LINE公式アカウントを作ってみたものの、「認証済アカウント」にするかどうかを迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、認証済アカウントで利用できる機能やメリット、申請方法までを詳しくまとめてみました。
早速、見ていきましょう。
目次
認証済アカウントとは?
LINE公式アカウントは、認証済アカウントと未認証アカウントの2種類あります。
未認証アカウントは個人・法人問わず審査不要で取得できるのに対し、認証済アカウントはLINEヤフー社所定の審査(※LINE公式アカウントガイドラインの「3.審査基準」参照)に通過したアカウントのみが取得可能です。
認証済アカウントの申請をして一定基準の審査を通過すると、その証として、下記のような青色のバッジが付与されます。
他にも、LINEアプリの検索結果への表示やLINE公式アカウント上で「友だち追加広告」の利用が可能になるなど、認証済アカウントにすることで、LINEで友だちを増やすための選択肢が広がります。
認証済アカウントを開設できない業種やサービスもある
また、認証済アカウントはすべての業種やサービスで取得できるわけではありません。
認証済アカウントの申請を行う前に必ず、LINE公式アカウントガイドラインの「3)ご利用いただけない業種・業態、商品・サービス」に目を通しておきましょう。
なお、ガイドラインにあるものはあくまで一例です。認証済アカウントの申請時に、認証済アカウントの提供を認めない業種やサービスだとLINEヤフー社が判断した場合は即座にLINE公式アカウントの利用が停止となります。
認証済アカウントで利用可能な機能やメリット
では、認証済アカウントになると、実際にどんなことができるようになるのでしょうか。ここからは、認証済アカウントにすることで利用が可能になる機能やメリットを詳しく紹介していきます。
青色のバッジが付与される
認証済アカウントにする最大のメリットは、何といっても青色のバッジが付与されることではないでしょうか。
未認証アカウントは灰色のバッジなのに対し、認証済アカウントは審査を通過した証として青色のバッジが付与されます。バッジはLINEのあらゆる画面でアカウント名とともに表示され、青色のバッジは公式アカウントの目印にもなるため、ユーザーにとっても信頼性を判断する要素のひとつとなっています。
LINEアプリ内の検索結果に表示される
認証済アカウントになると、LINEアプリ内でアカウント名や関連キーワードで検索した際に表示できるようになります。
例えば、LINEヤフー社の公式LINEアプリ「LINE ヤフー for Business」であれば、「LINE ヤフー for Business」や「LINE 活用」という検索語句の検索結果に表示されます。
他にも、地域名での検索や「飲食店・レストラン」などのカテゴリ別の検索結果にも表示ができたりと、キーワードやカテゴリ検索する能動的なユーザーに見てもらえる機会が増え、LINE公式アカウントと、興味関心の親和性が高いユーザーに友だち追加してもらえる可能性が高まりそうですよね。
また、LINEアプリ内の検索結果に表示させたくない場合は、設定画面の「検索結果とおすすめに表示」で「非表示」を選択すれば表示すれば、最長2日で表示されなくなります。
アカウント情報やクーポン情報をLINEサービスに掲載できる
他にも、アカウント情報やクーポン情報を、LINE公式アカウントの一覧ページやおすすめの公式アカウント、「LINEクーポン」などのLINEサービス上に表示ができるため、LINEユーザーとの接点が増え、友だちの増加が期待できます。
なお、検索結果と同様、表示か非表示かは任意で選択できます。
アカウント情報
設定画面の[他の公式アカウントのプロフィールに表示]より選択可能です。
クーポン
ホーム画面のクーポンの詳細設定より[LINEサービスへの掲載]の有無を選べます。
友だち集めに役立つノベルティを購入可能に
LINE公式アカウントは、情報を必要とする「友だち」を集めることで効果的に活用できます。
例えば、店舗型ビジネスのようなユーザーと対面でコミュニケーションをとるサービスでは、店頭のPOPや声がけで友だちを集めるのが効果的です。
しかし、POPの制作は意外と手間がかかります。認証済アカウントにすれば、LINE公式アカウントの友だち追加用のQRコードが印字されたポスターやPOP、カードなどのノベルティを購入できるため、すぐに店頭での友だち集客を始めることができますね。
また、なかには無料のノベルティもあります。活用できるノベルティの種類は、こちらをご覧ください。
LINE公式アカウントから友だち追加広告を配信できる
LINEには、LINEアプリ内にLINE公式アカウントの友だち追加を促進する広告メニュー「友だち追加広告」があります。
※上記は、「友だち追加広告」の配信面の一部
友だち追加広告は広告メニューのため、LINE広告アカウントがないと配信できないと思われがちですが、認証済アカウントがあれば、簡易版ではあるものの、LINE公式アカウントの広告管理画面からも配信可能です。
LINE広告アカウントからと、LINE公式アカウントからの配信では次のように仕様がやや異なります。
友だち追加広告 | 【簡易版】 | 【通常版】 |
---|---|---|
管理画面 | LINE公式アカウント | LINE広告 |
デモグラフィックデータ配信 | 〇 | 〇 |
エリアターゲティング | 〇(市区町村レベル) | 〇(市区町村レベル) |
オーディエンス配信 | ✕ | 〇 |
出稿上限額 | 取引状況に応じて変動 | 取引状況に応じて変動 |
参考:友だち追加広告・LINE広告(友だち追加)|LINEヤフー for Business
オーディエンス配信ができないこと以外に違いはなく、友だち追加広告を試してみたい方や、例えば新店舗の開店告知などで近隣地域の方に向けてエリアターゲティングで友だち追加広告を利用したい場合は公式アカウントからの配信でも充分なことも多いですよね。
あらかじめ認証済アカウントにしておけば、友だち追加広告を試したい際はすぐに実施ができます。
なお、公式アカウントから友だち追加広告を配信する場合も審査は必要です。LINE公式アカウントからの友だち追加広告について詳しくは、下記ヘルプをご参考ください。
参考:LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) 友だち追加広告マニュアル|LINEヤフー for Business
LINEのメンバーシップ機能を利用できる
LINEは、誰でも簡単にサブスクリプションサービスをLINE公式アカウント上で作れる「メンバーシップ」機能を提供しています。
メンバーシップ機能の利用には、LINE公式アカウントのターゲットリーチが200人以上(友だち数ーブロック数)、または認証済アカウントが必要です。
LINE公式アカウントの運用目的によっては、200人以上のターゲットリーチが必要でないケースもあるでしょう。その場合は、認証済アカウントを取得すれば「メンバーシップ」機能を利用できます。
アカウントの満足度調査で自由回答を利用できる
LINE公式アカウントでは、リサーチ機能を利用して、友だちに対してアカウントへの満足度調査を無料で行えます。
参考:アカウント満足度調査マニュアル|LINEヤフー for Business
質問方式は「自由回答」「単一回答」「複数回答」の3種類です。
認証済アカウントになると「自由回答」の利用が可能になるため、「今後、LINEで期待しているコンテンツは何ですか?」など、顧客のニーズを具体的に聞いて回答してもらえる可能性があります。回答結果は、配信する情報の改善に役立ちそうですよね。
有料プランで請求書決済ができる
LINE公式アカウントには、次の3つの料金プランがあります。
有料プラン(ライトプラン・スタンダードプラン)の支払いは通常クレジットカードですが、認証済アカウントについては、請求書での支払いも可能です。
認証済アカウントの申請手順
認証済アカウントの申請手順を紹介します。
①申請したいLINE公式アカウントにログインし、画面右上の「設定」ボタンをクリックしてアカウント設定画面を開きます
②情報の公開セクションにある「アカウント認証をリクエスト」ボタンをクリックします
ここで「アカウント認証をリクエスト」ボタンが表示されない場合は、アカウント認証に必要な権限がない可能性があります。アカウント認証には管理者権限が必要です。既存の管理者以外が認証を行う必要がある場合は、管理者権限を付与してもらいましょう。
権限付与の手順は、LINEヤフー for businessページの「権限設定」をご参考ください。
③認証申請の流れとチェックポイントについての説明ページが開くので、ページ下部までスクロールして「アカウント認証を申請する」ボタンをクリックします
④入力必須の項目(項目名の横に●がついている項目)を入力します。入力し終えたら、「確認する」ボタンをクリックします。
⑤入力内容を確認し、「完了」ボタンをクリックします。
申請の受付が完了すると、申込者情報に入力したメールアドレス宛てにメール(タイトル:【LINE公式アカウント】アカウント審査を受け付けました[受付番号:XXXXXXX])が届きます。このメールが届いたかどうかは、しっかり確認しておきましょう。
LINEからのメール(from:line_oa_review_jp@linecorp.com)が届いていない場合、受信できない設定になっている可能性があります。このメールが受け取れないと、この後の本人確認の手続きを行えないため、受信できるように設定を変更しておくと安心ですね。
⑥申請から数日後、申込者宛てに本人確認審査のメール(タイトル:【要返信】※返信期限●月●日※【LINE公式アカウント】審査に関するご連絡【本人確認審査】)が届きます。本人確認はメールの本文を引用する形で記入し、返信します。
また、メールの返信には期限があります。期限を超えると申請が自動でキャンセル扱いになりますので、メールが届いたらなるべくすぐに返信をしましょう。
⑦本人確認審査のメールに返信後に審査結果のメール(タイトル:【LINE公式アカウント】審査結果のご連絡[受付番号:XXXXXXX])が届きます。そこで承認がおりれば、認証済アカウントの取得完了です。
申請時の注意点
認証済アカウントの申請時には思わぬ注意点もあります。あとからやり直しがしづらいものもありますので、事前にチェックしておきましょう。
申請後はアカウント名の変更が原則できない
認証済アカウント申請後は、原則、アカウント名の変更はできません。
申請時に求められる入力項目が、アカウント名を変更する最後の機会となります。
未認証アカウントのようにあとでも変更できる(但し、変更後7日は変更できない)と思い、適当な名称で申請しないよう、注意しましょう。
参考:【LINE公式アカウント】アカウント名を変更するには?| よくあるご質問 | LINE for Business
なお、企業名やサービス名の変更に伴うアカウント名の変更については、こちらより再審査をかけられます。ただし、LINEヤフー社の判断により変更が認められない場合もありますので、アカウント名は慎重に入力することをおすすめします。
認証済アカウントは個人名で作成できない
個人名や個人を特定しやすいアカウント名は、認証済アカウントでは認められていません。個人名や個人を特定しやすい名称で「友だち」とやり取りを行いたい場合は、未認証アカウントを利用しましょう。
また、アカウント名はLINEのトーク画面や検索結果に表示されるため、企業名や店舗名、サービス名、商品名など、サービス内容のイメージがつきやすく、検索しやすい名称が好ましいです。
申込者情報には本人確認の手続きをする人の情報を入力する
本人確認の審査は、申込者情報に入力した情報宛てに連絡がいきます。
申込者情報に入力した連絡先電話番号、またはメールアドレス宛に本人確認の連絡が届くため、申込者情報には本人確認の手続きを行う人の情報を入力するようにしましょう。
また、キャリアメールなど、一部のメールアドレスは登録できません。PCのメールアドレスやフリーメールは登録可能ですので、定期的にメールチェックを行う会社のメールアドレスを登録しておくと安心ですね。
もし、申込者情報の入力内容を誤ってしまった場合は、こちらより問い合わせ可能です。ただし、申請後の訂正や変更はできないため、審査のキャンセル手続きをした後に再度申請する流れになります。
まとめ
LINE公式アカウントの効果を最大化するためには、情報を必要とする友だちを集めることがとても重要です。また、「認証済アカウント」になると、友だちを集めるのに役立つ様々な機能を使えるようになります。
しかし、LINE公式アカウントの運用目的によっては、「認証済アカウント」を必要としないケースもあります。例えば、会員制のお店やファンクラブなど、IDやQRコードを教えた人だけに友だちになってほしいなど、クローズドなコミュニティでLINEを活用したい場合です。
これから運用するLINE公式アカウントを「認証済アカウント」にするかどうか迷った場合は、ぜひこの記事を参考にして考えてみてください。