ダイナミックリターゲティング広告の代表格であるCriteo。現在はリターゲティング配信以外にも新規顧客獲得向けなど様々なプロダクトが存在します。
クリエイティブにも様々な機能があり、サイズやレイアウト、カラーセット、CTAボタンなど多種多様な組み合わせでクリエイティブパターンは最大17兆通りとも言われています。
そこで今回は、Criteoのクリエイティブの訴求力を高めるおすすめ機能と業界別に特化した効果的なクリエイティブ構成をご紹介します。
Criteo広告の特徴や仕組み、成果改善ポイントなど必ず押さえておきたいCriteoの基本知識はこちらの記事をご覧ください。
目次
クリエイティブにおけるCriteoの特徴
Criteo広告の特徴として、優秀な機械学習エンジンによる適切な情報配置と、洗練された外観を持つクリエイティブが挙げられます。
蓄積されたユーザーの行動履歴を基に「誰に=どのユーザーに表示させるのか」「何を=どの商材をレコメンドするべきか」「どのように=どのようなクリエイティブ構成にするか」を瞬時に決定、配信を自動的に行うことが可能です。
また数多くの配信面を抱えているため、配信量そのものが多く、かつレイアウトやカラーの組み合わせで様々なクリエイティブの形式を作成できる点も特徴です。
広告が自動作成される際、エンジンはふたつの機能でクリエイティブの最適化を行います。
ひとつは下記図の①「レイアウト等クリエイティブ要素を選定」=カラーセット、レイアウト、CTAボタン、アシンメトリック・グリッド、フレキシブルコンテナー、ナビゲーションなどの様々な要素をリアルタイムで組み合わせ、ユーザーに最適なクリエイティブを生成する機能です(Real Time Creative Optimization、以下RTCO)。
そして、もうひとつが②「フィードのどの商品を配信するか選定」=入力された膨大なデータフィードのうちどの商材がユーザーに最も適切かを判断し、クリエイティブ上に表示させるかを決定する機能です(Product Recommendations)。
Criteoエンジンではこのふたつを瞬時に動作させ、ユーザーにとって最も関心度の高いと想定されるクリエイティブを生成・表示させています。
RTCOにより、ブランド情報や色・レイアウトを特定、瞬時にユーザーに対して最も適切なデザインのクリエイティブに最適化できます。
訴求力を高めるためのおすすめ機能
ここからはCriteo クリエイティブ最適化を上手く活用するためにも、押さえておきたい機能を紹介していきます。
アシンメトリック・グリッド
アシンメトリック・グリッドはクリエイティブ内の商品枠を合体させることで、強調したい商材を大きく表示することができる機能です。
例えばECサイトや通販、観光地写真を画像として扱う旅行業界など、より大きく画像を見せることでユーザーの目を引くような商材を扱う業界には有効な機能となります。
フレキシブルコンテナー
フレキシブルコンテナーは、「タイトル」または「CTAボタン」のどちらかを削除することで、その他の要素の訴求力を高めることできる機能です。
より価格を訴求する必要のある不動産や人材などの業界と相性の良いものと言えるでしょう。
アディショナルイメージ
アディショナルイメージでは、メイン画像以外に、商品を側面から撮影した画像など複数画像を設定し、広告で活用することが可能です。
ECでの活用が主流ですが、EC以外でも設定が可能な機能で、不動産や旅行業界でも活用することで、広告を通してより多くの情報を伝えることが可能となります。
ディスカウントバッジ
割引率を自動計算で表示するのが一般的な活用方法ですが、このエリアにフィードに記載した文言を表示することが可能です。データフィードに専用のカラムを設け、全角5文字以内の文言を指定できます。
類似機能に事前に作成した画像をバッジとして表示するエキストラバッジという機能がありますが、バリエーションを増やす度にバッジ画像が必要なため画像作成が実装のハードルとなります。
それに対してディスカウントバッジであればフィード改修するのみなので、エキストラバッジよりも気軽に実装ができます。割引率表示をしていない場合はまずディスカウントバッジから挑戦してみてください。
業界別クリエイティブ例
クリエイティブを構成する機能自体は日々多様化していますが、「クリエイティブ機能とフィード情報を用いて伝えたい情報を強調する」という点を踏まえた上で、その中から自社に最適なものを選択して使用することが重要です。
クリエイティブ構成にあたって注視すべき点
- ユーザーが求める情報に最適化されているか、ユーザーが必要とする情報が記載されているか
- 1秒で伝わる工夫がされているか、バッチなどを駆使して視覚的に訴えかけるものに仕上がっているか
- 広告「らしくない」見せ方ができているか、個性的なクリエイティブ作りができているか
EC
ECは商品画像が クリック率を左右するといっても過言ではありません。
データフィード内の画像サイズが異なる場合、バナー内のバランスが崩れ美しさにかけてしまう恐れがあります。その際は同じサイズに調整をする機能 = Fill or Fitで画像サイズの違いをカバーするのがおすすめです。
1商品に対して複数の角度から撮影した画像がある場合は、アディショナルイメージを活用することもECの場合は適しています。
その他、タイトルをなるべく簡潔にまとめるために、エクストラバッジを有効活用してブランド名や”新着”などの付加要素を画像の中に入れるのも一つの方法です。その場合、ロゴのサイズを変更、使用する画像のサイズ・解像度・アイテムの大きさなどを見直しましょう。
人材
残り掲載日数を表示するためにディスカウントバッジを、”新着”や”注目”を表示するためにエクストラバッジを使用します。
価格エリアは表示頻度が非常に高いことから、「月収〇〇万〜」などの具体的な金額情報を入れて活用することをおすすめします。
また人材業界の場合だと画像を入れない設定にしている場合が散見されますが、画像が必ず表示される広告枠へ配信されないことは機会損失に繋がるため、データフィード内で画像の設定を行うようにしましょう。
旅行業界
“直行便”や”朝食付き”といった特典情報についてはエクストラバッジで表示します。
併せてホテルのランクなどに応じてスターレーティングバッジを使用・配置するのもおすすめです。スターレーティングバッジの種類・位置は変更できます。
画像が複数用意できる場合は、アディショナルイメージも活用することをおすすめします。
不動産
間取りや平米数など、タイトルに入りきらない情報をディスカウントバッジで表示”駅近”・”ペット可”などの情報をエクストラバッジで表示しましょう。
さらにエクストラテキストを活用して追加情報をバナーへ表示することも可能です。表示画像は間取り画像が主流となります。
まとめ
Criteo広告の効果的な運用には、配信設定・タグの見直しも必要ですが、今回ご紹介したクリエイティブ関連機能の活用やデータフィードによるクリエイティブ改善が非常に重要です。
取り上げた業界別のクリエイティブ構成案を参考に、クリエイティブ改善検証に取り組んでみてはいかがでしょうか。