リード獲得広告とは?特徴から配信媒体、運用のコツまで

リード獲得広告とは?特徴から配信媒体、運用のコツまで

「ホワイトペーパーのダウンロード数をもっと増やしたい」
「リード獲得の効率をもっと上げたい」

Webマーケティングや営業に携わる方なら安価な単価で多くのリードを獲得したいと考えているのではないでしょうか。

私自身も事業会社側でマーケティング職をしていたときは、リード数を増やすためにできることをよく考えていました。

本記事では、「リード獲得広告」の特徴や配信媒体、運用のコツについて解説します。



リード獲得広告とは?

画像引用元:Facebook広告リード獲得広告のプレビュー画面のキャプチャをアナグラムで加工

一般的に「リード獲得」は、自社の商品やサービスに関心があるユーザーの情報を獲得することを指し、「リード獲得広告」とは、自社の商品やサービスに関心があって、いずれ利用する可能性があるユーザーのメールアドレスや電話番号などの連絡先情報を取得するための広告のことをいいます。

リード獲得広告の特徴

リード獲得広告を活用するメリットがいくつかあるので紹介します。

ランディングページがなくてもすぐにはじめられる

リード獲得広告の最大の特徴は、広告をクリックするとすぐに広告上でフォームが立ち上がることです。

通常のリンク広告であれば、広告のクリック後にランディングページに遷移しますが、リード獲得広告は広告のクリック後に広告上でフォームが立ち上がるため、ランディングページ(以下、LP)がなくても広告をすぐにはじめられます。

フォーム入力の煩わしさの軽減を図れる

たとえば、Facebookのリード獲得広告は、Facebookのプロフィールから自動で取得された情報をあらかじめ入力した状態でフォームが表示されます。そのため、ユーザーがフォーム入力の際に感じる情報入力の煩わしさの軽減が図れます。

自動で入力といっても、あくまで入力されるだけで、ユーザーの許可なく情報を取得して広告主に渡す訳ではありません。Facebook広告・Instagram広告では、生年月日を除いて自動入力された情報は編集できます。

リード獲得広告の配信ができる媒体

では、どの広告媒体でどんなリード獲得広告が配信できるのでしょうか?紹介していきます。

Facebook広告・Instagram広告

代表的なリード獲得広告といえば、Facebook広告・Instagram広告です。「定型の質問」を利用すれば、FacebookやInstagramのプロフィールに設定している情報をフォームに自動入力が可能なため、LPを用意しなくともはじめやすいのが最大の特徴です。

また、2021年10月現在、Facebookは月間2,600万人(※1)、Instagramは月間3,300万人(※1)のアクティブユーザーがいます。単純に2つのソーシャルメディアのアクティブユーザーを合わせると5,900万人なので日本の人口(2021年11月1日現在、1億2507万人 ※2)の約半分にアプローチできる媒体です。

具体的な設定方法などは以下の記事を参考にしてみてください。

※1:【2021年11月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ
※2:計局ホームページ/人口推計(令和3年(2021年)6月平成27年国勢調査を基準とする推計値,令和3年(2021年)11月概算値) (2021年11月22日公表)

Google 広告のリードフォーム表示オプション

Google 広告には、リード獲得を目的とした広告表示オプションがあります。すでに検索広告を配信をしている広告アカウントであれば、広告表示オプションの設定をするだけですぐに配信できます。

リード表示オプションをクリックするとGoogle 広告上でフォームが立ち上がります。Googleアカウントにログインしている状態であれば、Googleアカウントに登録しているGmailアドレスや電話番号がフォームに自動で入力されます。

また検索広告のみならず、ディスプレイ キャンペーン、ファインドキャンペーン、動画キャンペーン(※)でもリード表示オプションを利用できます。

※2021年12月現在、動画キャンペーンのリードフォーム表示オプションはベータ版での提供となり、出稿するにはGoogleへの問い合わせが必要です。
参考:リードフォーム表示オプションについて - Google 広告 ヘルプ

リードフォーム表示オプションついては、以下の記事を参考にしてみてください。

LinkedIn広告のリード獲得フォーム

画像引用元:LinkedIn広告の媒体資料

ビジネス専用のSNSとして使われるLinkedInは、企業情報や職務経歴にもとづいたターゲティングが特徴で、BtoB向けの広告運用で利用されることが多い広告媒体です。

そんなLinkedIn広告にもリード獲得の機能があります。Facebook広告など他の媒体同様、LinkedInに登録されている情報がフォームを立ち上げたときに自動的に入力されます。

また、LinkedIn広告のリード獲得フォームの特徴は、BtoB商材においてより正確なリード情報が取得できることです。Facebookよりもビジネス用途で使われていることが多く、企業情報や役職などビジネス関連の情報を既に登録していることが多いです。

LinkedIn広告については、以下の記事をご参考ください。

Eight AdsのLead Generation

「Lead Generation」は、日本版ビジネスSNS『Eight』のリード獲得広告です。

上記の画像のように広告をクリックしてデータ連携を同意するだけでフォームを送信できるため、Facebook広告やGoogle 広告よりもさらに情報を入力する手間がかからないのが特徴です。

さらに、Eightは名刺情報を管理しているサービスなので名刺情報を活用して役職、企業名など狙いたい属性のビジネスマンを対象にした、ホワイトペーパーのダウンロードや資料請求を目的とした広告配信にチャレンジするのには最適な媒体です。

TikTokのリード広告

画像引用元:効果的に見込み顧客を獲得する「TikTokリード広告」の提供を開始 - TikTok For Business

Tiktok広告にもリード獲得広告があります。2021年5月にリリースされたばかりの新しいメニューになります。

TikTokは、アメリカのApp Annie調べでアプリのダウンロード数の世界ランキング2020年版で1位(※1)になりました。さらに博報堂DYメディアパートナーズと博報堂の共同プロジェクトである「コンテンツファン消費行動調査」によると、利用ユーザーの平均年齢は34歳と若年層が多いです。また、ユーザーの平均世帯年収が645万円(※2)と、Facebook(659万円)に次いで高いのも特徴です。

Tiktokが登場した当初は若年層が多く、若いユーザー層を対象としたサービスの広告がマッチすると考えられていましたが、2019年以降、平均年齢は上昇傾向にあり(※2)、今後は30代前後を対象としたサービスでもチャレンジしてみても面白い媒体になってきています。

TikTok広告について詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

参考:効果的に見込み顧客を獲得する「TikTokリード広告」の提供を開始

※1:TikTokを世界一アプリにした戦略は、驚くほどシンプル:日経ビジネス電子版
※2:日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 : 要点まとめ | DIGIDAY[日本版]

リード獲得広告の運用のコツ

リード獲得広告を運用する際に押さえておきたいコツを紹介します。

ユーザーの心理的ハードルが低いコンバージョンポイントからはじめる

上記の図は、縦軸にユーザーの心理的ハードルの高さと低さを、横軸にコンバージョンポイントからその後の商談までのスピードをマッピングしたものです。業種業態によって変わってくると思いますが、マッピングしてみると、おおよそこのような感じになるかと思います。

たとえば、サービスの資料を請求した人であれば、提供している商品にすでに関心があるため、商談に進むスピードが速いことが多いです。

一方、ホワイトペーパーのダウンロードや無料セミナーに応募した人は、提供サービスのジャンルに関心があるだけなので、その後、提供サービスの魅力を伝えないと興味を持ってもらえないため資料を請求した人よりは商談までのスピードが遅くなります。

一見すると、その後の商談スピードが速い資料請求をコンバージョンポイントに置いた方が良いように見えますが、リード獲得広告においては、ユーザーの心理的ハードルが低いコンバージョンポイントで実施するのがおすすめです。

なぜなら、リード獲得広告は通常のリンク広告と違い、LPがないためどうしても出せる情報量が限られ、メリットを伝えきれないがゆえにリード獲得単価が高くなるケースがあるためです。

ですので、リード獲得広告は、ホワイトペーパーや無料セミナーなど、ユーザーの心理的ハードルが低いコンバージョンポイントを設定することをおすすめします。なかには通常のリンク広告よりもコンバージョン率が改善する場合もあります。

リードの数か質か、方針を決めてから取り組む

リードの数を追うのか、質を追うのか、どちらを優先するのかについては事業のフェーズなどにもよるでしょう。

事業の立ち上げ当初でまずはリード数が欲しいのであれば、数を増やす取り組みが求められます。すでに十分な数のリードが安定的に獲得できているのであれば、質を求めるフェーズだと思います。

自社がどちらのフェーズか考えたうえで、リード数が欲しいということであれば、リード獲得広告は重宝する広告手段といえます。

フォームの項目を活用してリードの質を高める

前でも述べましたが、十分な数のリードが安定的に獲得できているのであればリード数よりも質を高める工夫をすることをおすすめします。

では、リードの質はどのように高めたら良いのでしょうか。

それは、フォームの入力項目を増やすことです。項目を増やすことにより、入力の手間が少なからず増えるためモチベーションが高くないと最後まで入力できないので結果としてリードの質が上がります。

また、入力項目を増やすことでユーザーの情報が増えてその後のフォローにも活かせるため、結果的にコンバージョン数の増加に繋がるケースもあります。

たとえば医師向けのサービスを展開している場合、専門分野の記載項目を追加することで、どの分野の医師か分かり、その後の営業の流れや提案を変えることができます。

このような形でフォーム項目をあえて増やすことで、リードの質の向上やその後の営業効率の改善に繋がります。

どこまでフォーム項目を増やした方がいいのかは、リード数重視でその後の営業でのフォローを手厚くするか、リードの質を重視して営業効率を上げるのか、かけられる工数との兼ね合いで決めるといいでしょう。

リードの質を高めるのに役立つ機能

ここではリードの質を高めるのに役立つ機能を紹介します。Facebook広告では次の2点があります。

フォームタイプの高い意向

Facebook広告のリード獲得広告は2種類の申し込みフォームから選択できます。フォームタイプ「大量用」を選択するとフォーム入力後の確認画面が出ずにフォーム入力から送信が素早くできます。

一方、フォームタイプ「高い意向」を選択するとフォーム入力後に確認画面が登場し確認するステップが出るため、「大量用」よりも自社の商品やサービスへの関心が高い人が集まる傾向にあります。

フォーム入力後の確認画面で離脱する人も一定数は出てくるため「高い意向」よりもリード獲得単価が上がる可能性が高いですが、間違ってフォームを押してしまった人などが減るので結果的にリードの質が上がることもあります。

コンバージョンリードに広告配信を最適化

Facebook広告では、最適化対象を「リード」と「コンバージョンリード」の2種類から選択できます。

「リード」を選択すると、リード数を増やすように最適化が進み、「コンバージョンリード」を選択するとリードの質を高めるように最適化が働きます。

参考:リード獲得広告の配信の最適化について|Facebook広告のヘルプセンター

「コンバージョンリード」を活用するためには、コンバージョンAPIを導入してCRMと連携する必要があります。コンバージョンAPIを使ってピクセルとCRMを連携することで、CRM内にある特定のステータス(商談化、商談中、受注など)をFacebook広告内でのイベントとして定義でき、そのイベントを最適化の対象とした広告配信が可能になります。

CRMと連携する方法については以下ヘルプを参考にしてみてください。

参考:CRMシステムをFacebookにリンクする|Facebook広告のヘルプセンター

イントロでなるべく情報を伝える
画像引用元:Facebook広告リード獲得広告のプレビュー画面のキャプチャをアナグラムで加工

Facebook広告であれば上記の赤枠の部分がイントロと言われるものになります。リード獲得広告は広告クリック後、ランディングページに遷移しない分、情報量がどうしても少なくなります。そのためイントロでは、自社の商品やサービスの説明をしたり、フォームを送信することでユーザーにとってどのようなメリットがあるのかを補足しておきましょう。

コンバージョン後のフォローの流れを構築する

リードを獲得してもその後のフォローをしっかり行わないと商談や受注に繋がりません。そのため、リードを獲得してからのフォロー体制はある程度、広告配信前に固めておくと良いでしょう。

たとえば、資料やホワイトペーパーをダウンロードしたことを忘れてしまう人も多いので、ダウンロード後のサンクスメールは最低限、実施した方が良いです。

基本的には、広告媒体から顧客情報をダウンロードして、そのデータをもとに各種メールツールを使ってサンクスメールを送ります。

マーケティングオートメーションや顧客管理ツールと連携すれば自動的にサンクスメールを送ることもできます。

ちなみに、Facebook広告だとZapierというツールを使うとGmailと連携してサンクスメールが送れます。

やり方は以下のアユダンテさんのブログで解説していたので参考にしてみてください。

参考:Facebookリード獲得広告でZapierを使ってサンクスメールを送る方法

まとめ

リード獲得広告は、通常のリンク広告よりもフォーム入力の手間が少なく効率良くリードを獲得していくのには適した手法です。事業の立ち上げタイミングや、数多くの商談を創出したい時などには活躍しそうですね。

また、リードの数を追っていると、どうしても質が悪くなってくることもあるかもしれません。しかし、フォームの項目を変えたり、広告システムの機能をうまく使うことで、リードの質を担保しながらリード数を増やすこともできます。

リード獲得は、商談への引上げ方が重要になることも多いため、獲得後のフォローまでの流れをあらかじめ設計したうえでチャレンジしたいですね。

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Ryohei Nihei

Ryohei Nihei

茨城県出身。大学3年まで野球一筋に打ち込む。あるきっかけから野球をやめ、ビジネスに興味を持ち、学生団体やメディア運営をする。大学を卒業し、起業家支援や基幹システムの販売をする会社に入社。マーケティングからセールス、CSを経験。その後、国内最大級のインバウンドニュースサイトにてライター兼営業として活躍。運用型広告を極めたいという思いからアナグラムに2019年に参画。

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