
Yahoo!プロモーション広告では、広告がユーザーにとって役に立つ内容であるか、「広告の有用性」に関する広告掲載基準を設けています。
今回、広告が有用か否かの審査判断の基準変更を2019年6月3日(月)に行うことが発表されました。
参考:広告掲載基準「広告の有用性について」判断基準変更のお知らせ - Yahoo!プロモーション広告
今回の審査判断基準の変更による影響は大きいものだと推測できます。ではさっそく、今回の変更点について解説していきます


アフィリエイトサイトの掲載不可を明言
ユーザーにとって役立つ広告かどうかは、以下のとおりの基準によって判断されています。
第2章 ユーザーの利便性のための基準
3. 広告の有用性について
ユーザーにとって有用性の低い、以下のような広告は掲載できません。(1) 広告主による独自のコンテンツが乏しいもの
(2) アービトラージサイト等、第三者のサイトへのリンクや広告が多数掲載されているものや、広告のクリック等をさせることを主目的としているようなもの
(3) 正確性・信憑性に欠けるもの
(4) その他、ユーザーにとって有用性の低いもの
今回の変更対象となるのが、(2)に該当するかどうかの判断基準です。リリース内では、変更点は次のように述べられています。
ビジネスモデルが成果報酬型サイト(アフィリエイトサイトを含む) およびそれと同等と判断したサイトについては、「広告のクリック等を させることを主目的としているもの」に該当するサイトとし、広告掲載 不可に変更します。

これまでの判断基準ではビジネスモデルにまでは触れておらず、実際のところ掲載基準に満たないと思われるような広告も掲載ができている状況があったように思いますが、今回のリリースでは「アフィリエイトサイトを含む」と判断基準をより明確にしており、その影響の大きさが予想されます。
一方で、リリースからダウンロードできる解説資料では「一部サイトを除く」という表記がありますが、掲載可能な一部のサイトも「弊社が適切であると判断したサイト」との回答に留まっており、その基準は曖昧です。
なお、「順次適用」との記載があるため、現在Yahoo!プロモーション広告経由で掲載されているアフィリエイトサイトなどの成果報酬型サイトが6月3日以降一斉に掲載がされなくなるというわけではなさそうです。
最後に
広告主の商品やサービスをWebサイトやブログで紹介して収益を得ることができる「アフィリエイト」という仕組み自体は、とてもすばらしいものだと思います。ただ、収益の最大化にフォーカスしてしまい、媒体のガイドラインが守られずに情報が乏しいサイトでユーザーの広告体験を損ねたり、広告主が禁止しているブランド名への入札などで広告主が不利益を被ったりすることも少なくありませんでした。一部のアフィリエイトサイトによって今回のようなすべてをひっくるめての規制対象となってしまったことは残念でもあります。
Yahoo!JAPANは、広告主やユーザーの不利益となりえるアドフラウド(不正広告)撲滅に向けて、2018年4月19日に 広告配信ガイドラインを厳格化し、2019年3月31日までの期間には約5,900件の広告配信を停止に踏み切ってもいます。
参考:ガイドラインの厳格化により約5,900件の広告配信を停止 - プレスルーム - ヤフー株式会社
また、独自に“広告品質における3つの価値と6つの対策項目(広告品質のダイヤモンド)”を定義してアドフラウドやブランドセーフティなどの課題への対応を打ち出すなど、日本最大のポータルサイトであるYahoo!JAPANとしての広告商品の品質担保とユーザー保護へのYahoo!JAPANの本気度の高さを感じます。
引き続き、今後のインターネット広告の課題解決に力を入れて取り組むYahoo!JAPANのYahoo!プロモーション広告の広告掲載基準の動きには注目していきます!