Facebook広告、キャンペーン予算をより効率的に管理するための新機能を発表

Facebook広告、キャンペーン予算をより効率的に管理するための新機能を発表
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画像引用元:Facebook広告キャンペーンの効果的な組み立て方 | Facebook for Business

Facebook広告のキャンペーン構造では、広告セットにおいて予算の管理を行う必要があったため、予算の管理に関して言えば、キャンペーンに広告セットをまとめる必然性はありませんでした。(もちろん、広告の目的ごとにキャンペーンをまとめることにより、アカウントの状況を俯瞰的に見ることができる利点はあります。)

この度、「キャンペーン予算の最適化」機能の追加が2017年11月8日(米国時間)に発表されました。キャンペーン予算の最適化を利用することで、キャンペーンに設定した予算が最も効率的に使用されるよう、配下の広告セットへの予算配分が自動で調整されるようになります。

参考:Introducing an Easier Way to Maximize Campaign Results

参考:キャンペーン予算の最適化について

このアップデートにより、これまでは広告パフォーマンスに直接影響することのなかったキャンペーン階層の設定内容が大きな意味を持つようになります。本機能は既に一部の広告アカウントで利用可能になっており、今後数ヶ月中に全ての広告アカウントに適用されるとのことです。筆者の環境でも適用済みの広告アカウントが確認できていますので、今回の記事では設定手順や導入のメリット・注意点について紹介していきます。

キャンペーン予算の最適化で予算を効率的に使用

キャンペーン予算の最適化を使用することで、予算を最大限効率的に使用できることが期待できます。従来の仕様と比較してどのような違いが出るのか見てみましょう。


画像引用元:Introducing an Easier Way to Maximize Campaign Results | Facebook Business 

上図はキャンペーン予算の最適化の有無によるパフォーマンス変化のイメージです。図の左側がキャンペーン予算の最適化を使用していない状態(従来の仕様)ですが、この場合は各広告セットに$10ずつ予算の設定がされています。そのためキャンペーン内の相対的な優劣に関わらずそれぞれの広告セットで設定した予算が使用されており、結果的に効率の悪い広告セットにも一定の予算が割かれています。

それに対し図の右側ではキャンペーン予算の最適化によって、最も効率の良い広告セットに多くの予算が割り当てられていることが分かります。広告セットごとの予算はなくキャンペーンに設定した$30の予算が効率の良い広告セットに多く割り振られ、結果的に同じ予算であってもより効率的な広告配信が実現できています。

キャンペーン予算の最適化の設定方法

キャンペーンの設定

キャンペーン予算の最適化は、全てのキャンペーン目的で利用可能です。広告マネージャまたはパワーエディタから新規キャンペーンを作成する際に、本アップデートが適用されていれば「予算を最適化」のボタンが表示されるのでアクティブにしてください。

キャンペーン予算タイプを「1日の予算」または「通算予算」から選択し、予算の金額とキャンペーン入札戦略を設定します。

キャンペーンに設定する下記の設定は後から変更することが出来ません。

  • 広告セットの予算に切り替える(キャンペーン予算の最適化をやめる)
  • 予算タイプを変更する(「1日の予算もしくは通算予算の設定)
  • キャンペーンの入札戦略を変更する

広告セットの設定

キャンペーン予算の最適化を使用していても、配下の広告セットに対して最大予算や最低予算といった使用する予算額の目安を設定することができます。広告セットに設定する最低予算はあくまで希望であり、設定した金額を使用することを保証するものではありません。他の広告セットとの兼ね合いやオークションの状況など様々な要因があるためです。最大予算については設定した金額を超過することはありません。

個別の広告セットで明確な予算の割当があるときに役立つ機能ですが、予算に何らかの制限を加える設定になるため、キャンペーン予算による柔軟な予算管理のメリットを十分に得られないことに注意しましょう。

また、広告セットに設定する「広告配信の最適化対象」は広告セットごとに別々のものが設定できますが、キャンペーンの入札戦略で最低価格(最大入札価格のオプション無し)を指定している場合は配下の全ての広告セットで同一の設定にする必要があります。

なお現状では、キャンペーン予算の最適化を使用すると広告セット単位で設定可能な機能、「A/Bテスト」、「スピード配信」、「スケジュール(曜日と時間帯)」は使用できなくなります。

まとめ

キャンペーン階層ではこれまで上限予算の設定しかできなかったため、アカウント構築におけるキャンペーンの粒度は運用者が運用しやすい構成になっていれば良いものでした。キャンペーン予算を用いることで多くの広告セットがあり、予算の管理が煩雑なってしまっている場合などに、予算管理をより効率的に行うことができるようになりました。

本アップデートは今後数ヶ月中にすべてのアカウントへ反映されるとのことですが、今のうちからアカウント構成を見直すことをお勧めします。

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