今や国内で老若男女問わず誰もが利用するLINE。特にLINEのトークリストは一日一回以上開く機会があると思いますが、そのトークリストの最上部に限定して広告が出稿できることをご存じでしょうか?
トークリスト最上部への広告出稿は日常的によく利用される媒体であるLINE、かつユーザーがよく見るトラフィックの多い場所と、広告主にとっても好条件の広告掲載場所と言えます。
今回はトークリストの最上部だけに広告を出すことができるTalk Head Viewについてご紹介していきます。
目次
LINEトークリスト最上部とは?
LINEトークリスト最上部はトークタブの一番上にある枠のことを指します。ここには個人の興味関心でレコメンドされたものや公共性の高いコンテンツ、LINE広告が表示されています。
LINEトークリストの強み
LINEは国内MAU9,200万人以上で日本の人口の7割が利用するプラットフォームです。なかでもトークタブは日常的に確認するなど必ず目に留まる場所ではないでしょうか。
トークリストは1日約6,500万UU以上の国内最大規模のリーチ数を誇るため、他の媒体と比較しても圧倒的です。またその利用率の高さから普段SNSを使用しないユーザーにもリーチできる媒体として注目されています。
参考:媒体資料の一覧ページ2022年10-2023年3月期 媒体資料P171
LINEトークリスト最上部のみに広告を出すTalk Head View、Talk Head View Custom
LINEというプラットフォームとトークリストの最上部のメリットに触れてきましたが、この枠に限定して広告を掲載するにはどうしたらよいのでしょうか。
トークリストの最上部の枠に限定して広告出稿できる配信メニューは2つです。
- Talk Head View
- Talk Head View Custom
どちらの配信メニューもトークリスト最上部に掲載されます。
使用できる広告フォーマットも同じで、次の3パターンです。
- 動画+静止画
- 静止画のみ
- Auto play video
横長の枠をいっぱいに使った静止画クリエイティブやタップすると拡大して再生される動画クリエイティブ、自動再生される動画クリエイティブは、リッチで商品の認知やブランドリフトにも大きく貢献することでしょう。
Talk Head View、Talk Head View Customともに掲載場所や見せ方は同じですがTalk Head View Customは限定的な部分があります。
種別 | Talk Head View | TalkHead View Custom |
---|---|---|
販売形式 | 予約型 | 運用型 |
料金 | 1000万円~ | 50万円~ |
配信期間 | 1日 | 1日~31日 |
入札方法 | なし(最優先配信) | ⼿動のみ |
最低入札価格 | なし | CPM800円〜 |
オークション方法 | なし(最優先配信) | セカンドプライスオークション |
ターゲティング | 性別のみ可(男性/女性/男女) | 指定可(LINE広告同様) |
配信設定 | LINE社 | 代理店・広告主 |
Talk Head Viewは配信日を押さえた予約型のメニューのため、配信量は確実に担保できますがその分料金が高額です。対してTalk Head View Customは50万円から、ターゲティングもLINE広告の運用型メニューと同様に指定できますが、運用型のため入札方法によっては確実に配信が出ないことも考えられます。
次にそれぞれのメニューを詳しく紹介していきます。
1.Talk Head View
Talk Head Viewは広告掲載をする日付、ターゲットとなる性別を指定して配信する予約型のメニューで、設定した日に必ずトークヘッド最上部を占領することができるのでリーチ力を活かした広告配信ができることが魅力です。Talk Head Viewでは4つのプランが用意されており、平日・土日祝日、全日・半日など配信日が選べたり、ターゲットとする性別も選ぶことができて予算に合わせた配信設定ができます。
Talk Head View (予約型) | ||||
---|---|---|---|---|
商品メニュー | 1Day Lite | 1Day Half | 1Day ALL 性別ターゲティング |
1Day ALL |
配信設定期間 | 1⽇(11:00〜翌⽇10:59) ※⼟⽇・祝⽇配信不可 |
1⽇(11:00〜翌⽇10:59) ※⼟⽇・祝⽇配信可 |
||
ターゲティング | オールリーチ (ノンターゲティング) |
男性/女性 | オールリーチ (ノンターゲティング) |
|
想定リーチ数 | 約1,300万UU | 約 3,250万UU | 男性︓約3,000万UU ⼥性︓約3,500万UU |
約 6,500万UU |
商品金額 (グロス)※税別 |
1,000万円 | 2,000万円 | 2,500万円 | 4,000万円 |
2.Talk Head View Custom
ターゲティングや配信期間、入札などフレキシブルに設計が可能な運用型のメニューです。掲載場所はトークリスト最上部ですが、オークション方法やターゲティングなどの基本設定はLINE広告に則っています。そのため配信量は保証されるものではなく設定によって変動する可能性があることに注意が必要です。最低出稿料金については50万円からとTalk Head Viewに比べて低いことから気軽にチャレンジできるメニューでもあります。
どんなサービスが向いている?
2つのメニューの紹介をしましたが、具体的にどんなサービスで利用するのが良いのか、その場合どちらのメニューを配信したら良いのか気になりますよね。
Talk Head View配信におすすめの広告主
Talk Head Viewにチャレンジするにあたっておすすめの広告主がこちらです。
- 最低1000万円の配信予算が確保できる
- 性別や年齢が関係のないサービス、または性別のみで傾向の分かれるサービスを扱っている
- 特定の日を狙って配信を行いたい
まずTalk Head Viewの配信は最低1000万円の配信予算が必要なため予算の確保ができることが前提となってしまいます。またターゲティングも制限されているため、例えば年齢や性別が関係なく利用されるファッションECサイトや、動画配信サービスなどは利用を検討しやすいですが、ターゲットとする年齢が限定されている化粧品などの商材では利用しづらいケースも多いでしょう。
予約型広告の特性を活かして肉の日の29日に広告枠を確保するなど、ある特定の日にめがけて広告を出すといった活用方法も有効です。
Talk Head View Custom配信におすすめの広告主
Talk Head ViewよりもTalk Head View Customの配信に適している広告主はこちらです。
- 少額からトークリスト上部だけの配信にチャレンジしたい
- ターゲティングを詳細にコントロールしたい
- LINE広告をすでに実施している
運用方法がLINE広告と変わらないTalk Head View Customでは、LINE広告を実施したことがあればハードルはかなり低く、試しやすいです。Talk Head Viewと比較して料金やターゲティングが細かくコントロール可能なため、色々なサービスで実施のチャンスがあるメニューといえるでしょう。
Talk Head View(Talk Head View Custom)を申し込むには
それぞれ手順が少し異なっていますので、ご注意ください。
Talk Head Viewの場合
申し込みにはLINE Biz Process Managerという純広告の案件管理システムの権限を持っている代理店からの申し込みが必要となります。ぜひ弊社にご相談下さい。
Talk Head View Customの場合
Talk Head View CustomはLINE Ad Managerが利用できればどなたでも実施することが可能です。
Talk Head View Customを実施する場合、機能付与の申請が必要となりますので手順を紹介します。
※権限付与申請は、配信予定の広告アカウント審査が完了していないと審査が通りませんので注意してください。
①LINE広告管理画面の右上のヘルプからお問合せをクリック。
②お問い合わせ番号を取得して、表示された番号をコピーします。
③ページ下部の権限申請から申請するをクリックします。
④申請内容のタブを「Talk Head View Custom」に選択し、出てきた必須項目を入力し、送信して完了です。
権限付与には最大5営業日ほどかかりますので余裕をもって申請すると良いでしょう。
広告フォーマットは3種類
Talk Head View、Talk Head View Customで使用するクリエイティブは専用のフォーマットが3種類用意されていて選ぶことができます。
- 動画+静止画
- 静止画のみ
- Auto play video
トークリスト上部に横長の広告枠が用意され、「静止画のみ」の場合は静止画のバナーをタップすると任意の遷移先に、「動画+静止画」の場合は横長の静止画バナーをタップすると動画が拡大され流れ、再生終了後のタップで任意の遷移先に移動するようになっています。
「Auto play video」の場合は自動で動画が開始し、ユーザーが動画をタップすると動画が拡大、動画をタップしないと表示サイズはそのまま動画が再生されます。どちらも動画の再生終了後に表示される「詳細を見る」をタップで遷移先に移動します。
なお、LINEアプリの動画自動再生の設定で自動再生しないを選択しているユーザーには、「Auto play video」の代わりに「動画+静止画」が表示されます。
特に、「動画+静止画」や「Auto play video」は、画面を占有するように拡大して動画が流れるようになっているため、サービスの世界観を伝えたりリッチな印象を与えることができます。
クリエイティブ作成時の注意点
エキスパンド前のImage素材はトークリストの最上部の掲載枠に合わせて横長となり独自のサイズ感となるため注意が必要です。特にクリエイティブ否認となりやすい以下のポイントをピックアップしてご紹介します。
- 表示領域内にすべてレイアウトをする
- 広告主体者表記を必ず含む
- 表示領域内の上下左右に余白やぼかしを入れない
- 人物や商品が不自然に見切れないようにする
- 注意表示等が見切れないようにする
表示領域内にすべてレイアウトをする
エキスパンド前のImageクリエイティブは入稿した素材がそのまま全画面で表示されるわけではなく、素材の一部分が切り取られて使用されます。表示領域外にあるものは審査対象外となりますので範囲内に要件はすべて収めましょう。表示領域が狭い端末のサイズ(W1280px×H246px)に合わせてレイアウトすると安心です。
広告主体者表記を必ず含む
表示領域内には必ず広告主体者表記を含めましょう。企業ロゴやサービス名の表記がなく、広告主やサービスが不明瞭だと否認となるため注意してください。具体的には以下の広告主体者表記にあたるものを含め、誰のどんな広告であるか分かるようにしましょう。
- 会社名
- ブランド名
- 商品名
- サービス名
- 会社・ブランド・商品・サービスのロゴ
表示領域内の上下左右に余白やぼかしを入れない
バナー素材が表示領域の枠よりも小さく余白ができてしまっている場合も否認となります。ぼかしも余白とみなされ審査落ちの要因となるため、表示領域全体にクリエイティブが入るように調整しましょう。
人物や商品が不自然に見切れないようにする
入稿素材のサイズで配置をしてしまうと表示領域にトリミングされた際に人物や商品画像が不自然に切り取られ、否認となってしまう可能性があります。
注意表示等が見切れないようにする
注意表示が必要なものの場合、注意表示部分も表示領域内に配置してください。こちらの例では表示領域外に配置されているため、否認となります。
参考:Talk Head View審査ガイドライン クリエイティブガイドラインより
参考:媒体資料の一覧ページ 2022年10-2023年3月期 媒体資料P178 より
入稿前に表示領域確認用プレビューツールで確認
入稿する前に作成したクリエイティブが表示領域内に配置されているか、こちらから確認ができます。ロゴの表示や人物・商品・テキストの見切れがないか確認しておくと安心です。
出稿できないサービスに注意
出稿に制限があったり、出稿対象外となるサービスもあるのでこちらをご確認ください。
Talk Head View審査ガイドライン
【LINE広告】出稿対象外となる業種・サービスについて
配信後にはブランドリフトサーベイも検討したい
Talk Head View 、Talk Head View Customではブランドリフトサーベイという配信調査レポートをLINE社担当営業の方もしくは、LINE for Businessの「お問合わせ」ページより依頼することができます。
ブランドリフトサーベイとは、広告の接触者と非接触者に対して広告・ブランドの認知度や利用経験、好意度、利用意向などの調査を行います。特にTalk Head Viewでは1日あたりの金額も大きく、配信ターゲットとなるユーザーも多いため、施策がどのくらい有効だったのか、ブランドリフトに繋がったかは気になりますよね。
ブランドリフトサーベイを利用することで広告の効果を測り、その後のマーケティングにも活かすことができるので依頼をおすすめします。
ただし、Talk Head View 、Talk Head View Customではブランドリフトサーベイの利用料金体系が異なるため、注意が必要です。
メニュー | 料金 |
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Talk Head View | 基本無償(有償プランあり) |
Talk Head View Custom | 基本有償100万円(800万円以上の配信で無償提供) |
なにがわかるの?
調査では回答者の基本情報や各調査設問のリフト効果、各調査設問の性年代別のリフト効果などをレポ―トします。以下が設問内容となっており、回答されたデータを見ることができます。
ブランディング指標 | 助成想起、認知・利用経験、好意度/興味度、関与意向、利用意向、推奨意向 |
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広告認知度/クリエイティブ評価 | Talk Head Viewの認知度/動画評価、テレビCMの認知度/評価 |
メディア利用状況 | メディア利用状況、主要SNSサービスの利用状況、テレビの1日あたり視聴時間 |
ブランディング指標の他に調査対象のユーザーからのTalk Head View枠の評価や、ユーザーがどうメディアを活用しているかなども知ることができるので、広告の評価だけではなくLINEの媒体としての評価も併せて見ることができますね。
Talk Head Viewで配信したデータは⼆次利⽤も可能
Talk Head Viewで配信した結果はその後LINE広告のオーディエンスとして利用が可能です。指定できるオーディエンスは動画+静止画フォーマット、静止画のみで異なります。
フォーマット | オーディエンスデータ | 指定するオーディエンス |
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動画+静止画 | 動画クリック | 動画をクリックした人 |
動画視聴開始 | 動画を再生した人(3秒以上/25%/50%/75%/95%) | |
動画視聴完了 | 動画を最後まで再生した人 | |
静止画のみ | 静止画クリック | 画像をクリックした人 |
ユーザーがとったアクションから細かくオーディエンスを作成することができるので、確度に分けて再アプローチすることが可能です。こうしたデータの収集や活用法ができるのもリーチ力の高いTalk Head Viewならではですね。
運用型LINE広告のフォーマットでもトークリスト最上部への表示は可能
運用型LINE広告の静止画Card(1200×628)、Square(1080×1080)、Small Imageのフォーマットはトークリストも配信先として用意されているため、TalkHeadViewを用いずとも出稿ができる可能性があります。ただし運用型のLINE広告では配信先は指定できず、レポートでも広告掲載面の確認ができないため、確実にトークリスト最上部だけに広告出稿したいのであればTalkHeadViewや、TalkHeadView Customのメニューを用いましょう。
最後に
老若男女問わず利用されているLINEで最も見られる場所のトークリスト上部に絞って広告出稿ができるTalk Head View。LINEの一等地ともいえるこの場所に広告出稿することで多くのユーザーにサービスを知ってもらうことが可能です。
ただ配信するだけではなく、ブランドリフトサーベイやオーディエンスデータの利用などその後のマーケティング戦略にも活かせる配信メニューとなっていますので、ぜひフル活用して実施してみてください。