Pinterestは月間アクティブユーザーは全世界で4.6億人以上(2023年時点)。日本国内でも693万人(2023年1月時点)と着実にユーザー数を増やしているSNSメディアです。
様々なアイディアでインスピレーションを膨らませるアイディアを収集ツールとしてだけではなく、未来の計画を立てるための事前準備として活用するなど、利用用途だけではなくユーザー数も増え続けているPinterest。そのため、企業活動としてビジネスアカウントを導入している企業も増えています。
Pinterestには個人アカウントとビジネスアカウントの2種類があり、それぞれのアカウントでできることの幅は大きく異なります。
日々のアイディア探しや、お気に入りのピンをボードに保存する用途であれば個人アカウントで十分でしょう。しかし、ビジネスとしてPinterestを活用する場合は登録無料のビジネスアカウントへのアップグレードをおすすめします。
この記事では、Pinterest ビジネスアカウントとしてできることの幅がどのくらい広がるのかを5つのメリットにまとめて説明していきます。
目次
Pinterestビジネスアカウントとは
Pinterestのビジネスアカウントとは、クリエイターや企業のブランドプロモーションを目的としたアカウントです。そのため、個人アカウントとは利用目的が異なります。
個人アカウントはお気に入りのアイデアを保存や共有することを主な目的としています。一方、ビジネスアカウントは自社の投稿に興味を持ったユーザーをwebサイトへ誘導することを主な目的としており、そのための様々なビジネス機能が提供されています。
つまり、Pinterestビジネスアカウントにすることで利用できる機能の幅が大きく広がるのです。この次の章から、Pinterestビジネスアカウントにすることで利用できるようになる機能をそれぞれ紹介していきます。
Pinterestビジネスアカウントにする5つのメリット
Pinterestビジネスアカウントにすることで”できるようになること”を解説していきます。ビジネスアカウントの開設に迷っている方は判断の参考にしてみてください。
1. Pinterest アドでの広告配信が可能になる
Pinterest上に、ユーザーや企業によって投稿された画像や動画を「ピン(Pin)」と呼びます。これらのピンを広告配信に活用することで、ターゲットに設定したユーザーのホームフィード、検索結果や関連するピンに広告を表示することで、サイトへの流入や、ブランドイメージの向上が期待できます。
Pinterest アドの詳細と配信方法についてはこちらのブログで解説しています。
2. Pinterest アナリティクスを利用できる
Pinterest アナリティクスでは、 PinterestにおけるブランドのPinterest アドで配信したピンとオーガニックで投稿したピンの両方のパフォーマンスを確認することが出来ます。
Pinterest アナリティクスは、広告管理画面左上の「アナリティクス」から確認ができます。
Pinterest アナリティクスから得たインサイトを活用することで、施策の意思決定に役立てたり、コンテンツをカスタマイズすることができます
例えば、インプレッション数のほとんどがモバイルデバイスの場合、表示されるピンのアスペクト比を縦長で作成するなど、モバイル向けに最適化したコンテンツ作りを行うこともできますね。
Pinterest アナリティクスの基本的な使い方とビジネスへの活用方法についてはこちらのブログを参照してください。
3. クリエイターハブを利用できる
ビジネスを目的としてPinterestを活用する上で、コンテンツの戦略を立てるのにアナリティクスやトレンドの把握は必要不可欠ですよね。
クリエイターハブは、オーディエンス、パフォーマンスなどピンのアナリティクスを確認することができるだけではなく、トレンドの詳細を把握するために必要なツール、ヒント、インサイトを把握できます。
まとめると、クリエイターハブでできることは次の通りです。
- アナリティクスを閲覧する
- トレンドの把握
- 新しいコンテンツを作成する
- 新機能の最新情報をチェックする
クリエイターハブにアクセスするには、 Pinterestのビジネスアカウント以外に、アイデアピンを1件以上作成していること、モバイルデバイスかでPinterestアプリにログインしている必要があります。
クリエイターハブのアクセス手順
①モバイルデバイスで Pinterest のビジネスアカウントにログインします
②プロフィールにアクセスします
③「クリエイターハブ」をタップします
4. プロフィールカバーでサイトのドメイン所有権の認証と「1か月あたりの表示回数」が表示される
ビジネスアカウントにすることで、自身の運営するWebサイトのドメイン認証を行うことができます。サイトのドメイン認証をすると、プロフィールカバーの左側にURLが表示されます。加えて、1か月あたりの表示回数がフォローボタンの上部に掲載されることでプロフィールカバーをリッチにすることが出来ます。
ドメイン認証を行うことで、ユーザーへ公式アカウントである信頼感を与えることができるだけではなく、なりすましアカウントからご自身のアカウントを守ることにも繋がります。そのため、ビジネスアカウントを開設したらぜひ対応頂きたい機能です。
また、URLはAmazonなどのオンラインストアまた、Instagramなどのソーシャルアカウントは認証できないためご注意ください。
1つのPinterestアカウントで複数のウェブサイトの認証が可能です。しかし、ドメインはサブドメイン(例:ads.example.com)、またはサブパスドメイン(例:example.com/uk)である必要があることは覚えておきたいですね。
ドメイン認証の手順
ドメイン認証を対応するメリットを理解したら、手順にそってドメイン認証を行っていきます。
①広告管理画面の右上のアイコンをクリックし、「設定」を選択
②「認証済みのアカウント」を選択し、ウェブサイトの「認証する」をクリック
③ウェブサイト認証する方法を選択する。
認証方法は以下の3つがあります。ご自身の開発環境を確認して頂き、認証可能な方法を選択してください。
- HTMLタグをウェブサイトに追加
- ウェブサイトに HTML ファイルをアップロード
- ウェブサイトに DNS TXT レコードを追加する
各方法の詳細の手順は、サイトのドメイン所有権を認証するを参照ください。
5. リッチピンの使用が可能になる
ピンをクリックした後、画像の上下に追加情報が表示されるピンを「リッチピン」と言います。リッチピンに掲載される情報はサイトの情報を自動的に同期するため、元のサイトに変更が加えられると、リッチピンにも変更内容が反映される仕様です。
あなたのウェブサイトの情報を自動的にピンに同期するピンの一種です。リッチピンは次の3 種類あります。
リッチピンの種類 | 詳細 | おすすめのサイト |
レシピリッチピン | ウェブサイトから保存したレシピに、料理名、分量、調理時間、レシピの評価、食べ物の好み、材料の一覧などを表示することができる | レシピ紹介など |
---|---|---|
記事リッチピン | ウェブサイトの記事またはブログの投稿記事の説明文、著者、見出しやタイトルを表示することができる | Webメディアやブログなど |
プロダクトリッチピン | 最新の価格、在庫状況、商品の詳細を表示できる | 商品販売など |
参照:リッチピンを作成する
2023年9月現在、日本におけるリッチピン周辺の仕様は新形態へ移行中のためヘルプの内容と異なる場合があります。
Pinterestビジネスアカウント開設の手順
個人アカウントとの違いを理解した後は、実際にビジネスアカウントの開設を進めていきましょう。Pinterestビジネスアカウントの開設には以下の3つの方法があります。
- 【Pinterest個人アカウントを所有している場合】
個人アカウントをビジネスアカウントに移行 - 【Pinterest個人アカウントを所有している場合】
個人アカウントにリンクするビジネスアカウントを作成 - 【初めてPinterestを利用する場合】
ビジネスアカウントを新規作成
個人アカウントをビジネスアカウントに移行する場合、個人アカウントで保存していたピンやフォロワーを維持したままビジネスアカウントに移行ができます。そのため、個人アカウントをビジネス向けの情報発信に利用している方は、個人アカウントからビジネスアカウントへの移行をおすすめします。ビジネスアカウント移行後も、個人アカウントへの切り替えはいつでもできるのも安心ですね。
また、個人アカウントとビジネスアカウントを分けて運用したい場合は、個人アカウントにリンクするビジネスアカウント作成をおすすめします。2つのアカウントを簡単に切り替えられるようになります。
一方、Pinterestの個人アカウント1件につき、リンク可能なビジネスアカウントは最大4件です。そのため、5件以上のビジネスアカウントをリンクする可能性のある広告代理店や、ビジネスごとにアカウントを分けて管理する場合は、新規のビジネスアカウントを作成しましょう。
Pinterestビジネスアカウントの詳しい開設手順はこちらのブログ参照ください。
マーケティングツールとしてのPinterest
Pinterest個人アカウントではできないことも、ビジネスアカウントにすることで活用の幅が広がることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
Pinterestは単なるソーシャルメディアではなく、広告機能からアナリティクスの分析、そしてリッチピンの活用などブランドや企業のマーケティングツールの1つと言えます。個人アカウントとの違いを理解し、これらの機能を自社のマーケティングに最大限利用し、さらなる事業の成長に活用していきましょう。