Google 広告の「パフォーマンスプランナー(旧:予算プランナー)」とは?できること、使い方と活用例

Google 広告の「パフォーマンスプランナー(旧:予算プランナー)」とは?できること、使い方と活用例
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予算を増額したときにどのくらいのコンバージョン数が見込めて、どの程度のCPAに落ち着くのか。広告を運用する中では、シミュレーションや出稿プランを求められることが少なくありませんが、しっかりとした根拠に基づく数値を出すのは簡単ではありません。

Googleは、このようなケースに役立つツールとして「パフォーマンスプランナー(旧:予算プランナー)」を公開しています。

パフォーマンスプランナーを利用すると、実際のクリック数あるいはコンバージョン数に基づいて予算プランを作成することができます。クリック数やコンバージョン単価を指標として、目標の予算や平均コンバージョン単価、コンバージョン数を設定することで、どのような動向があるのかの予測を確認することが可能です。

今回はパフォーマンスプランナーを使ってできることと、利用方法を紹介していきます。

※2019年5月現在、徐々に全アカウントへ実装されているようで、まだ実装されていないアカウントもあるようです。


パフォーマンスプランナーで、できること

パフォーマンスプランナーでは、どのようなことができるのでしょうか?

  • 予算を変更した際のシミュレーション
  • 目標コンバージョン数を変更した際のシミュレーション
  • 複数キャンペーン間での予算配分を検討

実際に広告運用する際に知りたい、「獲得するコンバージョン数を増やす場合にいくら予算は必要か?」「予算を引き下げた場合、CV数にどのような影響を及ぼすか?」などを想定するのに役立てることができます。

パフォーマンスプランナーの利用方法

パフォーマンスプランナーの利用方法はとても簡単です。今回は目標のコンバージョン100件を獲得するために必要な予算のシミュレーションを見ていきます。

①ツールをクリック
②パフォーマンスプランナーをクリック

③「+」ボタンをクリック
④予測を見たいキャンペーンを選択(複数選択可)
⑤次へをクリック

十分なデータがない、または手動入札、拡張クリック単価、目標コンバージョン単価のいずれかの入札方法を利用していないキャンペーンは予測ができませんのでご注意ください。


⑥予測を見たい期間、指標、目標を設定して、目標とする数値の入力が完了したら、プランを作成するをクリック

今回は目標のコンバージョン数を獲得するために必要な予算のシミュレーションを見たいので、目標をコンバージョンに設定して、数値を100に設定します。


これで目標設定した数値の予測を見ることが出来ます。今回のシミュレーションではコンバージョン100件を獲得するのに26.3万円。平均コンバージョン単価は2,630円での獲得が狙えるとのシミュレーション結果が出ました。

過去の実績と既存の設定、予測されるデータを比較

他にも過去の実績と既存の設定、予測されるデータを比較して確認することも可能です。


①比較を選択
②過去の比較したい期間を選択

左のオレンジが任意で選択できる過去の実績、真ん中の灰色が既存の設定をもとにした数値、右の青が今回シミュレーションしている数値です。

たとえば上図の例では、費用や平均コンバージョン単価の上昇具合にくらべ、あまりコンバージョンの件数は増えない様子が伺えます。過去と比べても既存の設定で効率が悪くなっていそうなため、予算を増やすよりも、現在の設定を見直すのがよさそうです。

パフォーマンスプランナーの活用例

 他にも、次のようなパフォーマンスプランナーの活用方法があります。

①予算を変更した際の予測

目標を費用に設定すると見ることが出来ます。予算を増額、または減額する際の参考にすることが出来ます。


例)予算を60万円にするとどのような動向になるのかを見たい場合は下記のように設定します。

ピンチアウトしてご確認ください。

上記がシミュレーション結果となります。

既存の設定だと17.8万円が予測される予算となっています。予算を60万円まで上げるとコンバージョン数は伸びるもののCPAは大きく高騰すると予測されます。途中でコンバージョン数の伸びが著しく低下しているのが分かります。

②目標コンバージョン単価で獲得できるコンバージョン数とそれにかかる予算の予測

目標を平均コンバージョン単価に設定すると見ることが出来ます。

例)コンバージョン単価4,000円で獲得できるコンバージョン数とそれにかかる予算を見たい場合は下記のように設定します。

ピンチアウトしてご確認ください。

既存の設定だと2,020円が予測される平均コンバージョン単価になります。平均コンバージョン単価を4,000円まで引き上げると予算が57.2万円。コンバージョン数が143件とのシミュレーション結果となりました。

③複数のキャンペーンで予算をどのように配分するのが良いかの予測


予算配分の予測を見たいキャンペーンを複数選択して適用をクリックします。

ピンチアウトしてご確認ください。

予算配分の変更により、既存の設定に比べてコンバージョン数が伸び、CPAも下がるという予測が出ました。この場合、既存の予算配分を見直すのが良さそうですね。また予算を設定してからキャンペーンの設定をすることも可能なため、決まった予算内でどのキャンペーンの組み合わせが良いのか、などの予測も確認することが可能です。

あくまでシミュレーション、変化も踏まえて活用を

予算の変更や、目標コンバージョン単価の変更などを考えている時の参考として、パフォーマンスプランナーをうまく活用していきたいですね。

パフォーマンスプランナーの予測は、過去の実績をもとにしているため、一定の精度はあります。ただし、もちろん成果を保証するものではありません。過去と現在、あるいは今後のビジネスの状況や広告運用のやり方などによってもパフォーマンスは大きく変わることは念頭に置いておきましょう。

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