ウェビナー集客は手法だけでなく「企画・登壇者・見せ方」が重要 - 広告の具体的な活用方法までご紹介

ウェビナー集客は手法だけでなく「企画・登壇者・見せ方」が重要 - 広告の具体的な活用方法までご紹介

「ウェビナーの集客数を増やしたい」

リモートワーク中心の働き方になって以降、ウェビナーはBtoBビジネスのデジタルマーケティングの重要なリード獲得のチャネルをになっています。実際にウェビナーに取り組んでいる企業さまも多いと思いますが、集客に関して悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そんな方に必見の内容となっている「集客を爆増させる!ウェビナー広告運用の超具体ノウハウ」と題したウェビナーを開催しました。

本レポートでは、ウェビナーの中で解説されたウェビナー集客を最大化させるためのポイントを紹介していきます。すぐに取り組める施策もありますので、ぜひチェックしてみてください。

ウェビナー概要

【8/27(火)11:00】Bizibl Technologiesさま開催のウェビナー「THE WEBINAR」に「ウェビナー広告運用の超具体ノウハウ」をテーマに登壇いたします
開催日時:2024年8月27日(火)11:00〜12:00
場所:オンライン(Bizibl)
主催:株式会社Bizibl Technologiesさま、アナグラム株式会社

THE WEBINARとは?

株式会社Bizibl Technologiesが企画・主催する、マーケター向けのウェビナープログラムです。
第一線で活躍するBtoBマーケターを毎回ゲストにお招きし、ウェビナーに関する持論をプレゼンテーションいただく企画です。
マーケティング・セールス領域における多様なテーマを設け、様々なマーケティング施策や、その背景、裏側まで、"ガチ”で迫る内容をお届けします。
https://bizibl.tv/webinar

登壇者

アナグラム株式会社
二平 燎平

BtoB中心に数十社以上の広告運用やコンサルティングを経験。前職にて中小企業向けERPのセールスやCS、マーケティングなどTheModelの全工程に従事した経験と運用型広告の知見を合わせた売上を伸ばすBtoBマーケティングコンサルティングに定評がある。アナグラム社では主にBtoB向けの支援や情報発信を担当。2024年3月に新刊「BtoBマーケティング“打ち手”大全 広告運用で受注を勝ち取る 最強の戦略 88 (できるMarketing Bible)」を出版


目的を明確に定め、企画をするのが重要

広告を使ったウェビナーの集客の方法と題したこのウェビナーですが、具体的なノウハウ解説の前に話されたのは意外にも「企画」の重要性でした。

何のためにウェビナーを行うのか

ウェビナーは企画内容によって、対象となる視聴者が異なります。視聴者が異なれば集客するためにリーチしたいターゲットも異なり、対象となるユーザーの数も異なるため最適な集客手段は異なります。

たとえば、BtoBビジネスの場合、サービスの「認知の獲得」や「商談の獲得」を目的にセミナーを実施するケースがよくあります。

広く認知を目的とする場合、対象となるユーザーは比較的多くなります。このようなケースでは、まだ接点の持てていない企業を含め広くリーチのできる広告配信が有効です。

一方で、商談を生み出すことが目的となる場合、対象となるユーザーは少なくなります。メルマガ読者やホワイトペーパーのダウンロードといった何らかの接点を持てているハウスリスト内のユーザーへのアプローチのほうが効果的でしょう。

このように、そのウェビナーではどのような目的を達成したいのかによって集客の方法や難易度が変わります。そのため、まず目的を明確にしたうえで企画を行うのが重要です。

企画・登壇者・見せ方で集客が決まる

ウェビナーの集客力に関しては「見せ方、タイトル次第でCPAや集客数も結構大きく変わってきたりするので”ウェビナーは企画勝負”と感じています」(アナグラム 二平)とコメントがありました。

具体的にBtoBのウェビナー集客でうまくいった事例として「トレンドを押さえた内容にする」方法と「ネームバリューがある登壇者を起用する」方法が紹介されました。

「トレンドを押さえた内容にする」方法の例として、先日アナグラムで実施した「Google広告のP-MAXに関するセミナー」で約300名集客をした例が挙げられました。

Google広告のP-MAXは比較的新しいメニューで運用のノウハウもまだ世に多く出回っていないメニューのひとつです。また、P-MAXは広告運用者が調整を行えるレバーが少なく「P-MAXをどのように活かせばいいのか分からない」といった悩みを抱えている広告運用担当者も多くいます。

結果、運用型広告に携わる方の「運用ノウハウを知りたい」というニーズ/トレンドとマッチしたため、300人もの多くの方にご応募いただく結果になりました。

一方、「ネームバリューがある登壇者を起用する」方法の例として、カンファレンス系のセミナー集客で芸能人を登壇者として起用した結果、CPA安く集客できた例が挙げられました。

例として挙げられたセミナーでは、テレビに出られてるタレントさんで、自身で経営もされている方を起用しました。集客の際にその方をクリエイティブにも記載したところ、CPAを大きく抑えて集客ができました。

集客が成功したポイントは、その方は話が上手というだけではなく、ビジネスサイドの話もできる方だったため「この人の話を聞いてみたい」という興味付けにも繋がった点です。このように、興味を引くようなネタをたくさん持っていてネームバリューがある登壇者の起用も企画以外の要素として集客力を高める方法の1つと考えています。

あくまで本ウェビナーで紹介された内容は一例になりますが、紹介してきた通り、企画・登壇者・見せ方次第で集客数が大きく変わってきます。

そのため、集客数が伸び悩む場合は企画の内容も合わせて見直していくことがおすすめです。

集客力を高めるためにMeta広告を攻略せよ

ウェビナーの集客力は企画によるとはいえ、ターゲットに届けるためには広告の活用が欠かせません。

ウェビナー広告を配信するにあたって最初に始めるべき媒体として紹介されたのは「Meta広告」です。

Meta広告はターゲティングや最適化の精度が高く、クリエイティブの工夫で成果が出やすい傾向があります。検索広告など他の広告メニューと比較して工数も抑えられるため始めやすいですね

アナグラム 二平

Meta広告で集客力を高めるためのポイントとして、「管理画面上のターゲティング設定」と「クリエイティブで配信するターゲットをコントロールする」方法が鍵になると解説されました。

ウェビナー集客で活用すべきターゲティング手法

Meta広告ではどのようなユーザーをターゲットにして配信するかを管理画面上で設定や調整ができます。

そこで、ウェビナー集客にあたってとくにおすすめな3つのターゲティング手法が紹介されました。

①類似オーディエンス

最初に取り組むべきターゲティング手法として挙げられたのは「類似オーディエンス」です。

「類似オーディエンス」とは興味・関心や行動など既存顧客と似た特性を持ち、広告主のビジネスに魅力を感じるであろうユーザーへリーチを広げられる機能です。そのため、ウェビナーへも興味を持ってもらえる可能性が高い傾向があります。

この「アップロードしたオーディエンスリスト」をもとにした類似オーディエンスは受注に近い属性であるため、とくに効果的なウェビナー集客が期待できます。もしやってなかったら、すぐに試した方がいいです!あとはポイントとしてはなるべく受注に近いリストを活用してオーディエンスを作成する点です

アナグラム 二平

②BtoBターゲティング

Meta広告には実はBtoBに向いているターゲティング方法も用意されています。例えば、経営者や人事、労務システム、勤務先、従業員規模など様々な角度からユーザーにターゲティングが可能です。

もし、試したことがなければ自社商材がマッチするターゲティングが眠っている可能性もあるのでぜひ試してみてください。なお、過去に検討したけれどマッチするものがなかったという方もあらためてターゲティングできるものがないか確認するのをおすすめします。

詳細ターゲットは随時、追加/削除されています。昔見つからなかったターゲティングも今は新しく作成されている可能性もあります

アナグラム 二平

デモグラフィックターゲティング

商材やセミナーのテーマ次第ですが、デモグラフィックターゲティングも有効な場合があります。

類似ターゲティングやBtoBターゲティングと比較して配信対象のユーザーが広がるため、成果が出づらいのではないか?という懸念もあるかと思います。しかしながら、Meta広告は機械学習が優秀なため、費用対効果が合うケースも少なくありません。ウェビナー内でもデモグラフィックターゲティングの方が類似オーディエンスよりもCPA安く獲得できた事例も紹介されました。

たとえば、業種に関係なく用いられる会計ソフトなどのホリゾンタルSaaS※ではターゲットとなるユーザーも比較的多いため有効です。

※ホリゾンタルSaaS…業界に関係なく特定の業務で使われる汎用的なSaaSのこと

よりセミナーの集客を増やしたいとお考えの方はデモグラフィックターゲティングも試してみてもよいかもしれません。

「クリエイティブ」で配信するターゲットをコントロールする

Meta広告で集客力を高める重要度としてクリエイティブが5割ぐらいあると思っています。もちろんターゲティングの要素もありますが、クリエイティブ次第でユーザーの反応や成果も大きく変わります。そのため設定面を工夫するよりもクリエイティブのPDCAを回していくことがおすすめです。

アナグラム 二平

と紹介されるほどクリエイティブは重要な要素の1つです。

例えば、同じクリエイティブでAさんはクリックしてコンバージョンしたが、Bさんはクリックしない場合Aさんに近しい属性の人たちに配信が集中するように広告配信が最適化されます。

そのため、ウェビナーで集客したいターゲットが反応するであろう内容をクリエイティブに含めることで、広告が配信されるユーザーの一定のコントロールができ、成果の改善が期待できます。

そこで、ウェビナー集客でおすすめなクリエイティブの表現方法についてもいくつか紹介されました。

バナー内にターゲットを記載する

ウェビナーの目的が決まっていて集客したい属性がはっきりしてる場合であれば、ターゲットを記載したクリエイティブも効果的です。

アナグラム 二平

集客数アップとターゲットに近い属性にターゲティングをするうえでバナー内のテキストで対象者を絞る施策は成果に繋がりやすい傾向があります。

例えば、「○○担当向け」や「○○向けのセミナー」を記載したクリエイティブは、ターゲット以外の人は反応しづらくなり、ターゲットとなる方からの反響を得やすくなります。ターゲットからの反響が高まれば、広告も対象とするユーザーへ配信されるよう最適化されていくことでしょう。

同様な内容でも見せ方を変えられる

同じようなセミナーを繰り返し開催されている企業さま向けに見せ方を工夫する方法が紹介されました。

冒頭で話した企画が9割の話と通じる部分はありますが、話す内容は一緒ですがちょっと見せ方を変えるだけで成果が変わるケースは多いです。

アナグラム 二平

例えば「法人向けの広告運用で成果を上げる20のチェックポイント」というセミナーは「法人向け広告運用の成果を落としてしまう20の落とし穴」のようにも言い換えることもできます。

このように、ターゲットの業界の人や担当者の人が見てドキッとするような内容をクリエイティブに反映することで成果改善される場合もあるので見せ方の工夫を検討してみるのも有効でしょう。

アーカイブを活用するのもおすすめ

より中身が見たくなるような気持ちにさせる事ができると、集客に繋がりやすくなります。弊社でも最近パフォーマンスのよい事例のひとつです。

アナグラム 二平

アーカイブ動画をクリエイティブに活用することで、どんな内容を話すのかがイメージしやすくなります。具体的な方法の1つとして、画面の上部は画像で固定、画像の下部にアーカイブ配信を30秒ほど流す手法が紹介されました。

また、全面を動画とするのではなく、セミナーの概要が分かりやすく示された静止画素材を固定して動画と組み合わせることで情報がひと目で伝わりやすくなり、より成果の向上が期待できます。

CVR向上のためにMetaリード獲得広告を活用するのもおすすめ

ターゲティング以外で集客数アップに繋がる施策としてMetaリード獲得広告が紹介されました。

リード獲得広告を活用するとCVRが上がりやすく、特に無料セミナーやハードルが低いコンバージョンだと成果に繋がりやすいです。

アナグラム 二平

リード獲得広告とは、自社の商品やサービスを利用してくれそうな見込み顧客の情報を獲得することを目的とした配信手法です。会員登録や見積もり依頼、ウェビナーなどの施策を用いて、名前・メールアドレス・電話番号などの連絡先情報を収集できます。

また、リード獲得広告はランディングページなしで配信開始でき、広告をクリックした先がFacebookやInstagram上のフォームになります。そのため、広告運用者自身が簡単に遷移先のテスト検証を簡単にできる事も特徴の1つです。

広告クリック後の情報をリッチにすることが鍵

リード獲得広告を効果的に活用するにはイントロが重要だといいます。

「イントロというは広告クリックしてから出てくるランディングページの役割を担っています。この情報を結構手厚くですね入力していただくことをおすすめしてます」(アナグラム 二平)

具体的にイントロの情報量が少ないパターンとイントロの情報量が多いパターンを比較して解説されました。

▼Before|イントロの情報量が少ないパターン

イントロの情報が少ないと、何について話されるウェビナーなのかが分かりづらく、申込みを判断するだけの情報が得られません。

▼After|イントロの情報量が多いパターン

一方、イントロに十分な情報が揃っていれば、申込みを判断しやすくなり費用対効果の改善も期待できますよね。

ユーザーがアクションを起こすのに十分な情報が提供されているかは、ランディングページでも重要ですが、リード獲得広告では意外と抜けがちなので、ぜひチェックしてみてください。

参加者の質も担保できる「条件付きロジック機能」

リード獲得広告で効率よくウェビナーの参加者は増やせても、本来のターゲットではないユーザーからの応募が増えてしまうことはありませんか?

そんなときに検討したいのがリード獲得広告で利用できる「条件付きロジック」です。条件付きロジックを利用すると、コンバージョンまでの導線の中に選択式のアンケートを追加でき、選択した内容によってリード条件に該当する回答を選択したユーザーのみがフォームを送信できます。

参考:インスタントフォームで条件付きロジックを使用してリードを判定する | Metaビジネスヘルプセンター

例えば、「月間広告費用100万円以上の事業会社向けウェビナー」の集客をする場合、条件分岐で「100万円未満の予算」を選択した場合は、「現在は受付できません」といったメッセージを表示できます。

このように、ウェビナーの対象外の方をコンバージョンをする前の段階で事前に参加を断る事ができるため、ターゲットとしたい属性の方を集客でき、参加者の質を担保する事ができます。ただし、リード獲得の単価は上がってしまう可能性がありますので、あらかじめ関係者の理解を得ておくのがよいでしょう。

参加者にとって価値のある内容を提供し続けるのが大切

ウェビナー集客を最大化するためには、単に広告運用の技術を磨くだけでなく、ウェビナー全体を俯瞰的に捉えることが重要です。

ウェビナー集客は、BtoB企業のマーケティング戦略にとって重要な位置を占めています。本記事で紹介した手法を参考に、自社の状況に合わせて柔軟に戦略を立て実行していくことで、より効果的なウェビナー運営が可能になるでしょう。

つねに参加者の視点に立ち、参加者にとって価値のあるセミナー内容を提供し続けることが大事だと忘れずに取り組んでいきたいですね。


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