※2024年2月:ブランドコンテンツ広告は、パートナーシップ広告に改称されました
※2021年11月29日最新の情報に更新
Instagramでフォローしている有名人やInstagram利用者の興味や関心に強い影響力を与えるインフルエンサーと呼ばれるクリエイターの投稿をみて、紹介されている飲食店や旅行先に行ったり、何かを購入したという経験を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
今回はこのようなクリエイターの企業とのタイアップ投稿(ブランドコンテンツ)を、協業関係にある企業が広告配信に利用できる「パートナーシップ広告」の設定方法から配信までをご紹介します。
目次
パートナーシップ広告とは
企業が有名人やインフルエンサーなどのクリエイターやパブリッシャー(メディア企業や団体)と連携することでクリエイターの実際の投稿を利用して配信が可能な広告です。
広告主側にとってパートナーシップ広告の配信を行うことは次のようなメリットがあります。
- クリエイター視点での情報発信ができる
- 広告主アカウントのフォロワーではない新規顧客にアプローチできる
- 広告主やクリエイターのフォロワー以外にも拡大して配信できる
- クリエイターの投稿の効果測定ができる
普段、広告に目を止めることは少なくても好きなクリエイターの紹介であればつい目に止まり気になってしまいますよね。また、他のSNSに比べてシェアがされづらいInstagramにおいて、アカウントのフォロワー以外へ投稿を届けられるのは大きなメリットです。
パートナーシップ広告の広告フォーマット
パートナーシップ広告を用いて企業がクリエイターの投稿を利用し配信する場合、以下の2点が表記されます。
パートナーシップ広告の配信を行う場合クリエイターのアカウント名の下に「広告」と表示され、さらに利用者がクリエイターとビジネスの協業関係を理解できるよう、キャプション欄の冒頭に「(企業名)とのタイアップ投稿」と表示されます。
「(企業名)とのタイアップ投稿」の表記は、ビジネスとクリエイターの協業関係の透明性向上を目的に導入されており、オーガニックでのタイアップ投稿時でも同様です。
参考:Instagramにおける、ビジネスとクリエイターの協業関係の透明性を向上 | Facebookニュースルーム
パートナーシップ広告の配信方法
パートナーシップ広告の配信を行う場合、双方でそれぞれのInstagramのアカウントより配信の設定を行います。Facebook 広告でInstagramの配信面へ配信する場合、広告主はFacebookページがあればInstagramのアカウントが無くても配信可能でしたが、ブランドコンテンツ広告の配信を行う場合Instagramのアカウントが必須となります。
なお、現在Web版のInstagramでは設定ができない為、スマホアプリ版のInstagramから設定を行います。
それぞれの設定内容を以下にまとめました。
クリエイターが行う設定
①アカウント画面から「設定」をタップします。
②「クリエイター」を選択します。
③「ブランドコンテンツ」を選択します。
④「ブランドコンテンツツールを設定」をタップします。
⑤ブランドコンテンツツールを有効にします。
⑥「完了」をタップします。
⑦連携したいアカウント横の「リクエスト」をタップします。
⑧「リクエストを送信」を選択します。
広告主が行う設定
①Facebook 広告アカウントと紐づいているInstagramアカウントの画面から「設定」を選択します。
②「ビジネス」をタップします。
③「ブランドコンテンツ」をタップします。
④「コンテンツクリエイターを承認」を選択します。
⑤受け取ったリクエストの中から該当するものを「承認」します。
Instagramの投稿からパートナーシップ広告を許可する
クリエイターがPRに使う投稿を作成する段階で、下記の設定を行います。
①「詳細設定」をタップします。
②「タイアップ投稿ラベルを追加」をONにします。
③「ブランドパートナーを追加」をタップします。
④該当するアカウントを「追加」します。
⑤「ブランドパートナーによる宣伝を許可」をONにします。
⑥これらの設定を終えた上で、投稿をシェアします。
広告主側でパートナーシップ広告を配信する
双方のアカウントで上記手順を踏み承認を行った後に、企業のFacebook 広告マネージャの「既存の投稿を使用」を選択します。
「ブランドコンテンツ」タブから、クリエイターの投稿内容が表示されます。
後は、使用したい投稿を選択して「次へ」クリックすると広告として利用が可能になります。
※今後のアップデートでInstagramのアプリに「投稿を宣伝」というオプションが追加され、クリエイターも広告主も広告マネージャを介さずにパートナーシップ広告を配信できるようになります。
参考:Instagram、ブランドコンテンツ広告をリールに拡大、米国ではアフィリエイト機能を利用中のクリエイターがショップを開設できるテストを開始 | Facebook ニュースルーム
利用可能な広告の目的
パートナーシップ広告が利用できる広告の目的は以下のとおりです。
- アプリのインストール
- ブランドの認知度アップ
- リーチ
- 動画の再生数アップ
- トラフィック
- ページ投稿のエンゲージメント(フィード広告のみ)
なお、クリエイター側で自分の投稿を宣伝する場合にのみ「コンバージョン」目的でも広告配信が可能となります。
配信可能な配置と広告フォーマット
パートナーシップ広告はInstagramの通常投稿のフィードと24時間で消えるストーリーズ、そしてリールで配信可能です。
それぞれの広告フォーマットについて解説していきます。
フィード広告
フィード広告とは、Instagramのフィード(タイムライン)投稿に表示される最も一般的な広告です。オーガニック投稿と同じく画像とテキストを合わせて表示される形式のため、他の投稿と馴染みユーザーに煩わしさを与えずに広告を訴求することができます。
フィードは2010年から提供されている最もベーシックな機能の一つです。Instagramの公式調査によると、フィードを使うユーザーは情報収集や新しい商品・ブランドを探す傾向が強いため、積極的に活用したいフォーマットの一つです。
参考:Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い
静止画以外にも、動画、カルーセルなどの形式での入稿が可能なため、目的やターゲットに合わせて様々な形式での配信が可能です。
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告とは、Instagramストーリーズに表示される広告です。最長15秒までの静止画や短尺動画をフルスクリーンで表示することができ、通常のフィード投稿では表現できない没入感をユーザーに与えることができます。
通常のストーリーズ投稿は24時間で消えてしまうため、フィードを閲覧している時と比較してストーリーズを利用しているユーザーはリアルタイムな情報を求めているといえます。また、Instagramの公式調査では「自分を素直に表現するのに役立つ」といった意見も多く寄せられるなど、ストーリーズ広告は生活者に商品を身近に感じてもらう上で効果的なフォーマットです。
参考:Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い
リール広告
リール広告とは、動画や音楽を組み合わせて最長60秒の短尺動画を公開できる広告フォーマットです。モバイルInstagramアプリの最下部中央のリールタブから閲覧でき、動画の視聴・いいね・コメントや、フォローしているアカウントに基づいておすすめの動画が表示される仕組みになっています。
リールはInstagramのアルゴリズムによって選択された動画が表示されるため、YouTubeなど検索起点での動画プラットフォームと異なり、リールタブを開くユーザーは自分が気になる新しいコンテンツを求めている状態といえます。
エンターテインメント性の高い動画との偶然の出会いを求めるユーザーにとっては、パートナーシップ広告のようにクリエイター起点での投稿は相性が良いといえるのではないでしょうか。
最後に
昨今では、企業からの一方的な宣伝や広告は、消費者には受け取られづらくなっているのを実感することも少なくありません。米国ではアフィリエイト機能のテストに参加しているクリエイターが自身のプロフィールにショップを開設できるようになるなど、Instagramを通じて商品を購入するといった行動が増えていることを受けて、ビジネスとクリエイターの協業加速が見られます。
画像引用元:Instagram、ブランドコンテンツ広告をリールに拡大、米国ではアフィリエイト機能を利用中のクリエイターがショップを開設できるテストを開始 | Facebook ニュースルーム
今後、Instagramのパートナーシップ広告やYouTuberなどのクリエイターを通して商品の魅力を伝えていくような機会の重要性はますます高まるのではないでしょうか。