Google アドワーズ、品質スコアと広告ランクについてよくある 6 つの質問

Google アドワーズの品質スコアと広告ランクについて、多くの疑問あることでしょう。コラムニストでGoogle社員のMatt Lawsonがこれらの疑問にお答えします。

※筆者:Matt Lawson氏
※以下はSearch Engine land の記事を和訳したものです。
The Six Quality Score & Ad Rank Questions Everyone Has For Google

広告の品質と品質スコア(Google アドワーズでは1-10段階)は、おそらくGoogle アドワーズの中で最も議論されるトピックです。Googleは品質をどのような視点でみているかを理解すれば、そのような議論は無視して最適化に取り組むことができるでしょう。

2015年11月に、広告主から非常によくいただくGoogle アドワーズの質問についてQ&A *を書きました。広告の品質と広告ランクに関わるすべての質問を考慮した、Q&Aの完全版を提供したいと思いました。これらは、弊社のサポートチームが最も頻繁にいただく質問です。それでは、品質について知りたいことをお教えしましょう。

*10 Things People Want To Know About AdWords, Direct From Google ※英語

1.どのように1-10の品質スコアを向上させるのですか?

品質スコア(1-10)は例えば年齢のように、ただの数であることを指摘することから始める必要があります。

この質問は実際には “ユーザーのために、よりよい広告を作るにはどうすればいいか?”という言葉で表現されるべきです。[キーワード]タブで見ることができる1〜10の数を確認することは、広告のパフォーマンスを測る上でベストな方法ではありません。実際、広告ランクの計算にその数値は使用されていません。(リアルタイムでは、オークション固有の品質の計算が代わりに使用されます。)

※ハイライト部分は訳者による

一方で、品質スコアの各要素(コンポーネント)を、システムがどう評価しているのかを確認することは有用です。

(品質スコアが)平均以下、平均あるいは平均以上のとき、品質に関連する3つの要素はどうなっているでしょうか?これらの評価に基づいて、Google アドワーズは、キーワード/広告の組み合わせが良くなることを考えています。3つの要素それぞれに対して実行するべき具体的な手順はGoogle アドワーズのヘルプセンターのこの記事*で見つけることができます。いくつかの主要なものは、次のとおりです。

改善のための要素 検討すべきアクション
広告の関連性
  • ユーザーの検索語句と直接的に一致しやすいよう、広告文の表現を調整します
  • 広告のターゲットを絞り込んだ、より小規模な広告グループにキーワードを移動させます
推定クリック率
  • より説得力のある広告文を検討します。 (商品やサービスの独自の特長を強調する、行動を促すフレーズを何種類か使い分けて効果を調べる、広告文の具体性を高める)
ランディングページの利便性
  • 検索語句と関連性が強いランディングページにユーザーを案内します。
  • コンバージョン率を改善します。Googleによるランディングページの品質評価にコンバージョン率は使用されませんが、測定や最適化の指針としては有効です。

* 品質スコアの診断結果をもとに対策を施す – AdWords ヘルプ

2.広告ランクは実際のクリック単価にどのように影響しますか?

キーワードに設定した上限クリック単価でオークションに参加し、その後に実際に支払うクリック単価*1 が決定されます。最終的に支払う必要があるのは、掲載順位と広告フォーマットを維持するために必要最低限の金額です。私の同僚のHal Varianが、このビデオ*2で本当に分かりやすく説明しています。

広告ランク(広告の品質や広告表示オプション)のその他の要素がより良ければ、一般的にはオークションにおいて競合する広告主よりも低いCPCとなるでしょう。

*1 実際のクリック単価(CPC) – AdWords ヘルプ

*2 Insights on the AdWords Auction – YouTube※英語(日本語の字幕あり)

3.なぜ平均クリック単価は 実際に支払うクリック単価と異なるのでしょうか?

なぜなら平均は最悪(suck)だからです。“suck” はビジネスのプロが実際に使うフレーズではないでしょう。私なら代わりに、「この指標は有用ですが、間違って解釈するのも簡単です」と言うでしょう。これはInside AdWords(Google AdWordsの公式ブログ) の平均掲載順位に関する記事* からの引用です。この記事もHal Varianのものです。この記事は、現在でも当てはまる、読む価値のある素晴らしい内容です。(そしてまた、4年半の間に多くが変更され、その記事のスクリーンショットが私の歳を感じさせますね)

*Inside AdWords: Understanding the Average Position metric※英語

設定した上限クリック単価でそれぞれのオークションに参加し、各構成要素を踏まえて上限クリック単価に応じた必要最低限の金額だけを支払います。もしも入札調整比を使用している場合、おそらく実際のクリック単価は上限クリック単価を超えることがあります。他のいくつかの記事でも同様のことを書いていますがこの表で見てみましょう。

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いつも最低入札単価に近いクリック単価で推移していても、上限近いクリックが一つでもあれば平均クリックは上振れます。もしも支払っている実際のクリック単価の範囲が上限クリック単価に近いのであれば、それが平均でしょう。入札金額と実際のクリック単価との幅が大きく異なっているのであれば、いくつかの要素が平均クリック単価に影響しています。上限クリック単価と実際のクリック単価は異なって表れ、この章で述べたよりはるかに複雑に分布しています。そのため、平均は有用なものではないのです。

一部のキーワードでは入札単価シミュレーションレポートを見て、新しい上限クリック単価がどのくらいの平均クリック単価になるかを確認します。上限のクリック単価を上げると、追加のクリックを得ることができますが、平均クリック単価は高い割合で上昇する可能性があります。

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実際に支払っているCPCを知りたければ、セグメントごとのレポートや入札ごとにまとめられていない実績を確認する必要があります。地域/デバイス/マッチタイプ/オーディエンス/ネットワーク。もしもランチタイムのクリックの費用がディナータイムのクリックの費用未満かどうかを確認するのなら、1日の時間別のような別のセグメントも必要です。非常に多くの変数があり、それらのすべての平均が便利な場合、時には誤解を招く指標となりうるのです。

4.Googleはユーザーの利便性の良し悪しをどのように決定していますか?

品質を測定する際にユーザーの利便性が非常に重要です。多種多様な指標は、広告のユーザー利便性を計算するために使用され、それは長い時間をかけて発展(および進化し続けて)しています。Google アドワーズの管理画面からこれらの指標すべてを確認する事はできませんが、幸いにも(広告の品質を)判断するための最も重要な指標は既に確認することはできます。

もっとも明確な指標として挙げられるのは、広告のCTRでしょう。たくさんあるその他の指標も広告の品質に含まれ、それらは広告が表示される掲載順位にも左右されます。しかし、アカウント内が相対的に安定している場合は、クリック率を見て、時間の経過とともに改善されているかどうかを確認する必要があります。つまり、ユーザー体験の良し悪しを測るための素晴らしい方法です。

これと同様に、コンバージョン率はランディングページでの利便性を測る優れた方法です。ユーザーがサイトを訪問したとき、望んだ行動をしている場合は、おそらく最も良いユーザー体験を提供しているでしょう。

5.オークションにおいて考慮される、アカウントまたはドメインレベルの品質がありますか?

アカウントレベルの品質のようなものはオークションに使用していません。品質の評価は、ユーザーの検索語句とその検索語句に対して表示される広告について行われます。新しいキーワードの掲載をはじめたときには、アカウント内の他の類似したキーワードの情報を考慮しますが、それもほんの初期だけです。新しいキーワードが入稿済みのキーワードと広告コピーの要素を共有しているため、しばしば行われます。そのため、キーワード自身の実績で判断されるまでに、多くのトラフィックを必要とすることはありません。

参考:品質向上において重要な点とそうでない点 – AdWords ヘルプ

これは今なお残り続けている都市伝説ですので、広めないでください:アカウントレベルの品質のようなものはありません。

ドメインに関して言えば、広告のコピーに表示されますのでユーザーはそれを確認することができ、他の要素と同様にユーザーの行動に影響を与えられます。(つまり、すでに知っているブランドの用語を掲載する場合、ドメインが広告のクリック率に影響を与える可能性があります)品質の最適化の戦術か何かのようにドメインを変更することをお勧めしませんが、ドメインはユーザー体験に影響を与える可能性があります。

6.モバイル優先の検索広告を作成すると、品質は向上しますか?

それはケースバイケースです。モバイルユーザーに理解してもらいやすい広告を書いていますか?もしそうなら、一般的により良い品質の評価を受けるべきです。単にモバイル優先クリエイティブを作ってモバイル優先クリエイティブを有効にするだけでは、品質は向上しません。

品質はすべて、ユーザー体験次第であり、モバイルでの体験が良い場合は多くの場合デスクトップでの良い体験とは違っています。モバイル優先クリエイティブは、モバイルユーザーのために作成する必要があります。標準的な広告よりも優れたユーザー体験を提供する場合は、品質が向上します。

まとめ

Googleの広告における品質についての質問への答えは、多くの場合には想像するよりも単純明解だと思います。要するに、本当に役立つサイトへキーワードに関連した説得力のある広告を作り、ユーザーを導くことなのです。

訳者コメント

Google アドワーズの品質スコアや広告ランクに関する疑問は、長い間繰り返し問われています。品質スコアは広告のパフォーマンスを診断する指標となりますが、品質スコアを高めるために広告を作ってはいない、ということを再度認識しておきましょう。

筆者が述べているように、ユーザーの検索してきた語句に対して説得力のある広告を提示し、ユーザーのためになるサイトへ導いていければ、ビジネスの目的に応じて期待するパフォーマンスが得られるでしょう。

“ユーザーのために、よりよい広告を作るにはどうすればいいか?”を考えて取り組んでいきましょう!

Google アドワーズの品質スコアに関連する記事はこちら
参考:元Google社員が語る、AdWordsの品質スコアで知っておきたいこと
参考:Google アドワーズの品質スコアの基本と3つの誤解

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Ryota Fujisawa

Ryota Fujisawa

アナグラム株式会社 クルー。 インターネット広告専業代理店に入社後、多品目の大型ECサイトから大手メーカーのキャンペーンプロモーションまで多種多様なリスティング広告の運用・改善に携わる。2015年6月よりアナグラムへ参画。現在はGoogleアドワーズ、Yahoo!プロモーション広告を中心に運用型広告全般のオペレーション・コンサルティングに従事。