
バナーやWebサイト、ブログのアイキャッチなど、デザイン制作において、写真が必要になることは多々ありますよね。
素材サイトが提供している写真素材を活用することで、デザインの完成度を高めたり、自分で写真を用意する時間や費用を抑えることができます。ただ、素材サイトはたくさんあるので「どれを使用すればわからない……」と迷ってしまわれる方も多いでしょう。
そこで今回は、写真素材を使う前に利用規約で必ず確認しておきたいポイントと、おすすめの写真素材サイトを厳選してご紹介します。以下を基準にピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
- 商用利用可
- クレジット表記不要
- 編集・加工可
- 素材点数が多い
- 品質が高い
- 海外サイトの場合、日本語対応しているか


素材を使用する前に確認すべき注意点
いわゆるフリー素材は、「フリー」と名のつくことから、制限なく自由に使用できると勘違いされがちです。
フリー素材は「無料で自由に使用していい素材」ではなく、「サイトが提示する利用規約条件の範囲内では自由に使える素材」と考えておいた方がベターでしょう。
利用規約で主に確認しておきたいポイントは以下です。
商用利用は可能か
「商用利用」とは、製品やサービスを利用者や企業が利益を得る目的で利用することをいいます。バナー広告やLPは一般的に商用にあたるため、商用利用の可否は素材を使用する上で重要な点です。
反対に、利益を伴わない利用のことを「個人利用」と言います。たとえば、自分のスマートフォンの待ち受け画面にする場合であれば、個人利用になります。ただし、個人運営のブログやYoutubeのチャンネルでも、広告収入などが発生する場合は商用利用にあたるため、注意が必要です。
素材サイトによっては、個人利用は可能でも商用利用は不可の場合もあるため、確認しておきましょう。海外サイトの場合、個人利用は「noncommercial use」、商用利用は「commercial use」と記載されています。
編集・加工は可能か
素材の編集・加工を可能としているサイトでも、「著しい加工はNG」とされている場合もあります。
たとえば、「縦横の比率を変える」「色調をフィルターで変える」「部分的なトリミング」「自作のイラストや写真に加工して組み合わせること」などは、サイトによって禁止となる場合もあります。どの範囲までなら編集・加工はOKなのか、確認しておきましょう。
また、編集・加工が可能であっても、サンプルデータのウォーターマークを消して使用するのは絶対にやめましょう。ウォーターマークとは、素材を不正なコピーから保護するための「透かし」のことで、有料素材を中心に適用されており、購入すれば消えた状態でダウンロードすることができます。素材を購入せずにサンプルデータを勝手に使用すると、著作権侵害および規約違反となり、別途賠償金・違約金などが発生する場合があるので十分にご注意ください。
クレジット・リンク先の表記は必要か
クレジットとは「著作権表記」のことです。クレジット、リンク先(サイト名)の表記が必要な場合は、利用規約に定められた位置、表記の仕方で表記しましょう。
大抵の場合、画像の下のキャプション部分にクレジット表記を入れることが多いです。
<例>
画像提供:素材サイトの名称
画像の著作者名 /素材サイトの名称
使用許可・利用報告は必要か
最近では「使用報告は必要なし」のサイトが多いですが、中には「商用利用の場合は事前連絡が必須」といったケースもあります。使用許可・利用報告が必要な場合、規約に従った方法で行いましょう。
利用可能な範囲か
素材サイトでは、素材の利用先(公開先)を規定しているケースが一般的です。
たとえば人物の場合、アダルトコンテンツや出会い系、政治的な内容など、被写体の人物の名誉を毀損するようなコンテンツでの使用は禁じられています。イラストであれば、そのイラストをイメージキャラクターとして使用してはいけません。
他社のロゴや商品、人物の顔が映っている写真素材を使用する場合は、編集・加工が可能であれば、ぼかしやトリミングでロゴや人物の顔が分からないようにするなど工夫しましょう。
無料のおすすめ写真素材サイト
冒頭でも紹介した以下の基準で、まずは無料の写真素材サイトから紹介します。
※2024年4月時点の利用規約を参照しているので、使用前には必ず各サイトの利用規約をご確認ください。
- 商用利用可
- クレジット表記不要
- 編集・加工可
- 素材点数が多い
- 品質が高い
- 海外サイトの場合、日本語対応しているか
写真AC(photo AC)【国内最大級で素材数が多く充実】
特徴
- 総会員数1100万人以上の国内最大級素材サイト
- 国内素材全般が多く充実
- 利用するには以下の条件がある
- 会員登録が必要(無料)
- 無料会員の場合、検索は1日に4回まで
- 無料会員の場合、ダウンロードは1日9点まで(1点あたり待ち時間15秒)
ダウンロード | 無料(※1日9点まで) |
---|---|
会員登録 | 必要(無料) |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG |
PAKUTASO(ぱくたそ)【国内の風景・人物素材がメイン】

特徴
- 「利用しやすい」「希少価値のたかい」「話題で流行っている」を重視しながら時代のニーズに沿った写真を提供してくれる素材サイト
- 国内の素材や、日本人向けのユニークで親しみやすい素材を探す場合おすすめ
- 会員登録不要で、ダウンロード数に制限がないのがメリット
ダウンロード | 無料 |
---|---|
会員登録 | 不要 |
商用利用 | 可(※商品化は不可) |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG |
Adobe stock (アドビストック)【世界最大級の素材点数】

特徴
- 世界的なデザインツールを提供するAdobeの素材サイトで、写真の他にイラストや動画素材も提供
- 素材点数は世界最大級で約3億点以上、そのうち無料素材は約100万点以上
- Adobe CCと連帯しているため、ワンクリックで各ソフトから素材にアクセス可能
- 国内素材も比較的使いやすいものが多く、国内素材を探している場合もおすすめ
ダウンロード | 無料(※素材による) |
---|---|
会員登録 | 必要(無料) |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG / AI / EPS / SVG |
Unsplash (アンスプラッシュ)【海外のおしゃれでアーティスティックな画像素材が充実】
特徴
- プロの写真家によるアーティスティックな写真が豊富
- 加工や編集を加えなくても、そのまま利用できそうなハイクオリティな素材が多い
- スマホアプリがあり、隙間時間にも素材を取得できる
ダウンロード | 無料 |
---|---|
会員登録 | 不要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG |
Pixabay(ピクサベイ)【海外素材全般多数、サイズ別にダウンロード可】

特徴
- 登録した人が自由に素材を投稿して共有するプラットフォームで、写真の他にイラストや動画も提供されている
- 4サイズでダウンロードできるため、必要な画質サイズを選べる
- 検索結果や画像の詳細画面に、有料画像素材サイトへのリンクが含まれている場合あり
- 著作権表記について注意が必要
- 基本的に著作権表記無しで利用可能ですが、一部ライセンスが異なる場合があるため確認しておきましょう。ダウンロードページの右側に「Pixabay License」と表示されていれば、著作権表記不要となっています。
ダウンロード | 無料 |
---|---|
会員登録 | 不要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG / GIF |
日本語 | 対応 |
Pexels(ピクセルス)【海外のおしゃれな素材からマニアックな素材まで】

特徴
- ドイツの素材サイトで、動画素材も扱っている
- 個人のクリエイターがアップロードしており、おしゃれな素材からマニアックな素材まで多数
- ダウンロードはワンクリックで行える
ダウンロード | 無料 |
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会員登録 | 不要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG |
有料のおすすめ写真素材サイト
以下の場合は有料素材も検討してみましょう。
- 多くの素材を使用する機会が頻繁にある
- 無料の範囲内だとイメージにマッチした素材がなかなか見つからない
- 高度な検索指定で効率良く素材を探したい
- より高品質でクオリティの高い素材がほしい
無料素材サイトで紹介した「写真AC」「Adobe Stock」も、有料プランで使うとさらに使い勝手が良く、おすすめです。その他にも、使いやすい写真素材サイトをご紹介します。
PIXTA(ピクスタ)【充実した国内素材と細かい絞り込み検索機能】

特徴
- 国内の素材が豊富で、写真以外にもイラストや動画、音楽素材を提供
- 国内の人物素材などをメインに使用する場合におすすめ
- 細かく絞り込み検索ができる
- 無料素材もあるが少なめ
ダウンロード | 有料(1枚当たり39円~) |
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会員登録 | 必要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG / EPS |
iStock(アイストック)【便利な画像検索とAI画像生成ツール】

https://www.istockphoto.com/jp
特徴
- 世界最大規模の有料素材サイトで、写真以外にイラストや動画素材も提供
- プラグインでAdobe、InVision、Sketchとの連帯が可能
- 類似画像検索ができる
- 新たにAI画像生成ツールを導入
ダウンロード | 有料(1枚あたり1,200円~) |
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会員登録 | 必要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 一部必要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG / EPS |
Shutterstock(シャッターストック)【世界的に圧倒的素材数と利用者数】

https://www.shutterstock.com/ja/
特徴
- 4.8億以上の圧倒的素材数で、毎日1億7,500万点以上の画像が追加されている
- 写真以外にも、イラスト、音楽、デザインテンプレートなど幅広いジャンルの素材を提供
- 類似画像検索ができる
- AI生成ツールあり
ダウンロード | 有料(定額3,500円/月~) |
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会員登録 | 必要 |
商用利用 | 可 |
加工・編集 | 可 |
クレジット表記 | 不要 |
ファイル形式 | JPEG / PNG / EPS |
まとめ
写真素材を探すときのポイントとして、日本の人物写真や景色が必要な場合は、国内の素材サイトから探すと良いでしょう。
海外の人物写真、動植物や飲食物、テクスチャなどの素材が必要であれば、海外の画像素材を一括検索できる「O-DAN(オーダン)」というサイトを使うのも便利です。記事内で紹介した「Adobe stock」「Unsplash」「Pixabay」「Pexels」などの画像素材を一括検索することができます。
また、デザイン初心者の方は「Canva」というデザインツールを使うと、ツール内で素材を検索してそのまま使用できるので、おすすめです。Canvaを使ったバナーの作り方はこちらの記事で紹介しているので、合わせて検討してみてくださいね。
最後に、素材を使用する際は条件を守り、提供して下さったクリエイターさんへ感謝とリスペクトの気持ちを忘れないようにしましょう。
写真以外の素材もチェックしたい方は、こちらの記事をご参照ください。
▼動画素材はこちら
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