
LINE公式アカウントは、企業と生活者が直接つながるチャネルとして幅広く活用されています。店舗の案内やキャンペーンの告知、再来訪の促進など、多くの場面で活躍する一方、「友だちがなかなか増えない」「増えてもすぐにブロックされてしまう」といった課題を抱えるケースも少なくありません。
従来はWebサイトやSNS、店頭での案内などを通じて友だち追加を促すのが一般的でしたが、どれもユーザーの自発的な行動に依存するため、アプローチの幅には限界があります。そんな中で注目されているのが、LINE広告の「友だち追加広告(CPF:Cost Per Friend)」です。
この広告は、LINEアプリ内に表示された広告からユーザーが「友だち追加」ボタンを押したタイミングでのみ課金が発生する、成果報酬型の広告メニューです。トークリストやLINE VOOMなど、日常的にLINEを利用しているユーザーの目に留まりやすい場所に広告を配信できるため、接点の創出から獲得までをスムーズに実現できます。
例えば、LINEスタンプ配布などのインセンティブ施策では一時的に友だち数が伸びても、すぐにブロックされるケースもあります。これに対し、友だち追加広告では、興味・関心の高いユーザー層に絞って広告を届けられるため、購買や再来訪といった次のアクションにつながりやすい“質の高い友だち”を獲得しやすいという特長があります。
本記事では、友だち追加広告の仕組みや設定方法、配信フォーマット、効果を高める運用のポイント、そしてよくある注意点まで、導入初期に必要な情報を体系的に整理しています。はじめて出稿する方も、すでに運用している方も、より確実な成果につなげるためのヒントとしてご活用ください。
※この記事は2025年7月の情報に基づいています
参考:媒体資料の一覧ページ|LINEヤフー for Business(LINE広告資料)


目次
友だち追加広告(CPF)とは?
友だち追加広告(CPF:Cost Per Friend)は、LINE広告のメニューの一つで、広告を見たユーザーがLINE公式アカウントを“友だち追加”したときにだけ費用が発生する成果報酬型の広告です。クリックや表示回数ではなく、「友だち追加」という明確なアクションに対してのみ課金される点が最大の特長です。

おもに次のような特長があります。
- 費用が発生するのは、友だち追加時のみ
広告を見ただけ、タップしただけでは課金されず、ユーザーが実際にアカウントを友だちに追加したタイミングでのみ費用が発生します。成果に連動するため、無駄な広告費を抑えやすい構造です。 - LINEアプリ内の主要画面に広告を表示できる
広告は、LINEのトークリスト上部やLINE VOOM、LINE NEWSなど、ユーザーの利用頻度が高い画面に表示されます。これにより、高い視認性と自然な接触機会を確保できます。 - ターゲティングによる関心度の高いユーザーへのアプローチ
性別・年齢・地域といった基本的な条件だけでなく、ユーザーの興味関心や過去の行動履歴、自社が保有する顧客データなどを活用したオーディエンス配信も可能です。関心度の高いユーザーを狙ってアプローチすることができます。 - 少額から出稿できる手軽さ
大規模なプロモーション予算がなくても始めやすく、少額からテストを重ねて運用の型を作っていくことが可能です。
LINE広告のターゲティングについては以下の記事に詳しくまとめました。
LINE公式アカウントの運用において、「まずは確実に友だちを増やす」段階では非常に有効な手段であり、リーチ効率と獲得コストのバランスを取りやすいのが友だち追加広告の魅力です。
友だち追加広告で得られる具体的な効果
友だち追加広告は、LINE公式アカウントの運用において「まず友だち数を増やしたい」と考える場面で、非常に強力な選択肢となります。特に、以下の3点において他の手法よりも優れており、少額から効率的に成果を出しやすい設計となっています。
① 成果に対してのみ課金される「CPFモデル」
最大の特長は、ユーザーがLINE公式アカウントを実際に友だち追加したときにだけ課金されるという点です。広告が表示されたり、タップされたりしただけでは費用は発生しません。
これにより、以下のようなメリットが得られます。
- 費用対効果の透明性が高い
実際に成果が発生した数に応じて費用が発生するため、コストが“ムダ打ち”になりにくく、投資効率が明確です。 - リスクの低い少額運用が可能
最低出稿金額は1万円〜、入札単価は1件あたり75円(自動入札の場合)から設定できるため、小規模なテスト運用にも向いています。
実際の配信状況では、1件あたりの友だち追加単価は150〜250円前後。クリエイティブの質や競合の入札状況によっても変動します。
② 関心度の高いユーザーに効率よくアプローチできる
友だち追加広告は、LINE広告が持つ高精度なターゲティング機能を活用できます。ターゲットを正確に絞り込むことで、「興味が薄い人には広告を出さない」=無駄配信の削減にもつながります。
活用できるターゲティングの一例:
- 年齢・性別・地域
- 興味・関心(例:旅行、飲食、ファッションなど)
- 行動履歴(アプリ内の視聴履歴やクリック履歴)
- オーディエンス配信(自社サイト訪問者、既存のLINE友だちデータ、購入履歴など)
- 類似配信(コンバージョンしたユーザーに似たユーザーを自動で拡張)
これにより、例えば以下のようなユーザーにピンポイントで広告を配信できます。
- 自社ECサイトに過去訪問したことがある人
- LINE上でメッセージに反応した既存友だちに近い属性の人
- 特定の商材に強い関心を持っているユーザー層
ターゲティングは「狭すぎず広すぎず」。最初はやや広めに設定し、配信結果を見ながら絞り込んでいくのが基本です。
③ ユーザーとの接点を自然に作れるメディア設計
LINE広告の強みは、LINEという生活インフラに近いアプリの中で広告が配信できることにあります。ユーザーにとって「広告を見る→LINEを開く→追加する」という一連の行動が非常に自然でスムーズです。
表示される配信面も、ユーザーの視線が集まりやすい場所に集中しています。
- トークリスト(LINEアプリ最上部)
- LINE NEWS(ニュース閲覧中)
- LINE VOOM(ショート動画閲覧中)
- ホームタブ(LINE内ポータル)
- その他(ウォレット、LINEブランドカタログ、LINEオープンチャット、アルバム)
ユーザーが能動的に情報を得ようとしているタイミングで表示されるため、意図せず目に入り、軽いタップで友だち追加につながる導線を実現できます。
LINE友だち追加広告の使い方・設定方法
ここでは、LINE広告の「友だち追加広告」を配信するための基本的な設定方法を解説します。はじめての方でも迷わず操作できるよう、必要な手順を6つのステップに分けて紹介します。
ステップ1:広告出稿のための準備
はじめに、LINEビジネスIDを取得し、広告出稿に必要な設定を行います。LINE広告では専用の広告アカウントが必要になるため、ビジネスIDでログインした後、広告アカウントを新規作成してください。アカウント作成後は、クレジットカードや請求書払いなどの支払い方法を設定します。
これらの初期設定が完了すると、広告配信の準備が整います。
参考:LINE for Business|ビジネスID登録ページ
アカウント作成後、「LINE広告管理画面(LINE Ads)」にログインします。
ステップ2:キャンペーンの作成と目的の選択
管理画面上で「キャンペーンの作成」に進みます。

このとき、広告配信の目的として「友だち追加」を選択することで、LINE公式アカウントへの友だち数を計測・最適化する配信が可能になります。
目的設定によって最適化アルゴリズムが変わるため、「ウェブサイトへのアクセス」や「コンバージョン」などの目的では正確な友だち数の計測ができません。目的選択は最初の重要なステップです。
ステップ3:広告グループの設定(ターゲティング・入札・予算)
キャンペーンの下層には「広告グループ」があります。ここでは、ターゲティングや入札方式、予算などを設定します。

広告グループで設定する内容
- ターゲティング:年齢・性別・地域・興味関心など
- 配信デバイス:iOS/Android/すべて
- 入札方法:
- 自動入札(推奨):システムが最適な単価で配信
- 手動入札:上限単価を自分で設定可能
ターゲティングでは、年齢・性別・地域・興味関心などの属性に加え、カスタムオーディエンスや類似配信など柔軟な設定が可能です。リーチしたいユーザー像を明確に持ち、絞り込みすぎず幅広すぎない設計が効果を左右します。
入札方式は「自動入札(推奨)」または「手動入札(CPF課金)」のいずれかを選択します。自動入札の場合は目標単価に基づき機械学習で最適化され、手動入札では1人の友だち追加あたりの金額(CPF)を自分で指定できます。
ステップ4:広告クリエイティブの作成
次に広告の見た目や文言を設定します。
配信フォーマットは、画像・動画・カルーセルなど複数の形式が選べます。多くの場合は、1枚画像形式または短尺動画(〜15秒)を使った配信が主流です。
クリエイティブには、以下の要素を含める必要があります。
広告で設定する内容
- 広告フォーマット:画像・動画・カルーセルなど
- クリエイティブ素材:画像サイズ(例:1200×628px)、動画(例:1:1または9:16)など
- タイトル:20文字以内
- ディスクリプション:75文字以内
- リンク先:LINE公式アカウント(自動で紐づきます)
友だち追加広告のクリエイティブは、通常の広告と同じく以下のフォーマットが使用可能です。
- 画像
- 画像(小)
- 動画
- カルーセル
- 画像(アニメーション)
- 動画(小)
クリエイティブのイメージが沸かない、という方はCanvaのLINE友だち追加広告テンプレートをご覧いただくのもおすすめです。実際に自身のLINEに表示されるクリエイティブにもアンテナを貼っておきたいところです。
各フォーマットの入稿サイズ、タイトルとディスクリプションの文字数、配信面は以下の表をご覧ください。
入稿サイズ | タイトル | ディスクリプション | 配信面 | |
---|---|---|---|---|
画像 | 1200×628pixelまたは1080×1080pixel | 20字以内(半角全角問わず) | 75字以内(半角全角問わず) | トークリスト、LINE NEWS、LINE VOOM、LINE ウォレット、ホーム、LINEブランドカタログ(旧:LINE ショッピング)、LINE オープンチャット |
画像(小) | 600×400pixel | 20字以内(半角全角問わず) | 1行目・2行目それぞれ17文字以内 | トークリスト、LINE NEWS、ホーム、LINE オープンチャット |
動画 | 16:9または1:1または9:16 | 20字以内(半角全角問わず) | 1行目・2行目それぞれ17文字以内 | トークリスト、LINE NEWS、LINE VOOM、ホーム、オープンチャット |
カルーセル | 1:1 | 20字以内(半角全角問わず) | 40字以内(半角全角問わず) | LINE NEWS、LINE VOOM、ホーム |
画像(アニメーション) | 600×400pixel | 20字以内(半角全角問わず) | 入稿不可 | トークリスト |
動画(小)友だち追加用 | 1:1 | 20字以内(半角全角問わず) | 入稿不可 | トークリスト、ウォレット |
この広告では、ボタンのリンク先がLINE公式アカウントの友だち追加に自動で設定されます。つまり、LPへの誘導ではなく、タップ=即友だち追加につながる構造です。
このため、「友だち追加すると何が得られるか?」を明示することが極めて重要です。スタンプ・クーポン・限定情報など、ユーザーが追加する動機をしっかり訴求しましょう。
トークリストやLINE VOOMは表示領域が限られるため、シンプルでインパクトのあるコピーを心がけましょう。
ステップ5:審査と配信開始
広告作成後は、LINE側の審査に提出されます。
審査が完了し、承認されると設定された日程に基づいて広告が配信されます。特別な事情がなければ、通常は1営業日以内に審査が終了します。
配信後は効果計測やクリエイティブの差し替え、ターゲットの見直しなどを通じて継続的な改善を行っていきます。
LINE公式アカウントから直接出稿も可能
実は、LINE広告管理画面(LINE Ads)を使わなくても、LINE公式アカウントのWeb版管理画面(LINE Official Account Manager)から友だち追加広告を出稿することも可能です。
参考:LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) 友だち追加広告マニュアル|LINEヤフー for Business
よりシンプルな操作で済ませたい場合はこちらも有効です。
一方で、細かなターゲティングやクリエイティブのバリエーションを持たせたい場合は、LINE広告管理画面のほうが柔軟に対応できます。
このように、友だち追加広告の設定は、シンプルながらも自由度が高く、目的に応じて柔軟な運用が可能です。次章では、この広告機能を活用することで得られる具体的なメリットについて解説します。
Yahoo!広告経由でも「友だち追加広告」の配信が可能に
さらに2024年からは、Yahoo!ディスプレイ広告のキャンペーンでもLINEの「友だち追加広告」を配信できるようになりました。これにより、Yahoo!広告を主に活用している広告主もLINE上での友だち追加施策を展開できるようになり、チャネル横断でのユーザー獲得が可能になっています。
利用条件や設定方法などの詳細は、以下の記事でも詳しく解説されています。
LINE友だち追加広告の注意点:成果を正しく読み取り、運用を誤らないために
友だち追加広告は導入しやすく、成果も明確に見える設計ですが、仕組みや画面表示に特有のクセがあるため、初めて運用する際にはいくつか注意すべきポイントがあります。
「思っていたより友だちが増えていない」「効果が見えづらい」と感じる場合、以下のような仕様の誤解や運用上の落とし穴が原因になっているケースが少なくありません。
① 成果指標は「クリック数」=「友だち追加数」
LINE広告では、「友だち追加」というコンバージョンが発生しても、それが管理画面上では「CV(コンバージョン)」としては表示されない仕様になっています。
代わりに、友だち追加は「クリック数」としてカウントされます。
項目 | 意味 |
---|---|
クリック数 | 実質的に「友だち追加数」に相当 |
CTR(クリック率) | = 友だち追加率とほぼ同義 |
CPC(クリック単価) | = CPF(1人あたり友だち追加単価)と同義 |
「CV数 = 0」と表示されていても、友だちが追加されていないとは限りません。実態はクリック数を見ることで判断します。
対策
- KPI設計の段階で「クリック数=成果」として認識する
- 上長やクライアントに報告する際は、この仕様を事前に共有しておくと齟齬を防げます
② 短期配信では最適化が進みにくい
LINE広告では、自動入札やターゲティングの最適化に一定の学習期間が必要です。
特に「自動入札」を選んだ場合、初期の数日〜数週間は成果が安定しづらい傾向があります。
よくある誤解
- 「2〜3日やって成果が悪かったから停止した」
- 「100クリックしか集まっていないのに、CPCが高すぎると判断した」
これらはすべて、学習が不十分な状態で評価してしまったパターンです。
推奨対応
- 最低でも 月3〜10万円の出稿を3週間〜1ヶ月以上継続する
- 配信初期はCPCやCTRのブレ幅が大きくても、すぐに中止せず経過を観察する
自動入札の精度は、ある程度の配信データを蓄積して初めて機能します。広告の“地ならし期間”として、余裕を持った運用スケジュールを組みましょう。
③ ターゲティングの絞り込みすぎに注意
「せっかくなら確実に興味のある層に届けたい」と思い、最初からターゲティング条件を狭く設定しすぎると、配信がほとんど回らない・高騰するといった問題が発生しがちです。
例:
- 興味・関心カテゴリを複数除外設定
- 年齢・性別・地域をピンポイントで絞りすぎる
対策:
- 初期は広めに設定し、データを見ながら徐々に絞っていくのが基本です
- 年齢・地域は商品特性に合わせて一定の絞り込みをしてもよいですが、興味関心はまずは1カテゴリ程度にとどめるのがおすすめです
④ インセンティブ施策はブロック率の上昇に注意
「友だち追加でクーポン配布」や「スタンプ無料配布」は、短期的には友だち数が伸びやすい反面、本来の目的である“継続的な接点”の維持にはつながりにくいことがあります。
実際によくあるケース
- インセンティブだけ受け取ってすぐにブロックされる
- メッセージ開封率が極端に低くなる
対策:
- インセンティブ施策と友だち追加広告は目的を分けて運用する
- 追加直後の「あいさつメッセージ」やプロフィールで、自社の魅力をしっかり伝える
- 長期視点で“ブロックされにくい関係づくり”を設計する
「量を増やす」だけではなく、「質を保つ」設計も広告効果の一部です。このような仕様やリスクを理解しておくことで、友だち追加広告を無理なく、かつ効果的に活用できるようになります。
次章では、こうした注意点を踏まえたうえで、どのように広告の効果を最大化できるか、活用事例と応用アイデアをご紹介します。
成果につながる「友だち追加広告」の実践事例と工夫
LINE広告「友だち追加」は、実店舗やEC、サービス業まで幅広い業態で成果を上げています。ここでは、LINEヤフー公式が公開している実例の中から代表的な5つのケースを紹介します。
① 3ヵ月で友だち約36,000人を獲得し、販促の土台を構築(CJ FOODS JAPAN)
韓国食品を取り扱うEC事業者が、広告で獲得した友だちを基盤に、メッセージ配信・クーポン活用などで商品購入へつなげています。購買単価の高いロイヤル層の育成にも成功しました。
参考:3ヵ月で友だち約36,000人増加!LINE広告「友だち追加」で友だちを集め、食卓へ"まごころ"を届ける|LINEヤフー for Business
② 新店舗開業に向けて800人をLINEで事前集客(東急スポーツシステム株式会社)
LINE公式アカウントを中心とした情報発信に加え、友だち追加広告を活用することで、新店舗開業前から予約や来店につながるユーザーとの接点を形成しています。
参考:LINE広告の「友だち追加」で800人を集客! LINEを活用したフィットネスジムの新店舗オープンの舞台裏|LINEヤフー for Business
③ 友だち数が1,000%アップし、CV率も大幅改善(株式会社ロイヤル)
中高年層を中心とした健康食品ECサイトが、従来リーチできていなかった若年層に広告でアプローチ。キャンペーンやステップ配信との連動で、購買までの導線を設計しています。
参考:友だち数が1,000%アップ!LINE広告「友だち追加」で新たなユーザー層にアプローチするECサイトの取り組み|LINEヤフー for Business
④ 930万人の友だちを獲得した大規模活用(株式会社生活総合サービス)
通販会社がグループ横断でLINEを活用。広告を含めた一元的な設計により、商品ごとのセグメント配信を実現し、LTVの最大化を図っています。
参考:930万人の友だち獲得から売上増へ!通販会社の横断的なLINE活用法|LINEヤフー for Business
⑤店舗開業前に7,000人の友だちを獲得(バンダイナムコアミューズメント)
屋内アクティビティ施設「ドコドコ」「トンデミ」「VS PARK」施設の認知度・来場者数向上のため、店舗ごとにLINE公式アカウントを開設し、ペルソナごとに異なる訴求軸で広告を展開。施設利用に直結するリストの事前獲得に成功しました。
参考:店舗開業前に友だち数7,000人!アクティビティ施設でのLINE広告「友だち追加」活用法|LINEヤフー for Business
このように、LINE広告「友だち追加」は獲得施策にとどまらず、LTV最大化や来店・CV促進にもつなげられる重要な起点です。次章では、まとめとして、導入前に押さえておきたいポイントを整理します。
企業とユーザーのお互いに価値のあるコミュニケーションを
友だち追加広告を通じて成果を得るには、単なる「友だち数の増加」ではなく、その後の関係性まで視野に入れた設計が欠かせません。LINEという日常に溶け込んだメディアだからこそ、広告におけるファーストコンタクトから、アカウント運用まで一貫性のある価値提供が求められます。
まず、ユーザーに「追加する理由」をきちんと届けることが重要です。広告の画像やタイトル、ディスクリプションを通じて、「友だちになると何が得られるのか?」を明確に伝えましょう。クーポン、限定情報、先行案内などのメリットを提示することで、流し見されやすいLINE広告でも目を留めてもらいやすくなります。
一方で、インセンティブだけを目的に友だち追加したユーザーは、その目的を果たした後、ブロックしてしまうケースも少なくありません。一時的な数値ではなく、継続的な関係につながる価値を提示できているかを常に見直す必要があります。
LINE公式アカウント側のコンテンツや配信設計も見落とせません。友だちになってくれたユーザーに対して、過剰な配信や的外れな情報を送り続ければ、すぐに離脱されてしまいます。配信頻度、内容、タイミングのすべてが「相手にとっての心地よさ」を基準に設計されているか、常に振り返りが必要です。
LINE広告の友だち追加は、あくまで関係構築の入口です。企業とユーザー、双方にとって価値のあるコミュニケーションを実現するために、広告から運用まで一貫した視点で取り組みましょう。