2022年2月24日、Yahoo!広告 検索広告の配信手法のひとつである、検索連動型ブランディング広告がアップデートされ、3月3日より検索連動型ブランディング広告に動画が掲載されるようになりました。
参考:【検索広告】検索連動型ブランディング広告 動画広告の提供開始などの改善およびシステムメンテナンスについて
目次
検索連動型ブランディング広告とは
検索連動型ブランディング広告とは、指定した検索キーワードに連動してYahoo! JAPANのウェブ検索結果1ページ目最上部にバナー広告を掲載できる予約型のプロダクトです。運用型広告とは違い、掲載面や掲載期間を指定して広告枠を購入することが特徴となります。
テキストの広告よりも視覚的なアプローチが可能となり、商品・サービス・キャンペーンを効果的に伝えることが可能です。
検索連動型ブランディング広告の設定方法は、以下の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。
今回アップデートされた内容は以下の3点です。
- メインバナーに動画掲載が可能に
- 新たに動画視聴レポートがダウンロード可能に
- 掲載終了時刻の設定が可能に
以降で、各アップデート内容の詳細についてご紹介します。
メインバナーに動画掲載が可能に
画像引用元:【検索広告】検索連動型ブランディング広告 動画広告の提供開始などの改善およびシステムメンテナンスについて(記事内の「検索連動型ブランディング広告の動画追加を含むアップデート(PDF)」を参照)
Yahoo! JAPANのウェブ検索結果1ページ目最上部へ表示されるメインバナーに、動画を選択できるようになりました。動画を活用することで静止画では表現することの難しいストーリー性を持たせられたり、静止画よりもイメージを掴んでもらいやすくなります。
入稿物の規格について
入稿物には動画と動画サムネイル画像(動画再生前後に表示する静止画像)が必要となります。掲載できる規格は以下のとおりです。
動画 | 動画サムネイル 画像 |
|
---|---|---|
1申込あたりの入稿本数 | 1本 | 1本 |
掲載サイズ (PC) | アスペクト比 16:9 | アスペクト比 16:9 |
掲載サイズ (スマートフォン) | アスペクト比 16:9 横最大400pixel |
アスペクト比 16:9 横最大400pixel |
入稿サイズ(横×縦) | 640pixel×360pixel | 640pixel×360pixel |
ファイルサイズ | 最大200MB | 最大150KB |
ファイル形式 | MP4、MOV | JPEG |
音声コーデック | AAC LC | - |
動画コーデック | H.264、H.265 | - |
最小映像ビットレート (推奨値) |
1Mbps以上 | - |
最小音声ビットレート (推奨値) |
128kbps以上 ※音声ビットレート値が0kbpsの場合、 音声なし動画と判断されます。 |
- |
再生時間 | 60秒以下 | - |
動画掲載の注意点
また、動画掲載にあたってはいくつか注意点があります。
動画は自動再生されない
動画は自動再生されるのではなく、ユーザーが再生ボタンをクリックしたあとに再生されます。そのため、再生ボタンをクリックしたくなるような動画サムネイル画像の設定や、特定のキーワードで検索を促すようなテレビCMの続きや延長として検索連動型ブランディング広告を活用するなど、いかに再生ボタンをクリックさせたくなるかがポイントとなります。
場合によって動画再生できないことも
動画のファイル形式がMP4仕様の場合、帯域判定により再生の可否を判断されます。再生に適さない通信環境では動画再生されず、動画サムネイル画像の掲載のみとなります。動画再生できない場合に備えて、動画サムネイル画像は商品やサービスの内容がわかるようなクリエイティブにするとよいでしょう。
あらかじめアカウントに動画を登録しておくことが必要
動画は新たにアップロードするのではなく、Yahoo!ディスプレイ広告アカウントにて審査状況が「審査中」もしくは「承認済み」のものから選択します。そのため、あらかじめアカウントに動画を登録しておくことが必要があります。
スマートフォンも意識した動画を選択しよう
動画はPC・スマートフォン双方に掲載されます。スマートフォンの掲載サイズは、PCと同様のアスペクト比に加えて横最大400pixelという制限があるため、双方の表示が適切となるようクリエイティブを調整するとよいでしょう。
音声がなくても伝わるような工夫を
ユーザーが音声を切り替えられる音声ON/OFFボタンが付属していますが、デフォルトは音声OFFとなっています。音声がなくても伝わるよう、適宜テロップを入れると伝わりやすいでしょう。
新たに動画視聴レポートがダウンロード可能に
動画フォーマットでの掲載実績がある場合、新たに「動画視聴レポート」をダウンロードして取得できるようになりました。
ダウンロード手順
1. 広告管理ツールの「検索広告」タブをクリックします。
2.「ツール」タブをクリックし、「検索連動型ブランディング広告」を選択します。
3.検索連動型ブランディング広告の画面が表示されます。「申込履歴」上のレポートをダウンロードする広告の「レポート」欄で、「動画視聴レポート」よりダウンロードできます。
出力される動画視聴レポート項目は以下のとおりです。
日付 | 広告の配信日 |
---|---|
デバイス | 広告の掲載デバイス。PCまたはスマートフォンへのいずれかを表示します。 |
申込番号 | 広告の申込番号 |
PV数 | 広告が表示された回数(インプレッション数)。PV数が「0」の場合、当該日・当該種別のレポート行は出力されません。 |
クリック数 | 広告がクリックされた回数。広告がクリックされて掲載URLへ遷移した数が「クリック数」としてカウントされます。動画再生のきっかけとなった動画部分のクリックは含まれません。 |
動画の再生開始数 | 動画が再生された回数 |
動画の再生数 (25%、50%、75%、95%、100%) |
動画が全体の長さの(25%、50%、75%、95%、100%)まで再生された回数 |
動画の平均発生率 | 動画が全体の長さの何%まで再生されたかの平均値 |
動画の平均再生時間(秒) | 動画が全体の長さの何秒まで再生されたかの平均値 |
動画の再生数(3秒、10秒) | 動画が再生された回数(3秒以上、10秒以上) |
動画の再生完了率 | 動画が再生開始された総回数のうち、全体の長さの100%まで再生された割合 |
参考:検索連動型ブランディング広告のレポートをダウンロードする
掲載終了時刻の設定が可能に
アップデートに伴い、広告掲載終了時刻の設定が1時間単位(毎時59分)で指定可能となります。(ただし、過去の申込を遡り掲載終了時刻を設定することはできません。)そのため、時間の制限があるサービス(セールなど)にも対応して広告配信できるようになりました。
なお、掲載料金は設定時間にかかわらず、1日分の料金が発生します。
また、上図のように同日内で訴求を変更したい場合も柔軟に対応可能です。ただし料金は申込ごとに発生するため、同日内に掲載終了する広告と掲載開始する広告がある場合は、申込2つ分の広告費用が必要となります。
まとめ
今回のアップデートにより、以前の検索連動型ブランディング広告よりもユーザーへ表現豊かなクリエイティブを配信できるようになりました。検索連動型ブランディング広告は指定した検索キーワードに連動して配信されるため、企業名や商品名の認知度が向上するテレビCMや雑誌、オフラインイベントなどの延長として設定することで相乗効果が期待できます。
ただし、あくまで運用型ではなく予約型の広告であり、申込時に設定した配信終了日までは内容の変更や調整を行えない点には注意が必要です。また、キャンセルを行う場合には申込後のステータスによってキャンセルの可否も変わりますので注意しましょう。
参考:検索連動型ブランディング広告のキャンセルについて - ヘルプ - Yahoo!広告
検索連動型ブランディング広告は検索画面をよりプロモーションを行うブランドの認知や高感度を高める施策として活用されることが多いため、他のオフラインなど含めた施策と併せて提案・活用されるのが効果的でしょう。