すべての運用型広告関係者に伝えたい。君は君の作ったアカウントではない

すべての運用型広告関係者に伝えたい。君は君の作ったアカウントではない
この記事は最終更新日から約2年が経過しています。

※筆者:Keiji Abe
※以下はSEM-LABOの記事をリライトしたものです。
https://sem-labo.net/blog/2014/02/10/0920/

リスティング広告やFacebook広告に限らず、運用型広告で成果を上げるためには、さまざまなプロセスを踏む必要があります。更に1人で成果を上げるのに比べて、”チーム”として成果を上げるためには、より多くのプロセスを踏む必要がありますよね。それは時に面倒と感じることもあるかもしれませんし、億劫と思うこともあるのかもしれません。


昨今の運用型広告の場合、配信面やターゲティングなど配信面のみに限らず、アカウント構成や広告文、クリエイティブや機械学習など成果を大きく分けるポイントが数多く存在(更に言えば競合の有無・露出、自社のポジショニング、目標、ビジネスの成熟度などで正しい施策は異なってくる)しているため、その都度チーム内で異なる意見が出ることもありえます。

時にそういった意見は、あなたが作成したアカウントやクリエイティブへも飛び火してくることだってあると容易に想像ができます。そんな時、あなた自身への批判に聞こえてしまうことも少なくなく、時に鈍器でおもいきり殴られたような気分にもなるだろうし、決して気分のよいことではないのもわかっています。

そんな時にあなたに伝えたいのは、君は君の作ったアカウントではないということです。大事なことだから何度でも言いますが、君は君の作ったアカウントではないのだということを理解しましょう。

自分の価値を自分の作成したアカウントやクリエイティブと結びつけてはいけません。指摘する側は決してあなた自身を否定しているのではないのです。より成果を確度の高いものへと補正しようとしているだけであって、多くの場合は建設的な議論を望んでいます。その意識を忘れないで欲しいのです。

余談ではありますが、冒頭で”チーム”と”1人”について言及したのでリモートワークが常態化した昨今だからこそついでに書くと、いつも1人でやっていると、長期的な視点では失敗のリスクが非常に高くなることはあまり知られていません。そして何より、成長の機会が圧倒的に少なく、可能性は低くなります。これらを含めれば、チームでのパフォーマンスの向上はチームそのものだけではなく、間接的に各個人へのパフォーマンス向上にも寄与しているといえるのです。

この記事はTeam Geekに出てくるエンジニア同士のやりとりを一部運用型広告用に置き換えて書き出してみました。原文は以下です。

君は君の書いたコードではない。大事なことだから何度でも言うが、君は君の書いたコードではない。
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

本書はGoogleのBrian W. Fitzpatrick、Ben Collins-Sussmanによる書籍で、「エンジニアが他人とうまくやる」コツが数多く書かれている書籍だけれど、非エンジニアの僕でも非常に参考になった書籍であり、今回の評価制度合宿でも改めてこのマインドが大事だよね、ということマネジメントサイド全員とすり合わせた内容です。最高のチームを作りたいと思っている方々にお薦めです。

指摘される側のみならず、指摘する側にも必要不可欠なマインドである

弊社では数年来継続されているグロースハックと呼ばれる、お互いのアカウントを相互に分析し合う取り組みがあります。

詳細:グロースハック(Growthhack)とは

これを継続運用し、非常に痛感しているのは、君は君の作ったアカウントではないというマインドは、指摘される側のみならず、指摘する側にも必要不可欠なマインドであるということです。どちらかのマインドが欠けてもうまくいくことはあり得ません。相互にリスペクトとこのマインドがない限り、建設的な批判は成立しえませんので、注意しておきたいですね。

尚、これらの指摘される側、指摘する側のマインドは何も運用型広告従事者に限らず、チームとして物事を進める生きとし生ける者すべてに必要不可欠なマインドであろうと確信しています。

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