
さまざまな企業でデジタルを活用してユーザーと接点を持つことの重要度が増しており、そのなかでもLINEの法人向けサービスである「LINE公式アカウント」や「LINE広告」の利用ニーズが高まってきています。
しかし、LINE公式アカウントやLINE広告を活用して自社の商品やサービスに関心を持ってもらうために、「どう運用したら良いかわからない」「やりたいことがあるのに実現方法がわからない」と感じている方も少なくないのではないでしょうか。
2022年2月24日、LINEはこのような悩みを解決するために、LINE公式アカウントやLINE広告について無料で学べる総合学習プラットフォーム「LINEキャンパス」の提供を開始しました。
参考:総合学習プラットフォーム「LINEキャンパス」をオープン - LINE for Business
LINEキャンパスで学ぶことで、LINE公式アカウントやLINE広告の知識の向上を図れ、知識レベルを証明できる認定資格「LINE Green Badge」も取得できます。
本記事では、LINEキャンパスの概要と認定資格「LINE Green Badge」について説明します。


LINEキャンパスとは?
LINEキャンパスとは、LINE公式アカウントやLINE広告を利用している方を対象とした、アカウント運用に必要な知識やスキルを習得できる総合学習プラットフォームです。
LINEキャンパスには「学習コース」と「認定資格コース」の2種類のコースがあり、すべて無料で受講できます。
学習コースは、LINE公式アカウントやLINE広告をこれから始める方はもちろん、すでにLINE公式アカウントやLINE広告の運用をしていて、さらにより深い知識やスキルを身につけたい方にも役立つコースになっています。
「開設する前に身につけたい基礎知識」や「広告審査のポイント」など、LINE公式アカウントやLINE広告の運用の基礎から応用まで、全部で29コース、99レッスン(2022年4月時点)から選んで学べます。
認定資格コースは、広告運用者や企業のマーケティング担当者向けのコースとなります。認定資格は「LINE公式アカウント」と「LINE広告」に分かれています。各認定資格コースは「Basic(初級)」と「Advanced(上級)」の2種類あり、両方に合格すると認定資格「LINE Green Badge」の認定バッジが付与されます。
LINEキャンパスで学ぶメリット
LINEキャンパスで学ぶことで得られるメリットを2つ紹介します。
LINE公式アカウントやLINE広告の正しい知識が身につく
LINE公式アカウントやLINE広告の運用ノウハウは、ネット上に様々存在します。しかし、どの情報が本当に正しいのか不安になることもあるでしょう。そんなときはLINEが提供する教材で学ぶことで、正しい知識が身につきます。
また、LINE広告を使ってたくさんのユーザーと接点を持っても、その受け皿となる公式アカウントが積極的に運用されていないと広告の効果は十分に発揮できません。広告と並行して、公式アカウントでメッセージを定期的に配信したり、クーポンを発行するなど、LINE広告とLINE公式アカウントの双方の改善を継続的に行っていくことが重要です。
企業がLINE上で効果的なマーケティングを行うには、LINE広告だけでなく、LINE公式アカウントの仕組みも正しく理解していることも大切ですね。
認定資格「LINE Green Badge」が取得できる
LINEでは、「LINE公式アカウント」や「LINE広告」の知識レベルの証明をLINE社から受けられる資格制度「認定資格 LINE Green Badge」というものがあり、LINEキャンパスの認定資格コースで認定資格試験を受講して合格すると、認定資格「LINE Green Badge」の認定証と認定バッジが取得できます。
認定バッジは履歴書や名刺、メールの署名に記載できます。社内に認定資格「LINE Green Badge」を所有している人がいれば、Webサイトに認定バッジを掲載することも可能です。LINEの法人向けサービスに関する知識を顧客にアピールできます。
LINEキャンパスの利用にあたり必要な準備
LINEキャンパスを利用するにあたって必須となる「LINEのビジネスアカウント」の作成と「プロフィール」の登録方法を解説します。
LINEのビジネスアカウントの作成方法
ビジネスアカウントをお持ちでない方は、以下の手順を参考にして作成しましょう。
LINEキャンパスの画面右上にある「ログイン」をクリックします。
「アカウントを作成」を選択します。
「メールアドレスで登録」をクリックします。
メールアドレスを入力して「登録用のリンクを送信」をクリックします。LINEの法人向けサービスの販売代理店の場合は、会社のメールアドレスで登録しましょう。
入力したメールアドレス宛に届いたメール内にある「登録画面に進む」をクリックします。
ビジネスアカウントの「名前」と「パスワード」を入力して「登録」をクリックで確認画面に移ります。再度、「登録」をクリックしてビジネスアカウントの作成完了です。「名前」は、後から変更が可能です。
参考:LINEビジネスIDの作成 - LINE for Business
プロフィールの登録方法
ビジネスアカウントを作成したら、次はプロフィールを登録します。
LINEキャンパスの利用規約とプライバシーポリシーの確認と同意を求められるので、確認したら「同意する」をクリックします。
LINEキャンパスを開き、画面右上のアイコンにカーソルを合わせて開いたプルダウン内「プロフィール」をクリックします。
自社がLINEの法人向けサービスの販売代理店で、会社のメールアドレスでビジネスアカウントを作成した場合はユーザータイプが「販売契約のある代理店」となり会社名が自動で入力されます。「プロフィール編集」をクリックして次の項目をすべて入力します。
・お名前(姓)
・お名前(名)
・部署名
項目をすべて入力し、「保存する」をクリックでプロフィールの登録が完了です。
LINEの法人向けサービスの販売代理店以外の法人または個人の場合は次の手順になります。
「プロフィール編集」をクリックします。
次の項目をすべて入力します。
・お名前(姓)
・お名前(名)
・ユーザータイプ:「個人」または「法人」を選択します。「法人」を選択すると企業名の項目が表示されるのでそちらも入力しましょう。
「保存する」をクリックでプロフィールの登録が完了です。
学習コースを受講する方法
ここからは、LINEキャンパスで「LINE公式アカウント」と「LINE広告」を受講する方法を説明します。
まず、LINEキャンパスを開き、ログインします。
ログインをしなくても初級コースのみ受講は可能ですが、受講履歴が残らないため、最初に必ずログインしておくことをおすすめします。ログインしておけば、後日、前回の続きからの受講も可能です。
学習コースにアクセスする方法は3つあるので、それぞれ紹介します。
①画面上部の「学習コース」から入る
画面左上の「学習コース」を選択し、「LINE公式アカウント」または「LINE広告」をクリックでコース一覧にアクセスできます。
②画面中央の初級コースから入る
画面中央のLINE公式アカウントの「LINE公式アカウントでできること」またはLINE広告の「知っておくべき基礎知識」をクリックで各コースにアクセスできます。
LINE公式アカウントの「LINE公式アカウントでできること」では、公式アカウントでできることや料金プランの違いなどのLINE公式アカウントの概要を学ぶことができます。
LINE広告の「知っておくべき基礎知識」は、まだLINE広告を運用したことがない方向けのコースとなっており、運用型広告の概要や用語、入札について学べます。
③画面中央の「他のコースを見る」から入る
画面中央の「その他のコースを見る」をクリックすることでコース一覧が表示されます。
手順①と③を進めると、下記のような一覧でコースを確認できます。
上から順番に初級・中級・上級と並んでいます。
画面左にあるフィルタを活用することで、未受講のコースや難易度、カテゴリー別にコースを絞り込むことができます。
学習コースの種類
ここでは、LINE公式アカウントとLINE広告の学習コースの内容を開設します。
LINE公式アカウントの学習コース
LINE公式アカウントの学習コースは、初級・中級・上級があります。初級コースでは公式アカウントでできることや初期設定の仕方を学ぶことができます。中級コースでは、目標ごとの運用ノウハウや業界別の成功秘訣を、上級コースでは、LINEで業務効率をあげる方法が学べます。
難易度 | タイトル | 内容 |
---|---|---|
初級 | 開設する前に身につけたい基礎知識 | 開設する前に明確にしておきたいポイントを確認します。 |
LINEの特徴やユーザーを知る | LINEの概要、ユーザー層を学びます。 | |
LINE公式アカウントでできること | LINE公式アカウントのできること、料金プランについて学びます。 | |
簡単ステップでアカウント開設 | アカウント開設までの流れを確認します。 | |
アカウント運用の流れを知る | 基礎的な運用方法・基本用語を学びます。 | |
初期設定のポイント | 初期設定で重要な3つの機能を学びます。 | |
友達を集める | 友達を集めるための活用方法を学びます。 | |
メッセージを配信する | メッセージを送るために考えたいことを確認します。 | |
リッチメニューを活用する | リッチメニューの活用方法を学びます。 | |
配信の効果を確認する | 配信の効果を確認できる管理画面の操作方法を学びます。 | |
問合せ・予約数を増やしたい | LINEから予約を受けるための活用方法を学びます。 | |
自社サイトへ集客したい | LINEから自社のサイトに集客するための運用方法を学びます。 | |
中級 | 複数のスタッフ、店舗で利用したい | 複数のスタッフで利用したい場合の管理方法を学びます。 |
自動応答を使って効率的に運用したい | 自動応答を活用する方法を学びます。 | |
友だち数を増やしたい | さまざまな方法で友だちを増やすためのアプローチ方法を学びます。 | |
EC・ネットサービス向けの成功秘訣 | EC。ネットサービスの運用ポイントや成功秘訣を知ります。 | |
教育事業者向けの成功秘訣 | 教育事業者の運用ポイントや成功秘訣を知ります。 | |
美容・サロン店向けの成功秘訣 | 美容・サロン店の運用ポイントや成功秘訣を知ります。 | |
飲食店向けの成功秘訣 | 飲食店の運用ポイントや成功秘訣を知ります。 | |
上級 | LINEでまるっとデジタル化するには | 業務の効率化やDXを活用するLINEのデジタル化について学びます。 |
LINE広告の学習コース
LINE広告の学習コースは、初級と中級があります。初級コースでは、基礎的な配信設定や用語など、LINE広告の基礎的な知識が学べます。中級コースでは、広告効果の改善ポイントなどの広告運用中のノウハウを学ぶことができます。2022年4月時点、LINE広告の学習コースに上級コースはありませんでした。今後追加されるかもしれませんね。
難易度 | タイトル | 内容 |
---|---|---|
初級 | 開設する前に身に着けたい基礎知識 | 配信開始する前の対象商材のペルソナなどの考え方を学びます。 |
LINEの特徴やユーザーを知る | LINEのサービス理解を深めます。 | |
知っておきたい基礎知識 | 運用型広告について、用語・入札について学びます。 | |
配信前の準備 | アカウント開設方法の仕方を学びます。 | |
目的に合わせた配信設定のコツ | CV数増加なのか友だち数を増やしたいのかなど目的別の設定方法を学びます。 | |
広告審査のポイント | 広告審査の種類・注意点、入稿規定を学びます。 | |
中級 | 広告効果改善のポイント | クリエイティブ・ターゲティング・入札を活用して広告効果をあげるコツを学びます。 |
クリエイティブの効果をあげるコツ | LINE広告におけるクリエイティブの画像比率や規定を学びます。 | |
地元のお客様へのアプローチ | 地域ターゲティングなどの地域のお客様に配信するための設定方法などを学びます。 |
認定資格LINE Green Badgeについて
認定資格「LINE Green Badge」とは、LINE公式アカウントやLINE広告に関する知識や運用ノウハウを問う認定資格試験を受験して合格することで、LINE社から知識レベルの証明を受けられる資格制度のことです。合格の証明として、認定証と認定バッジが与えられます。
認定バッジは、履歴書や名刺、メールの署名、Webサイトに記載できます。また、認定資格は所属している会社ではなく、合格した個人に付与されます。
参考:認証資格 LINE Green Badge - LINE for Business
認定資格試験の種類
認定資格は、「LINE公式アカウント」と「LINE広告」に分かれています。Basic(初級)とAdvanced(上級)の両方に合格すると認定資格を取得できます。
また、Basicに合格しないと、Advancedを受験することができません。まずは、Basicから受験しましょう。
認定資格 | 内容 | 時間・設問数 |
---|---|---|
LINE公式アカウント Basic | LINE公式アカウントの初期設定から操作・運用方法などの基本的な運用ノウハウが問われる資格 | 30分・40問 |
LINE公式アカウント Advanced | 基本的な運用ノウハウを理解した上で、より高度な運用・運用調整の知識が備わっているか問われる資格 | 30分・40問 |
LINE広告 Basic | LINE広告の初期設定から操作・運用方法などの基本的な運用ノウハウが問われる資格 | 30分・40問 |
LINE広告 Advanced | 基本的な運用ノウハウを理解した上で、より高度な運用・運用調整の知識が備わっているか問われる資格 | 30分・40問 |
認定資格試験を受験する方法
ここからは、認定資格試験の受験手順を紹介します。
LINEキャンパスを開き、ログインします。
学習コースと同様、ログインを忘れないようにしましょう。ログインをしなければそもそも受験すらできません。
次に、画面上部の「認定資格コース」を選択します。
4つの認定資格試験が表示されるので受験したいコースを選択します。今回は、例として「LINE広告 Basic」を選択します。
「07. LINE広告 Basic 認定資格試験」を選択して「試験を開始」をクリックで認定資格試験が開始します。
レッスン01から06は、認定資格試験の学習コンテンツとなっています。認定資格試験を受験する前に学習コンテンツにて学ぶこともできます。学習コンテンツを受講し終えなくても認定資格試験を受けることは可能ですが、資格試験の対策として事前に受講しておくことをおすすめします。
もし、認定資格試験に不合格となった場合は、テスト受講から24時間後であれば再受験できます。
また、認定者の有効期限は合格日から1年となっています。有効期限を延長したい場合は、有効期限日の1ヵ月前から受験が可能です。再度、認定資格試験を受験して合格することで有効期限を延長できます。認定バッジも同様、有効期限は1年となります。認定バッジについては、有効期限の6ヵ月前より再受験が可能で、こちらも認定資格試験に合格すると引き続き利用できます。
まとめ
今回はLINEキャンパスの概要と認定資格「LINE Green Badge」について紹介しました。
LINEキャンパスを利用することで、LINE公式アカウントやLINE広告に関する正しい知識が身につき、実際の運用にも活かせるのではないでしょうか。
クライアントのビジネス目標に沿ったLINE広告運用ができるようにLINEキャンパスを活用していきたいですね。