不要な”リマインダー広告”を非表示
AppleのiOSにおけるITP機能の導入からも分かる通り、ストーカー広告とも揶揄されるような不要なリマーケティング広告はユーザーにとって厄介者でしかありません。
この度Googleは、既に購入済みの商品やすでに興味のないサービスといった、不要な”リマインダー広告”を表示させないようにユーザーがより詳細にコントロールできる機能の追加を発表しました。
参考:Greater control with new features in your Ads Settings
リマインダー広告のより詳細な制御が可能に
画像元:Greater control with new features in your Ads Settings
これまでも、2012年から提供されている、表示されている広告から直接表示させたくない広告を非表示(ミュート)する機能はありました。
既に一部の広告では以前より確認できていましたが、今回のアップデートでは広告のミュートボタン[✕]を押して広告を非表示にする際、上記のように停止する理由をフィードバックできるようになっています。
画像元:Greater control with new features in your Ads Settings
2018年1月29日現在、筆者のアカウントではまだ実装が確認できませんでしたが、今回の機能追加では広告設定からもリマインダー広告をまとめて管理するができるようになります。非表示設定は最低 90 日間持続するように設定されているとのことです。
アカウントの広告設定に基づいて、Googleアカウントにログインしているすべての端末を対象に表示される広告がコントロールされます。また、広告の表示をコントロールできるサイトやアプリを拡大しているとのことです。現在の対象はディスプレイ広告ですが、今後数ヶ月以内にYouTube、検索、Gmail広告へもコントロールできる対象が拡大するとアナウンスされています。
ユーザー任せにしてはいけない
今回の機能追加はあくまで、これまでも与えられていたユーザー側で不要な広告をコントールする手段がより詳細にコントール可能なものになった、という内容です。例えば、広告主のサイトで閲覧した商品を別のサイトで購入した場合などは、広告主側だけの情報ではその状況を知ることはできませんので、ユーザー側にコントロールのハンドルを渡すのは理にかなった有効な打ちてだと思います。一方で、実際には多くのユーザーにとってこれらの機能の存在を知ることのハードルは決して低くなく、使うか否かもユーザー次第ですので十分ではないことも容易に想像がつくでしょう。
広告を配信する側としては、こうした策を講じなければならなくなった背景を十二分に理解しつつ、運用型広告の運用者ひとりひとりがユーザーに嫌われない有意義な広告体験をについて考えて続けなければならないと思います。