広告やSEO、SNSでアクセスを集めても受け皿であるランディングページ(以下、LP)がコンバージョン(以下、CV)を生み出すような設計になっていないと成果を生み出すことはできません。
BtoB向けの広告運用においても、もっとも重要な要素のひとつになりますので、まずはLPにまつわるチェックポイントについて解説していきます。
「BtoB広告運用で今スグ確認したい」シリーズの記事はこちら
目次
コンバージョンポイント適切か?
もしLPのコンバージョン率(以下CVR)が低い場合はコンバージョンポイント(CVポイント)を見直してみましょう。
CVポイントとは、最終的なビジネスの目標を達成するための一連の導線において、ユーザーが行動を起こすタイミングです。
Webサイトにおいては、たとえば以下のようにさまざまなCVポイントがあります。
- 資料請求・ダウンロード
- セミナー申込み
- 無料トライアル申し込み
- お問い合わせ
関与者が多く検討期間も長めなBtoBの商材では、いきなりお申し込みというケースは比較的少なく、複数のCVポイントを設けてあることがほとんどです。
もし、現在のLPにCVポイントがお問い合わせしかない場合は、ハードルが高すぎて見込み顧客がアクションを起こせずに離脱してしまっている可能性があります。
このような場合は「ちょっと気になる」「まずはどんなサービスか知りたい」という方に向けてアクションのハードルが下がる資料請求やホワイトペーパーのダウンロードなどのCVポイントを設けるのをおすすめします。問い合わせに比べCV数も増加が見込め、数字を元に広告運用の改善サイクルも回しやすくなります。
また、特にディスプレイ広告やSNS広告などでは、よりハードルを下げたCVポイントで広告配信することをおすすめしています。
検索連動型広告は能動的に情報収集を行なっているため、少々ハードルが高くとも見込み顧客のアクションが期待できます。一方で、ディスプレイ広告やSNS広告は、コンテンツを見たり投稿を行なったりと受動的な方への広告配信となります。そのため、その場でいきなり仕事に関する問い合わせや資料請求をするのを期待するのは難しい傾向があります。
そのため、ディスプレイ広告やSNS広告では、セミナーやホワイトペーパーなど「ちょっと気になる」「あとで見てみよう」くらいの動機でも気軽にアクションの取れるリード獲得を目的とした広告運用をおすすめしています。
ユーザーの状況に合っていない「お問い合わせ」を狙っていて、広告本来のポテンシャルを発揮できていないケースも多く見かけます。
成果が出ていない場合にはまず、CVポイントは適切なのかを考え見直しを検討してみましょう。
CVポイントを見直す上でどんな視点で見直せばいいのか?CVポイントと商談化率の兼ね合いは?について、以下の記事に記載しておりますので参考にしてみてください。
そのCTAは見込み顧客のアクションがしやすいか?
CTAとは、Call To Action(コール トゥ アクション、以下CTA)の略でWebサイトの訪問者を具体的な行動に誘導するボタンや文言などを指します。
せっかく商品やサービスに興味をもってもらえても、どんなアクションを取って欲しいのかが適切に案内できていないとユーザーはなにもせずにその場を離れてしまうでしょう。
このCTAを少し変えるだけでもCVRが大きく変わる事例を多く見てきました。
CTA周りの改善をする上で以下のポイントを意識してみてください
- CTAの位置を変える、増やす
- ファーストビューになければ用意する
- 追尾型にしてみる
- CTAの数を増やしてみる
- CTAの文言を変えてみる
- 「資料請求」のみではなく「資料請求はこちら」「30秒で資料請求する」「メールで資料をもらう」など具体的なアクションを交えて記載してみる
- CTAの周りにマイクロコピーを置いてみる
- BtoBであれば「無理な営業はしません」「お問い合わせ後、◯分以内に連絡をします」などアクション後に不安になりそうな部分を先回りするマイクロコピーなどがおすすめです。
見込み顧客がアクションを取りやすいCTAが用意されているか、見直してみましょう。
フォーム入力に手間をかけさせていないか?
いざ資料請求をしてみようと思ってフォームを見たら入力項目がたくさんあって、止めてしまったという経験はないでしょうか。フォーム入力に必要以上に手間を掛けさせてしまっていないかも重要なポイントです。
チェックする際には以下の視点で見てみましょう
- フォームの位置を変えてみる
- ファーストビューにフォームを置いてみる
- どんな商材でもCVRが上がる傾向にあるが緊急性が高いようなサービスだとより上がりやすい
- フォーム一体型LPにしてみる
- 別ページに移動するよりもLP内で完結するのでCVRが上がりやすくなる傾向に
- フォームがLP内で追尾してくる形もある
- ファーストビューにフォームを置いてみる
- フォームの項目を減らしてみる
- フォーム項目は少なければ少ないほどCVRが上がる傾向にあるが、BtoBではCV後に営業活動があるのでフォーム項目が少なすぎると営業がしにくいので営業と確認して最低限のフォーム項目にすることを推奨。
- フォームアシスト機能
- 企業名を入れるとその他の住所情報などもデータを引っ張ってきて入れてくれるようなフォームアシスト機能を提供している会社もあります。入力工数を限りなく少なくする工夫として検討してみましょう。
「自分ごと」に感じてもらえるファーストビューか?
LPに訪れて一番最初に目にするパーツであり、パッと見て自分の関心事に合わないサービスだと思われてしまうとすぐに離脱してしまいます。そのため、ファーストビューの文言やコンテンツを変えるだけでCVRが変わる事例も多く見てきました。
ファーストビューを改善する上で以下の観点をチェックしてみてください
- 数値でメリットを見せる
- BtoBだと数値的メリットで導入の効果を伝えないと社内で稟議が通りづらくなります。そのため、提供しているサービスで具体的にどれくらい数値的根拠を出しながら改善ができるのか?をファーストビューで伝えることを意識してみましょう
- どんな課題が解決できるサービスなのかひと目で分かるようなファーストビューにする
- BtoBでは基本的に社内の課題解決で何かしらサービスを検討します。ファーストビューをみた時に自社の課題が解決できるサービスなんだ。というのが伝わるようなデザインにしてみましょう。
BtoBでもスマートフォンに最適化させる
BtoBはPCで閲覧してるからスマートフォンはそんなに気にしなくていい、と思っているならその前提は間違っている可能性が高いでしょう。
「BtoB商材の情報収集、約半数がスマートフォンで企業サイトを閲覧【ITコミュニケーションズ調査】」によれば、BtoB商材の購買行動に関するアンケート調査を実施し製品やサービスを検討した際、スマートフォンで企業のWebサイトを閲覧したかを質問し、その結果「スマートフォンで閲覧した」が49.7%と半数を占めました。
BtoBでもスマートフォンで一定数の人は情報収集するということが分かるような調査でした。更に、Meta広告を実施するのであれば、ユーザーのほとんどがインスタグラムやFacebookをスマートフォンで見ている状態の時に広告が出る媒体なのでモバイル最適化は必須となってきます。
まとめ
- コンバージョンポイントは適切か?
- そのCTAは見込み顧客のアクションがしやすいか?
- フォーム入力に手間をかけさせていないか?
- 「自分ごと」に感じてもらえるファーストビューか?
- BtoBでもスマートフォンに最適化させる
これら5つのポイントがLPにおいては比較的、成果に直結し取り組みやすい施策として紹介いたしました。特にCVポイントはCV数に直結する部分になりますので本日紹介した内容と以下の記事も合わせて確認いただくと正しい設計ができるかと思います。
次回は検索連動型広告の5つのチェックポイントについて紹介します。