なぜこれほどまでにFacebookが凄いのか?を解説します。

Facebookad1_2

こんにちは!こんにちは!

東京はすっかり涼しくなり、4時起きの私には少し寒すぎるくらいの日々になってきました。5時になってもまだ真っ暗なので犬の散歩が辛い季節になっているのがもっぱらの悩みです。

さて、先週にアナリティクス アソシエーション (a2i.jp) での「これからの運用型広告と、Facebook広告活用術」が無事終わりまして、その準備の工程から実演、相談会まで、FacebookやInstagramについてさまざまなことを整理できたのと同時に、感じたことをアウトプットしようと思います。

Facebook(Facebook広告)が何故凄いのか?

  1. 圧倒的精度の個人情報
  2. Adblockの影響を受けない
  3. Instant Articles

既に周知のことばかりかもしれませんが、順に解説します。

圧倒的精度の個人情報

名前、住まい、現在地、年齢、職業、趣味…今後、”能動的”にこれだけの個人情報を登録させられる物が他に出てくるとは思えないんですよね。“能動的”というのがポイントで、自身から任意で登録したものをターゲティングされるわけですから文句の言いようがありません。この面に関して言えば、Googleが太刀打ちできるものではないでしょう。例えばGDN(Google ディスプレイネットワーク)は主にさまざまな行動履歴などを軸にユーザーがどのような属性であるかを導き出すものであるため、Googleが正確性でFacebookに太刀打ち出来るものではありません。

また、Facebook上でアクティブに投稿をしたり、いいね!などの行動をおこなさいユーザーも多い印象ですが、そんなユーザーもタイムラインは見ています。更には3.11以降、インフラとして利用する側面もあるFacebookは今後もアクティブ性をある程度保ちながら勢力を拡大していくと感じます。

仮にFacebookを超える精度のものが今後でるとするのであれば、それはマイナンバー制度か、遺伝子レベルの働きかけがトリガーとなる広告ですが、これは倫理的に考えてまず不可能といえるでしょう。これらのことから考えると、Facebookの優位性は圧倒的であり、今のところこれを凌ぐものが見当たらないし、見当もつかない、というのが正直な見解といえます。

Adblockの影響を受けない

Adblockとは?ここ数ヶ月で大きく話題になりましたが、簡単に解説するとiOS 9に実装された「Content Blocking Safari Extensions」で、これを使えばSafari上から特定の広告をブロックできるようになります。また、この流れにのってさまざまなAdblockアプリやブラウザが登場することになり、話題になりましたね。

運用型広告業界でも大きく騒がれましたが、アプリの中は治外法権です。Facebookを利用する多くのユーザーがAdblockの影響を受けないアプリ内での行動ということを考えると、その優位性に目を背けることは出来ません。

(※注)
正直、私はAdblockに対しては全く悲観してません。そもそも、私たちのターゲットとするようなユーザーは能動的にAdblockを行うようなネットリテラシーの高いユーザーでないことが大多数であると同時に、Adblockを入れるようなユーザーはそもそも広告に対して何かしらの理由で悪意を感じているユーザーであり、無駄なクリッカーであるとも考えられるからです。昨今ではスマートフォンの中での誤クリックも多いでしょうから、こういった対象ではないユーザーへの配信がなくなることはむしろプラスに働きかける可能性すらあります。

これらのことから日本においてはAdblockは悲観する要素はゼロです。

ただし、グローバル的にみていくとAdblockは深刻な問題であるともいえます。日本のような高度なインフラが整った環境であれば表示速度や通信料金などに懸念を抱くことは稀でしょうけれど、インフラが整っていない発展途上国などでは表示速度を遅らせてしまったり、従量課金での通信料を圧迫するなど、ネガティブな影響の強い広告は自然に沙汰される可能性をはらんでいるかもしれません。

Instant Articles

私がFacebookを押す本当の理由は、圧倒的精度の個人情報でも、Adblockの影響を受けない、でもありません。Instant Articlesです。

Instant Articlesとは、FacebookのNews Feedの中でパブリッシャーのオリジナルコンテンツをネイティブにホストすることになる取り組みです。日本ではまだみかけませんが、BuzzFeed、National Geographic、The New York Times、ワシントン・ポストなどがすでに参戦し話題になっています。

Instant Articlesでは記事内の広告収入は100%メディアのものになり、メディアが記事の横にFacebook広告を掲載することを選んだ場合は、Facebookは30%の手数料を取ることができます。

これがどういうことか。すべてFacebookアプリの中で事足りることになってしまいますから、Web上に出向く必要がなくなるということです。アプリからWebに出て行ったユーザーは読み込み速度や操作などの観点からなかなかアプリ上に戻ってくることは多くありません。これをFacebook側では懸念した上での対策と考えると、Instant Articlesが成功するかそうでないかが今後のFacebookとGoogleの行方を左右すると言っても過言ではないでしょう。

また、Facebook DSPローンチの話もでてきました。これにより、これまでの生態系が大きく変わっていく可能性があります。

参考:Facebook Readies DSP Product For Early 2016 Launch

まとめ

-Facebook_ユーザー動向-
・Facebookの日本における月間アクティブ利用者は2300万人
・うちモバイルからのユーザーが2200万人
・デイリーアクティブ利用者は1600万人
・このうちモバイルからのアクセスは1500万人
※参考:2015年08月06日 http://www.sbbit.jp/article/cont1/30023

Facebookは自身たちの強みを拡大しながら、今後益々勢力を増してさまざまな生態系を破壊、侵食していくでしょう。歴史がそうだったように、これまでにあった価値は書き換えられ、数年後にはその新しい価値が当然のように私たちの生活に溶け込んでいるはずです。

今起こっていることは、これまでにあった価値の書き換えです。

リスティング広告を筆頭とする運用型広告のプレイヤーやマーケターは現実を直視しましょう。Facebookの台頭により、リスティング広告は銀の弾丸でなくなる可能性を大きくはらんでいるのですから。

example02_01

Keiji Abe

Keiji Abe

アナグラム株式会社 代表取締役。大手アパレルメーカーを経て運用型広告の世界へ。現在はCPAの改善だけにとらわれず、ビジネスの最大化を目指す支援を行う。著書には「新版 リスティング広告 成功の法則」「いちばんやさしいリスティング広告の教本」など多数。主な仕事は戦略策定、及び人事、総務、経理、組織論などを担当。