2020/04/22追記:柔軟な予算管理を目的に、強制的な完全移行は撤回されました
参考:Facebook pulls back on Campaign Budget Optimization mandate - Search Engine Land
Facebook広告の予算管理はキャンペーンレベルだけではなく広告セットごとに設定することが可能ですが、2019年9月からキャンペーンレベルでの予算管理への移行がアナウンスされました。
参考:キャンペーン予算の最適化の移行について | Facebook広告のヘルプセンター
キャンペーンレベルで予算管理を行うことで、キャンペーン配下の各広告セットへは広告の結果が最大化されるよう自動的に予算が配分されます。
今回はキャンペーン予算の最適化のメリットと導入方法を紹介していきます。
キャンペーン予算の最適化とは
キャンペーン予算の最適化は、キャンペーン予算内で目的とする結果が最大化されるよう、キャンペーン配下の各広告セットの予算を自動的に配分してくれる機能です。
Facebook広告ははじめは広告セットレベルのみの予算管理機能のみが提供されていましたが、2017年11月よりオプションとしてキャンペーンレベルの予算管理機能が提供開始されました。
上図はキャンペーン予算の最適化の有無によるパフォーマンス変化のイメージです。図の上では広告セットレベルで予算を管理し、各広告セットに10万円ずつの予算の設定しています。結果、効率の悪い広告セット(図では広告セットA)にも設定した通りの予算が割かれてしまっています。
対してキャンペーン予算の最適化を導入した図の下側では、キャンペーンレベルで設定した20万円の予算が効率の良い広告セット(図では広告セットB)に多く配分されるよう自動的に調整が行われ、同一のキャンペーン予算でより多くのコンバージョンを獲得できています。
このように、キャンペーン予算の最適化を導入することで広告の費用対効果向上が見込めます。
参考:Facebook広告、キャンペーン予算をより効率的に管理するための新機能を発表
キャンペーン予算の最適化への切り替え方
完全移行がアナウンスされている2019年9月まではまだ時間がありますが、予算内で結果の最大化を目指すのであれば早めにキャンペーン予算の最適化へ移行して損はありません。
下記の条件を満たしたキャンペーンであれば、既存のキャンペーンをキャンペーン予算の最適化に切り替えることもできます。
- すべての広告セットの予算タイプ(通算または1日)が同じであること
- 広告セットの数が70件未満であること
- すべての広告セットが公開済みであること
- すべての広告セットの入札戦略(最小コスト、最小コスト(最大入札価格)、またはターゲット単価)が同じであること
- 入札戦略が最小コストの場合、すべての広告セットの広告配信の最適化の選択が同じであること
- すべての広告セットが通常配信タイプを使用していること
- すべての広告セットの配信スケジュールが[常に広告を配信]に設定されていること
既存のキャンペーンにキャンペーン予算の最適化を適用するには、広告マネージャのキャンペーン編集画面から以下の操作を行ってください。
①予算最適化を「オン」にすると、キャンペーン予算の設定画面が表示されます。
②「公開」をクリックすると、キャンペーン予算の最適化が開始されます。この操作は広告マネージャの下書き状態を通さず即時適用されるためご注意ください。
期限までに移行しなかった場合はどうなる?
完全移行の期限までにキャンペーン予算の最適化に切り替えなかったキャンペーンがどのようになるのかについては現状アナウンスされていません。キャンペーンが停止されてしまったり、何らか設定が変更されたうえで強制的に移行されることも考えられます。管理するキャンペーンで該当するものがないか事前に確認しておくと良いでしょう。
Facebookによれば、2019年4月にキャンペーン予算の最適化への移行に関する仕様やキャンペーン予算の最適化のより詳しい情報が提供されるとのことです。当ブログでも続報をお伝えしていきます。
2019年9月に強制的に適用へ
キャンペーン予算の最適化への移行は2019年9月に強制的に適用される予定です。多くのFacebook広告アカウントでパフォーマンスの向上が見込めるからこその判断なのでしょう。
条件を満たしているキャンペーンであれば、キャンペーン予算の最適化への切り替えは数分で実施可能です。これまでなんとなく広告セットレベルでの予算管理を続けていた方はこの機に是非導入してみてください。
一方で、新しい広告セットでこれまでとは異なるターゲットへの広告配信をテストする場合などには、別のキャンペーン内で予算をコントロールしてでの実施が望ましいケースもありますので、キャンペーンレベルでできること、広告セットレベルでできることをあらかじめ把握してアカウントを設計していきたいですね。