Meta Advantage+ カタログ広告(旧:ダイナミック広告)の成果を高めるクリエイティブ作成のポイント

Meta Advantage+ カタログ広告(旧:ダイナミック広告)の成果を高めるクリエイティブ作成のポイント

Meta Advantage+ カタログ広告(旧:ダイナミック広告)は、Googleのショッピング広告や動的リマーケティング広告同様、データフィードを使用して動的な広告を配信する手法です。

データフィードを作成すればクリエイティブが自動生成されるため、クリエイティブは万全と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。限られたスペースでユーザーにマッチした情報をいかに効果的に伝えるかは、広告効果に大きく影響します。

今回は、Advantage+ カタログ広告の成果を高めるクリエイティブ作成のポイントやカスタマイズ機能をご紹介します。


Advantage+ カタログ広告の配信面と広告フォーマットをおさらい

まずは、Advantage+ カタログ広告がどの配信面に掲載でき、どんな広告フォーマットがあってどんな特徴があるのかをお伝えします。

配信面

Advantage+ カタログ広告は下記の配信面に掲載できます。

Facebook


  • フィード
  • 右側広告枠
  • Marketplace

Instagram


  • フィード
  • ストーリーズ

Audience Network


  • ネイティブ、バナー、インタースティシャル

Messenger


  • ホーム

参考:Advantage+ カタログ広告のデザイン仕様 - Meta for Busines

FacebookやInstagramのフィード面はもちろん、Instagramのストーリーズなど、ユーザーの閲覧頻度が高い配信面に掲載可能です。

広告フォーマット

Advantage+ カタログ広告で使用可能な広告フォーマットをご紹介します。

シングル画像広告

画像引用元:写真広告のベストプラクティス - Metaビジネスヘルプセンター

シングル画像広告は、1枚の画像とメインテキストや見出しを表示する広告フォーマットです。

Meta Advantage+ カタログ広告でシングル画像形式を使用すると、カタログに登録した商品のうち1つの商品が広告として表示されます。

Advantage+ カタログ広告はユーザーのサイト内閲覧履歴に基づいた商品や人気商品などが動的に表示される広告なので、興味があるであろう複数の商品を表示したほうがユーザーの広告体験および広告成果の観点からも良いといえます。

そのため、1回の広告表示でひとつの商品しか表示できないシングル画像フォーマットをAdvantage+ カタログ広告配信で利用するケースはあまり多くはないです。

カルーセル広告

画像引用元:カルーセル広告のベストプラクティス - Metaビジネスヘルプセンター

カルーセル広告は、1つの広告で最大30件の画像や動画をそれぞれの見出しや説明、リンク、CTAボタンとともに表示できる広告フォーマットです。

カタログを用いることで、多くの商品を1つの広告に掲載できるため、ECや人材、不動産など多くの商品を保有しているサイトでの活用に適したフォーマットと言えます。

商品のタイトルが掲載される部分にブランド名や型番を入れることができたり、通常、価格が表示される部分に価格以外のテキストを入れたりすることも可能です。

また、販売価格とセール価格をカタログに正しく入れることで、割引率のアイコンを画像上に付与できる機能も設けられています。

カルーセル広告について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

コレクション広告

画像引用元:Enhancing Collection Ads to Help Drive Sales - Facebook for Business

コレクション広告は、目を引くメインビジュアル(動画・スライドショー・静止画)と、その下に関連する商品画像が2~4枚が並んだ状態で配信される広告フォーマットです。

広告がタップされると高速表示のフルスクリーン画面に切り替わります。1つの広告内で、メインビジュアルを活用しストーリーテリングを行いながら、関連商品や商品の特徴の宣伝までを行えることが大きな特徴です。

メインビジュアルで商品の使用イメージや特徴を伝え、その商品の色違いや類似商品、組み合わせ商品などをその下に並べて表示するといった、雑誌の特集のような活用が適しています。

広告成果を高めるクリエイティブ作成のポイント

Advantage+ カタログ広告は商品名や商品画像、価格などの情報を商品毎に表示する広告のため、クリックせずとも一目でその商品の特徴が伝わるクリエイティブであることが重要です。

ここからは、クリエイティブを構成する要素のなかでも特に、クリック率やコンバージョンレートを左右する、タイトルと画像の広告成果を高めるためのポイントをお伝えします。

訴求したい要素を見出しに含める

訴求したい要素やユーザーの意思決定、たとえば商品購入の判断基準になる要素を「見出しに」しっかり含めることが重要です。

※見出しは、下記の赤枠部分です。

様々なブランドを扱っているECサイトの場合、商品画像ではブランド名の判別がつきづらいケースがあるため、見出しにブランド名を設定することをおすすめします。ブランド名は、視認性の高さなどを考慮した表記にしましょう。英語での表記が分かりづらい場合はカタカナ表記にするのがよいでしょう。

また、Meta広告は、Googleショッピング広告と異なり、見出しに「SALE」や「〇%OFF」などの価格訴求を含めることもできます。

素材やサイズ、その他の特徴を見出しに表記することで商品画像だけでは分かりづらい情報を補完することも重要です。

カルーセル広告であれば、広告マネージャーの広告編集画面にあるカルーセルカードの設定にて、見出しに「【SALE】」などの任意テキストを入れられます。

商品の特徴が伝わる画像を使用する

Advantage+ カタログ広告ではキービジュアルとなる商品画像の質がポイントです。ECサイトであれば商品の色味や素材感が伝わるか、魅力的に見える構図やアングルであるかなどを意識することが重要です。

商品画像はカタログ(※)で設定します。メイン画像はカタログの必須属性であるため、商品詳細ページのファーストビューで表示しているような商品の特徴が最も伝わる画像を設定しましょう。また、メイン以外の画像は任意項目として[additional_image_link]属性が用意されており、最大20点の画像を設定することが可能です。

たとえばアパレルECの場合、別アングルの着用画像や置き画画像など様々な画像があると思いますので、画像でより商品の特徴を訴求したい場合に複数画像によるスライドショー形式を試してみてはいかがでしょうか。

スライドショー形式の設定は、広告の編集画面で行います。

[additional_image_link]属性に複数の商品画像を設定し、広告マネージャーの広告編集画面にあるカルーセルカードの設定にて、シングル画像ではなくスライドショーを選択することで、設定した複数の商品画像をスライドショー形式で表示できます。

※Meta広告のカタログ仕様については、下記をご確認ください。

参考:カタログのデータフィードのフィールドと仕様 - Metaビジネスヘルプセンター

クリエイティブの効果を高めるカスタマイズ機能

Advantage+ カタログ広告で、クリエイティブの効果を高めるために使用したいカスタマイズ機能をご紹介します。どの機能も広告編集画面にあるクリエイティブツールから使用できます。

商品の情報量を増やすために活用したい「商品タグ」

「商品タグ」は、Instagramの配置面のみで利用できる機能です。なお、この機能を使用するためには、カタログが必要になります。

「商品タグ」の設定で「商品を自動的にタグ付けする」をオンにすると、商品画像の上にカタログで設定した商品名を「商品タグ」として表示できます。

商品タグから商品詳細ページに直接誘導することができるため、商品単位で購入促進を行うAdvantage+ カタログ広告では相性が良い機能といえます。

商品画像に重なるように商品名を表示できるため、一目でどういった商品なのかを伝えることができます。画像のみだと情報量が少なく伝わりづらい商材の場合は商品タグを試してみることをおすすめします。

特典情報の掲載に役立つ「フレーム」機能

「フレーム」はFacebookの配置面のみで利用できる機能で、任意の画像をアップロードして広告の画像に追加できるため、セールやキャンペーン等の特典情報を追加するのに有効です。

セールやキャンペーン情報は商品画像ではなくメインテキストでも勿論表示できますが、フレームを活用することで広告内のすべての商品画像内に表示することができるため、設定漏れの防止が期待できます。

また、「フレーム」はアップロードした画像の透明度やサイズを指定でき、配置は画像を9分割したグリッドから選択することができるため、上下四隅など商品画像に被らないように表示可能なため、視認性を高めるための調整もできます。

価格訴求で活用したい「カタログ情報」機能

「カタログ情報」は「フレーム」同様、Facebookの配置面のみで利用できる機能です。

この機能を使用するには、カタログが必要です。

カタログで設定している「価格」「取り消し線付きの価格」「割引率」「配送無料」の4つの情報を商品画像の上に追加表示することができるため、より価格訴求が有効なセール期に活用することをおすすめします。

商品画像上に価格や割引率などの情報を表示できるため、文字数によっては見切れてしまう可能性があるタイトル部分のスペースを有効活用することができます。

表示する文字のフォントや色、文字を表示させる図形(長方形、楕円、円、三角形)、図形の透明度、配置する位置(9分割したグリッドの四隅)はカスタマイズすることができます。

色や図形、配置場所によって商品画像の印象が変わってくるため、商品の色味やトーンに合わせた設定が重要です。

まとめ

広告効果を大きく左右する”クリエイティブ”という切り口で、Advantage+ カタログ広告の効果を高める手法についてお伝えしました。

Advantage+ カタログ広告のクリエイティブはカタログを用意して終わりではなくて、様々なカスタマイズ機能を活用することで改善が可能です。

しかし、今回紹介した機能は、カタログの設計をしっかり行い、正しい情報を正しい形で提供できてはじめて有効に活用できる施策であることを忘れてはいけません。広告フォーマットの選定やカタログ・クリエイティブの改善、カスタマイズ機能の活用などを総合的に行っていくことで、広告効果の向上に繋がっていくのではないでしょうか。

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