Google 広告、アップグレード版の広告表示オプションとは?設定方法と注意点

Google 広告、アップグレード版の広告表示オプションとは?設定方法と注意点
この記事は最終更新日から約1年が経過しています。

Google 広告の広告表示オプションは、広告文の下に広告見出しや説明文だけではカバーできない情報(テキストやリンク、住所、電話番号など)を表示できる便利な機能です。

一方で従来の広告表示オプションは、一時的に配信を止めたい場合は削除し、再開したい場合には再度追加をする必要がありました。

しかし、今回ご紹介するアップグレード版の広告表示オプションには一時停止機能がついているため、削除や入稿をせずとも簡単に止めたり再開が可能です。

この記事では、すでに提供が開始されているアップグレード版の広告表示オプションの設定方法やアップグレード版への移行に伴う注意点をご説明します。


従来版の広告表示オプションとの違いは?

アップグレード版の広告表示オプションは、新たに追加されたアセットベースの広告表示オプションです。

では、従来版のフィードベースの広告表示オプションとはどう違うのでしょうか。変更内容は次のとおりです。

  • 一時停止機能が追加
  • デバイスやスケジュール設定に関わる機能が撤廃

参考:広告表示オプションのアップグレード - Google 広告 ヘルプ

また、アップグレード版と従来版の広告表示オプションが同じユーザーやキャンペーン、広告グループに配信設定している場合、アップグレード版の広告表示オプションが従来版よりも優先表示されます。

アップグレード版への移行スケジュール

すでに対象の広告表示オプションを設定済みの場合、アップグレード版への移行は自動で行われます。2022年2月14日現在、ヘルプには次のように記載されています。

2022 年 2 月 15 日までに、サイトリンク、構造化スニペット、コールアウトのアップグレードが完了します。 

引用元:広告表示オプションのアップグレード - Google 広告 ヘルプ

従来版の提供終了時期は、Googleへ確認中です。分かり次第、更新します。

アップグレード版の広告表示オプションの追加方法

2022年2月現在、アップグレード版の広告表示オプションは、Google 広告エディタから追加できます。

今回は例として、キャンペーンに「サイトリンク(アップグレード版)」を追加する方法を解説します。

①Google 広告エディタを開き、左のメニューから「広告表示オプション」をクリック
②「サイトリンク(アップグレード版)」を選択
③「+サイトリンクを追加」をクリック
④「+キャンペーン単位のサイトリンク」を選択

⑤キャンペーンを選択して開いたウィンドウより「共有サイトリンクを追加」をクリック
⑥サイトリンクが追加されたのを確認して「OK」をクリック

⑦各項目を入力したら、ウィンドウを閉じる
⑧Google 広告エディタのデータを送信

広告管理画面に「サイトリンク(アップグレード版)」が設定されました。

アップグレード版の広告表示オプションの停止方法

次に、一時停止する手順を解説していきます。

広告管理画面の左メニューから「広告と広告表示オプション 」 をクリック

開いたプルダウン内「広告表示オプション 」 をクリック

今回は例として、サイトリンクの概要カードをクリックして広告表示オプションの一覧を表示

一時停止したい広告表示オプションの横にあるチェックボックスにチェックを入れて「一時停止 」 をクリックで一時停止できました。

アップグレード版への移行に伴う注意点

アップグレード版への自動移行の前後で、データの表示内容が異なったり、設定によっては手動での移行が必要な場合もあります。それぞれ説明していきます。

移行中の注意点

まずは、アップグレード版への自動移行中に注意したいことを紹介します。

広告表示オプションのデータが概要ビューと表ビューとで異なる

自動移行中は、広告表示オプションのデータが概要ビューと表ビューで異なる場合があります。データの違いは次のとおりです。

表示ビューデータ内容
概要ビュー従来版のデータとアップグレード版のデータが統合された数値
表ビュー従来版のデータにアップグレード前後のデータが含まれない数値

すでにアップグレード版を使用している場合は、従来版とアップグレード版の統合データを確認できる、概要ビューでの確認をおすすめします。

従来版とアップグレード版のビューが別々に表示される

自動移行中にアップグレード版の広告表示オプションを作成すると、従来版とアップグレード版の広告表示オプションのビューが別々に表示されます。

従来版またはアップグレード版への切り替えは、広告表示オプションの種類ごとに行います。次より、やり方を紹介します。

広告管理画面のメニューより「広告表示オプション 」をクリック

表ビューの場合

上部のフィルタバーの▼をクリックで開いたプルダウンで切り替え

概要ビューの場合

切り替えボタン(従来版の広告表示オプションを表示、またはアップグレード版の広告表示オプションを表示)をクリックで切り替え

以上の方法で、従来版またはアップグレード版への切り替えができます。

移行完了後の注意点

次に、アップグレード版への自動移行が完了した後の注意点を説明します。 

表ビューに従来版のデータが表示されなくなる

自動移行が完了すると、表ビューに従来版のデータは表示されなくなります。

ただし、レポート画面では2022年8月まで確認できます。過去データが必要な場合は、2022年8月より前にレポートをダウンロードしておきましょう。

広告表示オプションをトラッキングするために必要な準備

広告表示オプション経由のクリックをValueTrack パラメータの {feeditemid} を使用してトラッキングしている場合は、URL設定の更新が必要になります。

アップグレード版への移行が完了すると、{feeditemid} パラメータ(※1)だけ値を返さなくなります。

今後、次の3つのURLをアップグレード版の広告表示オプションとリンクさせるためには、{extensionid} パラメータ(※2)を使用します。

  • 最終リンクURL
  • トラッキングテンプレート
  • カスタム パラメータ

URL設定の更新方法

{feeditemid} パラメータを使用している場合のURL設定の更新方法を解説します。

画像引用元:広告の設定画面のキャプチャをアナグラムで加工

{feeditemid} パラメータは、従来版の広告表示オプションをトラッキングするのに使用するため消さずに残したままにします。新たにアップグレード版の広告表示オプションのトラッキング用に使用する {extensionid} パラメータを追加することで、従来版とアップグレード版の広告表示オプション双方からのクリック計測が可能になります。

なお、{feeditemid} パラメータと {extensionid} パラメータの2種類を設定していたとしても、クリック計測の値はどちらか一方に反映されます。

{feeditemid} から {extensionid} への自動移行の予定はありません。

{feeditemid} パラメータを使用している場合は、従来版の広告表示オプションの提供終了日の2022年2月15日より前には、手動で {extensionid} パラメータを追加しておきたいですね。

※1:従来版のフィードベースの拡張機能をトラッキングするためのValueTrack パラメータです。
※2:アップグレード版のアセットベースの拡張機能をトラッキングするためのValueTrack パラメータです。

広告表示オプションの一部機能がサポート終了に

アップグレード版への移行に伴い、次の機能がサポート終了となります。

  • モバイル優先のデバイス設定
  • 電話番号表示オプションの開始・終了時間
  • アプリリンク表示オプションの広告のスケジュール
  • 価格表示オプション・構造化スニペット表示オプションの開始・終了時間と広告のスケジュール

今後、デバイスやスケジュールに関わる設定はできなくなります。期間限定の情報を表示させたい場合はプロモーション表示オプションを使用するなど、広告表示オプションの運用方法の変更を今から見据えておいた方が良いですね。

まとめ

アップグレード版の広告表示オプションが提供されて、キャンペーンや広告グループへの紐づけを外さなくても臨機応変に一時停止や再開ができるようになるのはうれしいですね。

広告表示オプションの一時停止・再開ができ、便利になった半面、サポート終了する一部機能やトラッキングパラメータの変更など別途作業が必要になりますので、設定し忘れのないように注意したいですね。

関連記事

【初心者にもわかりやすい】リスティング広告やWebマーケティングの用語と略語を解説
【初心者にもわかりやすい】リスティング広告やWebマーケティングの用語と略語を解説
続きを見る
Google 広告、広告表示オプションの設定方法や特徴、成果の確認方法
Google 広告、広告表示オプションの設定方法や特徴、成果の確認方法
続きを見る
LINE Ads Platform、セグメント配信(リターゲティング機能)でリーセンシーの設定が可能に
LINE Ads Platform、セグメント配信(リターゲティング機能)でリーセンシーの設定が可能に
続きを見る