初心者でも怖くない!リスティング広告のCPAが高騰してしまったときの基本的なフレームワーク

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リスティング広告の運用に関わるプレイヤーであれば、誰もが抱える悩みとして尽きないのがCPAや広告費の抑制です。これらの実績値は下げられるならいくらでも下げたいですよね。

これを達成するために、入札単価を下げ続ける、日別の予算を減らす、などベストではない施策が行われている広告アカウントは少なくありません。これらのような緊縮施策を闇雲に行っていても、CPAや広告費といった目標値は達成できるかもしれませんが、コンバージョン自体が減ってしまってはビジネスの拡大は望めなくなるので元も子もありません。

CPAが高騰してしまった!CPAを下げないと!と思ったときに取る行動でその後の成果は変わってきます。今一度対処法について振り返ってみましょう。

■前提:ビジネスにおけるCPAの定義に相違はないか?

CPA(Cost Per Action)とは、アクション1件当たりのコスト(広告費)のことです。業界によっては、CPO(Cost Per Order)と呼ぶこともあります。このActionやOrderの部分を同じビジネスに関わる全員が共通の条件で認識していないと意味がありません。

広告主はActionを「新規ユーザーの購入」のみで考えていたのに、広告代理店は「すべての購入」でカウントしていた。ということではいけませんので、そもそも計測方針の確認からやり直す必要があります。業界・商品・サービス・会社方針によってCPAの定義が違うことはよくありますので、まずは大前提を該当のビジネスに関わる全員で確認しましょう。

全員の共通認識が確立されたところで、適正な限界CPAを下げる or 上げる余地はないのか?も確認しておきましょう。CPAの計測方針が同じでも、ビジネスのオーナーと広告の運用者で異なる目標CPA数値を追っていては広告の成果を最大化することは不可能です。

※レポートでCVと書かれた成果指標はユニークコンバージョン数なのか、総コンバージョン数なのかの確認は必須です。

■CPAを因数分解すると、要素は「COST」と「CV」しかない

CPAという横文字を難しく考える必要はありません。

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CPAがどのような要素で構成されているか因数分解してみますととてもシンプルで、CPA = COST(広告費) ÷ CV(コンバージョン) と表すことができます。すなわち、CPAを下げるためには分母であるCVの数を増やすかCOSTを減らすかどちらかの施策を講じれば良いということです。

では、CVを増やす・COSTを減らす どちらの施策を優先すべきでしょうか?月額、年額のCOSTに上限が無い場合で考えてみましょう。

■CPAを下げるための最善策はCV数を増やすこと。まずは「CVの多い順」に見る

お申し込みが殺到し、オペレーションが回らなくなり、結果的に質や満足度が下がってしまうようなリアルな接客が必要となるサービスECや在庫が限られている商材などを除いて、通常はCV数は増えれば増えるほどうれしい(重要な成果や収益が伸びている)はずなので、CVを増やしてCPAを改善できるパターンが最善策です。広告アカウントの中のキャンペーン・広告グループ・キーワードなどの要素をCVの多い順に並べて見てみましょう。正しくソートできていれば、同じ一手でもビジネスインパクトが大きくなる順番に並んでいるはずです。

具体的に考えられる施策としては、たとえば下記のようなものがあるでしょう。

CVが獲れているキーワード、及び配信先のクリック数(流入数)を今より増やす

  • 【検索】入札単価を上げて、掲載順位を上げる
  • 【検索】広告文を変えてCTR(クリック率)を上げる
  • 【ディスプレイ広告】入札単価を上げて、表示回数や表示頻度、表示される人を増やす
  • 【ディスプレイ広告】広告文やバナーを変えてCTRを上げる

CVが獲れている配信先からのCVR(コンバージョン率)を上げる

  • 広告文・バナーを変える
  • ランディングページを変更する(広告のリンク先URLを変える)

CVが獲れそうな配信先を増やす

  • 類似のキーワードや配信先にも広告を出稿してみる
  • 部分一致を積極的に使ってみる

※細かく分類すればもっとやることはあります。代表的なものを記載しています。

■CPAを下げるための二番手策は、無駄なCOSTを減らすこと。「COSTの多い順」に見る

CPAを下げたい場合、厳密には「CPAの高い順」に見ていくべきなのですが、多くのアカウントではそのようにソートすると寄与度が低いキャンペーンや広告グループが上位に並ぶはずです。その為
ここではアカウント全体のCOSTに対してCOST寄与率が高い順に要素を並べて俯瞰することで、どこに優先的に手を加えた方がビジネスインパクトの大きい改善ができるのかが一目でわかるはずです。

具体的な施策としては、たとえば下記のように分類してみてはいかがでしょうか。

CVが獲れておらず、許容以上のCOSTを消化している配信先の取り扱い

  • 該当の配信先の他にもっとCOSTを投資できる余地はないか探す
  • 起点CVに貢献していないか確認する(停止すると二次的な波及効果がある配信先)
  • 停止・除外する

CVは獲れているが、CPAが見合っていない配信先の取り扱い

  • 広告文を変えて耐える
  • ランディングページを変えて耐える
  • デバイス・曜日・地域・検索語句・プレースメントなどデータを見て無駄な部分だけ除外・抑制する
  • 掲載順位を上げるor下げるなどして耐える(入札単価の調整)

CVが獲れておらず、COSTも許容CPA以内でしか消化されていない配信先の取り扱い

  • 撤退基準を明確に決めたうえで、許容CPA内でテスト配信を継続する
  • まずはCOSTを削ることが先決なので、一旦停止してしまう

※細かく分類すればもっとやることはあります。代表的なものを記載しています。

※【注意】月額や年額での予算が大幅に削減されるようなシーンでは、CV増よりもCOST減を優先してまずはざっくりと全体の無駄なCOSTを削ってから費用対効果の良い配信先でCVをといっていくという施策の順番も考えられます。緊急度によって、優先度をうまく判断してください。

■CPAを「運用者として」因数分解すると、要素は「CVR」・「CPC」とみえる

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アカウント構築や運用の際に考える指標としては、CVR(コンバージョン率)・CPC(平均クリック単価)も重要です。全てのリスティング広告プレイヤーは因数分解思考を手に入れようでも解説したように、CPA = CPC ÷ CVR という式も成立します。常に考えている運用者であれば、CPAからおおまかに全体の平均CVR・平均CPCを想定してアカウントを構築し、運用しているはずです。

たとえば同じようなビジネスでCPA\5,000の設定でも、

  • 想定CVR = 1% 想定CPC = \50 (費用対効果の良い配信先重視)
  • 想定CVR =0.2% 想定CPC = \10 (安く配信できる広告を広く配信)

上記のそれぞれのパターンでは全くアカウント構造が異なるはずです。ビジネスモデル、コンバージョンポイント、競合優位性など様々な判断材料をもとに、常に上記のような想定値があると心強いものです。

■CPAが高騰しても実はリスティング広告の価値が高まっているケースも存在する

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CPAだけに踊らされない!リスティング広告の価値を引き上げる4つの判断基準」でも解説しましたが、CPAが高騰してもリスティング広告の価値が高まっているケースも存在します。それは、CPAが高騰しているがCVも大きく伸びていて、結果、損益分岐点を割り込んでいないケースです。ただし、CVや利益率によってはこのケースに当てはまらない場合も往々にしてあります。

※上図においてValue(価値)は利益、FunctionはCVとしています。

 ■ケースごとに施策の優先順位が脳内にインプットされていれば、焦らずに一つずつ改善を進めていくことができる

CPAが高騰してマズイ…というシーンに陥ってしまった場合は、まずは冷静になって因数分解をしてみましょう。CVの数が減っているのであれば、クリック数×CVRに因数分解できるので、これらの数値に変動がないか確認、クリック数であればさらにインプレッション数×CTRに因数分解できるので、これらの数値に変動がないか確認といいた具合に分析してみましょう。ボトルネックは必ず埋もれているはずです。ボトルネックを見つけることができれば、後は今回ご紹介したケースに当てはめてみて改善施策を打っていくという流れになります。焦らずに小さな部分からコツコツと改善していきましょう。

さまざまな問題に対し、常に考えをゼロベースで行っているようでは優れたプレイヤーとは呼べません。その先に待っているのは”疲弊”だけです。優れたプレイヤーというのはこれらのフレームワークを反射的に、半ば無意識的に活用していることがほとんどです。「CPAが高騰している」という状況に陥ったら、今一度立ち止まって自分の思考を棚卸してみましょう。

この記事を最後までお読みいただいた方のアカウントがより成功し、ビジネスが発展することを祈ります。

議論・思考し、最高のアカウント構築を楽しみたい方はこちら。

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Masaru Takeuchi

Masaru Takeuchi

アナグラム株式会社の取締役。 学生インターン第1号として入社。これまで延べ200社以上のアカウント分析・運用に携わり成果を追求しリスティング広告運用代行部門の成長を牽引。求められる成果を出すのはもちろんのこと、「クライアント担当者様が社内で評価され、昇進していただくこと」もモットーに社内チームのメンバーを日々鼓舞する。ビジネスモデル・ネットマーケティング手法に精通しており幅広い提案が展開できるのが強み。マイブームは筋肥大。