Yahoo!ディスプレイ広告、最終リンク先URL形式への変換機能を提供開始

Yahoo!ディスプレイ広告、最終リンク先URL形式への変換機能を提供開始
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Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)は、2022年9月頃の旧形式のリンク先URLの廃止(※)に伴い、2022年6月から8月にかけて、リンク先URLの広告を最終リンク先URLの広告に強制変換される予定です。

しかしながら、3rd パーティーの計測ツールを利用している場合など、リンク先URLと表示URLのドメインが一致しない広告は、新形式への強制変換が上手くいかずに広告が停止してしまう可能性があります

そのため強制変換を待たずに早めに対応しておきたいところですが、対象の数が多かったりリダイレクトがかかっていて、最終的なリンク先URLを個別に確認する必要があると手間も時間もかかってしまいます。

そのような中で2022年1月26日より、Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)は、旧形式のリンク先URLの提供終了に伴い、新形式の最終リンク先URL形式に変換する機能を提供開始しました。

参考:【ディスプレイ広告(運用型)】最終リンク先URL形式への変換機能の提供について

本記事では、最終リンク先URL形式に変換する機能を利用した移行方法や注意点を紹介します。

※動的ディスプレイ広告の「キャンペーンバナーのリンク先URL」を除き、リンク先URLは廃止されます。



リンク先URLの提供終了までのスケジュール

旧形式のリンク先URLの提供終了までのスケジュールは次のとおりです。

画像引用元:【ディスプレイ広告(運用型)】最終リンク先URL形式への変換機能の提供について(記事内の「最終リンク先URL形式への変換機能について(PDF)」を参照)
※広告管理ツールとキャンペーンエディターでのスケジュールです。Yahoo!広告 APIでのスケジュールは異なる場合があります。

最終リンク先URLへの強制変換は、早ければ2022年6月には行われる予定です。今後のスケジュールは変更の可能性があります。

手動での移行はミスや再審査に注意が必要

これまでは、最終リンク先URLを広告管理ツールなどから入稿するしかありませんでした。それは通常の入稿と変わらないため、広告審査が必要だったり、手動で移行することによるミスが発生しやすかったりという問題がありました。しかし、今回提供された「最終リンク先URL形式への変換機能」を活用することにより、これらの問題を軽減できます。

「最終リンク先URL形式への変換機能」を利用すれば、再審査を行わずに旧形式から新形式へ移行できるため、広告の再審査を回避できます。

再審査による配信停止が機会損失につながる可能性もあります。特段の理由がない限りは、最終リンク先URL形式への変換機能を利用したいですね。

最終リンク先URL形式への変換機能を使って移行する方法

最終リンク先URL形式への変換機能を使っての移行手順をご紹介します。リンク先URLと表示URLのドメインが異なる場合の処理方法も選べるので、それぞれどう違うのかも解説しますね。

対象のキャンペーンと広告グループを選択のうえ、変換したい広告を選んで「一括操作」から「広告グループ配下の広告を最終リンクURL形式に変換」を選択します。

変換方法を選択して「実行」をクリックで、最終リンク先URL形式への変換が開始します。

変換方法の選び方は、次で説明します。

変換方法の選び方

まず、「広告ごとにURLを自動判定して変換(広告審査なし)」を選択します。

次に、リンク先URLと表示URLのドメインが異なる広告の変換方法を選びます。

変換方法の違いは次のとおりです。

リンク先URLと表示URLのドメインが異なる広告最終リンクURLの変換方法
最終リンク先URLを自動判定して設定するリンク先のサイトをクロールして、自動で最終リンク先URLを設定する
変換せずにスキップするリンク先のサイトへのクロールは行われず、該当の広告の最終リンク先URLは変換されない

参考:【ディスプレイ広告(運用型)】最終リンク先URL形式への変換機能の提供について(記事内の「最終リンク先URL形式への変換機能について(PDF)」を参照)

「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を選ぶと、対象の広告を一括で移行できるメリットもありますが、一方で、変換完了までに時間がかかったり、クロール負荷がかかってサイトが重くなったり、広告主さまのサイトの表示に影響が出る可能性があります。

また、サイトの構成によっては、最終の遷移先ではないURLが最終リンク先URLに設定される場合があります。たとえば、javascriptによるリダイレクトをしている場合は、リダイレクトの途中で設定されたURLが最終リンク先URLに設定されることがあります。

ですので、慎重に変換作業を行うならば、「変換せずにスキップする」を選び、リンク先URLと表示URLのドメインが異なる広告については「手動でURLを設定して変換(広告審査あり)」を使って移行するのが良いでしょう。

変換履歴の確認と変換エラーが出た場合の対処法

移行作業を行ったら、その後の結果が成功したのか否か、気になりますよね。ここでは、変換履歴の確認と、エラーのある広告の対処法についてお話します。では、はじめていきます。

広告管理画面の右上「ツール」ボタンをクリックして「入稿操作管理」の「最終リンク先URL形式に変換」を選択します。

画像引用元:【ディスプレイ広告(運用型)】最終リンク先URL形式への変換機能の提供について(記事内の「最終リンク先URL形式への変換機能について(PDF)」をアナグラムで加工)

表示された「最終リンク先URL形式に変換画面」では、変換の開始日時やステータス、エラーファイルなどが確認できます。

エラーがある場合は、「エラーファイル(インポート利用可)」の列に表示されます。エラーファイルをダウンロードし、エラー箇所を編集した後、インポート機能を利用することで移行できます。

インポートのやり方については、以下をご参考ください。

参考:インポート機能について - Yahoo!広告ヘルプ

変換したらそのまま、できただろうで済ませず、「最終リンク先URL形式に変換画面」でエラーがないかしっかり確認しましょう。エラーがある場合は速やかにエラーを解消し、インポート機能を使っての移行を行いたいですね。

最終リンク先URL形式への変換機能の注意点

提供範囲について

本機能の提供は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型) のみです。Yahoo!広告 ディスプレイ広告(予約型)では利用できません。なお、キャンペーンエディターやYahoo!広告 APIでの提供予定はないとのことです。

また、複数アカウントを横断した変換は今のところできませんが、検討はしているそうです。

カルーセル広告とそれ以外で変換処理が異なる

最終リンク先URL形式への変換機能で「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を利用した場合、広告タイプや、リンク先URLと表示URLの登録状態によってURLの変換処理が異なります。

広告タイプがカルーセル広告以外

広告タイプがカルーセル広告以外の場合は次のとおりです。テキスト広告やバナー広告、レスポンシブ広告、動的ディスプレイ広告(※1)がそれにあたります。

※横へスクロールしてご覧ください。

リンク先URLと表示URLのドメインが一致する広告

例)リンク先:https://example.com
表示URL:example.com
リンク先URLと表示URLのドメインが異なる広告

例)リンク先:https://example.tracking.com
表示URL:example.com
最終リンク先URLリンク先URLの値を設定する

例)https://example.com
リンク先のサイトをクロールした結果、表示されたURLを設定する

例)https://example.com
表示URL最終リンク先URLをもとに自動で生成される

例)example.com
最終リンク先URLをもとに自動で生成される

例)example.com
トラッキングURL-リンク先URLの値を設定する

例)https://example.tracking.com
スマートフォン向けURL--
カスタムパラメータ--

※「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を選択した場合の変換処理になります。
参考:広告を最終リンク先URL形式に変換する - Yahoo!広告ヘルプ

リンク先URLと表示URLのドメインが異なる場合、最終リンク先URLには、リンク先のサイトをクロールして取得された、最終の遷移先ページが設定されます。しかし、遷移先ページが表示されない(クロールした結果、最終リンク先URLが取得できない)場合はエラーになります。その場合は、広告主さまに相談するなどしてクロールできる状態にしてから、改めて最終リンク先URL形式への変換機能で「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を利用して移行するか、「手動でURLを設定して変換(広告審査あり)」を使って移行しましょう。

※1:動的ディスプレイ広告の「キャンペーンバナーのリンク先URL」は、引き続き使用できます。

広告タイプがカルーセル広告

広告タイプがカルーセル広告の場合は以下を確認してください。

リンク先URLと各カルーセルカードのリンク先URL、表示URLのドメインが一致する広告

※横へスクロールしてご覧ください。

リンク先URLと表示URLのドメインが一致する広告

例)
リンク先:https://example.com
各カルーセルカードのリンク先URL:https://example.com
表示URL:example.com
最終リンク先URLリンク先URLの値を設定する

例)https://example.com
各カルーセルカードのリンク先URLリンク先URLの値を設定する

例)https://example.com
表示URL最終リンク先URLをもとに自動で生成される

例)example.com
トラッキングURL-
スマートフォン向けURL-
カスタムパラメータ-

※「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を選択した場合の変換処理になります。
参考:広告を最終リンク先URL形式に変換する - Yahoo!広告ヘルプ
リンク先URLと各カルーセルカードのリンク先URL、表示URLのドメインが異なる広告

リンク先URLと表示URLのドメインが異なる広告の処理方法を「最終リンク先URLを自動判定して設定する」を選択した場合、次の2つのケースではエラーが出ます。

  • 各カルーセルカードのリンク先URLと表示URLのドメインが異なる
  • 広告のリンク先URLと表示URLのドメインが異なる

エラーとなった広告は、最終リンク先URL形式に変換画面でエラーファイルをダウンロードし、エラー箇所を編集した後、インポート機能を利用して移行しましょう。

カルーセル広告の場合、リンク先URLと各カルーセルカードのリンク先URL、表示URLのドメインが一致しているケースの方が少ないと思います。カルーセル広告については、「手動でURLを設定して変換(広告審査あり)」を使って移行が安全です。

参考:【ディスプレイ広告(運用型)】最終リンク先URL形式への変換機能の提供について(記事内の「最終リンク先URL形式への変換機能について(PDF)」を参照)

最後に

最終リンク先URLの広告への強制変換は、変更の可能性はあるものの、早ければ2022年6月には行われます。

特別な理由がない限りは、強制変換より前に、最終リンク先URL形式に変換する機能を使っての移行をおすすめします。なぜなら、3rd パーティーの計測ツールを利用している場合など、リンク先URLと表示URLのドメインが一致しない広告は新形式への強制変換が上手くいかずに広告が停止してしまう可能性があります。

また、変換方法によっては、変換完了までに時間がかかる、クロール負荷がかかって広告主さまのサイトの表示に影響が出る場合もあります。

広告主さまと広告運用者の間で変換方法やスケジュールを事前に擦り合わせたうえで、計画的にミスなく移行作業を行いたいですね。

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