株式会社ユーザベース(INITIAL)
株式会社ユーザベース
マーケティングマネージャー 松岡 遥歌さま

スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」を提供する株式会社ユーザベース。「挑戦する勇気と機会を生み出すプラットフォームをつくる」という事業ビジョンのもと、ビジネスを拡大しています。

今回は、INITIALのマーケティング上の課題と、弊社のご支援していた広告運用でどのように課題解決していったのかについて、お話を伺いました。

このインタビューは2021年3月に行われました。

聞き手:アナグラム株式会社
西村 祐輔
佐竹 篤紀

ご利用サービス: Facebook広告運用

改めて、INITIALのサービス内容を簡単にお伺いさせてください。

松岡:INITIALはスタートアップの情報を網羅的に集約しているプラットフォームです。 スタートアップの事業概要・資金調達先・提携先・M&A情報・関連ニュースをINITIAL内ですべてワンストップで見られるようになっています。最近では、海外のスタートアップや調達情報も提供しています。

松岡さんがINITIALで実際に携わっていた業務内容は何でしたか?

松岡:3月までINITIALのマーケティングマネージャーとして、全体のマーケティング戦略の実行を担当していました。 具体的には、どういうセミナーをやるのか、どういうホワイトペーパーを出していくのかを決め、それをどういう対象ユーザーに出していくのか、その経路までを考えて実行することがミッションでした。 4月からは担当が変わり、現在は別プロダクトのマーケティングマネージャーを務めています。

ビジネスのフェーズによって変わる目的に対する適切な広告配信が成功のポイント

松岡さんが着任された当時の課題感はなんでしたか?

松岡:課題は主に2つありました。 まず1つ目に、そもそもサービスの認知が少ないこと。 2つ目は、スタートアップの情報自体が整っておらず、市場が小さかったことです。 もちろんそれ自体がINITIALの生まれたきっかけだったのですが、「スタートアップ投資ってなんなんだろう?」という企業が多く、そもそもの市場がまだ小さいという課題感がありました。

広告配信を通じてどのように課題を解決していきましたか?

松岡:そもそも認知がないことと、市場の形がまだあやふやだったという2つの課題。まずは後者からアプローチしていきました。 サービスの認知がない段階で、無料トライアルや資料ダウンロードを促しても効果は見込みづらい。そこで「なぜそもそも今スタートアップに注目すべきなのか?」を知ってもらうことを目指しました。 スタートアップの資金調達情報のレポートをはじめ、スタートアップ投資に関心のある方に向けたホワイトペーパーを出していくことで、そもそもどういう反応があるのかを調査しつつ、併せてリードの獲得も狙っていきました。 アナグラムさんにも適宜広告クリエイティブの提案をいただきながら広告を配信していったところ、想定したよりも順調にホワイトペーパーのダウンロードを獲得できました。これによって、プロダクトの認知もつながっていったと考えています。 認知が増えてきたタイミングでこれまでのホワイトペーパーのダウンロードから、資料ダウンロードや無料トライアルなど直接のリード獲得を目的とした広告配信を実施していただきました。目的の変更も滞りなく対応いただけたおかげで適切なCPAでリードを増やしていくことができました。 さらに2020年3月からは、オンラインセミナーの開催を積極的に行い、その集客のため広告配信も実施しました。 リードや商談の数の観点からみても、このオンラインセミナー集客はインパクトは大きいものでした。また、それ以上にセミナーを通じてサービス自体の価値を届けやすくなり、リードの質の向上にもつながったなと思います。 このように、私たちのビジネスのフェーズに合わせて変わる目的に対して、都度適切な広告運用を行っていただき、順調にリードを伸ばしていくことができました。 そのおかげで徐々に広告配信の打ち手が増えリード獲得数も伸び、最終的に広告費はスタート時の10倍以上まで増えていました。

売上ノルマがないからこそ「予算ありき」ではないコミュニケーションが可能に

ご一緒するなかで印象的だったことはありますか?

松岡:アナグラムさんと接して一番衝撃だったことがあって、「来月のご予算はどれくらいですか?」というのをあまり聞かれなかったんですよ。 私自身が広告代理店出身だったということもあって、正直はじめは「予算が少ないので軽視されている……?」とも思っていたことも実はありました。 過去に私が広告代理店で働いていたときには、1月始まって2週間経ったくらいには2月の予算を必ず握りに行くというのは絶対していた動きでした。クォーター予算や年間予算を取りに行くのが当たり前でしたから。 松岡:でも、お付き合いさせていただくなかで、すぐに「アナグラムは本当に予算を取りに行くこと一番に考えていないのだな」ということに気付きました。 一般的な広告代理店さんだと、「来年の年間計画を立てました。そのためにこれくらいの予算が必要です。」という、「予算ありき」の提案が来るんですよね。それを私が社内にあげて予算取りをする。という流れでした。 一方でアナグラムさんは全く予算ありきのやり方ではなく、あくまで施策ベースでの提案をいただいていました。「今の状況であれば最適な施策はこれだと思います。ただそれだけだと先細りなので、今のうちにこんな準備をしていったほうがいいですよ。」という流れで、二人三脚で進めていけるのが明らかに他の広告代理店さんとは違いました。 西村:アナグラムは、現場に売上ノルマが一切ないんですよね。 松岡:すごいのはそこだと思います。 広告代理店って「月末年度末の残予算取りに行くぞ!」など、どうしても「お金」を重要視する傾向があります。 ただ、アナグラムさんと会話しているときは「お金」って言葉が全然浮かばないんですよね。なのでフラットに会話しやすい。 例えば、御社にとって配信広告費を下げるような施策をお伝えするようなときでも、他社さんの場合だったら予算を守るため「いや、でも…」って来るのを予想して、こちらもそれに対する返しを対策しなくてはいけないな、と考えます。 でもアナグラムさんの場合は、それがビジネスの成長につながるのであれば「こういう経緯でこうすることになりました」と伝えたら、「承知しました」で終わるので、コミュニケーションが非常に楽でした。 西村:広告費の伸びよりも、お客さんのビジネスが伸びることに価値をおいています。ビジネスが成長して結果的に広告費が伸びるならうれしいですし、一方で健全じゃない広告費の増やし方をしていたら、それを止める選択肢も持ちたいと考えています。 松岡:広告代理店出身者として「予算ありき」ではないアナグラムさんの考え方に驚いていましたが、広告主として対峙する立場になっては、広告代理店と社内との挟み撃ちになって起こるストレスが本当に少なく、とてもありがたかったです。

スタートアップの価値をより事業会社に伝えていけるように

INITIALの今後の展望をお伺いしたいです

松岡:もっとINITIALに関する認知を上げていきたいです。 これだけ日本の中で情報がまとまっていて、定量的な情報のコンテンツがでているものは他にないと思います。 リアルタイムに情報を収集することを、裏側のオペレーションチームが頑張ってやっています。この情熱が何に起因するかというと、INITALのビジョンである「挑戦する勇気と機会を生み出すプラットフォームをつくる」というのを愚直に実現しようとしているからなんですよね。 スタートアップとの協業や、スタートアップへの投資は、今後の日本経済の発展に避けて通れない道だと思っています。

今後アナグラムに期待することは何ですか?

松岡:4月から、INITIALはインハウスでの運用体制となりました。 今後インハウスで運用していく中で、業務の中でつまづくことも出てくるかもしれません。もしそんなフェーズが来たときに、コンサルティングという形でもご相談ができるととてもありがたいなと思います。

Voice Of AdOps担当者の声
「売上を追わず、お客さまのビジネス成長に寄り添うことを最優先する」。予算ありきではないことで、不要なコミュニケーションによるストレスや無駄な時間がなくなり、ビジネスの成長に必要なコミュニケーションが十分に行え、ビジネスフェーズに応じた広告運用をスムーズに行えたことが、INITIALの成長につながったと考えています。 ユーザベースの皆さまは、一つ一つの決断や実行のスピードが驚くほど早いのがいつでも印象的です。伴走する私たちもそのスピード感に応えるべく、常に全力疾走の気持ちでご支援をさせていただきました。 4月はインハウス運用の体制となり、さらに意思決定のスピードを上げて様々な施策を実行していけるはずだと思います。 お困りごとなどがありましたらどんな些細なことでも結構ですのでいつでもご連絡いただけるとうれしいです。 今後もINITIALのますますの成長を楽しみにしております!

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