株式会社OKAN(オフィスおかん)
株式会社OKAN
リテンションマネジメント事業部 マーケティンググループ ゼネラルマネジャー 清水さま2015年3月にOKANに中途入社。以降、領域問わず様々なチームの立ち上げなどを推進。現在は新規リード獲得から商談設定までを担う3チームからなるマーケティンググループを統括。

リテンションマネジメント事業部 マーケティンググループ 室星 さまリードマネジメントチームにて「オフィスおかん」の新規のお客さまのリード獲得を担当。リード獲得から商談に繋げるまでのコンテンツ作りや、Web広告全般に従事。

「働く人のライフスタイルを豊かにする」をミッションに掲げ、望まない離職を生まない組織づくりを支援する株式会社OKANさま。弊社では、働く人の食生活を支援する主力事業の置き型社食サービス「オフィスおかん」を支援させていただきました。

BtoBマーケティングでのリード獲得において、リード数は増えているにもかかわらず、その後の商談化率に課題を感じられていたといいます。しかし、弊社にお問い合わせ頂いた当初は広告代理店の切り替えは検討されておらず、セカンドオピニオン的な立場からのアドバイスを希望されていたとのこと。そこから、弊社との取り組みに至ったきっかけから、お取り組みを通じて広告予算を伸ばしながらの、商談化率の改善につながった施策までお話をお伺いしました。そこには、数値の改善だけはなく、株式会社OKANさまの社内でも大きな変化がありました。

このインタビューは、2024年8月に行われました。

聞き手:アナグラム株式会社
広告運用事業部 チームリーダー 仙座 樹
広告運用事業部 クルー 平野 森
広告運用事業部 クルー 内藤 香

書き手:アナグラム編集部

広告代理店におんぶにだっこで方向性のズレに気が付けない状況に危機感

弊社にお問い合わせいただいた時の課題感はどのようなものでしたか?

清水:弊社は、以前よりWeb広告に取り組んでいましたが、社内のリソースだけではなかなか経験値やノウハウを蓄積することが難しく、餅は餅屋ということで広告代理店におまかせしている状況でした。

しかし、広告代理店におんぶにだっこになり過ぎていることに課題感を持っており、私たちもWeb広告周りの経験を積んでいかなければならないと感じていました。

そこで、別の広告代理店にセカンドオピニオンとして入っていただき、いまの状態が正しいのかの判断やWeb広告の考え方を勉強させていただきたいと思ったのがきっかけです。

室星:清水も言う通り、現状の広告の方向性がもしも大きくズレていたり、重要な論点が漏れていても誰も気づけない環境に危機感を持っていました

わたし自身、Web広告周りで迷うことがあった時は、幾度となくアナグラムさんのブログを参考に勉強していました。そのため、この機会にアナグラムさんから客観的な視点で弊社を見てもらいたいと思い、問い合わせさせていただきました。

聞こえが良いだけでない具体的な体制の提案で伴走してくれるイメージができた

お問い合わせ時は「広告代理店を切り替えるつもりはなく」セカンドオピニオンの役割を目的としていたことですが、最終的には広告代理店切り替えに至りました。弊社とのお取り組みに至った決め手はなんだったのでしょう?

清水:アナグラムさん以外にも何社か打ち合わせの機会をいただいたのですが、アナグラムさんの提案の内容もすばらしさはもちろん、1番の決め手はお会いしたメンバー皆さんの人柄です。

加えて、弊社の売上を上げてビジネスを伸ばしていく提案の納得感と、私たちの視点に沿ってご提案いただけていることを資料から強く感じたことも、信頼できました。

アナグラムさんと打ち合わせさせていただいた後に、室星に「どうだった?」と聞いたら、「いいですね」と特に良い反応だったのも印象的でした。

室星:当時、Web広告経由でリードは増やせていたものの、商談に繋がりにくい課題を抱えていました。アナグラムさんの提案は、課題に対しての施策の納得度ももちろんですが、弊社と共に施策の実行まで伴走してくれる印象を受けたので、直感的に「ぜひ、ご一緒したい!」と思いました。

また、言語化が難しいのですが、清水も言う通り、提案に来ていただいた皆さん全員の人柄もとても素敵だと思いました。

普段の業務は私とのやり取りが必然的に多くなるため、専門的な内容を私たちにもわかりやすく説明していただける、高いコミュニケーションスキルも、一緒にお仕事してみたいなと感じた理由です。

何が最後に背中を押したのでしょうか?

清水:アナグラムさんに、弊社事業拡大のために来期の予算の配分から、どのように売上最大化を図るかのシミュレーションを提案いただきました。

他の広告代理店からいただいた提案と並べた時に、費用対効果を加味した予算配分が同じところもあれば、異なる部分もありました。そして、その違いの理由を何度かアナグラムさんに質問させていただいた際に、どの質問にも丁寧に回答いただき、安心と同時に信頼感が増しました。

私たちにとって、初めての広告代理店変更の決断だったため正直、とても悩みましたし、切り替えの手順も未知数でした。アナグラムさんは、私たちの気持ちを汲み取っていただき、切り替え時のリスクから実際の切り替え手順まで丁寧に教えていただいたおかげで安心して進められました。

室星:どうしても、初回の提案はどの広告代理店も聞こえの良いことばかりを伝える傾向がありますよね。提案だけで終わるのではなく、その後も継続的にサポートしてくれるかどうかは、提案時点では不安な部分がありました。しかし、アナグラムさんは、弊社のリード獲得において重要な要素としてディスプレイ広告の活用を提案してくれました。

たとえば、一般的に「ディスプレイ広告をやりましょう」と提案されるだけで終わることが多いですが、アナグラムさんは違いました。ディスプレイ広告のクリエイティブ開発や品質の確保のために、専属のデザイナーを担当していただける社内体制を整えてくれました。このような具体的な提案をしてもらえたことで、継続的に伴走していただけるイメージが湧いたことを今でも覚えています。

昨対比での獲得リード数は6.3倍、商談率も8.4ポイント改善。Meta広告の一本足打法からも脱却

そのように言っていただけて光栄です!実際にお取り組みをしての成果はいかがでしょうか?

室星:課題だった広告経由のリード獲得からの商談率はご依頼の前後で8.4ポイント改善しました。数字の改善ももちろんですが、従来Meta広告のリード獲得広告の一本足打法だったメディアポートフォリオが、Meta広告以外の広告媒体からもリード獲得できる基盤ができたことも媒体依存のリスクからの脱却に繋がりメディアポートフォリオの健全性が高まったことは大きな変化です。

また、以前はサービス導入に至らない事例も多く、効率的なセールスに繋げられていない点も課題のひとつでした。しかし、アナグラムさんの運用に変わってからは、健全なポートフォリオへの改善に伴い、リードの質も改善したことでセールスチームからのポジティブなフィードバックも増えて、社内の関係性も良くなったと感じます。

日々改善されていく数字のお陰で、私が広告運用以外の業務にリソースを割くことが可能になりました。その結果、リードの質に課題を感じながらも日々の業務や目標数字の達成に追われてマーケティングの視野が狭まっていたと、アナグラムさんとのやり取りで気づくことができました。

弊社からの提案や施策について、どのように感じられていますか?

清水:広告予算やビジネスが成長する中で、商談設定単価を維持していくことは大変なことだと思います。しかし、アナグラムさんに運用代行をお願いしてからは昨対比で1万円近く獲得単価が改善している広告媒体もあるので、広告運用の効果は肌で感じています。

また、数字の改善だけではなく、施策の手数も圧倒的に増えています。LPの改善はもちろん、バナークリエイティブの制作量や検証スピードは段違いに増えており、定量、定性のどちらをとってもアナグラムさんには感謝しています。

印象的な施策として、Microsoft 広告で「ターゲットを絞らずにブロード配信をしましょう」と提案をいただいた時は、びっくりしました。「オフィスおかん」のペルソナはあったので、広告のターゲット設定も絞ったほうがいいのではと考えていたからです。

しかし、「オフィスおかん」は働く人すべてが対象になりうるサービスだから、ターゲティングを絞るよりは興味のあるユーザーに広く届ける方が良い、と提案いただきましたよね。

結果的に、クリエイティブでの訴求やターゲット層を明示できているので低いクリック単価で幅広くリーチしても、結果的にクリック率やコンバージョン率は高まるというアナグラムさんの提案時の仮説がばっちりはまりましたよね!

Microsoft 広告だけの数値も、昨対比での獲得リード数は6.3倍に増加しただけではなく、リードからの商談数は4.48倍に増加しています。他チームからも「Microsoft 広告いいですね」と声が届くほどの反響です。

他部署との情報連携を仕組み化。同じ目標に対し共通言語での議論や施策が行えるように

新しい施策にも積極的にトライいただけるので、こちらもさまざまな施策を提案しやすく助かっています。

室星:おっしゃるとおり正直、初めての試みは不安も大きいです。しかし、アナグラムさんとの取り組みを半期で振り返った時に、商談単価での改善はもちろん、施策の量など、成果の改善が明確でした。だからこそ、私も自信を持って「切り替えてよかったです」と社内にも報告ができたのが嬉しかったし、新しい施策にも積極的に取り組む事ができていると思います。

細かい話ですが、定期的に問い合わせの入口であるセールスチームから「今、どんな広告が配信されているのか」と訴求の内容を聞かれることが多く、都度配信しているクリエイティブをスクショして共有していたんです。

その現状をアナグラムさんに相談したら、広告経由で獲得したリードのパラメータを入力すると、どのクリエイティブからのリードなのかを確認できるレポートをスプレッドシートで作っていただけてとても助かってます。

広告運用から派生して社内での仕組み化や、他部署とのつながりや取り組みを強化していただいたり、本当に様々な場面でアナグラムさんの介在した効果が社内にも波及しているのを感じます。

清水:リードマネジメントチームとしても、獲得したリードの商談設定のフェーズまで取り組めていなかったところに、時間を割けるようになったのも大きな変化です。

従来は、リード数を「どのように増やすか」という問いの立て方だったところ、「いかに商談に結びつけるか」という問いの立て方に変化したことで、セールスチームと共通言語で議論がしやすくなりました

これまでもチームを超えての話し合いの機会はあったのですが、より焦点が定まった本質的な議論ができるようになったと実感しています。結果的に、商談設定率が上がっただけではなく、セールスチームの架電数も減ったことで社内の工数最適化にも繋がっています。

個人的にはそれ以上に、室星が他部署と協力して施策を進めたり、マーケティングに注力できるようになったことがポジティブな変化です。

広告運用の代行以外で印象に残っていることがあれば教えてください。

清水:弊社が出展した展示会にも足を運んでいただきました。オンラインだけではなく、オフラインで実際に私たちのお客さんの解像度を上げていただいたこともとてもありがたく感じています。

展示会では、弊社代表のセミナーにもご参加いただき、弊社の目指す方向性や事業意図を汲み取り、広告の施策に落とし込んでくださる姿勢がとても心強く感じました。

室星:展示会以外にも、アナグラムさんからお客さんの解像度を高めたいというご依頼を頂き、商談を担当しているセールスチームとのヒアリング会を開催しました。お互いの普段の業務内容から、何を考えているのかが明確になり、私自身も初耳の情報が多く、個人的にとても勉強になり素敵な機会を作っていただき感謝しています。

マーケティング施策は、リード獲得だけで終わるものではありません。チームの垣根を超えた連携が必要になる中、広告経由でのリード獲得の成果が改善したことで、チームにも余裕が生まれ、互いのチームの業務にも関心をもって施策を進められるようになり、社内の雰囲気が変わりました。 

清水:普段からやり取りをしているSlackでも、セールスチームと室星が中心にやり取りをするチャンネルを作り、他チームを巻き込んだ施策を色々と動いてくれているのを見ていて、とても良い変化と同時に施策のスピードも加速している感じを受けています。

この前も、室星がデジタル領域の成功事例や仮説を社内のオフラインを担っている部署にシェアをしていたのを見て、社内での小さな変化にもアナグラムさんの恩恵を感じています。

広告運用をまるっとお任せするだけではもったいない。一緒に手を動かし学びながら成果を出していく

これまでのお取り組みを振り返って、どのような事業者さんにアナグラムをおすすめしたいと思いますか?

室星:広告運用をまるっとお任せしたい方にももちろんおすすめはできるのですが、それだけだともったいない気がしています。どちらかというと、一緒に手を動かしたり、学びながら、成果を出していきたい事業者さんにすごくおすすめできます。

アナグラムさんは広告運用の話はもちろんですが、広告運用ではなくSEOやコンテンツマーケティングなどの別業界の話や、事業の伸ばし方など参考になる話も多く、私自身も毎度、勉強させていただいています。ただの依頼主と広告運用の担当者というよりは、一緒に事業を伸ばしていけるパートナーだと感じています。

清水:デジタルマーケティングをより身近に感じたい事業者さんにおすすめしたいです!

デジタルマーケティングに普段から携わってない方からすると、広告運用は少し敷居が高く感じる部分が少なからずあると思います。そこにいきなり「CPAがいくらだ」「CTRやCVRが…」という話だけをされても、わかりにくく感じる方も多いはずです。

だからこそ、企画の意図や提案の背景から共有していただき、ご報告をいただけるのは安心だけではなく、信頼にも繋がります。必要に応じて、セールスやカスタマーサクセスなど他チームとのコミュニケーションを取っていただける姿勢も、デジタルマーケティングを会社全体でより身近に感じることができました。

最後に、今後のアナグラムに期待することを教えてください。

室星:おかげさまで、Web広告の成果は安定し、リード獲得以降の商談設定まで目を向けられるようになりました。現状も新しい施策にチャレンジして頂いていますが、リード獲得の主軸であるWeb広告を今後さらに伸ばしていけるように、リード獲得の先の受注までを見越したデジタルマーケティングの施策を一緒にできると嬉しいです。 

清水:アナグラムさんのプロフェッショナルの立場からの提案や、他チームとの間に立つ第三者的な視点は、私たち自身も普段の業務の参考になる部分が多いと感じています。

引き続き、広い視野と専門性で獲得だけではなく、認知など今以上に広い範囲で、これからできそうなことを提案いただけるとことを期待しています。

加えて、広告代理店として多様な業種のクライアントさんがいらっしゃると思います。他業種での成功事例などを弊社にも展開いただけるとすごくありがたいなと思います。

Voice Of AdOps担当者の声

インタビューを通じて、OKANさまの社内で起こっているポジティブな変化や、これまでのお取組み・成果に対する評価を伺うことができ、大変うれしく思います。

BtoBマーケティングにおいて、リード獲得から成約、そして継続顧客へと至るプロセスの改善には社内の複数部署との連携が不可欠です。この点において、室星さまと清水さまの社内への働きかけが成果改善に大きく寄与していると強く感じています。

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