
検索広告パフォーマンスを図る指標として平均掲載順位を用いている方も多いと思いますが、平均掲載順位は今年の9月に廃止されることが決定されています。
参考:平均掲載順位が廃止されます - Google広告ヘルプ
今回は、なぜ平均掲載順位が廃止に至ったのか、また、廃止後はどのような指標をもとに広告運用を行えばいいのかを解説します。
※2019年9月30日に提供終了されることが発表されました
Average position sunset begins the week of September 30th - Google Ads Help


「平均掲載順位」とは
広告の掲載順位とは、検索結果ページに表示される広告の順序を表す指標です。平均掲載順位では、たとえばその広告が平均して上から数えて何番目に掲載されているかを確認することができます。
一般的に、検索広告における掲載順位は広告のパフォーマンスを大きく左右します。こちらは自然検索の数値ですが、広告でも同様の傾向がみられます。
参考:【入門】クリック率(CTR)とは?広告やSEOでの平均と考え方 、改善方法
このように、広告のパフォーマンスを左右する指標として、平均掲載順位が用いられてきましたが、なぜ廃止となってしまうのでしょうか?
※掲載順位の仕組みをさらに詳しく知りたい方は、こちらもご参考ください。
参考:今更聞けない?検索連動型広告の掲載順位と実際のクリック単価の決まり方
「平均掲載順位」は掲載位置を知るのには不十分
「平均掲載順位」は廃止されることとなった理由は、現在の検索結果において掲載順位は広告のパフォーマンスを把握するのに十分な指標ではないためです。
たとえば次のような場合、掲載順位は同じく1位ですが、それぞれにパフォーマンスの差はないでしょうか?
このように広告のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすのは、掲載位置であり、掲載順位では十分な状況把握ができないのです。
「平均掲載順位」に代わる指標
掲載順位では掲載位置が分からないのであれば、どのような指標を広告パフォーマンスの変化と関連付ければよいのでしょうか?
Googleは今年11月に発表された、「ページ最上部インプレッションの割合」「ページ上部インプレッションの割合」の利用を推奨しています。
参考:Google、検索広告の掲載位置を把握できる4つの新しい指標を追加
この2つの指標は、ユーザーが検索した結果のページで、広告がどこに表示されるかを表す指標です。
たとえば、クリック率が急に下がってしまった場合などに、それまで最上部や上部に表示されていた割合の低下が要因である場合、これらの指標を利用してすばやく検証することが可能です。
まとめ
一部の商材では依然として掲載順位がビジネスにとって大きな意味をもつケースもありますし、Google が検索広告を提供開始した初期からある指標が廃止される影響は決して小さくはないでしょう。
ただ、現在では検索広告の運用においても自動入札が広く用いられています。自動入札を前提とした広告運用の中では、パフォーマンスによって調整される掲載順位の違いは、これまでほど大きな意味を持たないのも事実です。
9月の廃止まではまだ期間があるものの、廃止後にうろたえないように今から掲載位置を把握できる指標を活用していきたいですね。