※この記事は Feedforce Group Advent Calendar 2021 の7日目の記事です。
昨日6日目はアナグラムのマネージャーである森野が、六角レンチから得た学びを共有してくれました。ギャグ路線できたか~と思いきや仕事や人生にも通ずるいい話が書いてありました。
さて、この記事を開いた皆さまであればご存知かもしれませんが、アナグラムではブログに力を入れています。
私自身も入社以降、Facebook広告に関する記事を中心に公開してきました。「分かりやすい」「良記事」といった反響をSNSでいただくことも多く、時には「もうFacebook広告のネット記事はアナグラム仙波さんの記事だけ見てれば良い気がする」とまで言っていただくこともありました。
業務として存在するブログ執筆そのものや、原稿を編集してもらう過程で得られるものは多いです。ブログだけに留まらず、自分自身の仕事力にも大きな影響を与えてもらっていると感じています。この記事ではアナグラムのいち社員として体験した、アナグラムブログの執筆を通して得られたことを紹介していきます。
目次
アナグラムブログの運営体制
はじめに、アナグラムブログの運営体制の大枠をご説明します。アナグラムでは各々が執筆した原稿がそのまま公開されるのではなく、社内の編集部門の確認・フィードバックを通し、推敲を重ねたうえで公開されるフローになっています。
また、ブログ記事には筆者の名前や簡単なプロフィールが掲載されているのも特徴です。誰がどのようなテーマに詳しいかが社内外に伝わることで、様々なコミュニケーションの接点にもなっています。
執筆を通して得られるもの
アナグラムでは運用型広告のコンサルタントとウェブデザイナーの全員が業務としてブログ執筆に取り組んでいます。アナグラムブログとして公開できる水準の記事の執筆は私にとっては大変なことです。しかし業務として存在しているからこそモチベーションに左右されずに取り組めますし、執筆そのものによって多くの経験値を得られます。
執筆したテーマに強くなる
記事の内容は広告運用やクリエイティブ制作に関するものです。業務を通して得た学びや気付きを元に原稿の案を考えます。
ただ、実際のところは執筆を通して記事テーマに関する知識がいっそう増えたり、より明瞭に言語として整理できたりすることが珍しくありません。
ブログ記事の執筆があるからこそ、取り扱うテーマに関して深く調べ、考えます。時には広告媒体に問い合わせたり、第三者に意見を仰いでみたりと、より良い情報にするための動機づけにもなっています。
あくまで私個人の話ですが、ブログの執筆が無ければ業務のことを今ほど深くは考えなかったかもしれません。1つの記事を書き終えるころには、そのテーマについて執筆前よりも遥かに詳しくなっており、多くの場合はそのまま自分の実務に活かされます。
アウトプットがあるから真剣にインプットできる
読書などを通して体感している方も多いかもしれませんが、アウトプットの場がある前提だとインプットの真剣さが向上します。
ブログの業務があることで、情報のキャッチアップや思考の言語化を常に意識します。アウトプットまでを意識しながら日々を過ごすことの差は、累積でとても大きくなると思っています。noteやTwitterといった個人の発信がなかなか継続できない私にとって、ブログの業務は適度な負荷として存在してくれています。
ブログを書かなくなることで、発信の有無そのものではなく思考を整理する機会が減ると捉えると、恐ろしいことに思えてきます。執筆の目標が与えられているのは、私にとっては大切なことなのです。
自分の悩みや経験が誰かの役に立つことが分かる
記事の執筆でなかなか難しいのが、テーマの検討です。
不思議なことに、話題になるような記事を書こうと思うと、なかなかテーマも思い浮かばず、いざ出してみても反響がなかったということも少なくありません。逆に自分では無価値だと思っていた情報が思わぬ反響を得た経験もしています。
自分が悩んでいることは、たいてい他の誰かも同じ様に悩んでいることがほとんどです。自分の悩みや経験が誰かの役に立つことが分かったことで、アウトプットしたい内容が圧倒的に増え、アウトプットへのハードルも随分と下がりました。
そのうえで、自分の知識や経験をどのような切り口で発信すればより多くの人に受け取ってもらえるか。普段の業務での経験や気づきを通してブログのアイデアを考え、読者の目線で記事の内容を検討することは、広告運用やデザインの業務にも通じる視点だと考えています。
編集を通して得られるもの
広告運用者やデザイナーは文章の専門家ではありません。執筆者自身では読みやすい・分かりやすいと思っていても、客観的にはそう感じられない仕上がりになることもあるでしょう。
加えて、アナグラムブログで取り扱うテーマは解釈の差が生じやすいです。たとえば運用型広告の仕様も誤った認識が一般化していることもあれば、抽象度が高いテーマでひとりよがりな考え方をしてしまっていることもあります。
これらの課題を乗り越えて皆様に読んでいただける品質が保たれているのは、編集部門の力が大きいです。
自分以外の視点でフィードバックをもらえる
癖は人によって様々ですが、私自身はとにかく文字数が必要以上に多くなる傾向が強いです。自分自身が文章を一度読んだだけで内容を把握するのが難しいと感じていることから、自分が発信する記事では読者に不便な思いをさせないよう、多くの情報を盛り込もうとしてしまうのかもしれません。
しかし、良かれと思って付け足した情報によって、最終的にはテーマが曖昧なのに長ったらしい文章が出来上がります。こういった時は編集部門の力を借りながら、極力意味を変えずに文字数を削ることになります。何度もフィードバックと修正を繰り返し、ようやく皆さんに届けられる内容になっています。
文章力を鍛えるにはひたすら書く場数を踏むことはもちろんですが、自分の癖を客観的に捉えるのは難しいですよね。自分以外の視点でフィードバックをもらえる環境はとても贅沢なことです。
ひとりよがりになっていることに気づける
自分では正しいと考えていたことも、もしそれがひとりよがりであれば編集の段階で建設的に批判してもらえます。言われてみれば当然といえることでも、指摘してもらうまでは気が付かないものです。
時にはすぐには腹落ちできず、瞬間的には悔しい思いをすることもあります。しかし1日寝かせて見返してみると納得できてしまうことが多く、そのたびに編集してもらえたことへの感謝を噛み締めています。
もし間違った認識で仕事を続けていたら、いつかクライアントにも迷惑をかけてしまう事態になっていたかもしれません。執筆に限ったことではありませんが、自分自身を建設的に批判してくれる存在には感謝しかありません。
執筆を通して仕事力が培われる
発信は絶対に必要とは言いません。しかし少なくとも自分自身の仕事力はアナグラムブログの執筆業務があったからこそ成り立っていると感じています。もしかすると「ブログ」より「思考の言語化」と表現したほうが適切かもしれません。ブログを書くことは広告運用者やデザイナーの主要な業務ではありませんが、常に自分自身をアップデートし続ける必要がある仕事において、何かしらのやり方でアウトプットを続けることには意味があると私は思います。
※明日はSocial PlusのSunao Fukayaさんが「脱ホワイトペーパー」をテーマに記事を公開してくれるとか…!脱ホワイトペーパー、広告運用に携わる身としてとっても気になります!