きな危機感を感じていました。 そこで、広告運用を信頼してお任せできるパートナーを探すことになったのです。 アナグラムさんは元々知っていまして、少数精鋭のイメージだったのでまず候補にあがりました。実は御社にもともと知り合いだった方がおり、お声がけさせていただいたのがきっかけです。

実際にお取引きを始めてからの成果はいかがでしたか?

戸口:目標に対してしっかりと、満足行く成果を出していただきました。 広告がうまく回ったおかげで広告投資に対して、オーガニック施策においての成果のレバレッジが効くようになりました。これがなかったから、2万人の会員達成はできなかったと思います。本当に感謝しています。

密なやりとりで実感した「一緒にやってくれてる感覚」

具体的にはどのようなサポートがありましたか?

戸口:オーディンスの面でも、クリエイティブの面でも、いろいろな提案をいただきました。 例えば、クリエイティブの面では「こういう写真が欲しい」という提案をアナグラムさんからよく頂いていました。その中でも一番当たったのは「配送に使う箱から花を取り出す写真」。届いた荷物から中身を取り出すときって、ちょっとワクワクしませんか?あえてスマホで撮った主観的な写真を使うことで、商材体験を「自分ごと」として感じていただけたのではと思います。 この写真を使ったクリエイティブがヒットしたおかげで、全体としても大きく成果を伸ばせました。 コミュニケーション面でも満足しています。たとえば「今の時期はCPAを下げたい」「このタイミングではコンバージョンの獲得ペースを上げたい」など、今考えると結構な無茶振りにも、素早く打ち返して頂いていました。本当に流石だなと思います。 コミュニケーションの頻度もほぼ毎日。とても密なやりとりができ、期待値以上に「一緒にやってくれてる感」を感じました。 他の代理店と比較しても、レベル感、コミュニケーション全ての速度、分析のロジックは強いなと感じています。

インハウス化に伴いHowtoだけでなく、根本的な広告運用の概念や考え方を教えてくれる

現在は体制が整いインハウスでの広告運用に戻せていますが、アナグラムのインハウス支援はいかがでしたか?

室星:私が初めてアナグラムさんとお会いしたときは、広告運用は未経験。正直右も左ももわからない状態でした。 そんな中「なんでこの意思決定をしたのか?」「これはやらないほうがいい」といった基本的な考え方から一つひとつ丁寧に教えていただきました。 これは非常にありがたかったです。 Howtoだけでなく、根本的な広告運用の概念や考え方を教えて頂いたのですが、それが今のインハウス運用にも活きています。 たとえば、検索してもわからない疑問は、毎日ひとつづつ質問して、スプレッドシートに書き留めてました(笑) 今でもわからないことがあると、時々見直して参考にしています。 室星:スムーズに引き継ぎをして頂きましたし、アカウントもしっかりと作って頂いたので、これからはクリエイティブの改善に集中しようと思っています。 ベースがしっかりしているので、そこを壊さずに運用できればアカウントを成長させられると感じています。 現状の課題としては、新しいクリエイティブを追加する際、仮説を実際に試してみないとどういう数値になるのかが、経験が無いので読めない点でしょうか。 戸口:仮説の精度は経験に依存しますしね。こればかりは簡単にコピーできないので、社内で経験を積んで成長していくしか無いですね。

Bloomee LIFEの今後の事業展望を教えていただけますか?

戸口:まず、現状パーソナライズ化のためのテストを進めています。例えるなら「お花のSpotify」みたいなサービスにしたいですね。「初めてのお花だけど、好き」と思えるような、ユーザー体験を提供したいです。 また、Bloomee LIFEのリアル店舗や、独自のお花の仕入れなどにより、オフラインでの接点、粗利率改善への構想に向けての動きを加速させていきます。 室星:アナグラムの担当者さんも、アナグラムという会社も、個人的にいいなと思っています。 戸口:今後、どこかのフェーズで広告チャネルを広げていくことも検討しています。その際はぜひご一緒したいです。

最後に「特にBtoC、サブスクリプションサービスの運用型広告の成果が停滞しているのではないか?」と悩まれている広告担当者の方に一言、アドバイスをお願いできますでしょうか?

戸口:「今まで世の中になかった概念」を提供するような新しいサービスは当然ですが、検索される機会がなかなかありません。この場合、オーガニック施策のみを打っていると、事業の伸びに限界がくるので、広告とうまく組合わせて「マーケット」自体を能動的に作っていく必要があります。 運用担当の方はこのポイントを意識していただけるといいのではと思います。 室星:マーケ初心者であれば、わからないことは、人に聞くのが大事だと思います。 Howtoは検索すれば出てきますが、広告に対しての考え方みたいな「概念」は調べてもなかなか見つかるものではありません。こうした知識は人から聞くのが手っ取り早いので、すぐに聞くようにしましょう。 また、聞いたことはしっかりと記録し、溜めておくことが大事。わからないことに当たったときには、すぐに検索できますし、立ち戻ればこの記録があるという安心感もありますしね。


Voice Of AdOps担当者の声
「まだ世の中に存在しない市場を作っていく」という戸口さんの想いと重なり、拡大の勢いを増しているBloomee LIFE。当社へご相談をいただいた際はCPAがそれまでの5倍に高騰していた危機な状況、かつBloomee LIFEを新しく知っていただくためのメインとなるチャネルの改善が急務であったため、正直に言って、プレッシャーも少なくないご依頼でした。ただ、その中でしっかり成果をお返しできたのは、当社もCrunch Styleさまも共に、分析とロジックを重視する文化が共通していたことが大きいと感じています。 お花のサブスクが、これから全国各地で当たり前のように使われる日が待ち遠しいです。戸口さん、室星さん、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いします!

株式会社Crunch Style:https://www.crunchstyle.jp/ 手軽に始めるお花のある暮らし | Bloomee LIFE(お花の定期便ブルーミーライフ) :https://bloomeelife.com/