「コンバージョン数が伸び悩んできた。もっとリーチを伸ばすにはどうしたら良いのだろう?」
そんな場面でぜひ活用してみてほしいのが「最適化ターゲティング(旧称:自動ターゲティング)」機能です。Twitterが自動で、目標を実行する可能性が高いユーザーを発見してリーチしてくれます。
参考:自動ターゲティング(日本語版は未反映。英語名称は「Optimized Targeting」)
なお、ターゲティングを自動化する機能としてすでに「オーディエンスを広げる」があり、「最適化ターゲティング」は「オーディエンスを広げる」の代替として提供が開始されています。
しかしながら、「オーディエンスを広げる」機能とはターゲティングの拡張範囲が異なるため注意が必要です。
本記事では最適化ターゲティングの仕組みや利用するメリット、代替元の「オーディエンスを広げる」機能との違いなどを解説していきます。
目次
最適化ターゲティングとは?
最適化ターゲティングとは、Twiiter上の過去のユーザー行動(過去に反応したコンテンツの種類や広告、アプリなど)より、キャンペーンの目的や目標を達成する可能性が高いユーザーを特定して自動的にターゲティングを拡張する機能です。
2022年8月現在、アプリのインストール数とウェブサイトの訪問数が目的のキャンペーンで利用できます。
2022年12月中より、すべてのキャンペーン目的で利用可能となりました。
最適化ターゲティングの仕組みと特徴
最適化ターゲティング では、広告グループの目標を実行する可能性が高いユーザーを発見してリーチする、エンゲージメントベースのモデリングを使用しています。
Twitter上での行動や、過去に反応したコンテンツの種類を分析して、これから表示される広告に対してアクションを起こしそうかどうかを判断します。
広告キャンペーンを止めない限りは 最適化ターゲティングの機械学習モデルは最適化され続けるため、ターゲティングの調整を定期的にせずとも、高い広告パフォーマンスを維持できます。
最適化ターゲティングを利用するメリット
最適化ターゲティングのメリットは、大きく以下の4つです。
- 目標を実行する可能性が高いオーディエンスに拡張することで、より多くリーチできる
- 以前、似たようなコンテンツに反応し、広告をクリックする可能性があるユーザーにリーチできる
- 網羅的なターゲティングを考える負荷の削減
- コンバージョンする可能性が高いユーザーにリーチできるので、より高い広告パフォーマンスが見込まれる
たとえば、「既存のターゲティングでコンバージョン数が伸び悩んでいる」「ターゲティングにかかる手間を減らしつつ、今よりもコンバージョン数を伸ばしたい」といった場面において、最適化ターゲティングは有効な施策のひとつになり得るでしょう。
「オーディエンスを広げる」機能との違い
「最適化ターゲティング」は、「オーディエンスを広げる」機能の代替としてリリースされました。しかし、まったく同じものではありません。「最適化ターゲティング 」を上手く活用するためにも、「オーディエンスを広げる」との違いを把握しておきましょう。
それぞれの違いは、次の表をご確認ください。
最適化ターゲティング | オーディエンスを広げる | |
ターゲティング方法 | 過去のユーザー行動を分析して、表示される広告にアクションを起こす可能性が高いオーディエンスをターゲティングする | ターゲットオーディエンスと類似した特徴を持つオーディエンスにターゲティングを拡張する |
---|---|---|
拡張レベルの有無 | なし | 狭い・拡大・広い |
ターゲティング条件 | なし | ターゲティング設定が少なくとも1つは必要 |
オーディエンスの発見方法 | 目標を実行する可能性が高いユーザーを発見 | ターゲットオーディエンスと同様の特徴を持つ、Twitter上での行動が似ているユーザーを見つける |
利用できるキャンペーンの目的 | アプリのインストール数、ウェブサイトの訪問数 | リーチ、エンゲージメント数、動画の再生数、プレロール再生数、フォロワー数、アプリのリエンゲージメント数 |
「オーディエンスを広げる」はターゲットオーディエンスにもとづいて類似性の高いオーディエンスに拡張する機能なのに対し、「最適化ターゲティング 」はターゲットオーディエンスの範囲を超えて、キャンペーンの目的や目標の対象となるコンバージョンに基づいて配信を広げます。
また、最適化ターゲティング はターゲットオーディエンスに基づかないのでより細やかなターゲティング調整が必要なくなります。
キャンペーンの目的と目標を設定するだけで、より成果重視で効率的なターゲティング配信が可能になりますね。
最適化ターゲティングの設定方法
最適化ターゲティングの設定は、広告グループで設定します。手順は次のとおりです。
「広告グループの詳細」を選択して「ターゲティング戦略」のセクションで「ターゲティングを最適化」をオンにすれば完了です。
最適化ターゲティングの注意点
最適化ターゲティング機能に関する注意点を紹介します。
「オーディエンスを広げる」から「最適化ターゲティング」へは自動で切り替え
オーディエンスを広げる機能を利用していた場合、最適化ターゲティングに自動で切り替わっています。
最適化ターゲティングを利用したくない場合は、前述の設定手順を参考に「自動ターゲティングを有効にする」のチェックを外せば、設定したターゲティング範囲内での広告配信が可能です。
一部のターゲティング設定は最適化ターゲティングよりも優先される
次のターゲティング設定は、最適化ターゲティングをオンした場合でもターゲティング範囲内で配信されます。
- 性別
- 年齢
- 場所
- 言語
- デバイス
- OSタイプ・バージョン
- 除外設定(キーワード、カスタムオーディエンス、リーチ除外リスト)
最適化ターゲティングを利用するときはターゲティングは最小限に留める
Twitterは、最適化ターゲティングを利用する際はあまりターゲットを絞り過ぎないことをおすすめしています。なぜなら、ターゲティングを絞り過ぎてしまうと、広告に反応する可能性が高いユーザーへの配信機会の損失を招くためです。
最適化ターゲティングをより効果的に活用するには、年齢や言語など、自動ターゲティングよりも優先される設定項目のみに留めるのが良さそうですね。
最適化ターゲティングの利用が非推奨なケースも
カスタムオーディエンスを利用していて、且つ、「選択したカスタムオーディエンスのフォロワーが似ているオーディエンスを含める」にチェックを入れている場合は、最適化ターゲティングの利用を避けましょう。
カスタムオーディエンスは、リスト(メールアドレス・モバイル広告ID・Twitterユーザー名またはTwitterユーザーID)やウェブサイトの訪問履歴やアプリのアクセス履歴をもとにターゲティングする手法です。「選択したカスタムオーディエンスのフォロワーが似ているオーディエンスを含める」は、カスタムオーディエンスのフォロワーと同様の特徴を持つ、Twitter上での行動が似ているユーザーをターゲティングします。
最適化ターゲティングとはターゲティング方法が異なるものの、オーディエンスが重複する可能性はゼロではないため、カスタムオーディエンスを利用し、かつ「選択したカスタムオーディエンスのフォロワーが似ているオーディエンスを含める」にチェックを入れている場合は、別のキャンペーン、または広告グループで設定することをおすすめします。
最適化ターゲティングをオンにしても推定オーディエンス数は変わらない
最適化ターゲティングをオンにしても、推定オーディエンス数のモジュールは影響を受けません。
推定オーディエンス数を決定する際に最適化ターゲティングは考慮されていないだけで、最適化ターゲティングが機能していなかったり、最適化ターゲティングが潜在的なオーディエンス数を増加させていなかったりする訳ではないので安心ください。
最適化ターゲティング 反映までにはタイムラグがある
最適化ターゲティングは、リーチの増加が確認できるまでに最大で6時間程度かかる場合があります。タイムラグがあることを知っておけば、設定後すぐにリーチが広がらなくても焦らずにクライアントにも説明ができますね。
まとめ
最適化ターゲティングは、ターゲットオーディエンスの範囲を超えて、キャンペーンの目的や目標を実行する可能性が高いオーディエンスにリーチします。
また、ターゲットオーディエンスに基づかないので、より細やかなターゲティング調整が必要ありません。キャンペーンの目的と目標を設定するだけで、より成果重視で効率的なターゲティング配信が可能になります。
既存のターゲティングでコンバージョン数が伸び悩んでいるなどあれば、ぜひ試してみたい機能ですね。