新規配信のターゲティング精度を高める!RTB House の「サーベイAI」を解説

新規配信のターゲティング精度を高める!RTB House の「サーベイAI」を解説

ディープラーニングを活用したダイナミック広告DSP「RTB House」。売上やコンバージョン獲得を狙ったリターゲティング配信が主な使われ方ですが、新規ユーザーの認知や獲得を目的とした利用も広がってきています。

近年、プライバシー保護の観点からも注目度が高まっている新規ユーザー向けの広告配信ですが、配信するターゲットの設定により広告の成果が大きく左右されるため、どのようなユーザーをターゲットとするかは特に重要です。

今回は新規ユーザーの認知拡大を目的とした配信における施策として、新規顧客への広告配信のターゲティング精度を高めることが期待される「サーベイAI」をご紹介します。


RTB Houseの「サーベイAI」とは?

まず、RTB Houseの配信メニューにはマーケティングファネルに応じた「Awareness」「Consideration」「Conversion」の3つが存在します。

簡単に違いをまとめると以下になります。

  • Awareness:サイト未来訪・新規ユーザー向け / 認知獲得&トラフィック拡大
  • Consideration:サイト来訪済み・低エンゲージメントユーザー向け / エンゲージメント促進
  • Conversion:サイト来訪済み・高エンゲージメントユーザー向け / CV獲得
※RTB House媒体資料より抜粋

サーベイAIは、「Awareness」配信時における、ターゲティングの精度を向上させるための事前施策になります。「Awareness」の配信前に、オーディエンス候補となるユーザーへ事前にアンケート広告を配信し、その結果を基に「Awareness」配信に使用する類似オーディエンスを設定できる、事前調査の仕組みです。

アンケートは特にターゲットを絞らず、配信面もRTB Houseと接続しているネットワーク経由となるため、幅広いユーザーへリーチされます。通常5日間程度で必要数(約1,000件程度)のアンケート結果を回収でき、その後はRTB Houseにて調査結果を分析、レポートが広告主へ共有されます。

レポートでは、アンケートの回答結果はもちろん、回答ユーザーのエリア / デバイス / 性別 / 興味関心 / 年齢などといった情報も含まれ、アンケート回答者にどういった傾向があるかを知ることができます。

その結果をもとにリーチさせたいユーザーの類似オーディエンスを作成、本番となる「Awareness」広告を配信する、という流れになります。

※サーベイAIの利用イメージ

サーベイAIのメリット

本番の広告配信の前にアンケートを配信するというRTB HouseのサーベイAIには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。本記事では特に重要なポイントを3つまとめました。

①:自社サービスに興味を示す可能性が高い新規ユーザーを見つけることができる

アンケートを配信し、一歩踏み込んだユーザーの興味・関心情報を集めることで、より自社の商品を購入する可能性が高いユーザーを見つけることが可能になります。

また、自社の顧客を分析すれば共通する傾向・属性は把握できますが、アンケートの結果から別の新たな視点で見込み顧客の特徴を知ることもできるかもしれません。

アンケート結果で得られた情報を基に、新規ユーザーのオーディエンスを作成することで、より高いクリック率が期待できます。

②:クリエイティブ作成の手間が不要

広告主側でアンケートの質問内容と複数の選択肢を用意すれば、配信されるアンケートのクリエイティブはRTB House社が作成します。広告はRTB Houseと接続されているアドネットワーク経由で様々なサイトへ配信されますが、広告の配信面に応じた各サイズが用意されるため、広告主側でバナー画像を作成する必要がなく、開始の手間を大幅に抑えることができます。

※クリエイティブイメージ

③:アンケート自体は費用負担無しで利用可能

サーベイAIは、事前のアンケートと「Awareness」配信がセットの施策です。「Awareness」配信は費用が発生しますが、アンケート自体の費用は負担なしで実施できます。アンケート調査に伴う配信費用・調査バナー作成・調査結果分析・報告など、一般的には費用が発生しそうな内容ですが、「Awareness」配信とセットになっていることで実現できるサービスになっています。

※今後の状況により変更になる可能性もございます。実施の際は予めRTB House社へ確認することを推奨します。

サーベイAIの活用事例・イメージ

実際にどのように利用されているのかも確認しておきましょう。

日本の旅行サイト

以下は日本の旅行比較サイトにおける事例です。

※RTB Houseサービス資料から抜粋/目標・アンケート内容・結果
※RTB Houseサービス資料から抜粋/回答ユーザーが属するカテゴリ

「旅行比較サイトを利用しますか?」という質問に回答したユーザーがどういった特徴、カテゴリーの傾向を持つのか、それに応じてオーディエンスを作成し、新規ユーザーの集客を目的とした配信を実施しています。

その結果、ユーザーが住むエリアにより回答内容の傾向が異なり、ある地域では予約サイトを使わない可能性が高いことがアンケート結果から分かったため、それを基に広告配信エリアを選定した事例です。

スペインの自動車関連企業

次はスペインの自動車関連企業の事例です。

※RTB Houseサービス資料から抜粋/目標・アンケート内容・結果、クリエイティブ
※RTB Houseサービス資料から抜粋/回答ユーザーのエリア分布

「どのような種類の車を購入したいですか?」という質問への回答結果から、電気自動車・ハイブリッド車を購入する可能性が高い(又は低い)ユーザー属性、エリア等を確認できています。

先程の旅行比較サイトの事例と同様、エリアの特色に応じてユーザーが求める自動車の傾向が異なり、配信時のエリア選定に活かせる情報になっています。

その他、購入を検討するアパレルブランドを価格帯別で分け、自社商品と近い価格帯のブランドの購入を検討すると回答したオーディエンスの類似を作成したり、F1のファンであると回答したオーディエンスへレーシングゲームの広告を配信したり、といった形で、様々な形で活用が進んでいます。

例えば、「ファッションに関心が高い人たち」というグルーピングがあったとします。

ただ、一括りに「ファッション」といっても、カジュアル、きれいめ、ストリート、シンプル、などなど様々な系統があり、価格帯も低価格帯から高価格帯まで幅広く存在しています。

サーベイAIを利用すれば、ファッションという大きなカテゴリーの中から、自社商品と近いブランドを好むユーザーにまでアンケートで落とし込み、より自社の顧客になってもらえる可能性が高いオーディエンスへ広告配信できる点が、最大のメリットと言えるでしょう。

サーベイAI利用時の注意点

このように、効率的に新規ユーザーを集めたい企業にとっては注目のサーベイAIですが、特に注意するべき点は以下です。

効果的なアンケートを検討する

サーベイAIを利用する際は、ターゲットや顧客の解像度を高く理解し、配信の目的を明確にした上で、効果的なアンケートを実施する必要があるでしょう。

例えば、健康食品のメーカーが、自社商品に興味を持つ可能性の高いオーディエンスを見つけたい場合のアンケートを考えてみましょう。その際に、「食べたい料理はどれですか? A:日本料理|B:アジアン料理|C:スペイン料理」といったアンケート内容では、求めたい結果を得られない可能性が高いです。なぜなら、健康食品を好む好まざるにかかわらず、どんなユーザーでもA~Cを選ぶ可能性があり、またその時の気分によっても左右されてしまうなど、「健康食品に興味を持つ可能性があるか」を判断できないアンケート内容だからです。

今回のケースで言えば、「日常的によく食べる料理は何ですか? A:外食・ファストフード|B:家庭料理|C:宅配弁当」といった内容であれば、Aを選択したユーザーに「いつも偏った食事ばかりのアナタへ、この健康食品で健やかな身体を。」というアプローチができるかもしれません。

まず初めに、どういった「Awareness」配信を行いたいのか、その実現のためには、どのようなアンケート結果が得られればよいか、そしてどのようなアンケート内容であれば判別できるか、というように、目的から逆算してアンケート内容を検討していくのが成功への近道です。目的によってはサーベイAIが適さない場合も考えられるので注意しましょう。

サーベイAIの利用は「Awareness」配信の実施が前提。出稿金額の条件も有り

サーベイAIは「Awareness」配信のターゲティング精度向上のための施策になるため、「Awareness」配信の実施が前提となります。アンケート単独での利用はできないため注意が必要です。

また、条件となる「Awareness」配信はUS$20,000 以上(日本円で約260万円:1ドル130円で計算)が最低出稿金額となります。

まとめ

「サーベイAI」はディスプレイネットワーク上で幅広く収集された、貴重な一次情報を用いてオーディエンスを拡張できる、有益な施策となるでしょう。

一方で、アンケートの結果が100%正しいとも限らない(ユーザーが本音で回答したのかは分からない)ため、あくまでも参考程度に留めるといった注意が必要です。また、回答別で適切な有意差が生じるようなアンケート構成になっているか、配信目的が実現できる結果を得られるかを、事前にしっかり検討することが特に重要になります。

うまく活用できれば、効率的に新規ユーザーの認知・獲得が期待できるサーベイAI。今後の施策の1つとしてご検討されてみてはいかがでしょうか。

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