TikTok広告の始め方~アカウント開設から広告出稿方法までを解説~

TikTok広告の始め方~アカウント開設から広告出稿方法までを解説~

世界中で勢いが増しているTikTok。TikTokを利用しているユーザーに自社の商品やサービスを知ってもらいたいとき、TikTok広告でアプローチすることができます。しかし「広告を出してみたいけれど方法がわからない」「広告を出すのは難しそう」、そのように考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事ではアカウントの開設方法から広告の設定方法まで解説します。

TikTok Adsとは?という方はまずこちらの記事からご覧ください。

配信までの準備は大きく3ステップに分けられます。

1つ目がアカウントの開設、2つ目がピクセルタグの設定等の初期設定、3つ目がキャンペーンや広告の設定です。

それでは、それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。



アカウント開設方法

まずは広告アカウントの開設方法について説明していきます。

TikTok広告の配信時はTikTokアカウントや、Facebook広告のFacebookページのようなものは不要で、広告アカウントのみの開設で広告を配信することができます。

TikTok For Businessからメールアドレスまたは電話番号で本人確認を行います。

[アカウントの登録]ボタンを押すと広告アカウント作成画面が表示されるため、会社名や広告を配信する業界を入力します。

すべて入力し[登録]ボタンを押すとアカウントの開設が完了します。

広告主審査

TikTok広告アカウントの作成が完了すると、TikTok広告マネージャーの画面にアカウントの設定画面が表示されます。

[ビジネス情報]からプロモーションするサービスのURL、または会社URLを記載します。

その後住所や課税情報を入力しましょう。

クレジットカードなどの入力はスキップして後から入力することも可能です。

ここまで入力が完了するとアカウント審査に入ります。アカウント審査には約1営業日ほどかかるため、注意しましょう。

ビジネスセンターについて

Facebookのビジネスマネージャのように、広告アカウントを一元管理できるツールがTikTokにも存在します。ビジネスセンターでは、複数の広告アカウントを管理することができ、メンバーへの権限の付与や支払い情報を管理することができます。

複数人で共通の広告アカウントを管理する場合や、代理店やベンダーに広告運用を依頼する場合はビジネスセンターの開設をおすすめします。

TikTokビジネスセンターの右上にある[ログイン]ボタンを押します。

3ステップのアカウント情報入力画面に遷移するので順に入力しましょう。

ビジネスセンター名とタイムゾーンを選択します。

続いてビジネスの種類を選択します。自社、あるいは自身のサービスの広告を出す場合は[広告主]を、クライアントのサービスの広告を出す場合は[代理店]を選択します。

請求情報を入力します。

すべて入力し[登録]ボタンを押すと、ビジネスセンターの開設が完了です。

初期設定編

①ピクセルタグの設定

管理画面上部のメニューから[アセット]>[イベント管理]を選択します。

アプリ案件では左の[アプリイベント]、Web案件では右の[ウェブサイトpixel]を選択します。

ピクセル名を入力し、実装方法を選びます。タグを直接埋める場合は左を、GoogleタグマネージャーやShopifyなどのツールにてピクセルコードを実装する場合は右を選択し、次に進みます。

ピクセルが作成されたらイベントルールの作成方法を選択します。

モード詳細
標準モードイベントマネージャーでイベントを作成。ウェブサイトの訪問者のアクションは、クリックイベントまたはURLイベントでトラッキング。
開発者モードコードを使用してカスタムイベントルールを作成。例えばページ50%スクロールが完了した場合にイベントをトリガーさせることが可能。

参考:ピクセルを始める

モードを選択した場合は後から変更ができないため注意しましょう。

設定したイベントにイベントの計測条件を追加します。ウェブサイトの訪問者であればページURLのルールで自社のURLを入力します。

②イベント設定

ピクセルの設置が完了したら、そのままイベントの設定に進みます。

まずはイベントタイプのフォーマットを選択します。

商品購入を目的とした場合はECイベントを、それ以外の場合はカスタムイベントを選択しましょう。

イベントタイプで選択可能なイベントは18種類です。

  • カートに追加
  • 支払い完了
  • ユーザー
  • 登録
  • 支払い情報を追加
  • チェックアウト開始
  • 検索
  • お気に入り追加
  • 詳細ページビュー(フォーム記入)
  • ボタンクリック(フォーム記入)
  • 詳細ページビュー(電話問い合わせ)
  • ボタンクリック(電話問い合わせ)
  • 電話問い合わせ
  • 詳細ページビュー(APPダウンロード)
  • ボタンクリック(APPダウンロード)
  • ダウンロード
  • ボタンのクリック
  • お問い合わせ
  • 購読

各イベントごとに1つしか設定ができないため、設定できるイベント数の上限は18個となります。

集計方法も毎回集計するのか、初回のみ計測するのかをここで選択します。

③オーディエンス設定

管理画面上部のメニューから[アセット]>[オーディエンス]を選択し、[オーディエンスを作成]ボタンを押します。まずはカスタムオーディエンスから作成します。

次にオーディエンスの種類を選択します。ウェブサイトの訪問者のリストを作成する際は、「ウェブサイト閲覧者」を選びましょう。

[次のアクションを実行したユーザー]で先ほど設定したイベントのいずれかを選択します。リストの計測期間もここで設定しましょう。

and条件を追加したい場合は[ユーザーリストを拡大する]を、or条件を追加したい場合は[ユーザーリストを縮小する]から追加できます。

カスタムオーディエンスはユーザーサイズが1,000件から利用可能となるため、イベントは早めに設定することを心掛けましょう。

広告配信

続いて広告配信に必要なキャンペーン、広告セット、広告の設定方法です。 

①キャンペーン設定

管理画面上部のメニューから[広告]を選択し、青い[作成]ボタンを押します。

キャンペーンの目的を設定します。キャンペーンの目的は以下から選択が可能です。

プロモーションの目的目的詳細
ブランド認知リーチできる限り多くのユーザーに広告を配信します。
購買意向トラフィック自社ウェブサイトのランディングページ、アプリなど各種URLへユーザーを誘導します。
アプリインストールアプリをダウンロードできるアプリストアへユーザーを誘導します。
動画視聴数ユーザーが動画視聴するように誘導します。
リード生成ビジネスやブランドに対する見込み顧客を獲得します。
コンバージョンコンバージョンウェブサイトへのユーザー登録や製品の購入など、ユーザーがウェブサイト上で特定の行動を取るように誘導します。
カタログ配信カタログ販売目的のキャンペーンを作成します。

参考:キャンペーンの目的の選択方法

キャンペーン名を入力します。

「キャンペーン予算最適化」をオンにすると、広告セットで設定する予算ではなく、キャンペーンの合計の予算を自動的に各広告セットに配分します。このときキャンペーンの目的で設定した成果を上げやすいよう、最適な配分をリアルタイムで調整します。

予算はデフォルトで無制限になっていますが、日予算や通算予算を設定したい場合はチェックを外し、入力します。日予算は広告セット単位で設定可能です。

②広告セットの設定

ここではTikTokピクセルと最適化イベントを選択します。最適化イベントは、自身で設定したイベント(購入やカート追加)の中からコンバージョンとしてカウントするイベントを選択します。

続いて配信するプレースメントを選択します。日本ではTikTok、BuzzVideo(キュレーションAPP)、Pangleの3つが選択可能になっており、配信先を絞りたい場合は[手動プレースメント]から選択可能です。

それぞれユーザー属性や広告フォーマットに違いがあるため、商材に合うプレースメントを選択しましょう。

デフォルトではユーザーが広告に対してコメントする権限や、広告動画をダウンロードする権限がオンになっているため、オフにしたい場合はバーを左に動かします。

クリエイティブタイプではダイナミック広告のオンオフを設定できます。

ダイナミック広告とは、複数の動画や画像、テキストを入稿すると、自動的にクリエイティブの生成を行ってくれる機能です。Google、Yahoo!でいうレスポンシブ広告のようなものですね。

配信するターゲットを選択します。年齢、性別といったデモグラ情報から、興味関心のターゲティングまで行うことができます。

初動ではあまりターゲティングを絞り過ぎないことが成果を出すためのポイントです。

1日あたりの予算と配信スケジュールを設定します。

最適化の目標と入札タイプを選択します。媒体の推奨は最小単価入札(Lowest Cost)で、最も低い獲得単価で獲得数を最大化する入札タイプです。

目標成果達成上限(Cost Cap)を使用する場合は、目標とするCPAを入力します。

③広告の設定

コレクション広告を設定したい場合以外は「Custom Ad Format」を選択しましょう。

広告フォーマットでは「1枚の画像」や「カルーセル」も選択可能ですが、TikTok面では配信できないため、基本的には「動画」を選択します。

アップロード方法を選択します。この時点で動画が作成できていなくてもクリエイティブツールからの作成も可能です。

4種類ありますが、迷ったらTikTok動画エディターを使うと良いでしょう。

表示名やテキスト、URLを設定します。

種類入稿規定
プロフィール画像アスペクト比 1:1
ファイル形式 .jpg / .jpeg / .png
ファイルサイズ 50 KB以内
表示名アプリ名の場合:半角4-40字、全角2-20字
ブランド名の場合:半角2-20字、全角1-10字
テキスト半角12-100字、全角6-50字

参考:入稿規定

最後にトラッキングのURLを設定する場合は任意で入力します。

これで広告の設定が完了です。ここから審査が始まり、通常24時間以内に配信が開始されるようです。

まとめ

今回はTikTok広告の基本的な設定方法をご紹介しました。

TikTokは独自のAIアルゴリズムを使用しており、ユーザーの動画視聴の嗜好や習慣から最適な動画をレコメンドしています。TikTok広告でもそのAIアルゴリズムが活用されており、高精度なユーザー配信が実現しています。

始め方や具体的な設定・運用方法が分からずに悩んでいた広告運用者にとって、本記事が参考になれば幸いです。

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Nozomi Matsuda

Nozomi Matsuda

学生時代よりインターネット広告に興味を持ち、士業の集客支援を行う事業会社で広告運用を経験。クライアントワークから運用まで一気通貫して行える点に惹かれ、2020年4月からアナグラムに参画。

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