Webサイトやバナー広告、SNS投稿画像などでイラスト素材を使うと、親しみやすい印象を与えたり、商材を分かりやすく伝えたりできます。
しかし、イラスト素材には、フラットデザイン、漫画・アニメ風、ドット絵、3Dなどさまざまな種類があります。そのため、どれを選べばいいのか分からない、なんとなく選んでいるという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、目的・商材に合わせたイラスト素材の選び方のコツを解説します。
目次
イラスト素材を使うメリットとデメリット
まずは、イラスト素材を利用するメリット・デメリットを見ていきましょう。
イラスト素材を使うメリット
- 視覚的な魅力: イラストは鮮やかな色彩や独特なデザインを通じて、観客の注意を引きやすいです。特にウェブサイトや広告などで効果的です。
- 親しみやすい印象を与えられる: 複雑なもの・深刻なもの・生々しいものをやわらかく伝える効果があり受け入れられやすい傾向があります。
- メッセージの明確化: イラストは抽象的なアイデアや感情を具体的に表現でき、視聴者に複雑な概念を分かりやすく伝えることができます。例えば、製品の使用方法やサービスの流れを説明する際に有効です。
イラスト素材を使うデメリット
- コストがかかる: プロのイラストレーターに依頼すると、高額な制作費がかかることがあります。特にカスタムイラストはコストがかさむ場合が多いです。
- 制作時間が長い: オリジナルのイラストを制作するには、デザインの打ち合わせや修正が必要で、完成までに時間がかかります。急ぎのプロジェクトには不向きです。
- ライセンスの制約: 市販のイラスト素材には使用制限がある場合が多く、商業利用や特定のメディアでの使用に制約が課されることがあります。著作権に注意が必要です。
イラストを広告やコンテンツに活用する際は、これらのメリットとデメリットを熟考し、戦略的に取り入れることが重要です。適切に使うことで、コミュニケーションの効果を高めることができます。
イラストの種類と合う雰囲気の商材
以下の画像を見てください。同じプリンの画像でもそれぞれ異なった印象になりますよね。
イラストの種類によって与える印象は様々。活用する場合は、商材に合った雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。
水彩
水彩イラストは、その透明感や清涼感、柔らかなタッチから、製品が持つ優しさ/自然なイメージが表現できます。
特に女性や子ども向けの商材に適しています。例えば、スキンケア商品や清涼飲料水、子ども向けの絵本や教育玩具などが該当します。
手書き
手書きイラストの特徴は、線の太さや画材によってさまざまな雰囲気を表現できる点にあります。
クレヨンのような太い線
活気がありポップで明るく楽しいイメージを伝えることができます。
子ども向けのイベントやおもちゃ、カジュアルなアパレルブランドのプロモーションに適しています。
色鉛筆のような細い線
繊細で優しい色遣いとタッチは、温かいイメージにつながります。
ギフトなど温かい気持ちを想起させたい商材との相性が良いです。
書き込みが多いもの
細かい描き込みが特徴のイラストは、格式のある印象で重厚感や品質の高さを視覚的に表現することができます。
高級品やクラシックコンサートなど特別感のあるサービスの広告に適しています。
筆っぽいもの
筆のタッチやしぶきは、力強い印象を与えることができます。
墨のような色合いで描かれているものは和風っぽい印象になり、日本的な商材や歴史のある商材などにマッチします。
ビビットカラーで描かれている筆系のイラストはアクティブな印象になり、スポーツなどの躍動感を表すのに合います。この場合は「筆」でなく「ブラシ」などで検索するとイメージに近い素材が出てきやすいです。
線が均一なイラスト
線が均一かつシンプルな要素で構成されているため多様な用途に適応しやすく、多くの人に受け入れられやすいです。
フラットな印象のためBtoB商材でも用いられることが多いです。
塗だけのイラスト・アイソメトリック
アイソメトリックとは対象物を斜め上から俯瞰するようなイラストのことです。
ラインアートと同様、こちらも汎用性が高く万人受けしやすいものです。色使いによっては、クールな印象や温かみのある雰囲気を作り出すことが可能です。こちらもフラットな印象のためBtoB商材でも用いられることが多いです。
アニメ・漫画系
少女漫画、少年漫画、劇画調、アメコミ系…など絵柄の幅が広いので、ユーザーに与えたい雰囲気でイラストの選び方は変わってきます。
特定の年齢層やサブカルチャー層にアプローチしたい広告キャンペーンに最適です。
注意点として、胸元や股間などの書き込みが多いと性的なニュアンスが強調されている印象を与えます。イラストを使用する際はブランドイメージへの影響を考え、配慮して使用しましょう。
ピクセルアート・ドット絵
1980年代から1990年代のビデオゲームを彷彿とさせるイラストです。
平成前半の年代にとっては懐かしさやノスタルジックな印象になる一方で、馴染みのない他世代の人々には新鮮でポップなイメージにつながります。
イベントの告知をしたいときや診断コンテンツなどゲーム性を持つコンテンツと相性が良いです。
ポリゴン
三角形や四角形などの多角形の集まりで表現されるイラストです。幾何学的な要素で構成されているのでクールだったり人工的な印象を与えます。
セミナーなどの先進的なイメージを与えたいような内容にぴったりです。
3Dイラスト
立体感と奥行きにより、写真では表現できないリアルさを演出できます。製品の機能説明や、リアルに近いイメージを見せたいときに有効です。
また抽象的な図形が3Dになっているパターンもありますが、この場合は先進的だったりアートのような印象になります。
アイコン・ピクトグラム
メニューなど小さなポイントの理解を手助けするために使われるケースが多いです。
ウェブサイトやアプリのナビゲーション、公共の案内表示など、狭いスペースに明確なメッセージを伝える必要がある場合に特に役立ちます。
使用するときは線だけ・塗だけなどでシルエットをそろえたほうが統一感が出ます。
イラストの扱い方のポイント
イラストを効果的に活用するには、バナー内やLPなど全体を通してのテイストの統一が欠かせません。テイストがバラバラだと、違和感の原因になります。
しかし、適切な扱い方をすることで手持ちの素材であっても一貫性のあるデザインを実現することが可能です。
POINT1:雰囲気の近いテイストのイラストを選択する
広告の目的やターゲットに合わせて、似た雰囲気やテーマのイラストを選びましょう。
例えば、繊細な印象を与えたいなら細い線のイラストと水彩を組み合わせるなど近い印象のモノを組み合わせることで違和感なく調和します。
POINT2:線の太さを統一する
イラストにおける線の太さは、その作品の印象を大きく左右します。線の太さを統一することで、視覚的に一貫性のある印象にすることができます。
POINT3:色味をそろえる
色は感情や雰囲気を直接的に伝える力を持っています。
イラストで使用する色味を統一することにより、ターゲットに対して一貫したメッセージを強化できます。パステルカラー、ビビッドカラー、モノトーンなど、商材に合わせて色味を選び、イラストでもそれを反映させることが大切です。
意図をもってイラストを活用しよう
イラストを選択するときは、意図をもって選定することが大事です。各イラストが持つ特性を理解しデザインに組み込むことで、より効果的なコミュニケーションや成果に繋がります。ぜひ試してみてください。
具体的な素材の探し方についてはこちらの記事を参照ください。