【4つの事例付き】UGCとは?重視すべき理由とその活用方法を徹底解説

【4つの事例付き】UGCとは?重視すべき理由とその活用方法を徹底解説

SNSの普及に伴って、マーケティングにおけるUGCの重要性はますます高まっています。

今回は「UGCって何?」「なぜ重要なの?」と感じている方や、「UGCってどうやったら増えるの?」「UGCをマーケティングにどうやって活用したらいいの?」とお悩みの方に向けて、押さえておくべきポイントや事例をご紹介します。


UGCとは?

UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことをいいます。最近はInstagramやFacebook、TwitterなどのSNSに投稿された写真や動画などがUGCとして注目されていますが、以前からあるECなどへの口コミやレビュー、掲示板への書き込みなどのテキスト情報もUGCの一つです。

どうして今UGCが重要なのか?

今UGCが重要と言われる理由について、大きくまとめると以下の3つだと考えられます。

①SNSの普及により購買行動の変化が起こっているから

近年、SNSや口コミサイトが普及してきたことで、人々の購買行動は大きく変化しています。

「ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2019 (Nielsen Digital Consumer Database 2019)」によると、デジタルネイティブとも言われる30代以下の購買行動として、「オンラインに投稿された消費者の意見」の信頼度は、2017年の33%から12ポイント増加し、2019年には45%だったようです。

参考:https://www.nielsen.com/jp/ja/press-releases/2019/20191029-consumer-multiscreen-usage/

自分の行動を振り返ってみても、SNSで友人が投稿していた美味しそうな料理に目を引かれ、タグ付けられていた店に興味を持ち、食べログで口コミを調べ、同じような価格帯やコンセプトの店を比較検討し、店を決定して行ってみる。そして、食べた料理を写真に撮って、SNSでシェアする。このような購買行動は、多くの方にとって馴染み深いのではないでしょうか?

の一連の流れにおいては、SNSの友人の投稿も、食べログの口コミも、そして自分が行った店の写真をアップするのも、すべてUGCと呼ばれるものです。

初めて行く飲食店を選ぶときに「試しに店に行ってみる」「試しに料理を少し食べてみる」ということがなかなか出来ないのと同じように、インターネット上での買い物は、実際に目にしたり手に取ってみたりすることなく、商品を選ばなければなりません。

そのような機会が増えている昨今では、ますますUGCの重要性が高まっているのです。

②企業が発信する情報にくらべて信頼度が高いから

企業発信のコンテンツは「良く見えることだけを書いているのではないか?」などと不信感を抱かれ、購入に慎重になる方も多いです。その点、ネガティブなことも忖度なく書いてある一般ユーザーの意見は、信頼度が高いとみなされます。

近年ではCookieを用いたターゲティングがプライバシー保護の観点から制限されるようになってきているほか、YouTube Premiumなどをはじめ、広告が表示されないようにする有料プランを掲げるアプリも増えてきており、企業があらゆるユーザーに対して、その商品を欲しいと思っているタイミングでアプローチすることは徐々に難しくなっています。

よって、広告ではないオーガニックの領域において、いかに顧客を獲得していくかということも企業としては考えていかなければなりません。その際に有効な施策の一つがSNS上のフォロワーといったファンの獲得やInstagramやTwitterなどSNS上での自社に関するポジティブなコンテンツの拡散、つまりUGCの拡散による認知の拡大です。

③さまざまなユーザーの声や意見を聞けるから

UGCは購入を後押しするだけではありません。幅広いユーザーの生の声を集めることで、商品をよりよいものにしていく、または新しい商品のヒントにしていくことも可能です。

商品についての率直な感想だけでなく、配送や梱包、広報活動など、商品以外の部分についての意見も知ることができます。ときには、想像していなかったニーズや商品の使用方法などが見つかることもあります。

ユーザーインタビューなどを行おうとすると費用も工数もかかりますが、SNSでキーワードを分析するだけであれば、誰でも手軽に行うことができるのも利点です。

UGCを生み出す4つのパターンと華麗なる事例

一言にUGCといっても、その生み出され方にはさまざまなパターンがあります。今回は特徴的な事例を4つのパターンに分類してご紹介します。

①商品展開・活用によるコンテンツ生成の促進

コップのフチ子

こちらは商品そのものがいわゆるSNS映えするもので、2012年7月の発売開始直後からTwitterやFacebook、Instagramなどを中心に多くの方が写真を投稿し、広がりました。こちらはその後の商品展開によってさらにコンテンツの生成を促進させており、Instagram上では2021年12月14日時点で#フチ子の投稿件数は約36万件、「#fuchiko」の件数も約35万件とその人気は海外にまで広がっています。

ハーゲンダッツ(ハーゲンハート)

ハーゲンダッツのカップを開けた際、まれに天面のクレーターの形がハート型の場合があります。それまではファンが自発的に写真に撮って投稿していたものを、企業が拾い上げたのがハーゲンハートのキャンペーンです。ハートを見つけたらラッキーであるということ、またハートの形によって占いができるようなサイトもオープンし、発信を加速させました。

キャンペーン終了後もUGCは絶えることなく、Instagram上では2021年12月14日時点で約1.1万件の投稿があります。

上記2つは企業側からSNSへの投稿を直接的に促すのではなく、ユーザーの集めたくなる欲、自慢したくなる欲といった心理的要素を利用してUGCの生成を促進し、認知の拡大や購入につなげている例です。ハーゲンハートの例のように、最初のきっかけは企業の意図しないところで自然発生することもありますし、企業が商品設計の際に意図したとおりに発生する場合もありますが、その発生を傍観するか、その波をうまくキャッチして新たな施策を打つかどうかでその後の拡大が大幅に異なってきます。

②キャンペーンによるコンテンツ生成の促進

BAKE(#ベイクを買わない理由)

こちらは少し変わったキャンペーンです。2019年に森永製菓のTwitterアカウントにて「かつてのアイドル、焼きチョコ『ベイク』が何をしても売れず、絶望しています。。」とツイートされ始まったもので、自虐的なツイートと、「#ベイクを買わない理由」というハッシュタグでユーザーの生の声を集め、さらに投稿された理由をAmazonギフト券100円で買い取るという内容が話題を呼びました。応募が殺到し、開始翌日には終了するという結果だったそうです。同じようなハッシュタグキャンペーンでも、見せ方によって反響が違ってくることが分かります。

Lightee(#歯の印象で顔は変わる)

UGCを語る上で近年欠かせなくなっているのが、TikTokです。ライオンは「Lightee」というハミガキのプロモーションとして、「歯が白くなると顔の印象がどう見えるか」を疑似体験できるブランドエフェクトを開発しました。さらに「#顔の印象は歯で変わる」というハッシュタグを用意したところ、そのハッシュタグでの投稿は2万6千本以上、ブランドエフェクトを体験したユーザーは17万人以上という結果になりました。

上記2つの事例のように、ユーザーに「面白い」「参加したい!」と思ってもらえるようなキャンペーン設計を組むことができれば、単にハッシュタグを用意するだけでは生まれないUGCが得られることでしょう。

③パーソナライズなコミュニケーションによるコンテンツ生成の促進

Spotify(Spotifyまとめ)

Spotifyは、アプリ内でそのユーザーが1年間に最も聴いた歌やアーティストのまとめを作っています。ユーザーごとにパーソナライズされた内容であるため、どんな曲とともに1年を過ごしたのか、周りの人にシェアされやすくなっています。また、縦型のアニメーションであるため、InstagramのストーリーズやTikTokにもシェアしやすくなっている点も特徴です。

ボタニフィーク(フラワースマイル診断)

こちらは、美容ブランドLAXの商品であるボタニフィークという商品のキャンペーンの一環として行われたものです。顔判定や表情判定、機械学習やARといった最新の技術を駆使しており、サイト上でカメラに自分の顔を映すと人口知能が表情を解析してくれるという仕組みになっています。さらにその人の笑顔にあった属性が36種類の中から診断され、診断結果をSNSにてシェアすると、抽選でボタニフィークの商品が届きます。

上記2つの事例は、それぞれユーザーに即した内容のコミュニケーションを取ることで、UGCを発生させています。SNSなどでシェアされることで、そのコンテンツ自体の認知も広まっていくため、さらに多くのUGCを生み出すことができるようになっています。診断コンテンツは、その商品を購入した人でなくても気軽に行うことができるものなので、より広まりやすいと考えられます。

④UGCそのものを素材として利用

カゴメ

食品メーカーのカゴメはUGCそのものをFacebook広告の素材として使用し、成果を上げた事例として有名です。Facebookのフィード上の広告枠はネイティブ広告と呼ばれ、通常の投稿と投稿の間に広告が表示される仕様になっています。UGCは素材としてフィードになじみやすいのでクリック率もUGCではない素材と比較すると高い傾向にあることが多く、結果としてクリック単価が下がります(※1)。また先にも述べた通り、企業発信のコンテンツは「良いことばかりを言っているのではないか」という印象を抱かれる可能性がある一方で、リアリティが感じられるUGCの素材はコンバージョン率に対してもいい影響を与える可能性が大きく、結果としてより低いコンバージョン単価での獲得が期待できます。

※1 Facebook広告のクリック単価が決まる要素として広告のクリック率やいいね!数などがあり、UGCの方が両者とも高い傾向にあるため

ベースフード

完全食のパンやパスタを販売しているベースフードでは、単なる商品の画像だけではなく、アレンジレシピや、綺麗に盛り付けた画像が多く投稿されています。企業側から公式アンバサダーが募集されており、SNSでの投稿を条件に、定期的にベースフードが届いたり、試食会や商品企画に参加できるようです。アンバサダーの投稿はベースフードのSNSでシェアされたり、サイト上で使用されており、アンバサダーの投稿を起点にそれ以外のユーザーの投稿も行われています。

UGCの素材を企業側の広告や広報に使用することで、より商品を身近に感じてもらったり、さらなるUGCを生み出すことができたりします。ただ、UGCを使用する際には注意も必要です。間違った情報が掲載されていないか、権利の侵害になるようなことはないか、など確認したうえで、投稿者に利用の許諾を取りましょう。

広告運用者としてできること、意識すべきこと

クリエイターエコノミーという言葉が使われるようになって久しいですが、今はあらゆる人がクリエイターとして表現を行い、その表現をあらゆる人が享受する時代です。だからこそ、人が何らかの消費を行う際には、かなりの割合で企業以外から発信される情報に影響を受けていると思ってよいでしょう。

つまり、企業が発信するマス広告が認知拡大の多くを担っていた時とは違い、運用型広告やUGCなどあらゆる発信が認知拡大に寄与しています。

認知拡大とダイレクトレスポンスに対して線引きをして広告の成果だけを見ていても、それは購買行動のなかのほんの一部にすぎないため、あくまで断片的な情報になってしまいます。広告運用者であると同時に、1ユーザーとしての視点も忘れず、ユーザーが購入に至るまでのあらゆる局面において一気通貫で戦略&戦術を組み立てることのできる広告運用者が、ますます大きな価値を持つようになるのではないでしょうか。

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Aya Kosaka

Aya Kosaka

アナグラム株式会社。クルー。神奈川県出身。スポーツ観戦が趣味で、大学時代はサッカー部の分析官としてデータ分析や戦術を組み立てる日々を過ごす。卒業後はスポーツアパレルの会社のデジタルマーケティング職を経験し、デジタルマーケティングの面白さを知る。その後、アナグラムのビジョンや仕事のやり方に魅力を感じ、2020年1月より参画。

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