
「コピーを考える時、いつも筆が重い」
「広告文が思い浮かばない」
コピーライティングに苦手意識のあるそこのアナタ。
もしかしていつも、いきなり広告文を書き始めていませんか。コピーライティングに取り組む前に、やるべきことがあるのをご存じでしょうか?
今回の記事ではコピーライティングの精度を上げ、より書きやすくなるために意識することを紹介していきます。


目次
そもそもコピーライティングとは?
コピーライティングとは、人に対して特定の行動を促す為の文章や言葉です。
検索広告の広告文も一種のコピーライティングですし、上司部下に対して行動してもらうために伝える言葉も広く考えるとコピーライティングに当てはまります。
つまり、行動をしてもらうためにどのような言い回しをすればいいのかを考え、伝える技術のようにとらえてもらえると良いかと思います。
コピーライティングの技術を鍛えると、他人に響く言い回しや広告文が作れるようになっり、結果的に相手が行動してくれる可能性が増えます。
広告運用者であれば広告文を作ったり、自身でコピーライティングを考えることも多々あるのではないでしょうか。コピーライティングの技術を鍛えれば、広告の反応率も高まります。広告運用者にとって必須のスキルと言っても過言ではないでしょう。
それでは、コピーライティングを考える際に実際にどのような工程で行えばいいのでしょうか?
コピーライティング3つの要素
まずコピーライティングは、3つの要素に分かれています。全体像を理解することでどのように考えて取組めばよいのか、分かります。
例えば、注文住宅を販売する時にコピーを考えるとして3つの要素を考えてみましょう。
①誰に
まず始めに考えるべきは「誰に」の部分です。つまり誰をターゲットにするかということです。
例えば、注文住宅販売をする場合、自社が高級住宅を販売しているのであれば、必然的に所得が高い人がターゲットになります。
一方、ローコスト住宅と言われる、コストを抑えて作ることができる住宅を販売している場合は安く家を作りたい人がターゲットになり、世帯年収が500万円程度、子供が大きくなり今の賃貸に不便を感じて新築を検討している、といった方がターゲットになるのではないでしょうか。
②何を
「誰に」をある程度決めたら、次に考えるのは「何を」になります。ターゲットに対して「何を」伝えると効果的に自社の商品に魅力を感じてくれるかといった内容になります。
先ほどの注文住宅販売の例でローコスト住宅を販売したいケースを考えてみましょう。
世帯年収が500万円程度、子供が大きくなり今の賃貸に不便を感じており、現在の家賃は月10万円で注文住宅を検討している人がターゲットだとします。
ただ単に「ローコスト住宅で家を立ててみませんか?」と伝えるより、「月々8万円~で注文住宅が作れるよ」と伝えた方が興味をもってもらえるのではないでしょうか。
ローコスト住宅だと土地代を含めずに大体1,000万円が相場と言われています。ところがローコストとはいえ、1,000万円と言われるのとハードルを高く感じるのではないでしょうか?それに比べ、ローンを組んで月々8万円~で家が作れると伝えるのだと現在の家賃と比較することができ、印象が変わりますよね。「安く家を建てたい」のが一番の希望ではなく、月々の金額を抑えた上で「自分の家が欲しい」ということも考えられます。
このようにターゲットに対して、どんな内容で伝えたら反応してくれるだろう?ということを考えるのが「何を」の部分になります。
③どのように
「誰に」でターゲットを決め、「何を」で伝えることを決めました。最後は伝えることをどのようにコピーライティングに落とし込むか?という部分が「どのように」になります。
検索連動型広告であれば、見出し1~3まで合わせて45文字以内に納める必要があります。ちなみに、見出し3は広告が表示されないことがほとんどですので訴求したい内容は前半に持ってきたいですね。
例えば、ローコスト住宅関連のキーワードで検索している人に対して、先ほどの内容をコピーライティングに落とし込むとしたら…
このような見出しの広告文になるのではないでしょうか。
ターゲットに対して伝えたいことを、どのような広告媒体で、どのように文字やクリエイティブに落とし込むかの部分が「どのように」になります。
コピーライティングでは「誰に、何を」が重要
コピーライティングでは「誰に、何を」がとくに重要です。
例えば、お金を十分に掛けてもいいので、自分のこだわりを詰め込んだ夢のマイホームが欲しい、と考えている人に対して、「月々8万円からできるローコスト住宅」の話をしても響かないですよね。
つまり、ターゲットに対してメッセージが合っていない状況です。また、「誰に、何を」が定まってない状態だとコピーライティングのアイディアも沸きません。まさに目隠しをしながら取り組んでいるようなものです。
だからこそ、コピーライティングでは、「誰に、何を」が重要なのです。
「どのように」ばかり気にしていませんか?
?を使った方がCTRが上がるからいい……
他社の広告文を真似してみよう……
などなど広告文をブラッシュアップすることは、成果を伸ばす上では大切です。
しかし、そもそも「誰に、何を」の部分が正しくマッチしていない状況で、「どのように」の部分を研ぎ澄ませても成果が改善されることは難しく感じます。
ただ、「どのように」は、目に留まりやすい部分ではあるので気にしやすい所でもあります。「どのように」だけではなく、その背景にある「誰に、何を」の部分に考えをはせることを意識してみてください。
「誰に、何を」を練るために出来ること
ここまでは、コピーライティングで「誰に、何を」を考えることが重要だという話をしてきました。では、実際にどのようなことをすれば「誰に、何を」が考えられるのでしょうか?
具体的な方法を紹介します。
大きく分けて3つありまして、以下になります。
- 商材理解
- 顧客理解
- 競合理解
顧客を理解すれば、顧客の課題が分かり、より伝えるべきことが鮮明になります。
競合を理解すれば、競合との差が分かり、より魅力的に伝えることができます。
つまり、3C分析をしっかりと行うことが重要です。他にも「誰に、何を」を調べ上げるフレームワークなど沢山ありますので以下の記事を参考にしてみてください。
あと、注意すべき点は、これらのフレームワークを使って調べることが目的ではないということです。フレームワークは便利なのですが、調べた気になってしまうのであくまでも「誰に、何を」をアウトプットするために利用するという意識が大切です。極論ですが最初から「誰に、何を」が鮮明に描けていれば、フレームワークを活用して調べる必要はないと思っています。
「どのように」をより、研ぎ澄ませるため
「誰に、何を」の部分が鮮明に描けていても、実際に顧客と接点を持つ広告文がイケていないと反応が悪くなってしまうものです。コピーライティングでは「誰に、何を」が重要と説いていますが、「どのように」の部分も非常に大切です。
だからこそ、常に広告文を研ぎ澄ませていく必要があります。広告文を少し変えただけで、反応が倍になったといった事例をこれまで沢山見てきました。
それでは、広告文を研ぎ澄ませるにはどうすればいいのでしょうか?アナグラムのブログでもこれまで広告文のブラッシュアップ方法などの記事を書いていますので以下に紹介します。読んで実践してみてください。
マーケターは翻訳者であれ
マーケターとは、翻訳者なのではないかと著者は例えています。なぜならば、商品の魅力を見つけ出し、その魅力が伝わる顧客を探し、顧客に伝わるように魅力的な表現を考えて届ける。伝えたい人に、伝わるように考え、実行する仕事は翻訳者なのではないかと。
この世界には知られていないだけで、魅力的な商品が山ほどあります。
私たちの仕事は、世界に隠れた魅力的な商品を分かりやすく翻訳し、届ける仕事と考えたら、普段の仕事の気持ちも変わるのではないでしょうか。
だからこそ、コピーライティングが苦手な人は、まずは「誰に、何を」を考え、届けたい内容を魅力的に伝わるように翻訳することを意識して取組んでみてください。