
寒暖差が激しくなり、まだまだ暑い日が続くなと思っていたのに一気に秋の景色に様変わりしましたね。夜は鈴虫の鳴く音も聞こえるようになり、秋の夜風が気持ちいいですね。
年末まで残り3ヶ月を切って今年がもう終わってしまうかと思うとときの速さを感じますが、年末にかけての施策の準備や調整が徐々に進んでくる頃でしょうか。年末の足がかりになる9月のアップデート、振り返っていきましょう!


Google広告の注目アップデート
毎月目が話せないGoogle広告ですが、検索広告と動画広告にてアップデートがありました。
検索広告に生成AIを用いた自動作成アセットが登場

自動生成アセットは広告の状況(ランディングページや現在の広告を含む)に基づき、タイトルや広告内容をカスタマイズして、関連性の高い検索広告を表示できるようになる機能です。
以前は英語のキャンペーンのみに提供されていましたが、日本語を含む7ヶ国語でリリースされています。利用する場合にはキャンペーンの設定で自動作成アセットを有効にするか、[最適化案] ページで「自動作成アセットを有効にする」最適化案を探して適用しましょう。
また、表現に厳しい業種や商品などであれば、ポリシーはもちろんのこと法律に準じた訴求ができているかは生成されたアセットを定期的にしっかり確認したいですね。場合によっては利用を控えるということも選択肢の一つです。

また、米国と英国で新しく登場した会話機能ではWebサイトのURLのみで、キーワードから広告見出し、画像まで、キャンペーンに必要なすべての要素がGoogle AIによって生成されるようです。
もちろんAIとやり取りして候補を修正、承認したうえで、キャンペーンの運用を開始できるので、アシスタントのような使い方ができますね。日本での登場にも期待したいです。
YouTube広告で動画視聴キャンペーン(VVC)が利用可能に

2023年9月28日、動画視聴キャンペーン(VVC)が全世界でローンチされました。
YouTubeのすべてのビデオフォーマットで最も多くの視聴回数を得るための機能で、最もパフォーマンスの良いクリエイティブをブランドを検討する可能性の高い視聴者に配信できます。動画視聴キャンペーン(VVC)は、スキップ可能なインストリーム、インフィード、ショーツ広告フォーマットで配信が可能です。

広告管理画面ではキャンペーンのサブタイプ選択時に、「動画再生回数」を選択することで利用可能です。選択できない場合は、Googleのセールスチームへ問い合わせが必要となるため、連絡の取れるGoogleの担当者へご確認ください。
2023年の1月~2月に実施されたテストでは、動画視聴キャンペーン(VVC)とインストリームのスキップ可能なCPVを使用したキャンペーンを比較して、動画視聴キャンペーン(VVC)が平均で視聴回数が最大で 40% 増加し、広告視聴単価を 30% 抑えることができたとのことです。
商品やサービスの認知度を高めたい、ユーザーのモチベーションを高めたいといったシーンで活用しやすいキャンペーンですね。
Yahoo!広告の注目アップデート
2023年10月1日よりLINE株式会社と合併し、LINEヤフー株式会社となりましたね。アップデートでもLINEとの連携強化が伺えます。
【ディスプレイ広告(運用型)】LINEアプリ(LINE NEWS)へ動画広告を配信開始
2023年10月4日よりディスプレイ広告(運用型)にてLINEアプリの掲載面(LINE NEWS)へ動画広告が配信できるようになりました。
今後もLINE NEWS以外のLINEアプリの他の掲載面へ配信が拡大する予定とのことです。また、今回配信できるようになったクリエイティブのタイプは以下です。
広告タイプ | レスポンシブ(動画) |
---|---|
アスペクト比 | 1:1 16:9 |
LINEアプリの掲載面に配信、または配信除外したい場合は、以下のURLを含んだプレイスメントリストを作成しましょう。
iOS | itunes.apple.com/443904275 |
---|---|
Android | play.google.com/jp.naver.line.android |
また、配信が実際にされたのかは「配信先URLレポート」から確認可能です。実際にLINEアプリへ配信がされている場合は上記のURLで表示されるので、動画広告を配信しているキャンペーンは要チェックですね。
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】LINEアプリへ動画広告を配信|LINEヤフー for Business
従来版のコンバージョン測定タグ、サイトリターゲティングタグの機能サポートが終了
従来版と呼ばれる古い計測タグは2024年2月29日に計測できなくなってしまいます。
従来版のタグでは計測が十分にできず精度へも影響が出ますので可能な限り早めにリニューアル版タグ、またはJavaScript形式タグへの移行をしましょう。
対象タグ
- 従来版 コンバージョン測定タグ
- 従来版 サイトリターゲティングタグ
- 従来版 コンバージョン測定タグ
- 従来版 サイトリターゲティングタグ
- (検索広告)サイトリターゲティング(Pixel)
- (検索広告)サイトリターゲティング:カスタムキー(Pixel)
- (ディスプレイ広告)コンバージョン測定タグ(Pixel)
検索広告
ディスプレイ広告
Yahoo!タグマネージャー
参考:従来版のコンバージョン測定タグ、サイトリターゲティングタグの機能サポート終了について │ Yahoo!広告 API │ Developer Center
【検索広告】キャンペーン間の共有予算機能を提供へ
2023年中に検索広告において、複数のキャンペーン間で1日の予算を共有できる機能が提供されるようです。
予算管理が比較的容易になるため、広告アカウントの予算調整に苦労していた方にとっては嬉しい機能になりますね。
参考:【検索広告】キャンペーン間の共有予算機能の提供について|LINEヤフー for Business
LINE広告の注目アップデート
LINE Creative Labにアップデートがありました。特に画像の背景の削除を伴う編集は慣れないとなかなか大変なので、今回のLINE Creative Labのアップデートは非常に助かりますね!
LINE Creative Labがアップデート、背景の削除や図形のカスタム機能が登場

クリエイティブ用の画像を準備している時やクリエイティブの製作中に、背景を削除できるようになりました。
背景の削除はPhotoshopなどの画像編集ソフトで実施することが多いと思いますが、ここまで手軽に実施できるのは魅力的ですね。

利用できる図形をカスタムして、点線などのアウトラインを設定したり、角の丸みを調整できるようになっています。
図形のカスタムによりポップなデザインにするなど更に活用できる幅が広がった印象です。
基本的な使い方が知りたい方は以下の記事もぜひご覧ください。
Microsoft広告の注目アップデート
広告の見た目に変化をもたらすアップデートとエディターにてアップデートが入っています。
ロゴ表示オプション(手動)の機能がリリース

Google広告のように、広告表示オプションとしてロゴが掲載できるようになりました。
アカウント、キャンペーン、または広告グループにて関連付けることが可能です。
設定できるロゴの画像要件は以下のとおりです。
- アスペクト比: 1:1
- 使用可能な画像拡張子: PNG および JPG
- 最大ファイルサイズ:5120KB
- 最小解像度: 128 x 128 ピクセル (1200 x 1200 ピクセルを推奨)
参考:Audiences in Editor and other product updates for September
レスポンシブ検索広告にて2つのアップデート: 自動生成アセットとマルチメディア広告の作成が登場

レスポンシブ検索広告向けに自動生成されたアセットがリリースされています。
キャンペーン設定でこの機能を有効にすると、指定したアセットに加えて自動的に生成されたアセットの配信が開始されます。また、自動生成されるアセットはランディングページの内容をベースに作成されるようです。
Microsoftからは自動アセットを有効にすることで、パフォーマンスの向上につながるとされていますが、広告文に厳しい業界などであれば思わぬ表現が生成されてしまう可能性もあるため、機能を有効化する際には十分注意したいですね。

マルチメディア広告もリリースされています。
レスポンシブ検索広告の情報をベースにマルチメディア広告が作成できるようになりました。見出しや説明文はレスポンシブ検索広告のものが利用されるので、作成する場合は以下の情報を追加します。
- 画像
- ロゴ(省略可能)
- 会社名
- 言語
- アクションテキスト
また、以下には注意しましょう。
- マルチメディア広告は合計 5 つまで作成可能だが、ONにできるマルチメディア広告は広告グループごとに 3 つのみ
- 画像に使用できるファイルの拡張子は、GIF (アニメーションなし)、PNG、JPG、JPEG
- 1.91 : 1 の縦横比の画像と 1 : 1 の縦横比の画像を、少なくとも 1 つずつ選択する必要がある
- マルチメディア広告には、目標インプレッション シェアを除く すべての既存の入札戦略が適用可能
参考:マルチメディア広告
Microsoft Advertising Editor で新しいオーディエンス タイプが利用可能に
以下のリストがMicrosoft Advertising Editorで利用可能になっています。
- リマーケティング
- 購買意向の強いユーザー
- 動的リマーケティング リスト
- 類似ユーザーリスト
- カスタマーマッチリスト
- カスタム オーディエンス
- 組み合わせリスト
オーディエンスの作成と管理は管理画面で作成する必要があります。一括で設定も可能になったので、エディターでの編集が便利になりますね。
Pinterestアドの注目アップデート
Amazonのスポンサープロダクト広告が配信可能となる発表がなされたPinterestですが、Pinterestアド独自の広告フォーマットの導入など引き続き機能の追加がされています。
特にクイズアドは他媒体では見ないような機能の広告なので非常に興味深いですね!
Pinterestアドに新しい広告が登場
2023年9月13日に、新しい広告のタイプが発表されました。今回発表された新しい広告は以下の3種です。
- プレミアスポットライト
- ショーケースアド
- クイズアド

プレミアスポットライト
Pinterest のプレミアム広告表示エリアを独占できるタイプの動画広告で、検索ページとホームフィードというユーザーがPinterestを開いた瞬間から目に止まりやすい位置へ広告を表示するため、より幅広いユーザーへと訴求することが可能です。
ショーケースアド
インタラクティブ広告でスワイプ可能な複数の広告画像を通じてアイデアや商品を紹介する仕組みです。
クイズアド
最大で3つの質問を設定し、ブランドのアイデアに対してさらに細かいパーソナライズを実現する機能となっています。
この3種の広告は日本で利用可能なものですので、利用できそうなものはぜひ広告アカウントへ反映してみましょう。
Pinterestのショッピング機能がより強化
今回Pinterestのショッピング機能にモバイルディープリンクとダイレクトリンクが追加されました。
これにより、ユーザーが欲しい商品を見つけてから購入するまでのステップが短縮され、より商品を購入しやすくなっています。
また、eコマース連携として、Salesforce Commerce CloudとAdobe Commerceのネイティブアプリケーションとの新しい連携が加わったため、上記のプラットフォームを利用している広告主の方はPinterestの商品カタログ管理がしやすくなりましたね。
代理店向けの新機能としてビジネスマネージャーが今秋登場
また、代理店やプラットフォームパートナー向けに、ビジネスマネージャーの改善も発表。
これにより代理店や広告主が、スタッフ、パートナー、アカウントなどを一括管理できるようになりました。
他には以下の機能の実装が予定されています。
- 包括的なビジネスダッシュボードで投資対効果を確認する機能
- ターゲティング戦略に基づいた、新しいオーディエンス共有機能
ビジネスマネージャーは、Pinterest アドを利用できるすべての国・地域で、今秋より提供予定です。
今月もたくさんのアップデートがありました!
来月もお楽しみに!
